THE MICRO HEAD 4N’S

マイフォは自分たちのためでもあって、ファンの人のためでもある(ZERO)

ZERO

THE MICRO HEAD 4N’S vs OFIAMの図ができること、差別化ができることは良い方向に向かっていると感じていますか?

kazuya:すごくカッコいいことを言いますけど、頭の中でめちゃめちゃ音符が動いていてちょっとウザいんですよ。この頭の中の表現したいウニャウニャを、ちゃんと小分けにして一つひとつ置いていけるとスッキリするじゃないですか。もちろんマイフォとOFIAMだけじゃなくてFANTASTIC◇CIRCUSと作家もあるので、この4wayでそれぞれ置いていくと、アーティスト脳としては結構スッキリできるなとは思いますよね。マイフォはあくまでスタンダードが売りなので、その音楽の良さを思いっきり追求できるし、KEKEも僕の転調にちゃんとついてこられるから、僕は思い切って曲を作れる喜びがある。その反面でメチャメチャなことをOFIAMでできるという環境下に僕はあります。

ZERO:俺の気持ち的に言うと、マイフォは自分たちのためでもあって、ファンの人のためでもあるという色合いが強くて、OFIAMに関してはこの1年はマイフォが動けなかった分、そういう意味合いもあったかもしれないですけど、本来のOFIAMは自分たちのためだけにやるものでいいのかなという。だから、OFIAMは好きな人が聴いてくださいというものでいいんじゃないかなと、それくらいの振り切り方で今後やってみたいなと思っているんですよね。

SHUN.:同じ人間がやっているバンドではありますけど、やっていることは今まで以上に差別化がどんどんされていくと思うので、OFIAMに関してはこれからが本当のOFIAMを見せていけるんじゃないかなというのはありますし、「実験的なバンド」とずっと言っていますけど、もっと実験していくだろうと思います。そういった意味でも両者のバンドがどんどん進化していくんじゃないかなと思っています。

FANTASTIC◇CIRCUSとLuv PARADEが今動いていることも、メンバー視点でマイフォに良い影響を与えていますか?

kazuya:僕的にはすごく良い影響があると思っていて。5月にFANTASTIC◇CIRCUSで日比谷野音をやった後に、マイフォのメンバーから「野音やりたいよね」という話が出たんです。KEKEが最初に言ったんだっけ?

KEKE:言いました!

kazuya:あの野音をやったことによって、メンバーの共通目的地として野音というのができたと思うんですよね。それで一つに固まれたというのがすごく良いことだと思っていて。僕は無理だろうが何だろうが「やりたい」と口に出せばいいと思っているし、マイフォがどこでやりたいかと問われれば、僕も野音でやりたいですよ。とにかく皆で共通目的地を持てたことがすごく良かったなと思っています。

KEKEさんとしては同じバンドのメンバーがそれぞれ違うステージにも立っているという特殊な環境にあります。OFIAM、FANTASTIC◇CIRCUS、Luv PARADEのライブを観ていてどんな感覚ですか?

KEKE:FANTASTIC◇CIRCUSとLuv PARADEに関しては子供の頃から聴いているので、メンバーという意識よりは、いちファンとして観ていて、ライブの時は「うわっ、かっけー! マジでヒーロー!」という感覚なんですけど、ふと我に返ると「はっ、メンバーなんだ」みたいな(笑)。日比谷野音を観に行かせていただいた時も、僕は今までああいう大きなステージに立ったことがないので、またこの歳になっても改めてパワーと夢を見せさせていただいたなという面では、本当にプロだなと思いました。Luv PARADEに関してもO-EASTは立ったことはあるんですけど、主役としてはないので、またO-EASTでライブをしたいと強く思うことができましたし。OFIAMに関しては、今までにないような活動の仕方をしているので、尊敬と言いますか、色々なことに挑戦しようとしている姿が本当にカッコいいなと思いながら観させていただいています。

今後マイフォとしてのステージを重ねていくと、他のライブの見え方も変わってくるかもしれないですね。

KEKE:もしかしたら、ちょっと嫉妬しちゃうかもしれないです。

全員:(笑)

kazuya:もうしてるじゃん(笑)!

KEKE:寂しい(笑)。OFIAMだったら、ちょっと出ようかなみたいな(笑)。ステージ袖で語っているかもしれないです(笑)。僕が出ることによってSHUN.さんの緊張が解れたらいいなと。

SHUN.:余計緊張するかもしれない(笑)。

今までマイフォにこんな男気あったかなと思わせるくらいのステージ(TSUKASA)

TSUKASA

いよいよ10月19日に第四期の1stライブ「THE MICRO HEAD 4N’S 4th NEW GENERATION」@SHIBUYA WWW Xが行われますが、つい先日、初リハを終えたそうですね。

TSUKASA:スタジオで合わせ終わった後に、「何の不安もないね」と言わせてもらいました。本当に楽しみで、やっぱりKEKE君の男気がステージでブワーッと、今までマイフォにこんな男気あったかなと思わせるくらいのステージができるんじゃないかと期待しています。あと、まだ1回しかスタジオに入ってないんですけど、今後色々と他の面でも楽しみなことがあって。全員イヤモニになるんですけど、その辺も含めて四期は今までのライブ展開ではないものが見せられると思うので楽しみです。

ZERO:デモの歌録りから始まって、今レコーディングもしていて、リハーサルに入ったという段階ですけど、その一つひとつでKEKE君の成長を感じています。自分的にはマイフォ以外の活動ってベースが割とシンプルなものが多いので、マイフォを久々に弾いたら左手があっち行ったりこっち行ったりして、やたら忙しいなと(笑)。楽しいなと思いました。レコーディングでアレンジを変えている部分もありますけど、さらにややこしくなっている部分もあって。すごく昔のレコーディングデータを開いて自分のベースフレーズのMIDIデータを取り出す作業があったんですよ。取り出して聴いてみたら、レコーディングする前のアレンジ段階のMIDIだったから、結構めちゃくちゃなことをやっていて。面白いなと思って今回レコーディングに取り入れたりしました。そういうのも踏まえたうえで一発目のリハをやってみて、現時点で色々な進化を感じられたかなという気がしますね。これからもっと自分もKEKE君も成長していくと考えると、早くライブを重ねてどんどん進化していきたいなと思いました。

SHUN.:僕とkazuya君はずっとレコーディングに立ち会っていたので、そういえばまだリハやってなかったんだなっていう感覚がすごく強くて。ちょっと変な錯覚でした。レコーディングの時に思ったんですけど、KEKE君も色々とバンド活動をしてきた中での経験値があったうえで、ここはこういうふうに歌いたいっていう自分なりの個性と、それ以外にも「これはどうですか? あれはどうですか?」っていう、今まで持っていた引き出しプラス、このレコーディングに向けての引き出しをちゃんと持ってきている子だなと。だから、すごく音楽に対して真摯な人なんだと感じていて、ようやくリハに入った時も色々考えながら歌っているなというのが見られたんですよね。僕は結構アホなことばかり喋るから普段の会話ではあまりわからなかったけど、音楽になるとそういった面がすごく浮き彫りになって。まだ完成していないながらレコーディングでそれだけ楽しさがあって、リハでもそんな片鱗が見えていたので、早くライブをやって新しいマイフォを見せたいという気持ちが強くなりましたね。

何だかとても良い雰囲気ですね。

SHUN.:褒めてばっかりだな(笑)。

KEKE:すごく良いインタビューだなと思いながら聞いていました(笑)。途中ニヤニヤしちゃいましたもん(笑)。

kazuya:僕的には、KEKEは3年後にはこれくらいのヴォーカリストでいるだろうという絵はもう見えているので、全然大丈夫だなと思っています。それはそれで置いておいて、KEKEは結構ムードメーカーみたいなところがあって、意外と5人の中で一番喋るキャラになりそうで。

SHUN.:そうそう(笑)。

kazuya:それが僕は嬉しくて。率先して引っ張っていってくれる子になったらいいなと思うし、年齢的には若いかもしれないけど、別の顔の部分で尊敬しているところもあるので、僕は彼から学びたいことが結構あるんです。学びつつ、仲間として良い関係図になれたらいいなと思います。

KEKE:バンドとしての経験値とかレベルってあると思っていて。ただ上手ということではなくて、そのバンドにしか出せない空気感や間というのがあると思うんです。皆さんの音が一つになった時のものを生で聴いた時に、「あっ、すごくレベルが高いな」と肌で感じて。でも、それがプレッシャーにはならなくて、僕的には逆に楽というか。合わせるよりも、一つの枠組みがある中で自分が合わせにいくというほうが僕は楽だと思うので、そこに必死に食らいついていくだけだなと思いながら歌っていましたね。結果的にリハはすごく楽しかったです。

最後に。マイフォは一期、二期、三期と、それぞれ音楽的にもカラーが異なり、特に二期と三期は違いが大きかったですよね。個人的には四期はこれまでを合体させた歴代最高のバンドになりそうな予感がしていますが、リーダーでありメインコンポーザーであるkazuyaさんの中での四期マイフォ像は現状どのように見えていますか?

kazuya:一期は例外として置いておいて、二期と三期どちらも良い音楽だと思っているんですけど、自分の美学として悪いものを悪く見せるような音楽よりも、すごく優しそうに見えるのに裏側が狂気的なものに興味を持ってしまうんです。それはテクニカル的なところですけどね。簡単な言い方をすると、ポップなメロディーだけどコードは複雑みたいなものにキュンとしてしまう人なので、そこはフルに活かしつつ、KEKEの良い声のポイントはもう掴んだので段々と見えてきてはいるんですけど、サウンドはまだ見えていないんですよね。でも、FANTASTIC◇CIRCUS、Luv PARADEをやることによって色々な経験値がまた音になると思うので、そういう音楽を作っていきたいなと…そう考えると確かに二期と三期が合体したようなものになるのかもしれないですよね。

リテイクベストアルバムが出て、ライブも重ねて、その後に新曲が生み出されていくことになりそうですね。

kazuya:そうですね。一期、二期、三期とあるので一度整頓したいのと(笑)、今って消費時代だけど、良い曲はいっぱいあるのでもう一度ちゃんとやりたいのと、それを通してのKEKEと僕ら4人のコミュニケーションなのかなと思います。

(文・金多賀歩美)

THE MICRO HEAD 4N’S

KEKE(Vo)、kazuya(G)、SHUN.(G)、ZERO(B)、TSUKASA(Dr)

オフィシャルサイト

リリース情報

RETAKE BEST ALBUM『NEW GENERATION』
2022年12月13日(火)発売
(13th tones)

※詳細後日発表

収録曲
  1. HELLO MY CLONE -type R-(Backing Vocal:Ricky)
  2. 雷鳴
  3. EARNEST GAME
  4. SCANDALOUS
  5. SEVENTH COLOR
  6. Nocturne
  7. Deeper Than Black 闇色の翼
  8. 銀河鉄道の夜~STARDUST EXPRESS~
  9. 上弦の月のオーケストラ Stella Note Magic
  10. 眠れる森の前奏曲 REVOIR
  11. REBIRTH -the 3rd form-
  12. FACT IS STRANGER THAN FAKE!!!!
  13. REMEMBER

ライブ情報

●「THE MICRO HEAD 4N’S 4th NEW GENERATION」
10月19日(水)SHIBUYA WWW X