ex.FANATIC◇CRISISのギタリストkazuya、SHUN.、ex.D’espairsRayのベーシストZERO、ドラマーTSUKASA、ex.A(エース)のNimoによるロックバンド、THE MICRO HEAD 4N’S。前ヴォーカリストの脱退により2代目ヴォーカリストであるNimoが加入し新章をスタートさせてから、今年10月で満2年を迎える彼ら。現メンバー初となるフルアルバム『百億の未来とたった1つの今 ~INFINITE ∞ FUTURE~』のリリースにあたり、先立って公開したメンバー全員でのインタビューに引き続き、2組に分けてのメンバー対談を実施。今回はNimo×ZERO×TSUKASAの鼎談をお届けする。
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――Nimoさん、ZEROさん、TSUKASAさんの3人からお話を聞きたいと思います。
TSUKASA:あ! カラコン付けてない!(※カラコンを付けるため離席)
Nimo:D’espairsRayの時ってTSUKASAさんはどんな感じだったんですか?
ZERO:もっと真面目だった(笑)。雰囲気を大事にしていて。
Nimo:確かに喋らないイメージですよね。周りから怖がられることはないですか?
ZERO:怖がられて、誰も喋りかけてこない。話すと「実はCD聴いてました」とかあるね。あとは知り合いのエンジニアの人から「お前らのことすごく好きなやつがいるんだけど、マジ怖えって言ってるよ」って(笑)。
Nimo:(笑)。やっぱり話してみないとわかんないですよね。バンドのコンセプトみたいなものが前面に出ている場合、怖いとかそういうイメージを大事にしているから。
ZERO:俺の時代は、先輩は皆イメージじゃなくて本当に怖いんです(笑)。
Nimo:FANATIC◇CRISISさんと初めて会ったのはいつなんですか?
ZERO:バンドを始める前で、勝手に会ったのは熊谷VOUGE。
Nimo:ああ! 言ってましたね。
ZERO:あの時はファンが怖かった。「黒い太陽」って曲で、サーッて後ろまで下がってダッシュしてドーン!だから。
Nimo:今でもある、ぶつかっていくやつですよね。一番前の人は柵に?
ZERO:皆それに準備してるみたいな。
Nimo:耐えるみたいな。
TSUKASA:お待たせしました!
――この3人が知り合った経緯と現在に至るまでを教えてください。
ZERO:前のヴォーカルが抜けたということで、ヴォーカリストを探したんです。何人か候補者とスタジオに入って歌を録って、ほぼこの人かな?という状況までいったんですけど「いや、もうちょっと待とう!」ということになって。期日は決めてはいたんですけど、それを延長して…その延長していた期間に現れたのがNimoなんです。
Nimo:間を取り持ってくれた人から「まずSHUN.さんに会ってくれ」と言われて、名前は聞いたことがあったんですけど、Webで調べる限り“怖い人”しか載ってなくて。「二人で会うのはちょっと難しいです」とお断りして、その仲介に入ってくれた人と一緒に3人で会ったんです。「すぐにレコーディングしたい! いつ空いてる!?」って、押しが強い感じだったので、やっぱり怖い人なのかもしれないなとちょっと怯えていたんですけど、実際にスタジオに入ってみたら、割りと優しい人かもしれないと思いました。スケジュールは確かに急いでくれって感じだったんですけど、その延長していた時期だったからなんでしょうね。
ZERO:あまり期間を空けたくなかったんです。なるべく活動を止めないようにという段取りの中で進んでいたので、結構急ぎだったんですよね。
Nimo:最終的にSHUN.さんから「メンバーに会ってみない?」と言われたんですけど、D’espairsRayのお二人がなかなか来てくれなくて(笑)。
ZERO:ツアーグッズの入稿がギリギリで(笑)。これを入稿しないと出て行けないなと思って遅れたんですけど、結局それから朝までいました(笑)。
Nimo:そう! 初めて会ったのに、朝までいましたね。
ZERO:僕なりの仲良くなり方っていうのは、飲めばすぐなんですよ。酒好きなんで。
Nimo:初めは喫茶店だったんですけど、近くの居酒屋に移動して。そのまま「帰んないでしょ?」みたいな。
TSUKASA:最初に会った時にオーラを出そうと思って、歩き方から演じながら行ったのに、先輩のkazuyaさんとSHUN.さんに全部剥がされましたね。
Nimo:まず訛っているところが印象的でしたね(笑)。
TSUKASA:訛ってないんだけどイントネーションがまだちょっとね、お国の方の。
Nimo:訛りとイントネーションって違うんですか?
TSUKASA:違うね。訛りっていうのは言葉自体が違う。例えば「わかった」は山形だと「わがた」。
Nimo:なるほど!
TSUKASA:それが訛っているということだと僕は捉えていて、イントネーションっていうのは訛りとは違う。
――お二人はNimoさんの歌を聴いてどんな印象を持ちましたか?
TSUKASA:Nimo君は他の方と違ってクセがそんなになくて、聴きやすいなと思ったんです。ヴィジュアル系って、カッコつけることが職業みたいな部分もあるんですけど、僕としては歌は素直に聴かせたいという願望があって、Nimo君の歌は気持ちが伝わってくるなと感じたので、「あぁNimo君いいな」と思いました。
ZERO:畑の違うところからオーディションもしていて、ほぼ決めようとしていた子でいくのであればと色々と考えていたんですけど、まだヴィジョンが漠然としていて、最終的なところまでは見えなかったんです。Nimo君になって、声もいいし、ヴィジョンがすごく見えやすかったというのがあります。
――Nimoさんがここで歌っていこうという決意に繋がったのはどんなところですか?
Nimo:初めはSHUN.さんと二人だけでレコーディングして、その時は本当に喉の調子が良くなかったというか、声帯にトラブルがあって結果的に手術をしたんですけど、SHUN.さんはすごく温かい人だなというのは感じていました。実は喫茶店で全員で会った時、本当は「もうちょっと考えさせてください」と言おうと思っていたんです。会ってみて、一度持って帰って、ゆっくり考えようと思っていたんですけど、もう雰囲気というか、何か感じるものがあったというか。この人たちとだったら、もしかしたらもう1回自分の歌だったり何かを伝えられるのかな?っていうのが、直感的にあったんです。やっぱりそういうチャンスが目の前に来た時に、すぐに掴まないとダメだと思っているので、これを持って帰るのはちょっと違うなという気がして、その場で「ぜひやらせてください!」と言いました。もちろん初対面なので深くはわからないんですけど、直感でこの人たちとやってみたいなと感じました。
――TSUKASAさんは演歌歌手・最上川司としても活動していますが、Nimoさんから見てTSUKASAさんはどんな歌い手だと思いますか?
Nimo:結構プライベートでもTSUKASAさんの曲を聴いているんですけど、僕は聴きやすい歌、言葉が入ってくる歌が好きなんです。演歌は元々あまり聴いたことはなかったんですけど、TSUKASAさんが歌う曲というのは柔らかいし、言葉の使い方もすごく勉強になるので、個人的には癒しの時間です。TSUKASAさんは歌も歌えてドラムもできるんだ、俺も歌だけじゃダメだなという意識を持てるようになって、自分の向上心にも繋がります。すごく好きですね。
――FANATIC◇CRISISとD’espairsRayは同じヴィジュアル系でも世代が違います。そういうアーティスト同士が一緒にやることで、新しいものが生まれたり、考え方が違うことなどはありますか?
ZERO:僕は元々FANATIC◇CRISISを観に行っていましたからね。「あぁ、あの時、観に行った人とやれるんだな」という感覚はあったんですけど、やっていた音楽が違うじゃないですか。僕が誘われて、TSUKASAを引っ張ってきたのは、違うものに僕と二人で作ってきたものを入れたらどうなるのかな?っていう面白さを自分で経験したかったというのがあるんですよね。今までやったことがない音楽に僕ら二人のリズム隊を乗せて、どう化学反応が起きるのか。やってみたら意外とすんなりハマったなと。
TSUKASA:地元にいる頃、テレビで観ていた大スターの方たちだったので、この先輩方とご一緒できるとなった時に、まずワクワクしたのが正直なところです。それでいて一緒に活動し始めたら、なんて頼りになりすぎる方たちなんだろうって。作曲段階のデモが、そのままCDに焼いて出せそうなクオリティだったり、全てのレベルが高くてちょっとビックリしたのを覚えています。それは今も続いていて、先輩方の培ってきたものが今も活かされているんだなと勉強になっています。
――今後、こうしていきたい、こんなことができたらいいなと思うことは?
TSUKASA:それぞれキャラクターが違っていて、みんな際立っているので、そういうのをまとめるのは難くしくもありつつ面白いとも思うんですけど、やっぱり違う人の集まりを今後の未来にどう調理していくかですよね。僕、ライブでよく「調理してやるぜ」って言うんですけど、お客様を調理する前に、まず自分たちがどう調理されていくのかな?って期待感があります。だからいっぱい楽しみなことがあって、「INFINITE ∞ FUTURE」じゃないですけど可能性に期待しています。皆で地図は持たずに“銀河鉄道”に乗って行きたいですね。
ZERO:今回、初めてこの5人でアルバムを作ったんですよね。それまではこの5人で作った曲もあれば前からやっている曲もあって、ワンマンで過去の曲もやってはいたんですけど、このアルバムを作ったことによって、やっとこの5人だけのTHE MICRO HEAD 4N’Sで見せることができるので、本当にこれからが楽しみだなと思っています。
Nimo:TSUKASAさんも言った通り、普通だったら一緒に何かやるのは難しいんじゃないかなと思うぐらいそれぞれの性格も違うし、よくこの5人でできているなと思うんです。でもそれがうまい具合にいろんな表情を出せているのがTHE MICRO HEAD 4N’Sだと思うんですね。今回のアルバム『百億の未来とたった1つの今』でもTHE MICRO HEAD 4N’Sとしての様々な表情が出せていると思います。今の5人が出せるものはこういうことなんだろうなという一つの答えが見えたというか…この5人で2年弱やってきて、いろんなものを作り出せるということをそれぞれが認識しているので、こういうアルバムタイトルに結びついていると思うんです。本当に様々なものに挑戦していきたいし、今後いろんなTHE MICRO HEAD 4N’Sを見せていけると思うので、このアルバムをステップにして、さらに開けた世界をみんなに届けたいです。
(取材・荒川れいこ/編集・金多賀歩美)
【リリース情報】
New Album『百億の未来とたった1つの今 ~INFINITE ∞ FUTURE~』
2017年6月28日(水)発売
(DEVELOP RECORDS)
[初回限定盤]DEVR-0023 ¥3,800(tax in)
[CD]
01. SCANDALOUS
02. Labyrinth
03. PERSONA
04. Nocturne
05. SYNCOPATED LOVERS
06. Deeper Than Black ~闇色の翼~
07. VOLCANATION
08. ナノメートルノスレチガイ
09. 銀河鉄道の夜 ~STARDUST EXPRESS~
10. INFINITE ∞ FUTURE
[DVD]
銀河鉄道の夜 ~STARDUST EXPRESS~ MV
[通常盤]DEVR-0024 ¥3,240(tax in)
[CD]
01. SCANDALOUS
02. Labyrinth
03. PERSONA
04. Nocturne
05. SYNCOPATED LOVERS
06. Deeper Than Black ~闇色の翼~
07. REINCARNATION
08. VOLCANATION
09. ナノメートルノスレチガイ
10. 銀河鉄道の夜 ~STARDUST EXPRESS~
11. INFINITE ∞ FUTURE
【ライブ情報】
●2017年夏ツアー『百億の未来とたった1つの今 ~INFINITE∞FUTURE~』
7月1日(土)青山RIZM
7月2日(日)青山RIZM
7月14日(金)横浜baysis
7月17日(祝・月)柏Thumb up
7月22日(土)福岡INSA
7月23日(日)福岡INSA
7月30日(日)HEAVEN’S ROCK 熊谷VJ-1
8月3日(木)札幌COLONY
8月4日(金)札幌COLONY
8月6日(日)山形ミュージック昭和セッション
8月10日(木)名古屋ハートランド
8月12日(土)OSAKA RUIDO
8月13日(日)岐阜ants
FINAL
8月27日(日)TSUTAYA O-WEST
●千聖ソロデビュー20周年記念イベント「MONSTERS OF ROCK NIGHT SHOW」
8月19日(土)CLUB CITTA’川崎
出演:千聖(from PENICILLIN)、ALvino、THE MICRO HEAD 4N’S
ゲスト:森重樹一(ZIGGY)
司会:星野卓也
●OUT OF CONTROL~supported by master+mind~
9月20日(水)新宿LOFT
出演:A9、defspiral、THE MICRO HEAD 4N’S
●「Crazy Monsters」 ~HALLOWEEN PARTY 2017
10月21日(土)名古屋E.L.L
出演:Crack6、ALvino、THE MICRO HEAD 4N’S、C4、S.Q.F、defspiral
司会:矢田耕平
10月22日(日)大阪BIG CAT
出演:Crack6、ALvino、THE MICRO HEAD 4N’S、C4、S.Q.F、defspiral
司会:矢田耕平
10月28日(土)新宿ReNY
出演:Crack6、ALvino、THE MICRO HEAD 4N’S、C4、S.Q.F、defspiral、wyse
司会:矢田耕平
※スペシャルゲストあり
THE MICRO HEAD 4N’S オフィシャルサイト https://themicrohead4ns.jp/
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