ライブレポート

2016.12.24
「ポルノ超特急2016」@京都パルスプラザ

ROTTENGRAFFTYが2016年12月24日(土)、25日(日)2日連続で主催開催する冬フェス「ポルノ超特急2016」(ポル超)。1万5000人の超満員車の中発車された、12月24日の最速レポートをお届け!

2016年を締め括るのは、響都のROTTENGRAFFTYが主催するフェス「ポルノ超特急」。ちぎれ雲が浮かぶ真っ青な空の下、京都パルスプラザに続々とキッズが集結する。今年は初の2日間開催。ミュージシャンと芸人がしのぎを削って“ライブ”をするこのスタイルは、ROTTENGRAFFTYでしか作り得ないもの。果たしてどんな2日間になるのか、期待で胸を膨らませた乗客たちと一緒に発車時間を待つ。

ROTTENGRAFFTYのメンバーがステージに登場して発車宣言を行った後、金閣のトップバッターを飾るのは、2年前に銀閣のトップバッターだった04 Limted Sazabys。「monolith」の軽快なギターとリズムに会場が揺れ、「かかってこいよ!」と4人の気合いはのっけから最高潮。G./Cho.RYU-TAとHIROKAZがダイナミックにステージを使い、Dr.KOUHEIが怒涛のリズムを繰り出し、Ba./Vo.GENが最高にキャッチーな歌を紡ぎあげる。4人が一体となって作り出す極上の場所で、オーディエンスは最高の笑顔を作り出す。曲を重ねるごとに会場の興奮はぐんぐんと上がり、エモーショナルな「Horizon」を聴かせた後、「ポルノ超特急の未来に光が射しますように! 京都の未来に光が射しますように!」とGENが叫び、最後は大合唱とモッシュとサークルとクラップでフロアが埋め尽くされた「swim」。攻めに攻めた気迫のステージで魅了し、そして乗客たちの魂を沸騰させた。

銀閣のトップバッターを飾るのは、ROTTENGRAFFTYや他の出演者が見守る中、勢いよく銀閣のステージに飛び出したDizzy Sunfist。「銀閣! 発車していいですか!」「暴走していいですか!」と、既に熱気が充満していたフロアを更に煽り、1曲目の「Someday」からモッシュ&ダイヴが乱発。金閣の04 Limted Sazabysもそうだったが、ポルノ超特急のトップバッターを務める意味とROTTENGRAFFTYの想いをしっかりと受け止めたがビシビシと伝わる熱いステージに、観ているこっちも胸が熱くなる。バンドマン主催のイベントは、バンドとバンドとの繋がりを随所から感じることができるのがいい。

ずっとダイバーが途切れない。The BONEZが放つ音に反応して腕を振り上げ、宙を舞い、叫び、汗だくになって歌うオーディエンス。Vo./G.JESSEが「暴れろ!」と叫び、魂に火をつけられたオーディエンスの中にJESSEが身を投じて歌う「Louder」。時に荒々しく、時に神々しく、そして時に人間くささをみせる彼らのステージからは一切目が離せない。ソリッドなサウンドと重厚なコーラスで圧倒した「Leaf」の後、バンドマンとしての熱い想いを爆発させた「Thread & Needle」「Hey, You」。「お前ら! 一緒に最後まで暴れるぞ!」「暴れろ!」と叫ぶ彼らの気迫を目の当たりにして、じっとしていられるわけがない。ステージの上もフロアも熱気で埋め尽くされた。

そして銀閣では、yonigeが観客を熱狂させていた。Vo./G.牛丸の中毒性が高い歌に魅了された観客が、身体を揺らし、腕を振り上げ、声を振り絞る。まだイベントは始まったばかりだが、すべての出演者が熱い。芸人たちも熱い。そして何より観客たちが熱い。金閣と銀閣では、次から次へと全員で作る“ライブ”が繰り広げられていた。

Vo./G.山口が叫ぶ。何度も何度も叫ぶ。オーディエンスはサンボマスターが爆発させた想いに応え、大きな声を出し、3人が練り上げた極上のグルーヴに身を任せ、拳を振り上げ、笑顔をはじけさせる。山口は叫ぶ。「このクリスマスイブに、アホになれるやつかかっていらっしゃい!」と。彼は何度も何度も歌うように叫び、叫ぶように歌い、オーディエンスと一緒に次から次へとミラクルを起こしていく。会場をひとつにした巨大な一体感は、最後の「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」まで一切弱まることはなかった。強烈な会場支配力と音の引力。「メリークリスマス!」と叫ぶ山口。会場に居るすべての人間を味方につけ、すべての人間をファンにする、サンボマスターの実力と愛をまざまざと見せつけられた。

そして銀閣に登場したのはOZROSAURUS。ヒリヒリとした緊張感をまといつつ怒涛のごとく押し寄せるサウンドは強靭にして凶暴、次から次へと放たれるリリックは言霊を帯びて強く響く。圧巻のステージングでオーディエンスを心の底から見惚れさせた。

MUCCが金閣に降臨し、オーディエンスが歓喜の声をあげ、限界にまで弓を絞ったかのような興奮が解き放たれる。重厚なグルーヴとキレのあるギターに、Vo.逹瑯のどこまでも伸びやかな声が乗り、神聖なる音像で会場を塗りつぶす。起伏の大きな展開でサークルモッシュをフロアに何度も作り出した「KILLEЯ」、Dr.SATOちが繰り出すタイトなドラムでクラップを誘発させ、やがて観客をジャンプさせ、ヘドバンやモッシュで会場を興奮の渦に落とし込んだ「G.G」、その歌の力で居合わせた全員を魅了した「ハイデ」など、その多面的な魅力を惜しげもなく披露。コール&レスポンスで最高に盛り上げた後、最後は「Mr.Liar」。最初から最後まで圧倒し尽くした素晴らしいステージだった。

他のどの出演者よりもアグレッシブかつ貪欲に、自らのライブを楽しんでいたのはヤバイTシャツ屋さん。銀閣のフロアに溢れた観客が笑顔のまま続々とダイヴする様は壮観。すべての曲で客を惹き付け、暴れさせ、楽しませた。

ROTTENGRAFFTYのNOBUYA(サンタクロース)とHIROSHI(トナカイ)と共にステージに登場した四星球は、笑いあり、涙あり、熱さあり、感動あり、一体感あり、強い意志とバンドにかける想いを感じさせる、一見無駄ばかりのように見えて実のところは一切無駄がない、1秒たりとも客を退屈させない完璧なライブだった。ネタが多すぎて詳細は割愛するが(笑)、あんなに大きな一体感、そしてあんなに大きなサークルモッシュ、そしてあんなに多数のサークルモッシュ(1サークル辺り5人くらい)は見たことがない。2017年の四星球からますます目が離せなくなる、そんな素晴らしいライブだった。

銀閣に登場したのはROTTENGRAFFTYの盟友・山嵐。ステージ袖から多くの出演者たちが見る中、放たれたタフなミクスチャーサウンドは強烈な説得力を帯びて鳴り響き、聴く者の理性を吹き飛ばす。心と記憶の奥底まで刻まれるステージに歓喜&狂乱。ミクスチャー・ロックの真髄を見た。

激キャッチーかつ超激しい「MEGA SHAKE IT!」でライブの幕を開けたキュウソネコカミ。相変わらず彼らのバイタリティは溢れんばかりの満タンで、最前列からいちばん後ろの観客まで全員巻き込んでいく。「ファントムバイブレーション」「サギグラファー」で盛り上げた後、スケールの大きな世界観のサウンドに妄想を綴った歌詞をのせた新曲で魅了し、Vo./G.ヤマサキセイヤが「今年の“ヤンキーこわい”今年のうちに」と告げて大歓声、「DQNなりたい、40代で死にたい」がスタート。フロア全員を巻き込むコール&レスポンスでガンガンに揺らし、「金閣」と書かれたボードを客の上に投げてそこまで客の上を練り歩くという壮絶な流れに。最後の「ビビった」ではROTTENGRAFFTYのNOBUYAも乱入し、激しくて楽しくて熱くて聴かせて歌わせて暴れさせるという濃厚な時間を、最高の盛り上がりで締め括る。

銀閣のステージ上でそれぞれ握手を交わし、拳を合わせて気合い一閃、激しいライブを展開したMy Hair is Bad。3ピースから繰り出されるサウンドは真っ直ぐで強いエネルギーに満ちていて、フロアには汗まみれの笑顔が溢れている。

「陽はまたのぼりくりかえす」でライブをスタートさせたDragon Ash。歓喜するオーディエンスを前に、Vo./G.Kjが「俺たち20年ロックンロールやってきました。最初のベースがいちばん好きだったバンド、いちばん応援していたバンド、それがお前らのROTTENGRAFFTYです」とROTTENGRAFFTYの「This World」をカヴァーしてN∀OKIが乱入、フロアは突然のサプライズに大興奮。そしてKjが「俺は東京出身だけど、夏と冬、年に2回だけ…年に2回だけ京都最高だなって思います」とROTTENGRAFFTYと10-FEETへの想いを告げ、11月にリリースした「光りの街」を披露、更に最後の「Fantasista」ではThe BONEZのJESSEがゲスト参加するという最高のサプライズ。トリのROTTENGRAFFTYへ重くて熱いバトンを繋いだ。

金閣でKjとJESSEがコラボしていた同じ時、銀閣ではPANのVo.川さんが「俺は今、餃子が食べたいんやー!」とエモーションを爆発させていた。「ギョウザ食べチャイナ」の途中で「響く都」をカヴァーしてROTTENGRAFFTYへのリスペクトを叫び、全4曲というこの日の出演者の中で最も少ない曲数ながら、最初から最後まで(途中でパンを投げたりしながら)観客を暴れさせまくったPAN。彼らもまた、最高の形でROTTENGRAFFTYへと熱いバトンを繋いだのだ。

そしていよいよROTTENGRAFFTY、「PORNO ULTRA EXPRESS」で幕を開けた彼らのステージは、最初から凄まじかった。幾重にも重ねられるN∀OKIとNOBUYAのヴォーカルのアンサンブル、そしてG./Programing.KAZUOMI、Ba.侑威地、Dr.HIROSHIの3人が組み上げるアンサンブルのキレが尋常ではない。NOBUYAが「最後まで残ってくれてありがとうございます」と頭を深く下げた後、「前から後ろまで1人残らずかかってこいよ!」と牙をむいて「This World」。声を振り絞って歌う客席からの声の数と大きさも凄まじい。N∀OKIが「嫌なことは全部ここに置いていけ!」と叫び、NOBUYAが客席に突入して歌い、KAZUOMIもギターを置いて客前の柵の上で吠える。会場のテンションは最高潮に達し、フロアはカオス状態。いったい何度サークルモッシュが起きたことか、いったい何人が宙を舞ったのか。興奮が限界を超え、全員がアドレナリンを放出し、会場の温度がグングンと上がっているのが肌でわかる。

N∀OKIが「おい、ここがどこかわかってるか?」と問う。京都で聴く「響く都」は格別で、オーディエンスは前から後ろまで、1人残らずお祭り状態。歌いながら両手を振り上げ、汗だくの笑顔で飛び跳ねる。客席は素晴らしい景色。こんな光景、ライブハウス以外では絶対に見られないだろう。

ステージ左右のミラーボールが輝いて全員を踊らせた「D.A.N.C.E.」、N∀OKIが「すべての熱き旅人に贈る」と言って想いを爆発させた「マンダーラ」、巨大なコール&レスポンスで一体感を作り出した「STAY REAL」。全曲がキラーチューン、オーディエンスが自分の歌のように歌い、自分の曲のように踊り、ライブを全身全霊で楽しんでいる。そして「金色グラフティー」では5人が感情を爆発させ、オーディエンスが僅かに残った体力を振り絞り、大きなライブハウスは狂気の領域へと突入したまま本編終了。

アンコールでは、観客や出演者、スタッフに何度も何度も感謝の気持ちを告げたあと、まだタイトルも決まっていないという新曲を披露。大きな緩急のある、熱くて痛みと悲しみを内包した同曲は、深く突き刺さる強さとエモーショナルを携えていた。

そして最後はもちろん「Bubble Bobble Bowl」。オーディエンスを散々暴れさせた後、曲の途中でドラムにBunta(OZROSAURUS/TOTALFAT)、ベースにKenKen(Dragon Ash)、ギターにセイヤ(キュウソネコカミ)を招いて大団円。「すべてのバンドマン、すべてのスタッフ、すべての集まってくれたみなさんありがとう!」と感謝の気持ちを伝え、ポルノ超特急は初日を全速力で走り抜けた。

出演した全バンド、すべての芸人が、全力でライブしたポルノ超特急2016初日。明日の2日目も、ラインナップを見る限り今日に負けず劣らずの猛者ぞろい。どんな感動が待っているのか、どんなすごいライブを観ることができるのか。明日も全力で楽しもう。

(文・山中 毅/写真・HayachiN、Yukihide “JON” Takimoto、rockey、OOMO)


【ポルノ超特急】
日時:2016年12月24日(土)、25日(日)
会場:京都パルスプラザ

出演アーティスト(※50音順)

◆12月24日
<金閣>
キュウソネコカミ/サンボマスター/The BONEZ/四星球/Dragon Ash/04 Limited Sazabys/MUCC/ROTTENGRAFFTY

<銀閣>
OZROSAURUS/Dizzy Sunfist/PAN/My Hair is Bad/ヤバイTシャツ屋さん/山嵐/yonige

<芸人>
ザ・プラン9、テンダラー、ファミリーレストラン、村上ショージ

◆12月25日
<金閣>
KEYTALK/THE ORAL CIGARETTES/SHANK/DIR EN GREY/Fear,and Loathing in Las Vegas/MAN WITH A MISSION/WANIMA/ROTTENGRAFFTY

<銀閣>
ENTH/岡崎体育/GOOD4NOTHING/SHINGO★西成/SWANKY DANK/MELLOWSHiP/夜の本気ダンス

<芸人>
かず(花団)、ダイアン、大自然、ダイノジ

乗車日時:10:00
発車時刻:11:00

主催 パインフィールズ / サウンドクリエーター
問い合わせ先 サウンドクリエーター 06-6357-4400 (平日12:00~19:00)
オフィシャルサイトhttp://porno.rotten-g.com/

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