ライブレポート

2016.6.1
Soanプロジェクト@高田馬場AREA
オトノタカラバコ~Soan Birthday Special Live~

Soanプロジェクト@高田馬場AREA

今年3月14日にその始動が発表された【Soanプロジェクト】。Moranをメインコンポーザーの一人として支えてきたSoanが新たに立ち上げたこのプロジェクトでは、“歌心を大切にする”という自身の音楽制作スタンスと共に、1本1本のライブにより重きを置いた活動を展開することを掲げている。彼が白羽の矢を立てた手鞠と芥(Chanty)という二人のヴォーカリスト、そして豪華ゲスト陣が生み出す音が融合して一体どんな音世界が生まれるのか…初ライブとなったこの日のチケットは当然のごとくソールドアウトし、会場は抑えきれない興奮に包まれていた。

【Soanプロジェクトwith手鞠】

Soanプロジェクトwith手鞠

暗転した会場に手鞠の静かな語りとピアノの音色が響く。音もなく幕が開くと、そこには着座した手鞠とタイゾ(G/Kra)、Sachi(Violin/黒色すみれ)、そして鍵盤を奏でるSoanの姿があった。
「ただいま」
そんな言葉で始まったのは「夕闇に鳴動する衝動と幸福の在処」。タイゾが爪弾き、時に柔らかな打音を響かせるアコースティックギター、Sachiの奏でる温かなヴァイオリン、Soanの優しいピアノが手鞠の歌声と美しい調和を見せる。さらに、遠い異国の音楽のようでありながら、懐かしさが胸を締め付ける「それは呪いと同義語の魂の鎖 永遠に続く祝福と云う名のカルマ」、ピッツィカートが印象的な「投影された在りし日の肖像と云う名の亡霊」…ピンと張り詰めた空気の中で展開される物語が、幻想的な空間を作り上げていく。曲の終わりに手鞠が告げた「ありがとう」という言葉に、過度の緊張のためかこれまで物音一つ聞こえなかったフロアから、拍手が起こったのだった。

ここでSoanがドラムへと移動すると、タイゾがギターを情熱的にかき鳴らし、哀切と妖艶さが混ざり合った「感情を媒介として具象化する感傷の逝く宛」を投下。そしてクライマックスを飾る「そして君は希望の光の中に消えた」ではそのタイトル通り、目の前が開けるようなまばゆい光の中、旅立つ背中を押すような胸を打つ言葉の数々が紡がれた。
静寂と隣り合わせでいながら、実に雄弁に多くを心に残したステージは、手鞠の「ありがとう、良い夢を」という言葉で締めくくられた。
大きな拍手が沸き起こったフロアに、Soanは笑顔で「やっぱいいね。この後は全然違う感じなので、準備運動して待ってて」という言葉を投げかけ、ステージを後にした。

【Soanプロジェクトwith芥】

Soanプロジェクトwith芥

Soan曰く前半とは「全然違う感じ」だという後半は、幻想的なアリアと共に幕を開けた。衣装も前半のシンプルに徹した黒から一転。装飾的な白い衣装をまとった芥、Shun(G、Voice)、Ivy(B)、Soanを歓声が迎え入れる。
楽曲も前半とは大きく異なり、芥の「さぁ行くか!」の声と共に投下された「不確かな箱庭」ではヘドバンが巻き起こり、Shunの刻むギターリフが印象的な「隔つ虚構紡ぐ真実と憧憬」では拳が視界を埋め、Oiコールが沸き起こる。徐々に熱が増していくフロアの様子にSoanも「いいね!」と笑顔を見せた。
不意にガラリと空気を変え、暗く静かな語りと共に始まった「透過幕」では、鳴り響くピアノの音が不安を煽り、芥のファルセットが歪んだ愛を歌い上げる。そんな重苦しさを跳ね除けるようなアップテンポなナンバー「arrive」では総員ジャンプでフロアを揺らし、Soanの「Shunちゃーん!」の声に応えShunがハスキーな声で煽り倒す。全員で響かせたハンドクラップと共に会場の空気はどんどん熱量を増していき、「ラスト、踊ろうか!」と投下された「hysteria show time」で巨大なモッシュの波が沸き起こると、ステージ上でもShunとIvyもそれに負けじと右へ左へと駆け回る。勢いはとどまるところを知らず、ステージとフロアが一体となって特大のコール&レスポンスを響かせ、極上のエンタテイメント空間を作り上げた。

ステージもフロアも全員が笑顔になった会場に、Soanから「笑顔が見れて超良かった。ありがとう。今日のゲストメンバーも芥も手鞠も最高なんです。また会いたいから来て。待ってるから、よろしく」という言葉が贈られたのだった。

【Encore】

「AREA、アンコール始めようか!」
響き渡るエレクトロなサウンドとHitomi(Vo)の声に会場が一つになったのを感じた。幕が開くとそこには、Hitomi、Shun、Ivy、Soanの姿。投下されたのはMoranの名曲「ロアゾ・ブルー」。視界にきらめくフラッシュリングが不滅のアッパーチューンを彩り、HitomiとSoanの「飛べ飛べ!」の煽りに、フロアの熱は上昇し続ける。
さらにこの日誕生日を迎えたSoanのために、〈時々 君を思っている〉という歌詞を〈毎年 君を祝っている〉に替え、ケーキが登場すると「Happy Birthday to You」を高らかに歌い上げ、誕生日と記念すべき初ライブを祝った。
「またこうやって、仲のいい気心の知れた尊敬するゲストメンバーと新しい音楽を作って皆に届けられたらと思うので、これからもよろしく」
Soanはそんな言葉で、緊張と緩和、静と動、明と暗…二つの音世界で、彼の持ち味を見事に二極化して提示して見せたこの日のライブを締めくくった。

この日は「オトノタカラバコ~Soan Birthday Special Live~」に加え、トークライブ「コエノタカラバコ~Soan Birthday Special Talk Live~」が行われたが、この内容は参加した人のみのお楽しみに留めておくこととする。
熱狂のうちに終えたSoanプロジェクトの記念すべき初ライブ。7月にはIvyの誕生日を祝う【Soanプロジェクトwith芥】、8月には【Soanプロジェクトwith手鞠】のライブも決定している。ぜひともSoanが描く新たな音世界を、直に体感していただきたい。

◆セットリスト◆
【Soanプロジェクトwith芥】
01. 夕闇に鳴動する衝動と幸福の在処
02. それは呪いと同義語の魂の鎖 永遠に続く祝福と云う名のカルマ
03. 投影された在りし日の肖像と云う名の亡霊
04. 感情を媒介として具象化する感傷の逝く宛
05. そして君は希望の光の中に消えた

【Soanプロジェクトwith芥】
01. 不確かな箱庭
02. 隔つ虚構紡ぐ真実と憧憬
03. 透過幕
04. arrive
05. hysteria show time

【Encore】
01. ロワゾ・ブルー

(文・後藤るつ子/写真・遠藤真樹)


【Soanプロジェクトwith芥 ライブ情報】
日付:2016年7月5日(火)
会場:新横浜NEW SIDE BEACH!!
公演名:激情版「聖☆Ivyさん」~Ivyさん誕生の秘密だニャン!~
開場:18:00
開演:18:30
料金:adv¥4,000、day¥4,500 (D代別+¥500)
出演者:
Ivy(ex.Yokohama)
Special Musician:SAN(ex.Black Gene For the Next Scene/匠(ex.UnsraW)/千歳(Chanty)/点々(Re:MY BACTERIA HEAT ISLAND)/龍-higiri-/Hitomi(ex.Moran)※五十音順
Soanプロジェクトwith芥(Chanty):Soan / 芥(Chanty)/ Shun(ex.DuelJewel)/ Ivy(ex.Yokohama)

プレイガイド:
・e+(一般発売)Bチケット
6月4日(土)10:00~
イープラス(http://eplus.jp

【Soanプロジェクトwith手鞠 ライブ情報】
日付:2016年8月31日(水)
会場:Takadanobaba AREA
公演名:お疲れサマー2016
開場:17:45
開演:18:15
料金:adv¥3,800、day¥4,300 (D代別+¥500)
★ご入場者様にプレゼントあり

出演者:
・Soanプロジェクトwith手鞠 (Soan / 手鞠 / 祐弥 / Sachi)
・奇団ロマンチカ倶楽部(Hitomi / 高麗 匠 / Lay / おおくぼけい / 哲也)
・Chanty
・SCAPEGOAT

プレイガイド:
・e+プレオーダー(先行発売)A001~
【受付期間】6月2日(木)12:00~6月7日(火)18:00
【入金期間】6月9日(木)13:00~6月14日(火)21:00
【購入ページURL】
http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002190978P0030001

・e+(一般発売)B001~
6月18日(土)10:00~
イープラス(http://eplus.jp
購入ページURL(パソコン / スマートフォン / 携帯共通)
http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002190978P0030001
※e+プレオーダー / 一般発売ともに、申込み回数制限1回、申込み枚数制限2枚まで
チケット入場順:A→B→当日の順番にて入場。
お問合せ:高田馬場AREA(03-3361-1069)