2017.8.18
GOTCHAROCKA@TSUTAYA O-EAST
「GOTCHAROCKA 5th anniversary tour ~Hi-Stupid Dragger~」

今年結成5周年イヤーを迎え、5月にニューアルバム『SCREAMY』をリリースしたGOTCHAROCKA。その最新作を引っ提げ行われていた「5th anniversary tour ~Hi-Stupid Dragger~」が8月18日、TSUTAYA O-EASTにてファイナルを迎えた。

2012年の結成時から現在までの歴代のアーティスト写真が次々と場内モニターに映し出されたオープニング。最後に本公演のタイトルが浮かび上がると、フロアから拍手が湧き起こった。オーディエンスのハンドクラップが鳴り響く中メンバーが登場し、幕開けを飾ったのは結成当初に作られた「4 minutes for you」。目が眩むほどの強い光がステージを包み込んだ。樹威(Vo)が天に向かいまっすぐに手を掲げると、最新作の1曲目に収録されている「The Screamers」へ。印象的なギターリフと、樹威&JUN(G)によるツインヴォーカルが一気に会場の熱を上げる。

「気を使わないでノッてください。最高の5周年にしようぜ!」と樹威。その後もアルバムの楽曲を中心に据えながら、新旧様々な楽曲を繰り広げていった。「Good morning Tokyo!」では新曲たちが今ツアーでしっかりと浸透したことを象徴するように、楽曲の展開に合わせたオーディエンスのヘドバン、折り畳み、クラップの完璧なまでの流れでファイナルに相応しい一体感を見せ、「JapanesQ」では恒例の〈おいでおいで〉のコール&レスポンスを楽しんだ。

場内に響いた鼓動を思わせる音。そのリズムが加速していくと、最新作リード2曲の内の一つ「懺劇」が披露された。静と動、感情を吐き出すような歌声、緊迫感と美しいメロディ…1曲の中で様々な表情を魅せてくれる楽曲だ。GOTCHAROCKA流ウエディングソング「Marry me,cause I hate U」、満場のOiコールが上がった「恐想ロワイヤル」の後、空気は一転。JUNのアルペジオから始まる「アカネとアイ」でステージがまさに茜色に染まると、抜群のメロディセンスが光る「レインフォール」では虹が架かるように七色の光がステージを彩り、鮮やかな情景を感じさせてくれた。

皆で〈BANZOI GARASA〉と叫んだ、最新作きってのお祭りソング「DramaQueeN」を皮切りに後半戦に突入。鉄板曲「撃愛」ではメンバー同士の微笑ましいじゃれ合いもありながら、樹威とオーディエンスの掛け合いで愛のやり取りを交わした。さらに、リード曲のもう一つ「Brilliant days」ではJUNがアコギを披露。5周年を迎えたGOTCHAROCKAからファンへの思いが綴られたこの楽曲において、〈何も荷物はいらない 君さえいれば〉の一節でオーディエンスに手を伸ばす樹威の姿が印象的だった。

そんな温かなムードを切り裂くように「振りかざせ!」という樹威の咆哮で「Samurai dreeeeeam breaker」が投下されると、真っ赤に染まった場内は再び白熱の様相に。耳に残るギターのカッティングとテンポ感が心地よい「Justice」でフロアを揺らし、メンバーはひとたびステージを後にしたのだった。

アンコールの声に迎えられ、1曲目に奏でられたのはバラードナンバー「遺書」。先のインタビューで、樹威が今だから書けた歌詞だと話していたこの楽曲のラストは〈僕は生きたい〉で締め括られる。実体験を経た上での現在の彼の思いは、多くの人の元に届いたに違いない。

その後MCで和む場面も挟むと、鉄板曲を連投。「Qtie」でハッピーな空間を描き、ハードナンバー「Gotcha6ka」で再び熱を上昇させれば、「The Lyrical Jet sky」ではメンバー3人がステージ際まで繰り出し、オーディエンスも満場の拳を上げ応戦してみせた。

「5年前、この場所でのイベントライブから始まって、月日が経って、ここでのワンマンに皆がいてくれて、幸せなことだなと思います。ありがとう。心の底からの100%の気持ちはこの5文字では足りないし、MCで伝えきれる技量はないので、音で伝えていきます。これからもよろしくお願いします。この曲をプレゼントします。今日という日を忘れないでください」という樹威の言葉から、この日のために作られた新曲「Diary」が贈られた。前半ではサポートメンバーTABOKUN(B)、TERO(Dr)を含めた5人が円になりプレイ、そしてアウトロではツインギターを響かせるJUN、十夜の肩に樹威が手を置き、3人が寄り添い合い笑顔でアイコンタクトを取るなど、この上ない多幸感に満ち溢れた。

すると、「Ash」で銀テープが舞い、「このまま綺麗に終わるわけにはいかねーだろ!」(樹威)と、さらに高速チューン「Hydrag」を投入。樹威は自ら水をかぶり、JUNは最前列の柵に身を乗り出しプレイ、十夜はヘドバンの嵐と化すフロアを眺め、満足気な笑みを見せた。そして、「愛してるぜ、どうもありがとう!!」という樹威の絶叫をもって、この記念すべき一夜は終幕を迎えたのだった。

この日の模様は12月にLIVE DVDとしてリリースされることが決定し、東名阪ワンマンツアーの開催が発表された。さらに、来年2月にはベストアルバムのリリースも決定したわけだが、それに伴うワンマンツアーの開催地がこの日のアンコール中、なんとルーレットによって選出された(栃木、奈良、大分)。まずは9月27日~10月1日に5周年記念5DAYS企画ワンマン「Putit Review」が控えるGOTCHAROCKA。この先も、彼らといつまでも終わりのない旅を続けよう――。

◆セットリスト◆
01. 4 minutes for you
02. The Screamers
03. asymMETRY
04. 赤いマフラーを巻いた女の子
05. Good morning Tokyo!
06. V_V GIRL
07. JapanesQ
08. 懺劇
09. Marry me,cause I hate U
10. 恐想ロワイヤル
11. アカネとアイ
12. レインフォール
13. DramaQueeN
14. SHE LUVS “POP STAR”
15. Director’s cut
16. 撃愛
17. Brilliant days
18. Samurai dreeeeeam breaker
19. Justice

En
01. 遺書
02. Qtie
03. Gotcha6ka
04. The Lyrical Jet sky
05. Diary
06. Ash
07. Hydrag

(文・金多賀歩美)

GOTCHAROCKA オフィシャルサイト http://www.gotcharocka.com/