2016.4.29
Jupiter@新宿ReNY
「Jupiter Tour ~CREATED EQUAL~ Tour Final “BLESSING OF THE FUTURE”」

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昨年11月19日、突如発表されたMASASHI(B)とYUKI(Dr)の脱退。あれから約5ヶ月。ツーマンツアー「Jupiter Presents ~EQUAL EFFECT~」、ワンマンツアー「Jupiter Tour ~CREATED EQUAL~」を経て、4月29日、ついに彼らのJupiterラストステージとなる日がやって来た。

定刻を過ぎた17時45分、暗転と同時に場内からは拍手が沸き起こる。SEが流れ出し、荘厳なムードが場内を満たす中、静かにその時を待つ。ミラーボールが煌めき、ゆっくりと幕が上がると、そこにはJupiterの5人の姿があった。微動だにせず、まっすぐに前を見据える彼らに、拍手を送るオーディエンス。HIZAKI(G)は祈るように両手を胸の前で組んだ。そして、Jupiterの根底にあるテーマそのものとも言える「愛と美」が綴られた「The Birth of Venus」でライブはスタートを切ったわけだが、この特別な日、様々な思いが交錯している空気を感じずにはいられなかった。だが、ZIN(Vo)はオーディエンスの叫びに優しい笑みで頷き、「今夜は俺たち5人のラストステージとなるわけだが、言いたいことが一つある。思うがままに。気合い入れていくぞ!」と、この特異な緊張感を払拭するように叫んだ。それを合図に「-己-Innovation」が投下され、オーディエンスもヒートアップ、一気に場内の熱を上昇させてみせたのだった。

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YUKI(Dr)を囲むようにフロント4人が集結し、ZINの絶叫から「SACRED ALTAR」へ。曲中、MASASHI(B)がYUKIの元へ駆け寄り、YUKIが思わず笑みをこぼす姿は、いつもと変わらぬ光景だ。「自由な空へと飛び立とうぜ!」(ZIN)とドロップされたのは「Heaven’s Atlas」。HIZAKIとTERUのツインギターが美しく響き合い、〈信じた未来を 迷わず描いて掴み取れ〉と歌う歌詞がいつにも増して心に入り込んで来る。

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一度ZINがステージを後にすると、4人でのインストゥルメンタル曲「Rose Quartz」でオーディエンスを魅了し、YUKIの先導でOiコールが、さらにHIZAKIが「新宿行くぞ!」と叫び、ZINが再登場。楽曲は「Scarlet」に突入し、フロアにタオルが激しく舞った。さらに「Darkness」「絶望ラビリンス」と煽り倒し、「Classical Element」のラストでは、楽器陣4人がステージを去り、ZINのみとなった舞台をいくつもの光が照らし出す中、〈あなたと巡り会えたこの奇跡を 守り抜いていくから〉と丁寧に歌い上げ、ステージの幕が閉じた。

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チャイコフスキーの名曲「弦楽セレナーデ」のSEとともに再び幕が上がると、HIZAKIが姿を現し、インストゥルメンタル曲「Church Candle」を披露。次いでメンバー4人が順に登場し、バックにMVが映し出される中「ARCADIA」で後半戦はスタートした。TERUの「爆風を巻き起こせ!」という一声から「B.L.A.S.T」を投下。そして「これからも光輝く未来を一緒につくっていきましょう」(ZIN)と「Shining」を、さらに、〈いつまでも忘れない〉〈心からありがとうさようなら〉と歌う「TOPAZ」、〈あなたに出逢えた奇蹟〉〈あなたの世界はあなたの中で 新しい時代の扉開く〉と歌う「The History of Genesis」が続き、この5人でのステージが終わりへと近づいているのだということが現実味を帯びていく。すると、「今まで辿ってきた全てのことを込めて、次の曲を贈ります」(ZIN)と「Luminous」が奏でられた。ステージ背面には歌詞が映し出され、Jupiter5人の音とオーディエンス一人ひとりの歌声が重なり合い、温かな空間を作り出した。演奏を終えるとメンバーは一礼、本編は終わりを迎えたのだった。

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アンコールの声に迎えられ、「もっともっと一つになろうぜ!」(ZIN)と「ARIA」「Symmetry Breaking」をパフォーム。曲中、ZINが客席にダイブする場面もありながら、場内を熱狂へと導き、JupiterとVenus(ファンの呼称)がまさに一体となったステージを魅せてくれた。

ダブルアンコールでは、HIZAKIから「諦めそうになったり、くじけそうになった時もあるけど、応援してくれるファンの皆さんがいたから、そして、メンバー一人ひとりのことを愛しているから。大好きです。心から愛しています。今のJupiterの思いを込めた曲を贈ります」と、その思いが語られ「Scenario」を披露。今日という日に新曲を作り上げてきた彼らに驚きを覚えたが、聴こえてきた歌詞には〈自分らしく生きて 忘れないよずっと 輝く明日を信じて生きよう〉というメッセージ。まさに、この日のために生み出された楽曲に違いないと感じるものだった。

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「次の曲でMASASHIとYUKI、二人と別々の道を歩むことになるんだけど、俺たちは輝く未来を信じているし、恵みある未来に絶対行ってやろうな!」とZINが涙ながらに語り、銀テープが舞う中、このステージのタイトルにも掲げられている「Blessing of the Future」がラストを飾った。堪えきれず涙を流すZINに、「泣くなよ」と言うようにMASASHIとYUKIが笑顔を見せ、HIZAKIが優しくZINの頭に手を乗せる場面も。ラストシーン、ドラム台を4人が囲み、5人での最後の音を鳴らすと、この特別な一夜は終幕を迎えたのだった。

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そして各メンバーからの言葉が伝えられた。
「3年間、色々なことを5人で乗り越えてきて、作り上げてきたことがたくさんあって、これから3人はそれを守っていかなきゃいけないんだけど、今日のライブで、皆さんとなら守っていけると思いました」(TERU)
「最後に最高の時間をありがとうございました。実感がないけど、一人になったら泣いてしまうかもしれない(笑)。これからもJupiterと二人を応援よろしくお願いします」(MASASHI)
「この5人で3年間やってきて、泣いたり笑ったり、色々なことが一番でした」(ZIN)
「最高のライブができて、楽しい時間でした。別の道を歩くのを許してくれたメンバー、スタッフ、ファンの皆さんに感謝します。それぞれを応援してくれたらと思います」(YUKI)
「Jupiterはこれから新たなJupiterとして、またステージに戻ってきたいと思います。二人は音楽を辞めるわけではないので、最高の形で送り出せたんじゃないかと思います。YUKIくん、MASASHIくん、今まで本当にありがとうございました!」(HIZAKI)

「俺たちの絆は本当に最高だと思います」(ZIN)と、最後に手を繋いでジャンプをし、このステージを締め括った。穏やかな表情でMASASHI、YUKIを送り出し、「皆、俺たちの誇りです!」と、ZINとTERUがステージを後にした。最後に残ったHIZAKIは深々と一礼すると、そのまま崩れ落ち、暗転…。スクリーンにはこれまでのJupiterの様々な場面が、そして「Blessing of the Future」の歌詞が映し出された後、「第一期Jupiter 終演」の文字。続いて、この日の模様がDVDとして7月27日にリリースされること、9月1日のFCライブ、12月29日のワンマンライブ開催などが早くも発表された。2016年4月29日、一つの分岐点を迎えた5人――。第二期Jupiter、MASASHI、YUKIの輝く未来に期待したい。

◆セットリスト◆
01. The Birth of Venus
02. LAST MOMENT
03. -己-Innovation
04. SACRED ALTAR
05. 氷の中の少女
06. Heaven’s Atlas
07. Rose Quartz
08. Scarlet
09. Darkness
10. 絶望ラビリンス
11. Classical Element
12. Church Candle
13. ARCADIA
14. B.L.A.S.T
15. Shining
16. TOPAZ
17. The History of Genesis
18. Luminous

En
01. ARIA
02. Symmetry Breaking

WEn
01. Scenario
02. Blessing of the Future

(文・金多賀歩美)


【リリース情報】
LIVE DVD『BLESSING OF THE FUTURE』
Jupiter Tour~CREATED EQUAL~Tour Final BLESSING OF THE FUTURE
2016.4.29 Shinjuku ReNY
2016年7月27日(水)発売
POBD-60532 ¥5,400(tax in)

【ソロ活動情報】
●ZIN Solo Live「WAY OF LIFE」
2016年6月18日(土)Shibuya gee-ge.
OPEN/START 18:30/19:00
チケット料金:¥4,000(税込)※1DRINK代¥600別途
チケット発売日:2016年5月14日(土)10:00~イープラスにて発売!
Live & Pub Shibuya gee-ge. TEL 03-6416-3468 http://gee-ge.net

●TERU Exhibition -Art Gallery-
2016年8月6日(土)– 8月8日(月)
表参道LAPIN ET HALOT ラパン・エ・アロ

●HIZAKI、Warner Music Japanよりソロデビュー決定!!
今夏Solo Album Release!!

HIZAKI Solo Live「Crimson Rose -JAPAN-」
2016年9月11日(日)TOKYO Mt.RAINER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
OPEN/START 17:00/17:30
チケット料金:¥5,000(税込)※全席指定 ※入場時1DRINK代¥500別途
チケット発売日:2016年7月9日(土)
プレイガイド:イープラス/ローソンチケット/チケットぴあ
DISK GARAGE 050-5533-0888

【Jupiter ライブ情報】
●Jupiter Venus only Premium Live「Perform a Ceremony vol.3」
2016年9月1日(木)SHIBUYA REX
※ファンクラブ限定ライブ

●Jupiter Oneman LIVE決定!!
2016年12月29日(木)SHIBUYA CLUB QUATTRO
OPEN/START 18:00/18:30
チケット料金:¥4,500(税込)※DRINK代¥500別途
チケット発売日:2016年11月12日(土)
プレイガイド:イープラス/ローソンチケット/チケットぴあ
DISK GARAGE 050-5533-0888

Jupiter オフィシャルサイト http://jupiter.jp.net/