最新のアーティスト写真を見て驚いた、「景夕が、景夕がお狐さまに…」。 9月11日に17周年を迎えるKraが記念日の扉をひと足早くコンコンと叩くべく、7月25日(水)にシングル『通りゃんせ』(https://youtu.be/kaafwPrHTuA)をリリース。その作品のテーマに合わせ打ち出したのが、今回のヴィジュアル姿だった。
Kraは、『通りゃんせ』の発売日より先駆けること4日前の7月21日より、毎年恒例、テーマに沿った姿でライブを行う「週末ヒーローズ2018″出張編”」を、高田馬場AREAを中心に名古屋と大阪も公演に加え計6本開催する。今回は、「少年ジャンプナイト」「映画ナイト」「ゲームキャラクターナイト」「サバゲーナイト」と4パターンを用意。メンバーそれぞれが、どんなテーマに沿ったコスプレ衣裳で登場するのか楽しみだ。
9月11日の結成日にはTSUTAYA O-EASTを舞台に、毎年恒例となったAnniversary LIVEを開催。今年は、「Kra 17th anniversary LIVE【SEVENTEEN】」と題して行われる。
今回、最新シングル『通りゃんせ』についてのインタヴューを実施。新曲『通りゃんせ』の話を軸に語っていただいた。メンバーらの言葉をじっくり味わうように読んでいただけたら幸いだ。
思いきった変貌を遂げたほうがインパクトも強いだろうとの判断から、狐の姿になりました。
――7月25日に最新シングル『通りゃんせ』を発売します。そのヴィジュアル姿も衝撃でしたが、まずは、今回の作品を作るに当たっての狙いから教えてください。
景夕:最初に「狐の恰好をしたい」という想いがありまして、それをメンバーに伝えたところから曲制作が始まりました。
なぜ「狐の恰好」だったのか…。9月11日でKraは結成17周年を迎えますが、長く活動を続けているせいか「名前は知ってるけど、これまで機会がなく、まだライブを観たことがない、楽曲を聴いたことがない」という方々も正直たくさんいます。でも、バンドを続けてくうえで、見てもらわないことには何も始まらない。まだKraへ触れたことのない人たちに、「音源に触れたくなったり、ライブへ足を運びたくなる好奇心を刺激したい」。その想いから、「インパクトを残せる外見にしよう」「印象を与えるなら、昔から好きな狐の姿を提示したい」という考えへ至ったことがきっかけでした。
――6月に東名阪を舞台に行ったツアー「Asynmetry Circus」のときから、今の姿をライブで披露し始めました。当時のお客さんたちのリアクションはどうでした?
景夕:一番最初が名古屋公演でのお披露目だったんですけど。普段なら、メンバーが順番にステージへ出ていき、最後に「景夕―!!」という声を聞きながら僕が舞台へ上がるんですけど。あの日は、僕が姿を現したとたん、「えっ!?」と二度見をするようなリアクションが場内のアチコチで起きてました。
靖乃:東名阪それぞれの会場とも、みなさん驚いた顔をしてましたからね。
――狐のメイクは、景夕さんだけなんですね。
靖乃:全員同じメイクをしては意味がないと言いますか、僕ら、狐の集団になりたいわけではないので。むしろ、インパクトを与える意味では、ヴォーカリストのみに絞ったほうが衝撃は増していく。そこから、景夕のみが狐の恰好をしたわけなんです。
今回の作品では、「無理な和狙いは辞めない?」と提案。
――先に「狐のヴィジュアルを提示」という話でしたが、楽曲制作面で、景夕さんはどんな要望を持っていたのでしょうか?
景夕:狐のヴィジュアルを出すということは、「和」を前に押し出す形にもなるじゃないですか。そのアイデアをメンバーに投げ、それぞれ自由に解釈したうえで生まれたのが、今回収録した『通りゃんせ』と『放逸』でした。
――今回収録した楽曲を手がけたタイゾさんと結良さんは、景夕さんの言葉をどのように解釈しました?
タイゾ:先に景夕から「和風でいきたい」という話を聞いたとき、「テーマは和だけど、曲調もそのまま和じゃ当たり前過ぎて面白みが減るな」と俺は思いました。Kraがもともと持っている和風な歌のメロディ感を生かしさえすれば、無理に曲の中へ和楽器を入れることなく和な雰囲気は伝わること。そこから、「無理な和狙いは辞めない?」とメンバーへ提案をしました。
――あまりにも、わかりやすく和を強調するのは違うなと。
タイゾ:そうなんです。ましてKraは、和をコンセプトにしたバンドではないですからね。
結良:これは、僕に関してはの話になるんですけど。タイゾの話も受け止めつつ、メンバー曰く、僕が作るメロディや曲調には、和の雰囲気が自然と滲み出てくるらしいんですね。だから、とくに和を意識して曲を作ることはありませんでした。あえて狙ったのが、間奏のブリッジとなる部分へおどろおどろしい和な雰囲気を醸しだしたところ。そこくらいですかね、和を意識したのは。
靖乃:和風をコンセプトとして表現しているバンドと同じ土俵に上がって勝負をしたり、ぶつかりあったところで、「なんか違うんじゃないか」という違和感を誰もが覚えてたぶん、2人の解釈は、まさにKraらしい正解だったなと思います。
時の流れが忙しい時代を軸に据えて『通りゃんせ』の歌詞を書きました。
――『通りゃんせ』『放逸』ともに、歌詞に書きたい想いは最初から見えていたのでしょうか?
景夕:大まかな流れはあったんですけど。楽曲を聴き、歌詞に込めたい想いと曲調とを摺り合わせたうえで生まれた気持ちを、それぞれの歌詞に書きました。
――『通りゃんせ』には、壮大な時の流れを描写していません?
景夕:そうなんです。楽曲を聴いたときに疾走感を覚えたので、それをどういう風に考えていた設定に寄せようかと思ったとき、時代背景の移り変わり、中でも平安鎌倉時代や大正時代など、時の流れが忙しい時代と今を軸に据え、『通りゃんせ』の歌詞を書きました。
――そんな昔の時代からのことを設定に組み込んでいたとは…。
景夕:明確な時代背景はないのですが、頭の中では鎌倉時代や室町時代など、その辺からのことを想い浮かべていました。理由は、その時代の頃から、ずっと狐の存在が語り継がれているからなんです。言葉使いも、あまり古さを覚えることなく。でも、新しくもなくという表現をちょいちょい用いたように、『通りゃんせ』の歌詞には、普段あまり使わない言葉も入れてます。
――『通りゃんせ』の歌詞は、時の流れの中にいる主人公の姿や心境を、主観と俯瞰両方の視点で見ながら書いていません?
景夕:『通りゃんせ』も『放逸』も、「自分の想いはこうありつつ、こうしたらこうなっちゃうのもわかるんだけど。でも、それが性分だからしょうがないよね」と、自分のことなのに俯瞰で見ている感覚で歌詞を書きました。
――『通りゃんせ』『放逸』ともに、歌詞の中へさりげなく狐が登場します。
景夕:”狐感”を出すうえで無理にやり過ぎるとチープになるかなと思って。なので、『放逸』ではおどろおどろしい落としどころにのみ”狐感”を入れたりなど、細かな部分にしか狐の存在は匂わせないように表現をしています。
――歌詞の統一性も考えていたことだったのでしょうか?
景夕:そこは考えてました。やはり、この恰好で出るインパクトも強いだろうし。新作を2曲収録するうえで、リード曲だけヴィジュアル姿の狐と繋がってますとなるよりは…と考え、今回は2曲の歌詞とも狐を表現の軸に据えようと決めました。
靖乃:せっかく狐のヴィジュアルをしてるのに、別の曲で狸の歌を歌うのは違うだろうという感覚みたいなことなんです。
『通りゃんせ』も『放逸』も、言いたいのは「自分の好きなようにしなさい」ということ。
――歌詞へ狐を直接投影するわけではなく、巧みに存在を匂わせる形にしているところへ、景夕さんのセンスの良さを覚えました。
景夕:あくまでも匂わせる形がいいなと思って。何故なら『通りゃんせ』も『放逸』も、言いたいのは「自分の好きなようにしなさい」ということだからなんです。
――3人は、『通りゃんせ』の魅力をどのように受け止めています?
靖乃:『通りゃんせ』のデモ曲を聞いたときから、この曲のゴールが見えてたというか。タイゾの作る曲には何時も明確な意思表示が成されているし、伝えたい意図をわかりやすく提示してくれる。『通りゃんせ』は楽曲も華やかだし、世界がパーンと開けるような瞬間も中に出てくるじゃないですか。そこを、グーッとドラムで押せる感じを心がけながら叩いてました。
結良:『通りゃんせ』はピアノの音色も綺麗だし、オーケストラも入ってるし、展開もすごい広がってゆく。そのうえで和をコンセプトに据えたように、いろんな要素が詰め込まれている。だけど、音だけを聴いたら和のコンセプトの楽曲だとはたぶん思わない。そこは、歌詞を聞いて初めてわかるように、一見単純だけど、じつはとても複雑でお洒落な曲だなという印象ですね。気づいたら曲が終わってたくらい、同じパートがほぼないところも特徴的です。
タイゾ:毎回前作とは違う新しいテイストを入れたいなと思っているように、今回も、そこは心がけたこと。『通りゃんせ』では、サビだけサンバのリズムにしながら、全体的には壮大な感じを心がけました。1曲の中へ、しっかり起承転結を描きながら、でも、ライブでもしっかりノレる曲という想いを持って、この『通りゃんせ』を作り上げました。
――『通りゃんせ』は、つかみの多い楽曲ですよね。
タイゾ:メロディは全部キャッチーにしようと、最初から決めて作りました。
――『通りゃんせ』の言葉の選び方も華やかです。
景夕:Aメロからサビに移ったときの華やかさ、そこをどういう風に歌詞で表現しようかが一番最初に悩んだところ。結果、イントロからすぐ入るAメロの歌詞へは、こういうことがあってと説明を促す、時代背景を示す言葉を置きました。サビには華やかさを覚えたことから、「花が咲く感じだな」ということで「花咲け」という言葉を持ってきています。
「あっ、狐のことね」と思いつつ。歌詞を読むと異なる想いが見えてくる
――2曲目には、艶やかさと心地好さを重ねあわせた『放逸』を収録しています。
景夕:『通りゃんせ』へ描きたい歌詞の方向性を示したうえで、『放逸』の歌詞も手がけ始めたんですけど。『放逸』の歌詞の落としどころを定めるのが難しかったと言いますか。『放逸』の楽曲自体へ、真面目さと、フワッとした部分と、切ない感じが出ていれば、その三要素がいい感じで混じり合ってるんですよ。その曲調を踏まえ、「歌に登場する子はどんな性格だろう」と考えながら歌詞を書き始めました。『放逸』の主人公は、自暴自棄になってるというか、何処かあきらめな視線も持っている。それは、同じような経験を繰り返してしまう自分の性格をわかっているから。「この性格はもう変えられない」とあきらめつつも、少しでも修正したい気持ちもある。そんな感覚も達観した視点で描いています。
――2曲とも、主観と客観両方の視点で描いてる面も特徴的なこと。
景夕:自分だけの視点で書くほうが楽なんですけど。自分がどう人に見られてるかも同時に投影したほうが、より深く人間性を描けるなという想いが自分の中へあったことから、『通りゃんせ』も『放逸』も、主観と第三者の目の視点が混じり合っている形で歌詞を書くことを心がけました。
――『放逸』によく出てくる「カランカラン」という言葉の響きが、とても印象深くて好きなんです。
景夕:じつは、その言葉の表現が一番悩んだところでした。結果、その言葉が登場人物のイメージを巧みに広げる効果へ繋がったなと思います。また、「こんこん」という表現についても、歌詞では一切狐の鳴き声としては使っていません。「こんこん」や「こうこう」という狐の鳴き声を、まったく別の意味にとらえて記しました。だから、歌詞を読まずに聴感上だけで聴いた場合、「あっ、狐のことね」とみんな思いつつ。歌詞を読むと、そうじゃない異なる想いが見えてくる。そういう風にも表現しています。
――3人は、『放逸』にどんな印象を覚えています?
靖乃:『放逸』のドラムパターンは、ほぼメロコア。全体的に少し突っ込みぎみに叩きながら、疾走感を止めないようにプレイしています。『放逸』も、『通りゃんせ』とは異なるパターンを持って1曲の中でどんどん変わっていくように、その変化の中でも疾走感を生かしながら、ビートが跳ねるようにと叩きました。和太鼓っぽいフロアータムの音でどんどんまわしてるところも、この曲の特徴かな。
タイゾ:今も発言があったように、『放逸』はメロコアなリズムなんですね。それにパワーコードを重ねるとKraっぽくないなと思い、その結果出てきたアプローチが三味線っぽくギターを弾くこと。ただ、けっこう手元の忙しい楽曲だから、演奏中はまったく気が抜けないです。
結良:自分の予測を超えた、想像以上のものが出来上がったのでとても満足です。自分には出てこない発想を持っているメンバーが集まっているのがKraのように、その良さが『放逸』にはしっかり反映されてるなとも感じました。
その時ごとのバンドの表情に合った楽曲へ形を変えていくのは自然なこと。
――『サァカス-piano ver.-』と『幻灯機械-acoustic ver.-』は過去に発表した楽曲のカバーになります。
景夕:『サァカス-piano ver.-』はホントに昔からある楽曲で、これまでにもいろんなパターンにアレンジして演奏を続けてきました。ピアノバージョンを作ったのにも理由があったと言いますか、昨年、結良さんのバースデーライブをディナーショースタイルでやったんですけど。場の雰囲気へ合わせ、Kraの楽曲を僕がピアノで弾くインストスタイルにアレンジした曲も披露したんですけど。そのときに演奏したのが『サァカス-piano ver.-』なんです。そこで手応えを覚えたことから、あのときのアレンジのままに収録。Kraはこれまで何度もアコースティックなスタイルでライブを演れば、いろんなアコースティックな姿へアレンジした楽曲を作り続けてきました。それに親しんできたお客さんたちからも、「アコースティックなバージョンでも音源にして欲しい」という声をいろいろいただいてたことから、その中から今回『幻灯機械-acoustic ver.-』をピックアップし、収録しました。
靖乃:Kraは毎年数多くのライブも演っていますが、同時に、インストアイベントも数多く重ね続けています。中でも、アコースティックなスタイルは、普通にライブとしてもセットリストの中へ組み込んだり、アコースティックな形のみで通すこともあれば、インストアイベントで披露する形も取ってきました。そこで培った面を、あえてハイライトな姿として『サァカス-piano ver.-』と『幻灯機械-acoustic ver.-』を通し、今回のシングル盤の中へ落とし込んだわけなんです。結果、新曲の『通りゃんせ』や『放逸』も含め、この4曲を並べることで「Kraは、これだけの振り幅を持っている」「間もなく結成17周年目を迎える今の4人で演奏したら、これだけの表現が出来るんだ」という形を詰め込めた手応えも覚えています。まさに今回のシングル盤には、「2018年上半期のKraの成長の証」をパッケージ出来たなと思います。
タイゾ:『サァカス-piano ver.-』と『幻灯機械-acoustic ver.-』も、原曲をそのままテンポを落としてストロークで演奏しましたじゃなく、とても緻密にアレンジをしています。毎回そうですが、Kraが自分たちの楽曲をいろんなスタイルへアレンジする場合、かならずアレンジするうえでのテーマを決め、それに沿って新たに作りあげています。そのこだわりも、このシングル盤を通して感じてもらえたら、俺らとしても嬉しいですからね。
結良:アレンジしたくなるのも自然な流れと言えば、そうなんですよね。活動を始めてから間もなく17年、つねに進化を求めてく以上、それぞれの楽曲を発表したときと同じ形のままにはけっしてならない。まして、活動初期の楽曲を当時の形のまま演ることは、僕らにとって逆に難しいこと。やはり、その時ごとのバンドの表情に合った楽曲へ形を変えていくのは自然な行為。その自然なアプローチが、『サァカス-piano ver.-』と『幻灯機械-acoustic ver.-』にも反映されたんだと思います。
「週末ヒーローズ」では、毎年テーマに沿ったコスプレに勝負を賭けてるお客さんも多いからね。
――7月21日より、毎年恒例となっている「テーマに沿ったコスプレ姿」でライブを行う企画シリーズ「週末ヒーローズ」がスタートします。
靖乃:このシリーズも、ありがたいことに毎年やらせていただいてますからね。
景夕:今年で、もう5年目を迎えます。
靖乃:よう、こんだけ毎回新しいネタを考え続けてるよね。
景夕:この企画を毎年、毎回楽しみにしているお客さんも多ければ、つねに新しい内容を求めていくように、それを反映させるのは、準備面も含め、正直大変なことですからね。
靖乃:始めは雑談に近い話の中、「テーマを決め、それぞれに発想する衣裳姿でライブを演ったら面白いんじゃない?」という軽いノリから始めたことが、今や、Kraの夏の風物詩になっているからね。
――夏に行う「週末ヒーローズ」、9月11日の周年公演、クリスマス時期のホールライブ、各メンバーの生誕祭など、毎年の恒例行事も増えていますよね。
景夕:1年通し、「このイベントは今年も絶対やるでしょ」というポイントは確かに多いです。
靖乃:そういう風に言わせていただけるようになったのも、それぞれのシリーズごと何年も続けてこれたからなんですよ。1-2回やった時点で「続けてるんです」と言っても、なかなか説得力がないと思うんですけど。それを長く続けてるからこそ、「お馴染みの」とか「またこの季節がやってきた」と言えるんだなとも思ってて。
――ファンのみなさんも、恒例行事を毎年の楽しみにしていますからね。
靖乃:そうなんです。中でも「週末ヒーローズ」は、毎年テーマに沿ったコスプレに勝負を賭けてるお客さんも多いからね。
景夕:このイベントへ向け、張り切って準備をしている人も多いです。
靖乃:僕らも、毎回「その日限りの衣裳」として準備をしていますからね。「週末ヒーローズ」の特色が、ライブごとにテーマを掲げながらも、メンバー内でも一切衣裳の打ち合わせをしないこと。つまり、誰がどの日にどんな恰好をするのかは、僕らメンバー自身も、ライブの当日にそれぞれが楽屋で準備を始めて、「おーっ、これで来たか」と初めて知るんですよ。本番でも、幕が開き、メンバーそれぞれが壇上へ上がったときに初めて、お客さんらも「あっ、その姿できたのね」とわかれば、自分なりに立てた予想とも、そこで答え合わせが出来る。たとえばの話、「このテーマだったら、景夕はこの恰好をしそう。じゃあ、わたしもこの日はこの恰好で準備しよう」と、みんなもそこを毎回楽しんでいる。そういう光景が、毎年毎回「週末ヒーローズ」では広がっていますからね。
景夕:実際、同じコスプレ姿をしてる人たちもフロアーにいますから。
――取り上げてるテーマも幅広いですからね。
景夕:自分らでも、テーマを決めた後に、そのテーマの風呂敷が広すぎて、逆にどれにしようとなるくらいですから(笑)。お客さんは、その広い範囲の中から、うちらの好みをスナイパーのようピンポイントで狙ってくれたら面白いんじゃないかな。
9.11は、今の姿のままかも知れないし、変わるかも知れないし…。
――9月11日には、毎年恒例のAnniversary Liveを開催。今年もTSUTAYA O-EASTを舞台に「Kra 17th anniversary LIVE【SEVENTEEN】」と題して行います。
景夕:毎年そうなんですけど、僕らは「週末ヒーローズ」で思いきり遊び、9月11日の周年ライブから、ふたたび通常モードのKraへ戻るという意識でいるんですけど。その辺、お客さんたちはどうなんだろうね?。「週末ヒーローズ」を終えてから一度気持ちをリセットするのか、Anniversaryまでをパーティ感覚で楽しんだうえで、それ以降から、また意識を変えてKraの活動を楽しんでゆくのか…。
靖乃:欧米の学校って、9月から学期が変わるじゃない。だからKraのサマーシリーズが行われる8月で一度気持ちを締め、9月からまた新たな意識で楽しむってスタイルなのかもよ。
景夕:毎年のこととはいえ、「週末ヒーローズ」と「Anniversary」それぞれに濃い内容だから、僕らもそこは上手く気持ちを切り換え楽しんでいこうと思っています。
――今年の「Anniversary」はどんな内容になりそうでしょうか?
景夕:Kraの場合、9月11日のAnniversaryをきっかけに、新しい衣裳をお披露目することがとても多いんです。
――えっ!? ということは、『通りゃんせ』の衣裳姿って…。
靖乃:気づいちゃいましたか(笑)。今回、シングルの『通りゃんせ』の発表時期に「週末ヒーローズ」が始まるように、この衣裳姿でのライブをほとんど演ってないんです。現状、9月11日の内容はまだ白紙状態だから、もしかしたらこの衣裳姿のまま行くかも知れないし、そこ、どうなるんだろうね。
景夕:9月11日は、今の姿のままかも知れないし、変わるかも知れないし…。例年の流れだと、この衣裳姿を見れなくなる可能性もあるけど、果たして今年はどうなんでしょう??
シングルで4曲というパッケージですけど、アルバムにも負けないくらいの深みはあります。
――最後に、自分にとって今回のシングル『通りゃんせ』はどんな作品になったかを語ってください。
タイゾ:4曲それぞれ、「同じバンドなの!?」というくらい曲調に振り幅がありますけど。でも、4曲通して聴いたときに、Kraという軸は感じてもらえるはず。何故なら、いろいろとぶれて音楽性が幅広くなったわけではなく、Kraという軸をしっかり立てたうえで、いろんな表現を加えた形だから。今回のシングル作品は、Kraをずっと応援し続けてくれてる人たちも新鮮に聞ければ、初めてKraを聞く人たちにも「面白いな」と思わせられる自信作になったので、気軽に触れて欲しいですね。それと、今回のKraのヴィジュアル姿を見て、「どんなバンドなの?」と気になった方々にも、まずは今回のシングル盤を入り口に入ってきていただきたいです。
結良:この『通りゃんせ』、1枚を通していろんな表情を見せれた作品だなと思ってます。
靖乃:2018年現在のこの4人が持っているものを。それがパワーなのか、スキルなのか、空気感なのか…。とにかく、Kraというバンドの今現在の形をすごく端的にとらえられる作品になったと思います。シングルで4曲というパッケージですけど、アルバムにも負けないくらいの深みがあるように中身も濃いからこそ、ぜひ楽しんで聞いてもらえればなと思います。
景夕:今回は、最初にヴィジュアルイメージからインパクトを覚える人たちも多いと思うんですけど。なぜ狐の姿で表現しているのか、まずは、そこの想像を膨らませ楽しんでもらいつつ。何より、Kraというバンドの高いポテンシャルを詰め込んだ作品だからこそ、そこを感じていただけたらなと思います。今回のシングル盤はとくに、いろんな楽しみ方が出来る作品。なので、それぞれに感じた感想を、ぜひ、うちらにも教えてください。
(文・長澤智典)
『通りゃんせ』
【リリース情報】
NEW SINGLE『通りゃんせ』
2018年7月25日(水)発売
[初回限定盤](CD+16PBOOK)
YZPS-5021/¥2,600+税
01.通りゃんせ
02.放逸(ホウイツ)
03.サァカス-piano ver.-
04.幻灯機械-acoustic ver.-
[通常盤](CD)
YZPS-5022/¥1,900+税
01.通りゃんせ
02.放逸(ホウイツ)
03.サァカス-piano ver.-
04.幻灯機械- acoustic ver.-
【ライブ情報】
●Kra LIVE【 週末ヒーローズ2018~出張編~】
7月21日(土)高田馬場AREA~少年ジャンプナイト~
7月28日(土)高田馬場AREA~映画ナイト~
8月4日(土)高田馬場AREA~ゲームキャラクターナイト~
8月11日(土)高田馬場AREA~サバゲーナイト~
8月18日(土)名古屋ell.FITS ALL~ゲームキャラクターナイト~
8月19日(日 )ESAKA MUSE~少年ジャンプナイト~
◆Kra 17th anniversary LIVE【 SEVENTEEN 】
9月11日(火)TSUTAYA O-EAST
株式会社サイバーエージェントの運営する映像配信プラットフォーム「FRESH!」では、公式チャンネル「KraのめるへんTV☆ときどきれいでぃお」を運営中(https://freshlive.tv/kra_marchentv)。当チャンネルでは、Kraメンバーが、HARAJUKU Abema Studioより放送するアコースティック生演奏や、インターネット番組の配信や、ラジオ放送、各メンバーのオフショットの配信など、幅広く行っている。
Kra オフィシャルサイト http://www.pscompany.co.jp/kra/
オフィシャルモバイルサイト PS mobile http://m.pscompany.co.jp/
Kra オフィシャルSTAFF Twitter https://twitter.com/kra_staff
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