defspiralの2023年末ワンマンツアー「Butterfly Euphoria」が11月22日、高田馬場CLUB PHASEにて開幕した。

夏以降、THE MICRO HEAD 4N’Sとのカップリングツアーやイベント出演を重ね、11月11〜12日には地元・姫路Betaの28周年を祝した記念公演を行ったdefspiralだが、この日TAKA(Vo)から「待ちに待っていたぜ!」という言葉が発せられたように、東京でのワンマンライブとしては5月末の前ツアーファイナル兼13周年アニバーサリー公演以来、実に約半年ぶり。そんな待望のステージは「FLASH」で幕を開け、様々な場面を経ながら全20曲が繰り広げられた。

特筆すべき点は未発表の新曲が初披露されたこと。前ツアー時に、並行して新たな音源を制作したことがバンドにとって良い結果をもたらしたことから、今ツアーでも新曲の披露を予定していると事前に伝えられていたものの、初日から3曲もの新曲が追加されたことは嬉しい驚き。それらは曲調的にもストーリー的にも他の楽曲たちと見事なグラデーションを描き出し、1ステージを通してカタルシスを感じさせてくれたのだった。

なお、現体制となってから生み出された全ての楽曲が組み込まれていたのも、今のdefspiralを象徴するもの。そして、ツアータイトルにある「Butterfly Euphoria」とは、前ツアー中に誕生した「Alegría」の主人公がButterflyであり、オーディエンスをButterflyに喩え、Euphoriaすなわちライブを通して皆で陶酔したり幸福になっていく光景を表したものだという。つまり、今ツアーがそういうものであってほしいという彼らの願いと、前ツアーの続編的な意味合いも持つ。

加えて「皆と一緒に羽化していくというか、羽ばたいていこうぜ、覚醒していこうぜということで、(ツアーで新曲を演奏していくことについて)リアルタイムの思いを乗せて、高みを目指していけたらと。バンドとしてもっともっと前に進みたい」とのTAKAの言葉もあった通り、新曲たちが今ツアーの重要なパーツとなっていくことは間違いない。

この後各地を巡り、MASATO(G)の誕生日当日となる12月26日、池袋EDGEにて今ツアーはファイナルを迎える。しかもこの日は何やら特別な仕掛けも用意しているとか。そんな祝福の最終夜が多幸感に満ちたものとなることは必至だが、そこに至るまでの日々も、ぜひdefspiralの4人とより多くの夜を共有してほしい。

(文・金多賀歩美/写真・@Lc5_Aki)


【ライブ情報】
●defspiral ONEMAN TOUR 2023 “Butterfly Euphoria”
12月1日(金)西川口Hearts
12月8日(金)川崎Serbian Night
12月14日(木)名古屋ell. FITS All
12月15日(金)大阪RUIDO
12月26日(火)池袋EDGE

defspiral オフィシャルサイト