2020.11.01
Ricky@横浜MM Bronth.LIVE
「THE☆LUXURI★CKY」~リターンという名の感謝を込めて♡~
◆個人アーティストとしては異例の751%達成という記録を打ち立てた
2020年11月1日(日)、Rickyのクラウドファンディング限定アコースティックワンマンライブが横浜MM Bronth.LIVEにて開催された。今回のライブはこのコロナ禍におけるRicky初の有観客ライブでもあり、ファンにとっては約8ヶ月振りのRickyとの再会となった。
今年6月に自身初のクラウドファンディング(以下、クラファン)による写真集制作プロジェクト「R☆MY PHOTOESSAY」を立ち上げ、個人アーティストとしては異例の751%達成という記録を打ち立てた。今回のライブは、クラファンに参加してくれた支援者へのリターン(返礼品)の中の一イベントであり、プランによっては会場での閲覧が可能ということで、配信組と会場組の両方に向けた形でのライブとなった。
◆「今日は、この会えない中で伝えたい曲を選曲しました」
ステージ後方の壁一面のLEDスクリーンには地球をモチーフにデザインされたRickyのロゴが映し出され、神々しいほどの輝きを放つ中、おおくぼけいが奏でる繊細かつダイナミックな鍵盤の音色とともに主役のRickyが約8ヶ月ぶりにファンの前に姿を現し、語りかけるようにソロデビューシングル「唯我独SONG」を歌い始める。それはまるで演劇のプロローグを観ているかのよう。〈ねえ君は今どこにいるの? 僕なら相変わらずです〉と、まさしくコロナによって会えなくなったRickyとファンの関係性を象徴するかのようなフレーズに思わず目頭が熱くなる。厳かに響き渡る唯我独SONGのエンディングの中、この日出演するサポートメンバー全員がステージに登場すると、眞鍋香我がギターを爪弾き、今回初参加のパーカッショニストぬましょうが刻む民族的打楽器のリズムがなんともオリエンタルなムードを醸し出し「「現在」 ~此ノ場所~」へと繋がってゆく。〈まだまだいけるよ ここから始めよう〉、これもまたRickyが今だからこそ伝えたいメッセージなのだろう。「今日は、この会えない中で伝えたい曲を選曲しました」というMCを挟み「SING A SONG~where do you go?~」、「キミリテラシー」で静かにテンションを上げていく。
この日のライブは有観客ではあるが、感染防止対策のため間隔を空けて椅子を設置し、着席のまましっかりとソーシャルディスタンスを保ちながら、さらには声出しも禁止というルールの中での観覧であったため、事前に会場組の携帯のボイスメッセージに各々のRickyコールを録音してもらい、MC中にそれを一斉に再生するという試みが行われた。会場の人数が少ないせいか若干シュールな空気感ではあったが、その場でファンの声が聞けるという意味ではありだと感じた。Rickyとファンにとっては久しぶりの再会ということもあり、オープニングから幾ばくか張り詰めていた心地よい緊張感が良い意味で和んだところで、R*A*Pから「ソラノカケラ」、「音色ミサイル→」の2曲をセルフカバー、RIDER CHIPSから「黒キ闇ニ煌ル希望」を披露すると、そのまま後半へと突入し、最新ソロアルバム「R☆LITERACY」からアップナンバーの「洗脳ビリーヴァー」、ラウドなYUCHIのベースから「Hi-Techno-Boy」に繋がり、各メンバーのソロコーナーも相まって会場は一気にヒートアップ↑↑↑本編ラストは、昨年ソロデビュー10周年記念にリリースしたシングル曲「O.1.O~Only One Ocean~」で締めくくりアンコールへと。
◆「またRickyと会って一緒にライブを作りたいと思ってもらえるように最後までしっかりと歌いたい」
再びピアノの壮大かつ儚げな旋律から「闇の世界~Light to Light~」でライブは再開された。「僕が君を 君が僕を照らすのだろう」、闇(コロナ禍)の中で知らず知らずのうちにお互いにとっての希望の光となっていたという、これもまたRickyが今伝えたかった想いの一つだろう。そんなRickyの優しさに触れ、しみじみと感動に浸らせてもらったのも束の間、会場にはなにやら不穏な沈黙が漂い始める。その沈黙を溶かすかのようなエモーショナルなギターストロークから世界は「BLACK ANT」へと急展開する。スクリーンに映し出される妖艶かつ不協和的なVJ映像と、津田征吾が奏でるエロティックなSAXがなんとも破滅的で妖しげなRickyワールドを演出。視覚と聴覚を同時に支配されたようなこの感覚は一体なんなのだろうか。これまで数々のアコースティックライブを見聞きしてきたが、ここまでのアグレッシブな世界観はあまり見かけたことがない。これこそがRickyが創りたかったエレクトロなアコースティックライブなのだとすれば、もしかしてもしかすると彼は…本当の宇宙人なのかもしれない…そう思わせるほどの圧倒的な衝撃であった。
「おそらく今日は、今年の最初で最後の有観客ライブになると思うので、またRickyと会って一緒にライブを作りたいと思ってもらえるように最後までしっかりと歌いたいと思います」というRickyらしいビジネス謙虚?なMCから、ラストナンバーとなる彼の代表曲「R☆MY WORLD」を大事に届け、新たなRickyワールドへの期待と余韻をステージに残しながらこの日のライブは幕を下ろした。
◆キャリア20年の凄みと深みと重みをまざまざと見せつけられたような気がした
初のクラウドファンディングで異例の数字をたたき出し、そのリターンとなる今回の限定ライブをこのうえない形で届けてくれたRickyというアーティストに、キャリア20年の凄みと深みと重みをまざまざと見せつけられたような気がした。そしてそんな彼を支えているザイナーやA☆my(ファンの呼称)との絆の強さも今の彼を語るうえでの特筆すべき点といえよう。それは単純にクラファンの達成率を見ても明らかではあるが決して金額の問題だけではない。それだけ彼に期待し支援したいと思うファンがいるということであり、そう思わせる何かが彼にはあるのだと思う。2013年に事務所を独立し、自立した新しいスタイルのソロアーティストを目指すため自らに掲げた「HYPER NEO SOLOIST」という肩書は紛れもなく彼を成長させているし、DASEINやRIDER CHIPSなどソロ以外の活動から得た経験もおそらく本人が思ってる以上に大きな糧となり彼を支えているに違いない。最後まで会場組と配信組の両方に意識を向けながらライブを進行していたRickyの心遣いにも、長年のキャリアにおける貫禄とプロフェッショナルを感じたし、彼の創り出す音楽や言葉には本当に「生きたメッセージ」が込められているんだなぁと改めて感心させられたライブであった。
◆セットリスト◆
01. 唯我独SONG
02. 「現在」~此ノ場所~
03. SING A SONG
04. キミリテラシー
05. ソラノカケラ
06. 音色ミサイル→
07. 黒キ闇ニ煌ル希望
08. 洗脳ビリーヴァー
09. Hi-Techno-Boy
10. O.1.O~Only One Ocean~
EC
11. 闇の世界~Light to Light~
12. BLACK ANT
13. R☆MY WORLD
(文・唐沢想路/写真・折田琢矢)
【DASEIN ライブ情報】
●西川口Live House Hearts presents
DASEIN Autumn Oneman Live 2020
「THE STARRY NIGHT」
~星月夜の海で さんざめく命よ~
11月30日(月)西川口Hearts
19:00配信スタート
配信チケット:¥4,500
内容:約140分のライブ
https://twitcasting.tv/ricky_a_prmkv/shopcart/38726
※当日の状況により時間が前後する場合がございます。なお、アフタートークはございませんので予めご了承ください。
<出演>
Drums:JOE
Vocal:Ricky
Guitar:SCOTTIE
Bass:長野典ニ
Manipulator:巧
【Black DASEIN ライブ情報】
●Black DASEIN With 黒な配信GIG 2020
「BDR検査」
~バッドでドープなリアクション~
12月19日(土)高円寺ROOTS
19:00開演予定
配信チケット:¥3,960
https://twitcasting.tv/koenji_roots/shopcart/38094
【Ricky ライブ情報】
●Kaya&Ricky DUET NIGHT
『L’amant de R’oman』
二人きりのクリスマス紅白歌合戦’20
12月22日(火)PetitMOA
開演19:00
出演:Kaya、Ricky
ピアノ:おおくぼけい
ギター:眞鍋香我
ドラム:MINAMI
配信チケット:¥3,900
https://twitcasting.tv/kaya_rose/shopcart/38595
Ricky オフィシャルサイト
http://hyperneosoloist.com/ricky/
Ricky BLOG
https://ameblo.jp/ricky-soloist
Ricky Twitter
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HyperNeoSoloist YouTubeチャンネル
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