ライブレポート

2016.9.19
メトロノーム@Zepp Tokyo
「Please Push Play」

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7年の沈黙を破り、“再起動”の名のもとに復活を宣言したメトロノーム。2009年5月31日に行われたONE MAN TOUR-2009-「Please Push Pause」のツアーファイナル以来、長きに渡って彼らの復活を願い、今回幸運にもそのチケットを手にした2500人のファンがこの日、会場に駆け付けた。

得も言われぬ興奮が渦巻く超満員の会場。ステージ後方には「PLEASE PUSH PLAY 2016.09.19」の文字と、この日の開演時間である17:30に向けて刻々とカウントされていく巨大なデジタル時計が映し出されている。開演まで2分を切る頃にはフロアからハンドクラップが沸き起こり、時計が17:30を指した瞬間、爆音の「残念僕の人生。」が鳴り響いた。シャラク(VOICECODER)、フクスケ(TALBO-1)、リウ(TALBO-2)、そして第七期メトロノームとして活動を共にしたユウイチロー(サポートドラム)のシルエットが浮かび上がり、シャラクが高らかに告げた「メトロノームだ!」という言葉に、会場いっぱいに大歓声が響き渡った。

「今日はよろしく。行きますよー!」
噴出するジェットスモークと共にヘドバンの嵐が巻き起こった「プチ天変地異」、リウが低く構えたベースを荒々しく奏でた「ねじ式」、サーチライトが照らす中、オーディエンスが一糸乱れぬ振りを見せた「世界はみんな僕の敵」と、懐かしの名曲たちが次々に投下されていく。

「改めましてこんばんは、メトロノームです。高いところから失礼します」とシャラクがお立ち台の上から語り掛け、「お久しぶりです。生きてました!」とオーディエンスとの7年ぶりの再会を喜び合う。途中、「当時どんな感じだったか全然覚えてないよ。みんなのこと、子猫ちゃんって呼んでたんだっけ?」「7年も経てば結婚して子供がいる人もいるでしょ? 今日は仲の悪い義母に子供を預けて来たんでしょ? 今日は姑のことなんか忘れちまえー!」と笑いを誘い、会場はすっかり和やかムードに。
そんな中、「言い訳じゃないけど先に言っておくね。地獄のセットリストです」と告げてオーディエンスをザワつかせると、「次のブロックもすごいんです」と前置きをして「僕の右脳 猿の左脳」のタイトルをコール。「アクアリウム」「プラネット」「不機嫌なアンドロイド」と極上のセットリストが展開されていくにつれ、これまで封じ込めていた7年分の熱が一気に放出されたかのように、会場の熱量は急激に上昇していった。

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この日のセットリストに並んだのは懐かしい曲ばかりではない。「これまで両親には“メジャー流通”という言葉で濁してきた」という彼らが、晴れて正式にメジャーデビューを果たしたことを祝し、9月21日にリリースされるシングルのタイトル曲「解離性同一人物」がライブで初披露された。
さらに、「三つ数えろ」ではヘドバンと拳が視界を埋め尽くし、「めんどくさい」では、この日初めて口を開いたフクスケが「俺たちもそうだが…お前たち…おかえり~~~~!」と大絶叫。続く「MATSURI」でも、「お前たちにお帰りと言えてよかった。全員両手を挙げて楽しんでいくぞ!」と煽って、全員で文字通りお祭り騒ぎを繰り広げたのだった。

本編のラストを飾ったのは「絶望さん」。恒例の「皆さん絶望ですかー?」「絶望でーす!」の掛け合いに次いで、「ありがとう。ただいま」「おかえり!」という心温まるやりとりが行われ、会場は大きな拍手に包まれた。

鳴りやまないアンコールに応え、まず姿を現したのはフクスケ。
「こんなバンドに、こんなにたくさんの人が集まってくれて! 時代がやっと追いついた!」と胸の内を叫ぶと、98年の結成から現在に至るまでのバンドの歴史を訥々と語り、「感無量です!」と感謝の気持ちが伝えられた。
そんなアンコールのセットリストも、本編に負けず劣らずの多彩な名曲たちが顔を揃え、シングル『解離性同一人物』のc/w「メタリア~ノ?ピコリア~ノ!」でスタート。原曲者であるシャラクによる振り付け講座も行われ、この日が本邦初公開とは思えないほどの盛り上がりを見せる。さらに、「三次元は年を取るけど、一緒に年を取れる幸せってどうですかね?」という嬉しい言葉と共に「年を取っていく僕らを笑えばいいじゃない。いや、年を取っていくお客さんを見て笑うのがオイラだ。だって、オイラは偉いから!」と「ボク偉人伝」を投下。そしてダブルアンコールでは「ラストだぞ、思いっきり楽しんでいける?」と、この日の締めくくりにふさわしい1曲「アリガト」をドロップ! まさに〈大!大!大団円!〉での幕となった。

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この日、メトロノームから二つの大きな発表が行われた。一つ目は、彼らが記念すべき初ライブを行った池袋CYBERで2日後の9月21日(木)にワンマンライブを行うこと、そしてもう一つは、東名阪と仙台で再起動 ONE MAN TOUR「至極当然リザンプション」を行うこと。
遂に“PLAYボタン”を押し、この二大発表をひっさげて再起動したメトロノーム。最高のステージで、そのスタートを飾った第10期メトロノームの今後に期待は高まるばかりだ。

◆セットリスト◆
01.残念僕の人生。
02.プチ天変地異
03.ねじ式
04.世界はみんな僕の敵
05.僕の右脳 猿の左脳
06.アクアリウム
07.プラネット
08.不機嫌なアンドロイド
09.Thank you for my everyday
10.ハロー
11.コンピュータ
12.解離性同一人物
13.三つ数えろ
14.めんどくさい
15.MATSURI
16.PSYCHO-ENEMY
17.絶望さん

EN1
18.メタリア~ノ?ピコリア~ノ!
19.φD-SANSKRIT
20.ボク偉人伝

EN2
21.アリガト

(文・後藤るつ子/写真・Hidemi Otsuka)


【ライブ情報】
●再起動 ONE MAN TOUR「至極当然リザンプション」
12月18日(日)仙台enn 2nd
OPEN 17:00/START 17:30

12月24日(土)ESAKA MUSE
OPEN 17:30/START 18:00

12月25日(日)名古屋ell.FITSALL
OPEN 17:00/START 17:30

2017年1月8日(日)LIQUIDROOM ebisu
OPEN 17:00/START 17:45