ライブレポート

2016.10.22
Waive@赤坂BLITZ
GIG「Days. – in the future -」

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解散10周年を掲げ、発表から約1年をかけて行われてきたWaiveの特別公演が、10月22日の赤坂BLITZをもって、いよいよ終演を迎えた。

えも言われぬ緊張感が漂う中、オープニングS.E.が鳴り響きメンバーが1人ずつステージに現れると同時に、将棋倒しさながらにフロア上手の観客がグッとすし詰め状態になる。4月の東京公演では見られなかった光景だけに、このツアーでWaiveが、いかにライブバンドとしてファンとの距離を埋めてきたのかが伺える瞬間だった。

この日の1曲目として演奏されたのは、2005年の解散ライブと同じく「HEART.」だった。そして「Baby, I LOVE YOU.」や「FAKE」など序盤からWaive得意のビートの効いたアップテンポロックが続いた。

続いて奏でられた「そっと…」や、ヴォーカル田澤が「当時はバラードだと思っていたけれど今は違うように思う」と語った「銀河鉄道」では、優しくもアツく、それでいて切ないサウンドが場内を包み、このバンドの本領が発揮されていくようだった。

解散以前は、ほとんど披露されなかったというプログレッシブでありつつポップな「みずいろ」、そのタイトルが発表されたときには想像だにできなかったポジティブな光景を生む新曲「END ROLL」、Waiveのパブリックイメージを根底から覆すかのようにコミカルな『ペーパードレスレディ』など、ジャンルに縛られることのない奔放さと、それを「無し」と言わせない自信をバンド自体がしっかりと見せてくれる。

中盤のハイライトは、Waiveが最初に生んだ曲である「spanner」。田澤の骨太かつテクニカルなヴォーカルに、杉本の叫ぶようなギターが呼応する光景は、曲が鳴り止んでもしばらく超満員の赤坂BLITZが無音で静まり返るほどに圧倒的であった。

後半戦はWaiveの持つもう1つの顔とも言えるパンキッシュなナンバーが続いた。「Lost in MUSIC.」では、お決まりのメンバー紹介が行われたが、ここで「ギター、杉本善徳」と紹介された杉本が、おもむろに取り出した黄色いハンカチを赤いハンカチに変えるマジックを見せたり、Waiveの楽曲の中でも上位にハチャメチャな「ドミソファイター」では田澤と杉本の不協和音だらけのツインギターが鳴り響き渡り、「こんなバンドが、この10年で他にあったか?」と、唯一無二の揺るがない独自性が場内を支配していく。

解散時の焦燥が赤裸々に綴られた「Sad.」では田澤のヴォーカルと杉本のコーラスワークがヒリヒリとするほど刹那的に流れ、Waiveのライブと言えばこの曲と言っても過言ではないであろう「ガーリッシュマインド」では、この広い空間の酸素がなくなってしまうのではないかというほどにステージとフロアが呼応しあい、一転して明るい世界に飛び出したかのような「バニラ」では、この特別公演のクライマックスは暗いものではないと暗示してくれるかのようにキラキラと銀テープが舞い、この曲と歌詞で何人の心が勇気づけられ救われただろうと思える屈指の名曲「いつか」で、すべての灯りが点灯しているのからなのか、この光景がそう思わせているだけのか、わからなくなってしまう程に眩しい中、ライブは本編を終えた。

鳴り止まないアンコールの中、再びステージに姿を現したWaiveの4人は、ゆっくりと、各々の想いを真面目に、ときに照れ笑いを含めながら語った。

「今が一番楽しい」というベースの高井、「奇跡を胸に生きてきた」というギターの貮方。そして、「たくさんの人の笑顔を奪った」と解散時のことを話し、深々と頭を下げる田澤。「過ごした日々が濃すぎても薄すぎても、この今はない」と、罪も悲しみも含めて受け入れる杉本。各々の思うことも立ち位置も違えど、その結果が今日この日なんだということは紛れもない事実であろう。

重ねて杉本が「終わって、始めて、また終わって、また始めてと、Waiveは変なバンドだけど、これしかできない。普通に活動を続けても、また悲劇的な結果を迎えてしまう。文章を書くにもマルを打たないと次の文章にはいけないし、次の文章が始まらない限りは、その前の文章が最後の文ということになる。それと同じ。だから次の文を書こうと思える、書ける状態にあるということが大事」と、この特別公演とされた今回のWaiveの活動を〆ることと、またこの形で会える日があるようにするため、メンバーそれぞれの日々が最後の文章にならないように信じ、求め、支えあって欲しい、とまとめた。

我々には事前に、この日の演目が記されたメモが渡されていたのだが、その演目上は上記の「いつか」を最後としてあった。アンコールに登場したからには何か曲が用意されているのだろうし、中でも11年ぶりの新曲である「Days.」が披露されていないことからも、自ずと曲目は予想できたのだが、曲を始めるにあたって「今から演奏する曲は、この数年の自分の集大成。音楽としては、もっといろいろなことを身につけたけれど、それでもやっぱりこの曲がそう。この曲に、ここ数年間の自分の思いの丈が集約されている」と、いつもは流暢に話す杉本が言葉を詰まらせながら、慎重に丁寧に話した後、「Days.」が披露され、この日一番ラフで、けれど「これが今のWaive」という姿がはっきりと見えてくるような演奏の末、奇跡の公演は幕を閉じた。

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メンバーがステージから消え、ダブルアンコールを求めるファンも数多くいる中、あらためて「HEART.」がCD音源として場内に流れはじめた。2005年の解散当時、この曲の作詞/作曲、そしてラストアルバムの収録順を手掛けた杉本が各所のインタビューで「このアルバムは、HEART.で始まってC.で終わっているけれど、そのあとにリピート再生で頭のHEART.にもう一度戻って聞くのが本当に正しい曲順」と、しきりに話していたのだが、〈僕らはたくさん廻り道をして、もう一度巡り会う奇跡を信じたい〉という歌詞は、まさにWaiveというバンドの運命そのものであり、その言葉を記した杉本のみが計り知る「また巡り会う奇跡を信じたい、信じていいんだ」と思わせてくれる優しさと愛に満ちた演出だったのではないだろうか。

終演後に配られたフライヤーにて、この日の公演“GIG「Days. – in the future -」”の模様は、Waiveオフィシャルサイトにて通信販売限定にてBlu-rayとなってリリースされることが発表された。また、同時に配られた別フライヤーにて、杉本善徳のソロライブの告知と、ソロの代表曲の1つ「オフホワイト」の新録バージョンが収録されたシングルCDが無料配布された。この新録版「オフホワイト」は、杉本曰く「会場に来れなかった人や、突然の配布決定で告知がなかったため」としてYouTube上でも視聴が可能となっている。

◆セットリスト◆
SE
01. HEART.
02. Baby, I LOVE YOU.
03. FAKE
04. will
05. わがままロミオ
06. そっと…
07. 銀河鉄道
08. 君と微笑おう
09. みずいろ
10. END ROLL
11. PEACE?
12. ペーパードレスレディ
13. spanner
14. あの花が咲く頃に
15. Lost in MUSIC.
16. ドミソファイター
17. assorted lovephobia
18. Sad.
19. ネガポジ
20. ガーリッシュマインド
21. バニラ
22. いつか
ENCORE
01. Days.


【リリース情報】
Blu-ray「Days. – in the future -」
2016.10.22 at AKASAKA BLITZ

収録曲:本公演で演奏された全曲収録
受注期間:2016年10月22日~12月2日(23:59)まで
価格:¥8,500(税込み)
※詳しくはオフィシャルサイトをご覧ください

Waiveオフィシャルサイト
http://www.waivewaive.com/
Blu-ray「Days. – in the future -」申し込みページ
http://www.waivewaive.com/blu-ray/
WaiveオフィシャルTwitter
https://twitter.com/Waive_info
WaiveオフィシャルLINE@
http://line.me/ti/p/%40waive_info
杉本善徳オフィシャルサイト
http://www.ys1126.com

杉本善徳「オフホワイト(新録)」視聴ページ