GOTCHAROCKA

GOTCHAROCKA

ニューミニアルバム『Baccarat』が完成!
BANKER or PLAYER、確率は1/2。今日も生き残れるか――。

昨年結成5周年を迎え、約2年ぶりとなるフルアルバム『SCREAMY』、5周年記念ライブを収めた映像作品『Hi-Stupid dragger 2017.08.18 TSUTAYA O-EAST”』、初のベストアルバム『“GOTCHABEST” 〜ガチャベスト〜』を立て続けにリリースし、5DAYSワンマンや全国ツアーの開催など精力的に活動を展開してきたGOTCHAROCKAが、新たな音源『Baccarat』を完成させた。5周年を経た今だからこそ生まれた今作は、個性が際立つバラエティに富んだ全6曲(限定盤5曲)でありながら、その全てにGOTCHAROCKAらしさが溢れる。そんな彼らの魅力が凝縮されたミニアルバムについて、メンバー3人に話を聞いた。

◆人としての面白い部分が反映されることで楽曲が一番カッコよくなる(JUN)

JUN

――アルバム『SCREAMY』以来約1年ぶりの登場ということで、5周年イヤーを振り返っていかがでしたか?

JUN:何があったかなぁ…。5DAYS企画(9月27日〜10月1日、5周年記念5DAYS企画ワンマン“Putit Review”@高田馬場CLUB PHASE)をやりましたね。僕、人生でも初でした。めっちゃおもろかったですよ。

――体力的にはどうでした?

JUN:やっぱりしんどいんですけど、思っていたよりは大丈夫でしたね。日課になることが良かったんだと思います。

十夜:それは確かにあるね。

JUN:ヘトヘトになって、抜け殻のようになるのかなと思っていたんですけど、毎日規則正しくライブをするのって…

樹威:通勤みたいだよね。

JUN:そう。あと、5日間コンセプトが違ったので新鮮だったというのもあります。

十夜:1日目は1年目の曲が多くて衣装も当時のものを着て、という風にやっていったので、懐かしさを感じる部分もあれば、逆に新鮮で刺激になったり、楽しかったですね。

樹威:高田馬場に毎日通うわけですけど、昼に行って、夜10時頃にはもう帰宅していたりしました。機材も置きっ放しにできるので、ライブが終わったらそのまま帰れるという。他のメンバーはご飯を食べに行っていましたけど、僕は直帰していました。

十夜:確かに、酒を飲む余裕がありましたね(笑)。

JUN:割と毎日行ってたね(笑)。ちょい飲みして家に帰って、次の日のセットリストのおさらいをして、寝て、また行くという日々でした。

樹威:しんどかったんですけど、今考えると楽しかった思い出になっていますね。なんでだろう。

十夜:機材の搬入出がないのは、結構違いますよね(笑)。

樹威、JUN:全然違う(笑)。

――そうですよね(笑)。それと、昨年8月の「GOTCHAROCKA 5th anniversary tour ~Hi-Stupid Dragger~」ファイナル@TSUTAYA O-EASTで、初のベストアルバムのリリース(2018年2月)に伴うツアーで行く場所をルーレットで決めましたよね。

全員:あー!

JUN:いつかそういうことをやりたいねと言っていたのを、5周年でやれたのも良かったし、まさか単発で大分に行くとは思わなかった(笑)。

十夜:5年やったからこそ、そういう遊びができて、僕らもお客さんも楽しめた感じが良かったですね。1年目でルーレット回して会場を決めていたら、こいつらなんだと思われるじゃないですか(笑)。

――(笑)。この度ミニアルバム『Baccarat』がリリースとなりますが、いつ頃から制作に取り掛かっていたんですか?

JUN:ちゃんと向き合ったのはルーレットで決めた2月のツアーが終わってからですね。

――1曲1曲が独立していて、それぞれ異なるタイプの主張が強い楽曲でありながら、どれもGOTCHAROCKAらしさがあるなと思いました。意識して異なるタイプの楽曲を揃えたのでしょうか?

樹威:自然と、同じタイプの曲は避けるんだと思いますね。ミニアルバムなのでバランスを見て選んだのと、またその先を見据えてというのもあります。ライブで楽しくやれそうな感じでいこうかなというコンセプトはあったかもしれないですね。

JUN:今回に限らずずっとそうなんですけど、手持ちの曲が色々とあるので、目の前にいろんな子たちがいて、この子を選んだらこの子はいらないんじゃない?というのは、変に硬く神経質にならず良いテンションで選んでいますね。

――まとまった制作期間以外にも常に曲を作っているんですね。

JUN:リリースに向けて、今から全ての曲を生み出しましょうというスタンスよりは、空いている時にガーッと作っているので、その時々に感じたものが集まって、その中で選曲されたものが作品になるから自然とレパートリーも増えるし、短期間で感じられたものだけが収められた作品にならないのが良いなと思います。短期間で作っちゃうと、楽曲は違えど趣向が似ちゃう気がして、勿体ないなと思うんですよね。今回選ばれた曲の中にも、最近作った曲ではないものもあります。

――最も古い曲はどれですか?

JUN:一番古いのは「April truth」(通常盤のみ収録)です。確実に1年以上前からありますね。今回用にアレンジはされていますけど。

十夜:かなりガラッと変わったよね。

樹威:リズムも違ったもんね。

JUN:テンポも全然違って、もっと速い曲だった。

――全然想像ができないです。

JUN:そうですよね(笑)。これを聴いていたら想像できないと思います。まぁでも、今回は割と最近作った曲が選ばれていますね。さっき偉そうなこと言いましたけど(笑)。

――(笑)。『SCREAMY』の時にJUNさんが「この先に作りたいものがまだまだあるんだなというのを知ることができた。未来が見えた」と言っていましたが、今作が完成した今の感覚はいかがですか?

JUN:今だから言えることではあるんですけど、『SCREAMY』を作っている時に我慢したことがいくつかあったんです。今まで色々とリリースしてきましたけど、ストレートなことをカッコよくやるというのは人間味や質が問われることだと思っていて、バンドとして経験を重ねてきて、今作るべき時なんだろうなと思ったのが『SCREAMY』だったというか。自分たちが大事にしている音楽観、うちはメロディーがすごく大事だから、そういう部分を真面目に取り組みたいという意識が強かったので、良い意味で遊びや気楽なスタンスは『SCREAMY』にはあまり入れないようにしようと思ったんです。

――なるほど。

JUN:なので、今回の作品を作るにあたって、『SCREAMY』の時に我慢していた音楽的に面白いもの、ユニークなものは盛り込んで作りたいなというのはありました。うちは色々な曲があるので、その“色々”をレベルアップさせていきたいなと。全部音で表現されていますけど、樹威さん、十夜、僕の、人としての面白い部分が反映されることで楽曲が一番カッコよくなるから、そういうところをこれからもっと強化していきたいと思っているんですよね。

◆“重大発表”って、すごい切り札だと思う(樹威)

樹威

――1曲目「Baccarat」が表題曲になっていますが、このタイトルに行き着いた経緯というのは?

樹威:歌詞を書いていて、これに決めたと思うんですけど、特別な意味はなくて。バカラってカジノとかでやる多分一番簡単なもので、ただどちらかに賭ければいいんですけど、結局確率は1/2で、どっちでもいいよという意味からだったと思います。

――現在の音楽シーンを皮肉った歌詞なのかなと。

樹威:思っていることではあるけど、悪口でもないし、良いことを言っているということでもないし、何も意識はしていないです。サビの〈“重大発表” 心臓に悪いよね〉というところだけ、メロディーを当てていた時に何となく浮かんだので、そこから前後はこうしようと歌詞を乗っけていっただけなんです。“重大発表”って心臓に悪いなと…(笑)。

JUN:悪い(笑)!

樹威:あれ、冷めるんですよね(笑)。例えば、“重大発表”で「解散します」や「休止します」だったらいいんですけど、「リリースします」とかだと「へー」っていう(笑)。“重大発表”って、すごい切り札だと思うんですよ。

――ということは、GOTCHAROCKAで“重大発表”という言葉はなかなか使えないですね。

樹威:1回ぐらいは使ったことあるよね。

JUN:何でしたっけ?

十夜:ファンクラブ?

樹威:あ、そう! 「ファンクラブ発足します」みたいな。

十夜:ファンクラブはありなの(笑)?

樹威:あれを発表した時は、ファンの人は喜んでくれたの。でも、CDを出します的なことを言った時には、確か微妙な反応で(笑)。

十夜:まぁ嬉しいけど…みたいな。

JUN:“重大発表”と誰かが言い始めたのは、集客のためですからね。

十夜:手軽な話題性作りですよね。

樹威:だから、それを使うということは力がないんだなと思っちゃうので、僕らは使わないと思います。

――ハードルを上げましたね(笑)。これで使った日には…

JUN:よく見てください! 「重大発表……なし」かもしれない(笑)。

樹威:あえてそういう使い方をするかもしれない(笑)。

――まさに、心臓に悪いですね(笑)。

JUN:それにしても、こっちかこっちというのは、良い話やなと思いますね。世の中の何もかも、2通りに分けられるわけですよ。男と女、座っている人と立っている人、全てにおいてですよ(笑)。

樹威:二つの意見ってあるじゃないですか。ただ、どちらが正しいか正しくないかというのは、その時の状況でも変わってくるという。

――楽曲としては始まり方がとても印象的ですが、元々こういうイメージだったんですか?

JUN:樹威さんが普通ではない歌い方がいいなぁと言っていて、それがしっくり来たからあの雰囲気になりました。歌から始まること自体は珍しくないんですけど、昔の曲がラジオから流れてくるようなイメージで、ストーリー性を増すというか、物語の入口としての雰囲気が欲しかったので、歌い方勝ち的なスタートだと思います。

樹威:あとMVをこんな感じで撮りたいから、そういう導入もいいねみたいな話でしたね。

――楽曲制作と同時にMVのイメージがあったんですね。

JUN:そうですね。ギャンブルする場所だったりバーに僕らが呼ばれて、「GOTCHAROCKAの皆さんに1曲歌っていただきます。どうぞ」という感じで演奏するくらいの、力を抜いたイメージがあって、ああいうスタートになりました。

――でも、今作の中では一番ハードですよね。

JUN:テンションは一番高めですね。

――リフがめちゃくちゃカッコいいです。

JUN:ありがとうございます! 実はこれ、別で作っていた曲から引っ張ってきたリフなんです。表題にしようと思って作っていたら多分こういうリフにならなかったと思うんですけど、これは「激しい曲つーくろっ♪」と思って作った曲から連れてきました(笑)。

――ライブでも見応えがありそうだなと思いました。

JUN:失敗しないように弾かないとね(笑)。

十夜:(笑)

JUN:速いし、展開も割とサッサッサッと進んでいくので。

十夜:ズラーッと弾いちゃうと雰囲気が出ないんですよ。

――カチッとハマることを期待しています! 「SHOW CAGE」は異国感もあってちょっと不思議な楽曲だなと。

JUN:それは“彼”が喋っているからでは(笑)。異文化コミュニケーション(笑)。

全員:(笑)

――間奏に入っている言葉は何と言っているんですか?

樹威:わからないです(笑)。

JUN:元々そういう感じの言葉は入っていたんですけど、本チャンでどうしようかとなって、前々から現場で会っていたフランス人のkallasくんにお願いしました。「何を言えばいいですか?」と聞かれたんですけど、とりあえず曲と関係ないことをとお願いして、会社の仕組みについて喋っているんですよ。「何でもいいよ」と言ったので、ハッキリ言って何を喋っているのか忘れてしまいました(笑)。

――逆に言うと、何でも良かったんですね。

JUN:そうですね。「聴いていて面白い感じにして」と。

樹威:フランス語がわかる人なら、何を言っているかすぐにわかるはずですよ。

JUN:でも確かに、音階的にも異国感の雰囲気は出していますね。

――全体的な歌詞のイメージとしては、ライブの画を表していますよね。

樹威:パーティー感を出したかったので、ライブをやっている風景を想像しながら書きましたね。SHOW CAGE=ライブハウスのイメージというか。

――〈男の子〉〈女の子〉の部分は、樹威さんがお客さんたちに投げかける画が目に浮かびます。

樹威:〈男の子〉と言っている時は女の子には静止してもらって、〈女の子〉の時はその逆に(笑)。その部分の言葉を変えてもいいと思うし。

JUN:〈タケノコ!〉とか(笑)。

――(笑)。「CAUTION」は歌詞が深いなと。「泣きなよ」や「泣いてもいいよ」ではなくて、〈泣きじゃくればいい〉というのがすごくポイントだと思います。

樹威:なるほど。ちょっと強い言葉にしようかなというのはあったんですよね。「泣いてもいいよ」だと曲の雰囲気にハマらないというか。メロとオケのバランス、それと、濁点を付けたいなとか色々と考えたらこうなりました。自分が書いているので、当然自分ではこの歌詞の意味合いはわかるんですけど、客観的に聴いた人がどういう風に捉えるかわからないなと思っているんですよ。

――救われる人は結構いるんじゃないかなと思います。

樹威:表現としては、それはちょっと違うんじゃない?と思われるのか、どちらかかなと思って。ピンポイントに合わせたので、そう言っていただける人がいる世の中なのかわからないですね。

――いると思いますよ。

樹威:じゃあ…病んでいる世の中かも(笑)。

◆無理に背伸びをするのをやめました(十夜)

十夜

――「桃源郷」は全体的にユニゾン、キメがかなりキーになっている楽曲ですね。

JUN:浮遊感と緊張感を共存させないと成り立たない曲なので、結構デリケートでしたね。僕の中では「CAUTION」と「桃源郷」は曲としての挑み方が似ていて、「Baccarat」「SHOW CAGE」のようにワーッと気持ちが昂るというより、じーっとしていて、内面から何かを出さなきゃいけないという感覚だったので、体の内部を表現するような感覚で音を詰めましたね。人の中に存在している歪さというのを音で表現できれば、浮遊感と緊張感が共存できる気がしたので。

――この楽曲は2行の歌詞が対になっていて、2行目で否定しているのが面白いなと思って。

樹威:逆説ですよね。這いつくばって必死になっている時って、すごいパワーだったり、逆に葛藤がなくなった時にはパワーは出せなかったり。今つまんないなと思ったら、楽しいことを考えるじゃないですか。それと同じで、楽しいなと思った時に、こんなに楽しいと思っていていいのかな?とか。そういう風に何かを思った時に、反対のことを考えることがよくあるんですよ。

――その逆説の組み合わせがほぼ全編に渡っていくというのが、なかなか珍しい形じゃないかなと。

樹威:結果的にはポジティブな曲なんですけどね。良い方向に向かって行っている。自分の中での天使と悪魔みたいなもので、その悪魔のほうが喋っていると思ってもらったらわかりやすいと思います。

JUN:普段ちゃんと解決するところまでは深く考えないけど、よく思うようなことを、こうやって歌詞として文字で与えられると、すごく理解できたような感覚になりましたね。

――〈卒業だ〉〈僕はやめてく〉という歌詞がありますが、GOTCHAROCKAが始まってからこれまでにやめたことは何かありますか?

樹威:なんだろう…。タクシーを使うのをやめました(笑)。

JUN:…ドライヤーで髪を乾かすのをやめたんですよね。

全員:(笑)

十夜:ここ1年くらい、無理に背伸びをするのをやめました。例えばインタビューでも、僕は曲を作れないので制作に関することは基本的には二人がメインで話す中、無理に言葉を選んで何か喋らなきゃみたいなのは、もういいやって。ブログもほとんど書いてなくてTwitterくらいしかやらないんですけど、思っていることだけ伝えるのも難しいのに、思ってもないことでも必要あれば伝えるべきだなと思っていたのをやめたり。飾り過ぎるのは嫌だなという感じですね。まんま過ぎても良くないと思うので一概には言えないんですけど…、そういう考えに至っちゃっていますね(笑)。

――十夜さんは言葉数が元々必要最低限なイメージはあります(笑)。

十夜:(笑)。要は、僕としてはそんなことに頭を悩ませるより、もっと別のことに意識を向けたほうが効率が良いんですよね。喋る時は喋るし、無口な性格というわけじゃないんですけど、気分もあるし、まぁ良くも悪くもそのままでいいかなと。

――なるほど。「リップサービス」のようなシャッフル曲もGOTCHAROCKAらしい楽曲の一つのパターンですよね。ホーンセクションを使うのは結構好きですか?

JUN:個人的には好きではないんですけど、曲のイメージに合っているから入れたということですね。ああいうのを入れると面白くなるし、可愛いから(笑)。結局アクセントとしてしか入れてないんですよ。あれでメロディーをしっかり吹いちゃったりするとちょっと違うなと思うし、必要なところで出てきてちょうだいという。主人公を盛り立ててくれる感じがするんですよね。

――歌詞は、タダじゃない割り切った愛の関係が描かれていますが(笑)。

樹威:ラブソングですよ。僕、結構女の人に対しては、リップサービスを意識しています。〈タダじゃない〉は置いておいて(笑)。思っていなくても「君が一番タイプです」って言うタイプ。

JUN:この曲は、作るにあたって主人公になる女性が実際にいたんですよ。レコーディングスタジオにいるんですけど、よく脱走をするんです。十夜と必死に探しに行ったこともあるんですけど、ある日、外で男を作って子供がいっぱい増えちゃって…

――猫ですね(笑)?

JUN:(笑)。「外行きてー!」ってタイミングを見計らって脱走して、ルンルンになって弾けて、帰って来ると何か悲しいみたいな(笑)。見ていて面白いなと思って(笑)。それがきっかけで生まれた曲です。だから、やっぱり愛の歌に繋がっていくんだなと(笑)。

――先ほどのお話だと、樹威さんは女性に対してストレートな言葉を言うんですね。

樹威:ストレートというか、思っていても思っていなくても喜んでもらうために言います。「リップサービス」って、どちらかと言うとネガティブなワードですよね。でも、僕はいかに女性に喜んでもらうかを考えますね。

十夜:僕は真逆です。思っていても言わない(笑)。

JUN:僕は何でもありです(笑)。どちらかと言うとリップサービスするほうですけど、レベルは知れていると思います。器用にはできないタイプ。まぁ…、この曲は皆で歌いましょ(笑)。

――(笑)。そして前半でお話に出た「April truth」ですが、大分爽やかで優しい曲ですよね。

樹威:歌っていて「俺、いい奴だな」って思っちゃったもんね(笑)。エイプリルフールの逆を言いたかったのでこのタイトルなんですけど、歌詞を書いている時がちょうどそのくらいの時期で、毎年Twitterで何か呟いていたんですけど、今年は呟かなかったんですよね。なので、そういうことだなという(笑)。

――この爽やかさはライブではどんな位置に来るんでしょう。

JUN:一番楽なのはアンコールですよね。

樹威:Tシャツ着たいな(笑)。

十夜:この曲で印象がガラッと変わりますからね。でもアンコールでやると「ですよね」感があるじゃないですか。想定内というか。

JUN:CDに入れちゃったけど…、この曲を普通に演奏しているバンドってホンマか!?って思っちゃうんですよ(笑)。

全員:(笑)

JUN:優しさとか温かみって、ある意味最強やと思うんですよ。もちろんいろんなバンドがいるから、こういう楽曲も珍しいことじゃないですけど、こういうことができるというのは、すごく良いことだと思うんです。

樹威:良いなと思いながら録ったんですけど、歌詞を見ながら聴いて、ちょっと赤面しちゃった(笑)。

JUN:わかる(笑)! 上っ面でもできるんですけど、そうじゃなくGOTCHAROCKAはちゃんとやったらできちゃうから、「照れるわ」とか言っていても実際にライブでやると真実的な感じが出て来るんですよ。テンションで持っていく楽曲とは全然違う必要性のものだから、この曲をやっている時は星空の下でもいい(笑)。

樹威:俺、ずっと下向いているかも(笑)。

――どの楽曲もライブで聴くのが楽しみです。夏ツアーが6月29日からスタートして、今年もファイナル兼周年ライブはTSUTAYA O-EASTですね。

十夜:新しい曲と今までの曲を混ぜ込んだセットリストになるので、ちゃんと準備して頑張ります。新曲をやると想像以上のことが起こることが多いので、全曲楽しみなのはもちろんですけど、特に楽しみなのは「Baccarat」と「April truth」ですね。「April truth」は二人は恥ずかしいと言っていましたけど、やってみたら意外とそんなことないんじゃないかなと思うんですよね。ライブって、聴く人の空気感やセットリスト、当日の条件で全部変わって来ると思うんですけど、こちらもちゃんと伝えることは前提として、良い感じの受け方ができる曲になるんじゃないかなという気はしています。

JUN:夏にやるツアーは、うちのバンドとしては1年の中でデカいものなので、生きていて一番楽しみなんですよね。毎年絶対このツアーは新曲が入って来るんですけど、毎年やっていながらも慣れることはなくて、いつもすごく新鮮だから、バンドとして何かを得たいなというのが大きいですね。すげー良いツアーだったなという結果がいつも次のステップに進ませてくれるから、それを掴みにいきたいです。感じることって、ファンの皆が教えてくれることが多いから、それが楽しみですね。

樹威:1年間でツアーは多くて2回で、夏のツアーはリリースもあって毎年楽しみなんですけど、去年を超えていかないとなという風には常に思っていて。新曲があるタイミングというのは、ツアーの直前になるとプレッシャーも感じるんですけど、それを拭えるように一生懸命リハをやって備えたいです。新曲以外の昔の曲もそれぞれ変わってくると思うし、各地方でファンの人たちに会えるのも楽しみです。皆で良いツアーにしたいなと思います。

(文・金多賀歩美)

ARTIST PROFILE

GOTCHAROCKA

<プロフィール>

2012年5月に結成された樹威(Vo)、JUN(G)、十夜(G)から成るロックバンド。2012年8月、『SPEED DISK PRESENTS~森羅万象tour12#2』出演で正式始動。樹威の透明感と毒を持ち合わせた歌声、現代風刺を交えた印象的な歌詞が、メインコンポーザーのJUNが得意とするギターロックとポップセンスに融合。そこに十夜が加わり、歌唱力・演奏力・楽曲のクオリティを兼ね備えたジャンルの枠に捉われないロックバンドとして、精力的に活動を展開。結成5周年を迎えた2017年、アルバム『SCREAMY』をリリース。2018年、ニューミニアルバム『Baccarat』を引っ提げ、6月29日より全13公演に渡る全国ツアーをスタートさせる。

■オフィシャルサイト
http://www.gotcharocka.com/

【リリース情報】

Baccarat
2018年6月13日(水)発売
(GOD CHILD RECORDS)

Baccarat
[限定盤]
(CD+DVD)
GCR-160
¥2,900+税
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Baccarat
[通常盤]
(CD)
GCR-161
¥2,400+税
amazon.co.jpで買う

【収録曲】

【限定盤】
[CD]
01. Baccarat
02. SHOW CAGE
03. CAUTION
04. 桃源郷
05. リップサービス
[DVD]
01. Baccarat
02. Baccarat(Music Video Making)

【通常盤】
[CD]
01. Baccarat
02. SHOW CAGE
03. CAUTION
04. 桃源郷
05. リップサービス
06. April truth

【ライブ情報】

GOTCHAROCKA 3rd Mini ALBUM「Baccarat」発売記念ワンマンツアー「SICKS or CHICS」
6月29日(金)仙台MACANA ※樹威BD ロミオ&ツンデレラ物語~KOTEROCKA…禁断の0時の鐘…~
7月1日(日)新横浜NEW SIDE BEACH!!
7月6日(金)神戸VARIT.
7月8日(日)福岡DRUM SON
7月10日(火)岡山 IMAGE
7月14日(土)西川口Live House Hearts
7月16日(祝・月)浜松FORCE
7月22日(日)札幌COLONY
7月23日(月)札幌COLONY
7月26日(木)新潟CLUB RIVERST
8月11日(土)名古屋RAD HALL ※十夜BDブルーライト横濱 -旅立ち-~名古屋 浴衣祭~
8月12日(日)OSAKA MUSE
8月18日(土)渋谷TSUTAYA O-EAST ※6th Anniversary公演