ライブレポート

2015.4.5

PS COMPANY PRESENTS『攻撃ハ最大ノ防御ナリ』@オリンパスホール八王子

 

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PS COMPANYの所属アーティストたちによる祭典が、オリンパスホール八王子で行われた。

掲げられたタイトルは『攻撃ハ最大ノ防御ナリ。』。

このイベントに先駆けて行われた景夕(Kra)、シン(ViViD)、レン(レイヴ)、レイ(the LOTUS)によるヴォーカリスト対談で、シンが「みんな仲間だけど、それぞれのバンドが、それぞれの志を持って戦うと思う」と語ってくれたとおり、この日、全12の個性豊かなアーティストたちによる熱き戦いが繰り広げられた。

 

【15:00 メインステージ】

レイヴ

15時ジャスト、鳴り響くSEと共にステージに飛び出してきたのは、トップバッターのレイヴ!

「いくよー!」という元気なレン(Vo)の声が高らかに幕開けを告げ、リリースされたばかりのニューミニアルバムのタイトル曲「ヨクバリーゼ」をドロップ。目にも鮮やかなネオンカラーの衣装で、飛んだり跳ねたり、ステージを所狭しと駆け回る。

「みなさん、もっとバカになりませんか?」

と煽れば、スタート直後にもかかわらず会場の温度は急上昇。

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間髪入れずに、彼らの決意の歌とも言える「Day×Bye×day」を披露。彼らにとって初のホールライブとなったこの日、未来を見据えて綴られた歌は、実に力強く、頼もしく響いた。

PS COMPANYの一員になって1年目を迎えた彼らが見せてくれた、とびきり元気でハッピーで欲張りなステージは、強く印象に残るものだった。

 

拍手の中、ライブを終えた彼らがお約束の「サディスティック」コールを指南していると、「ちょっと待ったー!」という声と共に登場したのは、なぜかニーハイ(しかも上は野球のユニフォーム)を着用した幸樹(ダウト/Vo)と鋲(SCREW/Vo)!

曰く「三度の飯よりニーハイが大好きな“ニーハイブラザーズ”」とのこと。

二人の美脚、その他色々と衝撃を受けつつ、ラストは全員で「サディスティック!」をコールし、拍手で幕となったのだった。

 

 

【15:15 メインステージ】

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突如、客席後方に姿を現した白装束の5人。どよめく客席の間を抜け、ステージでローブを脱ぎ捨てると、姿を現したのはthe LOTUS。

クラップと共に投下されたのは、彼らが3か月連続でリリースするミニアルバム第2弾のリードトラックであり、先ごろMVが公開されたばかりの新曲「A.P.O」。

楽器陣が生み出すダークでヘヴィなサウンドに、伸びやかなレイ(Vo)の声が絡み、楽器陣の一糸乱れぬアクトとあいまって強烈なインパクトを生み出す。

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続いて、今月8日にリリースされたばかりのミニアルバム収録曲「Grace」を情感たっぷりに歌い上げ、その深遠な世界をさらに色濃く提示してみせた。

結成からわずか10か月のthe LOTUSだが、彼らの世界観を存分に見せつける力強くも美麗なステージは、オーディエンスに深く刻まれたことと思う。

 

 

【14:25 サブステージ】

「はいどーもー」とステージに姿を現したのは、RENO(ViViD)とみくる(レイヴ)のギタリストコンビ。二人の軽快なトークの最中、「今日は特別ゲストがいるから呼んじゃおう」と呼びこまれたのは、PS COMPANYのキャラクター・P-moくん(等身大?)。

実はこのP-moくん、6月に行われる「ゆるキャラ®グランプリ 2015」に出場するのだそうで、ぜひとも投票してほしいとのこと。皆様、ぜひ清き一票を投じてP-moくんを全国デビューさせていただきたい。

 

 

【15:40 メインステージ】

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爆音のSEと共にステージに登場したBORNを、既に臨戦態勢のオーディエンスが大音量のクラップで迎え入れる。

彼らのステージは代表曲「RADICAL HYSTERIA」で華々しく幕を開けた。真っ赤なコート、胸には巨大なクロスを身に着けた猟牙(Vo)が、〈サバに乗って〉もとい〈Suck my dick or death〉のシャウトで文字通り会場を揺らし、続く「STALIN」では、まさに独裁者のごとく君臨。オーディエンスを一気に掌握してしまう様はさすがの一言に尽きる。

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「今日はすごくピースフルなイベントです…でもまだぬるい!」と一刀両断にすると、「DEMONS」「Criminal Berry」で更なる燃料を容赦なく投下。

圧倒的なステージパフォーマンスに応えるように、一気に沸点まで上がった会場の熱量。オーディエンスがモッシュを繰り広げ、頭を振る光景は壮観だ。

ラストの「ケミカルロマンス」に至るまで一瞬の隙もない、BORNならではの骨太なステージを見せつけた。

 

 

【16:05 サブステージ】

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続いて、演歌調の呼び込みアナウンスでステージに現れたのは、ムード歌謡歌手・花見桜幸樹。ダウトのヴォーカル・幸樹のソロプロジェクトとして、2月18日にシングル『アイラブ東京』で人生二度目のデビューを飾ったわけだが、生演奏での披露は今回が初! ゲストギターにKraのタイゾ(G)とViViDのRENO(G)を迎え、2人が奏でるアコースティックギターの泣きのフレーズに乗せて、吉幾三の名曲「雪國」を歌い上げた。

そして「デビューした今年しか新人賞は狙えないみたいなので、ぜひ皆さんのお力をお貸しいただきたい」というMCを交えながら、歌謡曲ならではの“合いの手”を観客にレクチャー。「こうちゃーん!」という大きな声援に笑顔を振りまきながら「アイラブ東京」をノリノリで熱唱し、ステージを降りて客席に足を運ぶファンサービスも。堂に入ったパフォーマンスは見事なもので、世のご婦人方を虜にする日も遠くはなさそうだ。

 

 

【16:20 メインステージ】

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お次の出番は、テキーラ東京。幕が上がった途端、目に飛び込んで来たのは、ド派手な帽子をかぶりドラムを叩く西田イン・ザ・スカイ(Dr&パフォーマー)の姿だ。

ざわめく場内に刻まれるビート。赤を基調としたチャイナ風衣装を纏った他のメンバーも続々と登場し、総勢10名の大所帯でステージに現れた。バラライカKU(Vo)の「初めまして! テキーラ東京です。我々は幼少の頃からカンフーを嗜んでおりまして、本日はそれを皆さんに披露したいと思います!」という言葉から、「Kung-Fu Lady」へ。ギター、ベース、ドラムのバンドサウンドに、トランペット、トロンボーン、サックスが加わることにより、華のあるステージングが繰り広げられ、ダンサーのソルト&ライムとバラライカKUの、カンフーっぽい動きもコミカルで楽しい。

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ノンストップで届けられた「空中ブランコ」では、テンポのいいメロディにフロア中がのせられ、手拍子やジャンプが巻き起こった。ダンサーの動きを真似ながら会場内が一つになれるのも、テキーラ東京の強みと言えるだろう。
最後には新曲の「恋ポタージュ」をお披露目。家入庵(B)のうねるベースラインと、喫茶チャンポン。(G)のジャジーなギターが絡み合い、アクセントのホーンの音も相まって絶妙なグルーヴを生み出していた。

 

 

【16:50 メインステージ】

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舞台に上がったのはViViD。かねてより4月29日のパシフィコ横浜公演をもって解散することを発表している彼らが、今日この場所でどんなアクトを見せてくれるのか――息を詰めて見守っていると、シン(Vo)の歌声が響くと同時に眩い白い光が会場を包んだ。

1曲目は「『夢』〜ムゲンノカナタ〜」。ヘヴィなギターリフと、疾走感のあるサビの対比にぐっと心を掴まれる。メンバーが纏う衣装はモノトーンで、照明もシンプルなのに何故だか“色鮮やかさ”を感じたのは、5人の奏でる音がそれぞれの輝きを放っていたからだろう。シンの「俺たちの歩んで来た道のりです!」という冒頭の言葉が印象的だった「Winding Road」、クールさと激しさを合わせ持つ「vanity」を立て続けにプレイし、大いに客席を揺らす。

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「RIDE on time」では前のめりなサウンドにオーディエンスからは無数の拳が突き上げられ、ステージに立つメンバーから迫ってくる音と熱量にフロアが巻き込まれていくのを肌で感じた。そして、一変して穏やかな音色で鳴り出すRENOとRYOGAのギター……その中でシンが話し始める。
自分たちのバンドは解散が決まっていることや、その状況で今日のステージを一緒に作り上げてくれているスタッフや観客への感謝を述べ、「終わるからこそ伝えられること、見える景色がある」と切々と語られる言葉が胸に響く。

「僕らの想いをこの曲に全て込めました。ここにいる全員に素晴らしい未来が訪れますように」というメッセージと共に贈られた、ラストナンバー「Good Morning World」。優しくのびやかな歌声と音がホールを満たしていき、メロディアスでどこか切ないフレーズに客席全体が聴き入っていた。

 

 

【17:15 サブステージ】

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ViViDの残した余韻に浸っていると、場の空気をガラリと変えたのがやまぴかりゃー。お揃いのコバルトブルーのかりゆしウェアにストローハットを身に纏い、沖縄からやってきた(?)というスコーピオンSASORI(NAOKI)、タランチュラ(Kraのヴォーカル・景夕)の2人組だ。あやしげな方言でトークをしつつ、何をしてくれるのかと思いきや、“スマホで歌詞を見ながらステージで歌う”という世界初の試み(?)で「アメリカン・ショートヘア」をツインヴォーカルで軽快にプレイ。

サビでは自らタオルをぐるぐる回し、軽やかなステップを披露したりとサービス精神も旺盛だ。次の「ねこまっしぐら」では、「ニャーニャー♪ニャーニャーニャ♪」と猫の手の振り付けつきで一緒に歌って欲しいとフロアにレクチャーし、戸惑うファンには「恥ずかしいのか? 俺らすごい年いってんだぞ!?」と笑いの渦を巻き起こす。RAPも交えながら奏でられた甘い歌声のハーモニーで、客席には笑顔と歓声が溢れた。

 

 

【17:30 メインステージ】

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SEが流れ出すと同時に紅い紗幕に鋲(Vo)のシルエットが浮かび上がるという、ドラマチックな演出で登場したのはSCREW。のっけから「Barbed wire」「DIE・KILLER・DEAD」と攻撃的なナンバーを畳み掛け、オーディエンスは突き上げる拳とヘッドバンギングでそれに応える。

曲間も止まないメンバーコールの中、「SCREWです。『攻撃ハ最大ノ防御ナリ。』へようこそ」と鋲が口火を切った。あいにくの空模様となったのは「マナブ(G)が真っ黒なてるてる坊主を1000個作ったから」などと笑いを誘いつつ、「新旧織り交ぜたセットリストで攻撃するので、しっかり防御してください。愛してやるから、最後まで楽しもうぜ!」と聴衆を煽っていく。

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和己(G)のクリアなソロが冴え渡る新曲「ANITYA」で聴かせたかと思えば、お次はEDM調の「FUGLY」で場内をダンスフロアに。カラフルなライティングに照らされながらうねっている客席からは、気持ちよく音の波に翻弄されている様が見てとれた。
「心の底から叫んでこい!!」という鋲の叫びから、繰り出された「VEGAS」。ゴリゴリのサウンドが効いた楽曲ながら情感豊かな旋律も織り交ぜ、さまざまな表情でファンを魅了した。

 

 

【18:10 メインステージ】

ダウト

サブステージでのやまぴかりゃーのマイペースなトークを挟み、次にメインステージを飾ったのはダウト。切なさ漂うムーディーなラブソング「中距離恋愛」から幕を開け、四つ打ちのリズムに思わずノってしまう「感電18号」で着々とフロアを暖めていく。幸樹の「楽しんでますかー!? もっと皆の声が聞きたいな!」という声に、フロアからは大きな歓声が。

ファンにはお馴染みの「人生は?」「バラ色ー!」という応酬から、彼ら指折りのお祭りナンバー「バラ色の人生」になだれ込むと、サビではタオルが宙を舞い「ヤーレン! ソーラン!」のコーラスも加わって場内のテンションはうなぎ上りに。威吹(G)、ひヵる(G)、玲夏(B)の楽器隊が奏でるグルーヴも絶好調だ。

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間髪入れずに攻撃的なイントロから始まった「MUSIC NIPPON」では、全力で演奏されるダウト流日本応援ソングに、ヘッドバンギングやオイコールも巻き起こる。「久しぶりにやる曲だけど、ついて来てください」という幸樹の言葉から、一転して穏やかな「フェンダー」へ。

ステージに立つメンバーの佇まいからは“自分たちだけの音楽を、胸を張って鳴らしている”という思いが伝わってくる。「イェイ!」の掛け合いで観衆を笑顔にした後は、ロックバンドらしいやんちゃな三三七拍子で締めくくられた。

 

 

【18:50 メインステージ】

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次のバンドはWK。公式サイトでも、明かされているのはWKという名前と4人のメンバーらしき人物のシルエットだけ……そんなシークレットバンドの出順が遂にやって来た。一体誰が現れるのかと心待ちにするオーディエンスの前で、ステージに現れたのはBORNの猟牙とK、ViViDのRENO、Kraの靖乃! 本来のパートがギターのKに至ってはベースを手にしての登場だ。

PS COMPANY所属バンドによる豪華セッションバンドの1曲目は「White White White」。猟牙によると、なんと歌詞がまだない(!)とのこと。メロディアスな旋律にアドリブの歌詞を乗せてメンバーをいじったり、「花見桜を呼びましょう♪」とダウト・幸樹をステージに招いてみたりとやりたい放題で、場内は笑いに包まれた。

続いて届けられた「Kick Kick Kick」もやはり歌詞はない状態だったが、エンジンのかかった4人はフロアをガンガン揺らしていく。また、跳んだり頭を振ったりと、初めて聴いたメロディに臆せずノっていくファンの姿勢も見事で、まるで会場にいる全員でセッションをしているようだった。

 

 

【19:15 メインステージ】

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続いて登場したのは、今年2月に新プロジェクト「FANTASISTA」として始動したB/VoのNAOKI。

細めのタイのスーツ姿でビシッと決めたNAOKIと、ギタリスト、ドラマーの3ピースで構成されたシンプルなステージで奏でられたのは、ミニアルバム『Libero』収録曲「どうかしてるぜ」。ヘヴィなベースと、ハスキーな歌声を力強く響かせた。MCでは、

「今日はPS COMPANYのお祭りということで正装してきました。…騒ぐな騒ぐな、言われ慣れてるから」

という彼ならではの飄々としたトークで、客席に笑いの渦を巻き起こしつつ、

「ソロになって、こういった場に立てたことに感謝している」

という感謝の言葉も。

「次の曲は、拳ね。俺ベース弾いてて出来ないから察してね」と「Shyな君へ」を披露。短い時間ながら、たくさんのエンターテインメントが凝縮された密度の濃いステージを見せてくれた。

 

 

【19:40 メインステージ】

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ラストを飾ったのはKra。

名曲「artman」のイントロにオーディエンスから歓声が沸き起こり、あっという間に会場の空気がKra一色に塗り替えられる。

続いて、アップテンポなシャッフルビートが心地よい「不思議な世界からの招待状」から、タイゾ(G)の澄んだギターが幕開けを告げた「例え」へ。景夕(Vo)はファルセットを高く高く響かせ、「せーの!」の掛け声で、全員でジャンプ! 元気に会場を揺らし、爽やかな一体感に包まれた。

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全4曲というセットリストに、客席から物足りなさを訴える声が出れば、

「後輩たちのためにさ、時間を短くするもんだよね、先輩って」

そんなカッコいい言葉を挟みつつ、最後は浮遊感のある「エキストラキングダム」を披露。彼らのコンセプトでもあるファンシー&メルヘンロックをたっぷりと堪能させ、結成14周年を迎えるバンドならではの圧巻のステージを展開し、この日のライブを締めくくった。

 

全ての曲を終え、全バンドのメンバーをステージに呼び込むと、景夕から、

「今日は本当にありがとうございました! これからもよろしくお願いします!」

という挨拶が。銀テープが舞い降る中、大きな拍手に包まれ、5時間半に及ぶお祭りは大団円を迎えたのだった。

全アーティストが、それぞれの個性を存分に発揮し、堪能させてくれた極上のステージ。これからもその勢いをさらに加速させるであろう各バンドの活躍を確信しつつ、またこんなお祭りが行われることを、今から心待ちにしている。

 

◆セットリスト◆

【レイヴ】

01.ヨクバリーゼ

02.Day×Bye×day

 

【the LOTUS】

01.P.O

02.Grace

 

【BORN】

01.RADICAL HYSTERIA

02.THE STALIN

03.SKIN

04.DEMONS

05.Criminal Berry

06.ケミカルロマンス

 

【花見桜 幸樹】

01.雪國

02.アイラブ東京

 

【テキーラ東京】

01.Kung-Fu Lady

02.空中ブランコ

03.恋ポタージュ

 

【ViViD】

01.「夢」〜ムゲンノカナタ〜

02.Winding Road

03.vanity

04.RIDE on time

05.Good Morning World

 

【やまぴかりゃー】

01.アメリカン・ショートヘア

02.ねこまっしぐら

 

【SCREW】

01.Barbed wire

02.DIE・KILLER・DEAD

03.ANITYA

04.FUGLY

05.VEGAS

 

【ダウト】

01.中距離恋愛

02.感電18号

03.バラ色の人生

04.MUSIC NIPPON

05.フェンダー

 

【WK】

01.White White White

02.Kick Kick Kick

 

【NAOKI】

01.どうかしてるぜ

02.Shyな君へ

 

【Kra】

01.artman

02.不思議な世界からの招待状

03.例え

04.エキストラキングダム

 

(文・古原孝子、後藤るつ子)