ライブレポート

2015.12.25
PS COMPANY PRESENTS『攻撃ハ防御ナリ。☆MerryXmas☆Session☆』@新宿ReNY

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10月30日に高田馬場AREAで繰り広げられたハロウィンイベントから2か月。PS COMPANY PRESENTS『攻撃ハ防御ナリ。』のクリスマスイベントが新宿ReNYで行われた。街のクリスマスムードとは一味違う、熱気をたっぷりはらんだ会場で、実に熱いスペシャルなクリスマスが展開された。

◆the LOTUS

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緞帳が上がると同時に響いたのは、「ARE YOU! ARE YOU! ARE YOU! Merry Christmas!!」という強靭なシャウト。この日のイベントは、BORNの「RADICAL HYSTERIA」のカバーで衝撃的に幕を開けた。まさかの展開にフロアからは大歓声が上がり、会場の空気は一気に上昇! 〈サバに乗って〉もとい〈Suck my dick or death〉をレイ(Vo)が力強く歌い上げ、Rian(G)の極太のデスヴォイスが華を添える。本家顔負けの毒気のあるパワフルなアクトに、フロアも総員拳で応え、モッシュを巻き起こした。

その勢いは最新曲「Wish」で一気に加速。シンプルなサウンドにのせた強いメッセージはライブでしっかりとその存在感を発揮し、「どっちがデカい声出せるか勝負しようか」と「VIO-NIX[into the core]」をドロップして、さらなる狂騒を誘う。Ryuto(G)がお立ち台でギターをかき鳴らし、翼(B)は所狭しと駆け回りながら笑顔でエモーショナルなフレーズを奏でる。さらに、伊織(Dr)の「ReNY! いくぜ!」の咆哮で、タオルの風を巻き起こした。加速度的な成長をまざまざと見せつけた彼らのステージ。イベントの幕開けにふさわしい華々しさでトップバッターを見事完遂した。

◆ミラクルず☆

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ジョン・レノンの「HAPPY CHRISTMAS(WAR IS OVER)」のSEで姿を現したのは、サンタ姿の、るんるん(Vo)、いっしー(G)、ねぎし(B)、にーさん(Dr)。この4ピースによるミラクルず☆のライブは今年3月に行われたレイヴの上京ワンマンライブ福岡DRUM Be-1公演以来と超久々に復活。美脚も露わなミニスカサンタ姿(しかもウサ耳、さらに胸付き)のるんるんが「僕たちが、ミラクルず☆だー!」と実に漢らしいデスヴォイスで挨拶すると、元気いっぱいに「アイコトバ」(レイヴCover)を披露した。
この日は、彼らの“とても親しい友人”であるレイヴが12月29日にTSUTAYA O-WESTでワンマンライブを行うことを広く知ってもらうために来たという彼ら。MCでは、「レイヴってチャラチャラしとって誤解されやすいんだけど、音楽を言葉で伝えたいって思っているバンドだから」とその魅力を語った。

ラストは、ポップな「Miracle☆るんるん」をドロップ。時折入る〈るんるーん〉の掛け声は、まるでアイドルのライブさながら。思う存分、歌い、ギターをかき鳴らし、「めっちゃ楽しい! ありがとうございました!」と最後まで元気でパワフルにこの日のライブを駆け抜けたミラクルず☆。ラストは「蛍の光」をBGMに、来春のPS COMPANYのツアーへの出演を発表。そこでの再会を約束して、とびきりキュートなステージを終えたのだった。

◆猟牙Soloセッション

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黒のコートにハットというシックないでたちで登場したのは猟牙(BORN)。ステージ左手にギターの健希(ex.yazzmad)とベースのIZA、右手にはキーボードのTERO(†яi¢к)、後方にはドラムの武井誠(ex.cali≠gari)という異色の顔ぶれでのセッションとなった。奏でられたのは、ウィンターソングの大定番とも言えるB’zの「いつかのメリークリスマス」。ブルーのライトの下、切ない歌詞をしっとりと歌い上げ、続いて山下達郎の「クリスマスイヴ」を。TEROのキーボードが華やかな彩を添え、聖夜らしいきらめきに満ちた音色を響かせる。

クリスマス気分に浸っているオーディエンスに、ここで何とthe GazettEの「PLEDGE」を投下。このサプライズに客席の空気がグッと熱量を増したのは言うまでもない。そしてラストはL’Arc~en~Cielの「I Wish」という心憎い選曲。猟牙の伸びやかな歌声とIZAのコーラス、オーディエンスのハンドクラップが響き、実にハッピーなエンディングとなった。最後に、このセッションについて、猟牙から「今日は俺のわがままで、最高に素敵なミュージシャンを集めさせてもらいました」という言葉が贈られた。抜群の選曲でクリスマス気分をたっぷり堪能させてくれたひと時だった。

◆RENO&RYOGA

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大歓声に迎え入れられたのはRENOとRYOGA。RENOのエレキギターとRYOGAのアコギによるインストゥルメンタル「Merry Christmas Mr.Lawrence」を響かせると、会場内は水を打ったような静けさとなった。RENOが奏でるフレーズに、RYOGAの指がギター弦を打ち、リズムを刻む。2本のギターのみで奏でられているとは思えない静かな情熱に溢れたサウンドは、あまりにも美しく雄弁で、演奏を終えた二人に惜しみない拍手が送られた。

「緊張しています」と照れくさそうに言い、「今日はあったかい感じでね」「家のリビングみたいにリラックスしてもらって」という二人のふんわりした会話に、会場も温かな空気に包まれる。

そして、2曲目にして最後の曲として、「LAST CHRISTMAS」で二人での息のあったコーラスを披露。メインボーカルをとるRYOGAの甘やかな歌声にスモーキーなRENOの声が合わさり、そのハーモニーにギターのフレーズが重なって、得も言われぬ音を作り出す。この日のイベントの中でも異彩を放つ、しかしとても温かな、極上のひと時だった。

◆やまぴかりゃー

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ネコ目の眼鏡をかけ、姿を現したのはスコーピオンSASORI(NAOKI)とタランチュラ(KraのVo.景夕)の二人。今日も仲良くお揃いのかりゆしウェアを身にまとい、おなじみのキメのポーズを披露して、あっという間に会場中を笑顔にしてしまった。
この日の「ねこまっしぐら」では、スコーピオンSASORIがいつも以上に激しいアクトを披露。そのあまりの激しさと挙動不審ぶりは、タランチュラが「落ち着け!」とツッコミを入れるほど。そんな言葉も意に介さず、スコーピオンは「伝えたい気持ちが溢れ出る」「ライブの生感て、ここ(ハート)に、あるじゃん?」というかっこよすぎるセリフで笑いを誘う。

さらにこの日は、いつもの楽曲に加え、クリスマスソングの大定番「恋人がサンタクロース」をカバー。とはいえ、彼らのこと。ご本家の松任谷由実嬢を彷彿とさせる声で歌ったり、かと思えばダンディな歌声を披露したりと、相変わらずのフリーダム全開だ。間奏は二人で無表情棒立ちという異色のステージングに、終始フロアは爆笑の渦に包まれた。

ラストは「最後に僕らのクリスマスプレゼントを聴いてください。『アメリカン・ショートヘア―』」と異様に良い発音で曲紹介すると、タオルが風を巻き起こし、彼ららしい、笑いに溢れたクリスマスを終えたのだった。

◆WK

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「盛り上がっていけますかー!」と登場したのは、今年4月に行われたPS COMPANY PRESENTS『攻撃ハ最大ノ防御ナリ』@オリンパスホール八王子以来の登場となる、WK(White Kick)。ヴォーカル・猟牙(BORN)、ギター・RENO、ベース・K(BORN)、ドラム・靖乃(Kra)という鉄壁の布陣で奏でるのは、歌詞も即興、演奏もほぼアドリブという「White White White」。

何が飛び出すかわからないスリルとパワフルなアクトでフロアの心を掌握し、さらにサビでは、
〈靖乃はとてもいい人〉〈靖乃はとてもいい人…?〉
〈RENOはとても熱い人〉〈でも人間が大嫌い〉
などなど、人間味たっぷりの歌詞でフロアを大いに沸かせた。

続いて、この日の残りの3曲が4人で1日で作ったという新曲であることを告げ、バラードナンバー「Clapton」を披露。ゆったりと奏でられたのは、〈Merry Christmas〉の詞が織り込まれた美しい旋律のクリスマスソングだ。しかし、続いて投下された「Reggae」では空気が一変。
「暴れられますか? むちゃくちゃやれよ!」
と艶めかしいピンクのライトの下で猟牙が踊り倒せば、フロアでもモッシュが巻き起こり、拳が視界を埋め尽くす。狂騒感たっぷりのサウンドに酔いしれていると、「ラストだ!」の絶叫と共に「LINKIN」を投下。ジャム・セッションのような、どこまでも自由でロックな時間を存分に堪能させてくれた。

◆Xmas session BAND

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スーツをまとったNAOKI(Vo、B)がRYOGA、そして“レジェンド”こと高橋まこと(ex. BOØWY/Dr)を呼び込み、スペシャルセッションが幕を開けた。1曲目は、NAOKIがヴォーカルを取る「NO.NEW YORK」。BOØWYをこよなく愛するNAOKIとRYOGAが、尊敬してやまない高橋と共に、実に楽しげに時代を超えた名曲を響かせた。
続いて猟牙(Vo)も加わり、「季節が君だけを変える」を披露。このスペシャルセッションについて猟牙が、「BOØWYはロックの神様といっても過言ではない」と感無量であることを伝えると、笑顔で「今日は呼んでくれてありがとう」という感謝の言葉が送られた。

さらに、高橋の高らかなカウントで「Honky Tonky Crazy」をドロップすれば、猟牙から、BOØWYの1986年の日本武道館ライブでの名言「ライブハウス武道館へようこそ!」になぞらえた「ライブハウス新宿ReNYへようこそ!」という言葉も飛び出し、さらに会場の熱が上がっていく。

緊張のためか、猟牙が途中で帰ろうとするハプニングもありつつ、ラストの「Dreamin’」では総員高らかに拳を上げ、昂揚感マックスのスペシャルなステージを披露した。時代を超越した名曲をレジェンドと奏でる、そんな奇跡の共演に、フロアから大きな拍手が送られた。

◆Kra

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この日のトリを飾ったのはKra。名曲「artman」に続き、10月にリリースされたばかりのアルバム収録曲「LOAD MY HEART」を投下し、瞬く間に会場をKraの世界に染め上げていく。
MCで、このイベントの翌日行われる彼らのワンマンライブで新しい色のペンライトが発売になることを告知すると、「じゃあ、さっそくこれ(ペンライト)を使う曲、いきましょうか」と「サイレントサーカス」をドロップ。目の前に広がる色とりどりのペンライトの海を前に、タイゾ(G)がアコギのボディでリズムを刻み、結良(B)の指が弾き出す低音が彩る繊細な音世界は感動的な美しさだ。

「ラスト行こうか!」とドロップされたのはギターリフが印象的な「例え」。景夕のファルセットが高く高く響き、それに応えるように、オーディエンスも高くジャンプ! 爽やかな高揚感たっぷりの楽曲は、何度聴いても心が浮き立つ。
「これからも、今日出たセッションのメンバーやバンドを、みんなぜひとも応援してください。代表して言わせていただきます。本日はどうもありがとうございました」
そんな景夕の言葉でフロアは大きな拍手に包まれ、極上のクリスマスを締めくくった。

 

個性たっぷりのアーティストたちの共演で、スペシャルな化学反応も見られたクリスマスイベント。2016年は、2月からPS COMPANY PRESENTS『攻撃ハ最⼤ノ防御ナリ。』 TOUR 2016が、そして4月30日には春の一大祭りとして、舞浜アンフィシアターでPS COMPANY PRESENTS 『PEACE&SMILE PARADE DREAM LIVE-OFFENSE IS THE BEST DEFENSE 2016-』が行われることが発表されたばかり。その名の通り、スペシャル特典満載の“VIPチケット”も発売されるとあって、注目が高まっているこのイベントでも、彼らは間違いなくこの日以上の驚きと感動を与えてくれるはずだ。ぜひとも会場でその熱を体感していただきたい。


ライブ終了後、出演アーティストから熱いメッセージが寄せられました!

【NAOKI】
高橋まことさんとの共演は2回目なんですが、今年一年の締めくくりとして一緒にできてよかった。それに尽きます。ミスター・エイトビートとまた一緒にやれた高揚感は格別ですね。あの人が叩くとBOØWYになるんだなー、そう思って、僕は終始笑顔でした(笑)。笑顔でベースを弾くってそうそうないんですけどね。包容力のあるドラムです。

【靖乃(Kra)】
まことさんのカウントは全部スウィングしている感じなんですよ。エイトビートなんだけど、全部間にスタッカートが入っているような。まことさんと一緒にいるとただのバンドキッズになれます。中学生とか高校生の時のBOØWYに憧れたあの空気感のままやらせてもらえる感じがすごく嬉しいんですよね。

【景夕(Kra)】
今日は普段見られないようなものが見られたんじゃないかなと思います。僕らはKraとして出たんですけど、もうちょっとクリスマスっぽい形でもよかったかなとも思いつつ、それが見えたことで次回からはもっといろんなことが組み込んでいけたらと思います。

【RENO】
今日はRYOGAと久々のユニットで歌ったり、事務所のイベントらしい、スペシャルな感じにできてよかったです。WKは以前からファンの方々に好評だったので、新曲を作ってみました。俺の好みのせいか、曲調が割と渋めなんですけど、それが今のファンの子たちが新鮮な感じで受けてもらえたらいいなと。基本的にアドリブなので、さっき弾いていたものをもう一度弾いてって言われても覚えていないんですが(笑)、WKでは自由なライブ感を今のシーンに出せたらなと思っていて、それをメンバーと純粋に楽しみながらできて良かったです。

【from みくる&nisa(ミラクルず☆)】
みくる
ここ最近、インストアでみんなが良いって言ってくれたので胸を入れてみました!
今日、一番伝えたかったことは、「12月29日に友達のレイヴがTSUTAYA O-WESTでワンマンをやるよ!」ってことだったんですけど、ちゃんと伝えられて良かったです。これで、来年のレイヴの活動に向けて色々知ってもらえたかなと。
とにかく、今日は本当にすごく楽しかった! 来年の春のPS COMPANYのツアーも楽しみにしていてください!

nisa
実は1曲目の途中で、みくるが上からフライヤーを配るつもりだったんです。なのに出る時になって、なぜかフライヤーが見つからなくて(涙)。ちなみにフライヤーはライブ後にみくるのバッグの下から出てきました…。
でも、客席のみんなが楽しそうだったので、見ていてすごく嬉しかったです。

【from レイ(the LOTUS)】
他のPSの先輩たちのファンの方々にも成長した姿を見せられたので良い日になったなと思います。the LOTUSを知ってもらえる機会を与えてもらえて、光栄な一日でした!

【from 猟牙(BORN)】
音楽に生かされてるなってことを実感した一日でした。Merry Christmas!

 

◆セットリスト◆
【the LOTUS】
01.RADICAL HYSTERIA
02.Wish
03.VIO-NIX[into the core]

【ミラクルず☆】
01.アイコトバ
02.Miracle☆るんるん

【猟牙Soloセッション】
01.いつかのメリークリスマス
02.クリスマスイヴ
03.PLEDGE
04.ラバーソウル
05.I Wish

【RENO&RYOGA】
01.Merry Christmas Mr.Lawrence
02.LAST CHRISTMAS

【やまぴかりゃー】
01.ねこまっしぐら
02.恋人はサンタクロース
03.アメリカン・ショートヘアー

【WK】
01.White White White
02.Clapton
03.Reggae
04.LINKIN

【Xmas session BAND】
01.NO.NEW YORK
02.季節が君だけを変える
03.Honky Tonky Crazy
04.Dreamin’

【Kra】
01.artman
02.LOAD MY HEART
03.サイレントサーカス
04.空中ブランコ
05.例え

(文・後藤るつ子/写真・遠藤真樹)