ライブレポート

2016.4.30
PS COMPANY PRESENTS「PEACE&SMILE PARADE DREAM LIVE-OFFENSE IS THE BEST DEFENSE 2016-」@舞浜アンフィシアター

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2月21日の高田馬場AREAからスタートし、全国14カ所15公演を展開したPS COMPANYのイベント「攻撃ハ最大ノ防御ナリ。2016」。そのツアーファイナルが、舞浜アンフィシアターで行われた。Kra、ダウト、SCREW、BORN、レイヴ、the LOTUS、RENO、花見桜幸樹の他、やまぴかりゃー、セッションバンドのWK、運命と武士という総勢10組のアーティストが集結。この日だけのスペシャルなイベントを繰り広げた。

午前中は、VIPチケットの特別企画が靖乃(Dr)による乾杯でスタート。VIP ROOMでは、様々な催しとメンバーとの撮影会が行われるなど、ライブ前にもすでに楽しい時間を過ごせる企画となっていたようだ。

さらに、アパレルブランド「CIVARIZE」「JACKROSE」「h.NAOTO」「elements,H」とのコラボレーションによるFASHION SHOWも開催されたが、この様子は、客席にいた方々のTwitterから#PSC #DREAMLIVEのハッシュタグで即時ツイートされているので、ぜひともチェックしていただきたい。

【WK】
この日のライブの先陣を切ったのは猟牙(BORN/Vo)とRENO(G)、K(BORN/B)、靖乃(Kra/Dr)の4人。「WK、始めます」という宣言とともに猟牙がステージ中央に飛び出し、キャッチーなナンバー「White White Why?」を投下。いつも以上にエッジの効いた即興の歌詞とメロディアスな旋律で会場の空気をぐんぐん上げていく。
「このイベントのトップを飾るのはWKしかいないって言われました。BORNもSCREWもダウトもKraも、トップバッターは務まらないそうです」と、他のバンドに強烈な先制攻撃を加えると、爆音と拳に彩られた新曲を初披露。猟牙の「ディズニーランドよりも、ディズニーシーよりもミッキーよりもミニーよりも…俺は靖乃が好き!」という爆弾発言で会場を沸かせ、ラストナンバー「JUMPER in the STUDIUM」までを駆け抜けた。
「いつかホールでワンマンをやりたいと思います」という言葉も飛び出し、今後の活動に期待が高まるWK。トップを飾るにふさわしい圧巻のアクトだった。

【やまぴかりゃー】
「ハイサ~イ!」という挨拶で、ゆるりと登場したのは、やまぴかりゃーの二人。今日は、いつものお揃いのアロハシャツの下にSCREWのツアーTシャツという、このイベントにふさわしい装いだ。
この日は猫たちにとって初の広いステージでのライブとあって、スコーピオンSASORI(NAOKI)は何やら落ち着かない様子でステージをぐるぐると歩き回り、タランチュラ(KraのVo.景夕)に「止まって(笑)!」とツッコミを入れられたりもしていたが、デビューシングルDVD「ねこまっしぐら」では、キレッキレのアクトを披露。さらに、オーディエンスの〈ニャニャーニャーニャーニャー〉の振りも完璧で、SASORIから「やだ可愛い❤」という言葉が飛び出すほど。「アメリカンショートへア」では全員で元気にタオルを振り回し、笑顔に満ちたハッピーなひと時を作り上げた。

【レイヴ】
まばゆい光とともに元気いっぱいに登場したのはレイヴ。エレクトロなサウンドが印象的な「SETSUDAN」でモッシュが巻き起こり、シャッフルビートが心地よい「わりきりララバイ」ではレン(Vo)がステージを所狭しと駆け回る。さらに4月13日にリリースされたばかりの新曲「人生つらみちゃん」を投下し、呪文のように繰り返される〈つらいつらいつらい…〉というサビで、存在感ある楽曲を強烈に印象付けた。
ラストは、彼らの決意の歌とも言える「Day×Bye×day」を披露。光に満ちたステージから届けられる〈君に見せたい見せなきゃいけないステージがある〉という歌詞が胸に突き刺さる。
「このツアーで自分たちらしさを前面に出していこうと気づけた」というレイヴ。その言葉にふさわしく、彼らの魅力を存分に堪能させてくれる、がむしゃらで真っ直ぐなステージだった。8月に行われるバンド史上最大キャパである恵比寿LIQUIDROOMでのワンマンライブでも、きっと彼ららしさ満載のライブを展開してくれるに違いない。

【花見桜幸樹】
和太鼓の音とともに登場したのは、演歌歌謡歌手として活躍中の花見桜幸樹。白を基調としたスーツに、まぶしく輝くシルバーのベストを身にまとい、タイゾ(Kra)の奏でるアコースティックギターでデビューシングル「アイラブ東京」を歌い上げる。曲中、客席から「幸ちゃーん!」「タイゾ!」の絶妙な合いの手が入るのも彼のステージならではだ。
彼がラストナンバーに選んだのは、テレサ・テンの往年の名曲「時の流れに身をまかせ」。花をかたどったオリジナルのルミカライトが客席を彩り、花見桜の艶のある声が会場の空気を染めていく。最後は再び「幸ちゃん」「タイゾ」コールをしっかりキメ、笑顔でステージを終えたのだった。

【the LOTUS】
海の底のような青い光の中、「Ø -Zero」の轟音とともに登場したthe LOTUS。Ryuto(G)、Rian(G)、翼(B)がステージ前方に飛び出し、広い円形のステージをフルに使った見事なフォーメーションを見せる。さらにサビではステージ中央後方で構えていたレイ(Vo)が、そして伊織(Dr)までもがステージ際にせり出し、ここからは会場がクラブに変貌! 5人と客席とが一体となるパーティータイムを楽しんだ。
更に、間髪入れずに投下されたダンサブルなナンバー「Magical Dancing Night」でダンスビートのスネアとバスドラが心拍数を急上昇させる中、ステージに靖乃(Kra/Dr)、TOMO(BORN/Dr)、みくる(レイヴ/G)が登場。総勢8人となったステージと、モッシュを繰り広げる客席との熱が混じり合い、熱気あふれるひと時となった。
「またthe LOTUSの世界で」そう言い残し、ステージを後にした5人。このツアーを通じて、着実に成長したことを感じさせる彼らの堂々たるステージに、心からの拍手が送られたのだった。

【RENO&RYOGA】
ソロ活動1年を迎えるRENO(G)、そしてRYOGA(G)によるギターユニットに、K(BORN/B)とジン(SCREW/Dr)をサポートに迎えたインストゥルメンタルバンドのステージ。幕が開くと同時にRYOGAのつま弾く繊細な音色と、RENOのテクニカルでパワフルなギターが会場に響き渡る。二人の絶妙なギターサウンドをKとジンがパワフルなリズムで底支えし、極上の音と空間を作り上げた「Collection of UNIVERSE」。間髪入れずにドロップされた「From the sky」では、ステージ中央でRENOとKが楽し気に絡み、爽やかなサウンドに客席の〈パン・パパン!〉の手拍子が加わって心が浮き立つ。
「どうもRENOです。歌はないですが、代わりにギターが歌います。よろしく」そんな挨拶で会場を和ませつつ、ラストは「皆さんと一緒に拳を上げて声を出して楽しみたいと思います。準備はいいか!」とOiコールとともに力強いロックナンバーを投下。歌詞というツールを用いずとも多くのことを伝えてくれた、実に雄弁なステージだった。

【運命と武士】
「運命と武士」と書いて「サダムとタケシ」と読む。そんな不思議な名を冠したバンドがこの日、惜しまれつつ解散ライブを行った。メンバーはRYOGA(Vo、G)、RENO(G)、玲夏(ダウト/B)、直人(ダウト/Dr)の4人。玲夏曰く、「このツアーの寄せ集めのセッションバンド」ということだが、好評につきツアーファイナルのステージに登場するに至ったのだという。
セットリストは東京事変の「丸の内サディスティック」に始まり、「GOING TO THE MOON」(TRICERATOPS)、「Dracula La」([Alexandros])、「HONEY」(L’Arc-en-Ciel)と名曲揃い。どの曲も耳に心地よい甘やかなRYOGAの声と4人のサウンドが絶妙に絡み合い、RYOGAの歌声を初めて聴いた多くの会場の人達も、オリジナルとはまた違う新しい魅力に満ちていた。途中、「でも俺、このバンドすごく好きだった」と言うちょっと感傷的な玲夏の言葉に、RYOGA、RENO、直人が揃って「俺もだよ!」と返し、「来年、またどこかで機会があれば」そんな再会の約束をして、華々しく幕を引いたのだった。

【SCREW】
「やろうぜ舞浜!」という鋲(Vo)の咆哮とともに「VEGAS」をドロップしたのは、先日、結成10周年という記念すべき日を迎えたSCREW。ステージ際ギリギリまで鋲、和己(G)、マナブ(G)がせり出し、強烈なアクトで客席を魅了する。「UNWORLDLINESS KINGDOM」では鋲が極太のシャウトでオーディエンスを先導し、「声聴かせてくれよ」の一言に大きな歓声とモッシュが起こる。続いて「舞浜のお前らのことが大好きだ!」と「DIE・KILLER・DEAD」を投下すれば、ヘドバンの嵐が巻き起こった。
さらに、「今日はお祭りらしいので素敵なゲストプレイヤーを呼んじゃおうと思います」と呼び込まれたのは結良(Kra/B)。ジンの繰り出す強靭かつ安定感のあるドラムと抜群の相性で「DEEP SIX」を奏で、オーディエンスを歓喜させた。
「FUGLY」ではギラつく光の中、「踊れ!」という鋲の咆哮で客席を揺らし、ラストは総員ヘドバンで「Barbed wire」を飾る、そんなSCREWならではの壮絶なステージを見せてくれた。

【ダウト】
このライブをもってPS COMPANYに別れを告げるダウトのステージは、卒業式の定番曲「パッヘルベルのカノン」で幕開けを開け、セットリストの1曲目にはこの日にふさわしい「有終の美」が用意されていた。
しかし感傷的になることなく、「本日も全身全霊務めさせていただきます」といつもと変わらぬ言葉で始まりを宣言すると、無敵のお祭りナンバー「OH!MATSURI MONSTER」をドロップ。客席に降り立った幸樹(Vo)がタオルを振り回し、さらに威吹(G)とひヵる(G)がタムとスネアを叩くシーンで、何とPS COMPANY のドラマーが総出演。全員が打ち鳴らすリズムに会場のテンションは最高潮となった。
この日のMCで、PS COMPANYと支えてくれたファンへの感謝を述べ、威吹も「振り返って、事務所の仲間と楽しめるって嬉しいことだなと思いました」と語ると、「どこに行ってもダウトはダウトだねと言われるバンドでいたい。みんなと一緒にこのシーンを駆け抜けていけたらと思います」と改めて決意を表明。ラストは「花咲ビューティー」で華やかに彼らの旅立ちを飾った。
「6年間ありがとうございました。また一緒に遊びましょう」
〈迷いなく誇れや誇れ〉という歌詞のように、これからも自身の思う道を突き進むであろう彼らの有終の美を飾る、見事なステージだった。

【Kra】
景夕の静かな語らいで始まったステージに、不意にまばゆい光が差し、奏でられたのは彼らとファンにとって思い入れのある名曲「ブリキの旗」。伸びやかな歌声とシンガロングが絡み合う、情感たっぷりの幕開けとなった。彼らのライブは客席との一体感も魅力の一つだが、この日もオーディエンス同士が手をつなぐ「空中ブランコ」や、景夕の「せーの!」の掛け声で全員がジャンプする「例え」も投下され、会場は爽やかな一体感に包まれた。
「空中ブランコ」ではタイゾがセンターで華々しくソロパートをかき鳴らし、さらに結良が客席でベースをかき鳴らすというサプライズもあって、ステージと客席が混ざり合っていく様子が見て取れる。
さらに、「みんなの本気を見てみたい! 俺の本気を出してみたい!」という景夕の絶叫が響いた「嘘つき」から、力強いシャウトを響かせたラストの「明日屋」まで、途中ハプニングに見舞われながらも、最後までパワフルなサウンドに彩られた貫禄のステージを見せつけた。

【born】
スクリーンに映し出された「born」という懐かしいロゴにどよめきが起こる。この日、彼らが見せてくれるのは、「このロゴを掲げていた活動初期の殺伐としたモードと、今のBORNが融合したライブ」だという。ライブ直前、猟牙は「これだけライブを重ねてきてBORNは今、過去最高にかっこよくなっている。ここで今の俺らが原点に戻ったライブをやったらどうなるんだろうと思ったんです。過去に依存するんじゃなくて、過去の俺らが作ってきたものは、今でもこんなにも色褪せないものだと示したかった」と聞かせてくれた。
その言葉通り、「THE GOD STAR」(2007年リリース)に始まり、「Dust Pain」「with hate」(共に2008年リリース)と続く当時を偲ばせるセットリスト、そして円形のステージの中央でうずくまり、這いずり回る猟牙の狂気に満ちたアクトには、彼らが見せたかったという「あの当時にしかない、血なまぐさいライブに対するテンション」が渦巻いていた。
「BORNは8年経っているけど、今も昔も大切な魂を忘れたことはありません」
そんな言葉とともに投下されたラストの「Innocent Bullet」に至るまで、華やかな会場で繰り広げられた“BORNが見せるborn”という不思議な融合は、オーディエンスの心に確かな爪痕を残したに違いない。

ラストは出演者全員による「RADICAL HYSTERIA」で、このイベントのタイトル「DREAM LIVE」にふさわしい夢のようなライブを終えた。
実に6時間に及ぶ長い長いイベント。ここでしか観ることのできないライブの数々をいつまでも記憶に留めておきたい。

◆セットリスト◆
【WK】
01. White White Why?
02. GIRIGIRI(新曲)
03. レゲエ・パンチ・杏・キック
04. JUMPER in the STUDIUM

【やまぴかりゃー】
01. ねこまっしぐら
02. アメリカンショートへア

【レイヴ】
01. SETSUDAN
02. わりきりララバイ
03. 人生つらみちゃん
04. Day×Bye×day

【花見桜幸樹】
01. アイラブ東京
02. 時の流れに身をまかせ

【the LOTUS】
01. Ø -Zero
02. Magical Dancing Night
03. Wish

【RENO&RYOGA】
01. Collection of UNIVERSE
02. From the Sky
03. Milky Way
04. SONIC ATTACK

【運命と武士】
01. 丸の内サディスティック
02. GOING TO THE MOON
03. Dracula La
04. HONEY

【SCREW】
01. VEGAS
02. UNWORLDLINESS KINGDOM
03. DIE・KILLER・DEAD
04. DEEP SIX
05. FUGLY
06. Barbed wire

【ダウト】
01. 有終の美
02. 53
03. OH!MATSURI MONSTER
04. MUSIC NIPPON
05. 花咲ビューティー

【Kra】
01. ブリキの旗
02. 空中ブランコ
03. 嘘つき
04. 例え
05. 明日屋

【BORN】
01. THE GOD STAR
02. Dust Pain
03. with hate
04. Tragedy
05. THE END
06. ケミカルロマンス
07. Innocent Bullet

【EN】
01. RADICAL HYSTERIA

(文・後藤るつ子/写真・遠藤真樹)