10周年に向けて突き進むLM.Cが完成させたニューシングル『レインメーカー』。2016年を華々しく彩る最新作の魅力に迫る!
今年10月に、結成10周年を迎えるLM.C。それに先駆けて2016年は4本の全国ツアーを展開し、3月には10周年記念シングル『MONROEwalk』をリリースするなど、話題に事欠かない1年を過ごしている。そんなLM.Cが、彼らの新たな歴史を刻む1枚として10周年記念第2弾シングル『レインメーカー』を完成させた。既にツアー「WONDERFUL WONDERHOLIC」で、この曲に触れた方も多いと思うが、10年という歳月に裏付けされた確かな力量を感じさせる作品はその美しいパッケージ共々圧倒的なインパクトを誇る。目前に迫った「Go to the 10th Anniversary LM.C TOUR」の終着点である10月16日の舞浜アンフィシアター公演に向け、ぜひこのインタビューを読みながら、じっくり聴き込んでいただきたい。
◆LM.Cの10周年の記念シングル第2弾として役者が揃っている(Aiji)
――この取材の時点で、Go to the 10th Anniversary LM.C TOUR 2016の3本目のツアー「WONDERFUL WONDERHOLIC」も残り2本ですね。
Aiji:早いですね。間に制作をしていたせいもあるんですけど、とにかく早いです。6月中にせめて上半期中に終わらせておきたいことをやっておかないと…
maya:まずいですね(笑)。
――ここまでの3本のツアーで印象深かったことはありますか?
maya:現時点では、「WONDERFUL WONDERHOLIC」ですね。曲が難しい!
Aiji:アルバム『WONDERFUL WONDERHOLIC』の曲は、2010年のツアーでしかやっていないものも多いんですよ。
maya:ライブをやる上での馴染みの薄さは、この4本のツアーで一番かもしれないです。
――その曲を7年後に改めて聴けるというのはファンの方々も嬉しいでしょうね。
maya:そうですね。こちらも曲の感じ方も当時と違ったりするので、他のアルバムより発見がある気がします。
――6月3日の新宿BLAZEで行われた「WONDERFUL WONDERHOLIC」の初日に、新曲「レインメーカー」が2回演奏されましたね。
maya:2回目は予定外だったんですけど、「MONROEwalk」のときと同様、2回披露したくなっちゃったので途中で投入しました。反応は、予想のはるか上空を超えていくようなポカーンぶりで(笑)。発表の場としての覚悟をした上で1曲目に持ってきたので、想定内だったんですけどね(笑)。新曲をライブで先にやるってLM.Cではあまりないことだし、二度と訪れない機会だからちゃんと噛みしめたいなと思ってやりました。
――その反応は、今回のシングルが良い意味で期待を裏切る作品だったからかもしれませんね。
Aiji:そうですね。いつも、どうやってLM.Cの歴史を作っていくかを考えるんですけど、前回、10周年の第1弾シングルとして『MONROEwalk』を出して、その後に同じようなタイプの曲を出すのは嫌だなと思ったんです。そこから、新しいLM.Cとして新鮮味を感じられるもの、自分たちの歴史としても順当なものを選んだ感はありますね。タイトル曲の「レインメーカー」はバンドサウンドで、c/w曲「左耳のピアス。」はその対になるようなフルオーケストラの楽曲で。こういうアレンジはいわゆるフルメンバーの居るバンドにはなかなかできないアプローチなので、LM.Cの10周年の記念シングル第2弾としては役者が揃っているという感覚です。
――前回のインタビューでAijiさんが「自分たちの人生の中で良い曲ができたから録音して、その中から『今だったらこれがシングルかな』って出すのがあるべき姿なのかなとも思っている」と言っていましたね。
Aiji:去年、いつか出るであろうアルバムを想定してレコーディングをしてきた中から、自分たちの歴史に似合うものを選んだ感じです。
maya:「レインメーカー」はAijiさんで、「左耳のピアス。」は私の曲なんですけど、「レインメーカー」は去年の年末に歌詞もあがって、レコーディングも終わっていました。
Aiji:「左耳のピアス。」は、デモ自体は去年からあったんですけど、レコーディング作業は今年なので最新のトラックです。
――「MONROEwalk」がポップな楽曲だったので、今回のシングルには驚かされました。
Aiji:それも良かったなと思ってますね。シングル用に曲を作ろう、という概念ではなかったので。とにかく良い意味で構えずにそれぞれが作品と向き合って、この曲のベストな世界観を作っていったんです。そういう曲の中からチョイスしているから、今までよりある意味振り切っていると思うし、そういうムードにつながっているのかなと思いますね。
◆どんな単語でも表現でも使えるようになってきている(maya)
――「レインメーカー」というタイトルにはどういう意味が込められているんでしょうか。
Aiji:これはmayaの得意技ですね(笑)。
maya:プロレスですね(笑)(※プロレスの技で、代表的なフィニッシュホールドの一つに「レインメーカー」がある)。雨にまつわる曲、歌詞、物語にしようと思ったときに、どういうタイトルがいいか考えたんです。その時に、雨を呼び寄せる人というか、そういうイメージで「レインメーカー」と名付けて。映画のタイトルやプロレスの技は全然認識していなくて、歌詞は単語のままのイメージで書き始めました。
――この曲の歌詞を読んで、曲が出る度にmayaさんの歌詞の精度がどんどん上がっていっているなと。
maya:そうなんですよね(ドヤ顔)。経験が積まれているという意味ではすべてが無駄になっていないなという気がします。…ちょっとこの話、もう少し深くいきましょうよ(笑)。
Aiji:じゃあその辺じっくり聞いていただこうか(笑)。今回確かに良い意味で詩的で、いわゆるバンドものがやるロックな歌詞と、良い具合の混ざり方だなと思いました。10年やってきた結果が出ている歌詞だと思いましたね。サビにくるまでにこれだけの情景描写をする歌詞はあまりなかったので、新鮮です。
――特に「レインメーカー」はバンドサウンドが強い曲なので、そこにこういう歌詞が乗ると、より強くメッセージが伝わる感じがします。全体を通して緻密に考えられていると感じたのですが意識はしたんでしょうか。
maya:書いている瞬間は自然体ではあるんですよね。邪推しないというか、そういう気持ちを持っていたい気がします。歌詞を書くという経験が積まれてきているがゆえに、ある程度自分のセオリーだったり、メロディの流れ方や音符の数だったりで、割とそつなく形にはできちゃうんです。でも、それでいいのか、それじゃ楽しくないのかというのを純粋に感じたい部分はあって。だから考えているんだけど考えないというか、経験を上手く活かしたいから経験を考えて活かすんじゃなくて、自然にしていればできあがっていくと信じてやっている感じはあります。だから地道に何かを考えて、という感じでもないですね。…いやどうだろう、瞬間的には考えているのかも(笑)。
――(笑)。10年間でこれだけの曲数を作ってきて、なおかつ機械的にならないというのはすごいことですね。
maya:機械的にはならないし、無理だとも思わなくなりました。書くことがないと思うのは捉え方で、気分次第なんです。LM.Cには100曲近くの楽曲が存在して、もう書くことがないでしょうと思ったらないし、いや時間は進んでいるし年齢も重ねているし状況も違う。自分も世界も変わっていく中で歌うことは無限にある、と思えばあるわけなんですよね。その後者に賭けたいというか。そこが情熱とのバランスですね。でも、今回も良い歌詞だとは自分でも思います(笑)。
――会心の作ですか?
maya:全部会心の作ですね! 曲のカラーとかタイトルとかテーマによって、人それぞれ好みがあるから刺さり方は色々だと思うんですけど、10年もやってきたら1曲ぐらいは刺さったやつがあるんじゃないかなと思っています。本当に言葉が素晴らしいですよね…って他人事みたいですね(笑)。
Aiji:手法としては、こういう曲調だからあえて狙った歌詞にするという方法もあると思うんですけど、今回は全部の整合性が取れている気がしていて。だからより世界観が深まっている気がします。
――Aijiさんがイメージを言葉で伝えなくても整合性が取れるんですね。
Aiji:そうですね。もし、mayaがすっげー想像力が乏しいやつだったら指示してきたと思うんですけど、mayaはLM.Cの活動開始時から自分の世界を持っていたし、勘がいい人なので、自分が作っているムード感みたいなものも何となく察知してくれていると思うので。狙ってわざと外した内容にして来るときもあるんですけど、この曲に関してはそういうのは一切なく、自分が思っていたものに近いものになったと思います。
――勘がいいという言葉にとても納得しました。
Aiji:もの作りとか、人と何かやるという上でそこは大事ですよね。特にうちはメンバーが二人だけなので、なおさら。お互いのフィーリングというか、勘の良さで今までやれている気がしますね。
maya:あざっす(笑)。
――今回、細かく情景描写もされていて詩的でありつつ、言葉としてまっすぐ入ってくる歌詞が印象的です。
maya:そこも結果的にそうなっているんです。この単語、この表現は外したいな、というものが年々なくなってきているんですよ。例えばデビューシングルの「☆Rock the LM.C☆」は、そこで全部を表現したかったから、詰め込むがゆえに、よく言えば最大公約数的な言葉であり表現なんだけど、ある種フワッとしていたのかなと思うんです。でも、歴史が重なって、曲数や楽曲の数が増えていくと、もっと違う言葉も使えるし、たとえ同じ表現を使っても誤解を生まないんじゃないかと思えるようになって、自分が伝えたいことから逸れないという意味で、どんな単語でも表現でも使えるようになってきているんです。「レインメーカー」はその最新形なので、ストーリーに対してよりストレートになっているから、そう感じてもらえるのかなと思いますね。
――年々そうなってきているというのは面白いですね。
maya:それが続けてきた成果というか。LM.Cの場合はどんどん気楽になってきている気がします。自分たちが満足すれば大丈夫ということを信じてやれているから変に思い悩むことも迷うこともないし。
Aiji:今思えば、LM.Cが始まった当初は自分達の世界観を作る事に精いっぱいだったところがあるんですよ。だから手を変え品を変え、いろんなアプローチを試したし、いろんな表現をしてきたんです。でも10年も続けるとそういうのも2周ぐらいして、割ともう何でもできるなというスタンスではあります。良い意味でフラットに、その楽曲を一番良くするための表現は何だろう、という探り方ができるようにはなってきたのかもしれないですね。c/wの「左耳のピアス。」は正にそれで。昔は曲を作ったらライブで必ずやらないといけない、ライブでやるべき、という部分で生きていた気もするんですけど、今はあまりそういうことを考えずにやれているので、「左耳のピアス。」はフルオーケストラのアレンジでトライできた。10年前にはその発想にたどり着けなかった気がします。
――今はより自由に曲に向き合えているんでしょうか。
Aiji:そうですね。昔よりも、もっとフラットにお互いが持ち寄ったデモの中で輝いている曲を、より良い形にする。昔は、「この楽曲はロックのポジションの曲だから、絶対にその道で輝かせてあげないといけない」というモードで作業してた気がするんですけど、もうそういう気負いはなくて。そういう意味では気楽にやれているのかもしれませんね。
◆c/w曲はリード曲を作るテンションと熱量で作っている(Aiji)
――それにしても「左耳のピアス。」のフルオーケストラ・アレンジは豪華ですね。
Aiji:そうなんです。ただ作業が大変過ぎました(笑)。これまでも、バンドのアンサンブル上でのストリングスのアレンジや、ブラスのアレンジはやってきたんですけど、骨組み自体も全部フルオーケストラというのはやったことがなかったので、楽器の役割と音の積み上げがよくわからないんですよ。だからまずそこから勉強して。オーケストラの配置は第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリンとかそういうオーソドックスな配置にして作っているんですけど、それがちょっと謎過ぎて(笑)。でも、元々ハンス・ジマー(※『レインマン』『パイレーツ・オブ・カリビアン』など様々な映画音楽を手掛ける作曲家)とか、映画のサウンドトラックが好きで聴いてはいたんですけどね。とにかく、LM.Cの楽曲の中で過去一番アレンジに時間がかかりました。
――凝り性のAijiさんのことだから、きっとアレンジを楽しんでいたんだろうなと思っていたのですが、そんな次元ではなかったんですね。
Aiji:すっげー大変だったですけど、楽しんでやれたのは良かったなと思います。いい意味で気楽にやっていて、mayaのデモとは全然違う感じになっちゃったので、mayaに聴かせて気に入ればそのままやればいいし、ダメだったら戻ればいいやと。時間がタイトな中だったら結構しんどかったと思いますけど、最近は割と時間のある中でやれているので。そういう余裕が良い方に向いている感じはしますね。
――最初にAijiさんのアレンジを聴かされたときのmayaさんの感想は?
maya:方向性は口頭で聞いていたので、まずは、「テンポが落ちたな」ってことでしたね(笑)。
Aiji:確かにテンポはすごく落ちたんだよね(笑)。普通のミドルテンポの曲がバラードになって返ってきたみたいな感じで(笑)。だから、maya的に無しなら、無しでもしょうがないかなって感じではいました。
――結果OKが出て、シングルのc/wとしてはものすごく贅沢な1曲に仕上がったわけですね。
Aiji:そうですね。mayaにもアレンジの最中に「結構名曲になってきたけど」というメールは送りました(笑)。
maya:今回、シングルの2曲目を入れるか入れないかという話は結構していたんです。『MONROEwalk』のときは結果的に、いわゆるc/wは入れずに、リミックスを依頼して作ってもらったんですけど、今一度c/wとは何ぞやということを話し合ったときに、今回は入れてみようということになって。そうなると、いわゆるA面とB面のバランスを考えたときに「左耳のピアス。」は抜群だなと。c/wを入れなかった『MONROEwalk』を経て、改めてその存在に向き合って、この結果にたどり着けたのは良かったと思います。
――以前、カップリング集『B-Side BEST!!』のときにも言ったことですが、LM.Cはc/wにも名曲が多いですよね。
Aiji:そこは命をかけているというか。リード曲を作るテンションと熱量で作っているし、そういう曲を選んでいます。むしろ、リード曲と同じぐらいの熱量と、クオリティを保っていないんだったら入れないほうがいいと思っていて。だからいわゆる、捨て曲というのはないですね。
――勢い的には両A面なんでしょうか。
Aiji:毎回そういうつもりで作っています。
――オーケストラアレンジにしようと思ったのはどの段階だったんですか?
Aiji:2年くらい前からmayaが、「『左耳のピアス。』という曲を作りたいんですよね」って言っていたんですよ。それで、去年の下半期の選曲会のときに曲を持ってきて。「『左耳のピアス。』がついにできたんだ!」と思って聴いたんですけど、すげー温めていた曲だろうし、絶対全部大事な言葉が並んでいるはずなのに、なぜかあまり歌詞が入ってこなくて。だったらもっと言葉がちゃんと残る曲にしたいと思ったんです。元々はもっとテンポが速くて4つ打ちのループミュージック的な楽曲だったんですけど、歌詞をもっとより良く響かせよう、言葉がわかるような作りにしようというところからです。
――しっかり耳に残ります。
Aiji:そうですね。もちろんmayaの歌唱力のレベルアップもあるんですけど、歌詞を見なくてもわかるかなというくらいにしました。歪んだエレキギターやエッジィなものは極力排除して、とにかくメロディと言葉をしっかりと後押ししてくれるような弦やブラスのアレンジをしています。
――ぜひ大きなホールで聴きたい曲です。
Aiji:そうですね。ただフルオーケストラだと色々と…物理的な問題も出てきますけど(笑)。でも、そういうことを想像してもらえるぐらいの楽曲にもなったし、mayaがオーケストラを従えて、というよりもオーケストラの中で歌っている感じ、ということまで想像できるような作品にはなったので。LM.Cが15周年、20周年を迎えるときに、ひょっとしたらフルオーケストラの場でやることがあるかもしれないですね。
――ぜひ、過去の曲もオーケストラアレンジをしていただいて。
maya:いやー、その中で歌いたくないです。耳がいい人たちの中だと勢いでごまかせないじゃないですか(笑)。
――第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリンの間にトランポリンを置いて…
maya:それは一番ヤバいやつです(笑)!
◆10周年が本当にすぐそこに感じられるところまできた(maya)
――mayaさんが「左耳のピアス。」という曲を作りたいと考えていたのはなぜだったんでしょうか。
maya:10年前から使っているLM.C のロゴにピアスが付いているんですけど、5周年に向かうシングルの『LET ME’ CRAZY!!』の歌詞に〈左耳のピアス〉という言葉を使ったりして、気付いたらLM.Cを象徴する大切なものになったなと。なので、そういう曲があってもいいんじゃないかなと思ったんです。フレーズとしてのキャッチーな感じが好みに合ったし、それが10周年のタイミングで出てくるって、タイミングとしてはバッチリですね。左耳のピアスは、もともと自分が初めてバンドをやりたいな、と思った高校生のときに開けた、ある種の初期衝動みたいなところから繋がっているんです。それまで個人的なものだったのがLM.Cになって、しかも10年続いてきた。よりストーリーを持つんだなというところで、このタイトルになっています。歌っていることも、自分の死生観にもつながるし。
――今回の歌詞もそうですが、mayaさんの歌詞には〈星空〉や〈宇宙〉という言葉がよく登場しますね。
maya:〈星空〉は自分の実家が長野というのもあって、そこからスタートしているんだと思います。「左耳のピアス。」に登場する〈星空〉は意図的に入れました。語感も字面も文字数もいいし、言葉のキャッチーさもあって、いつも放っておくと歌詞に入ってきちゃうんですよ。使うべきか使わないでおくべきかその都度考えるんですけど、LM.Cでフレーズとして使ってきたので、「左耳のピアス。」ではあえて入れたいなと思って採用しました。「88」(2008年リリースのシングル)に近いというか、フレーズとしては繋がるところがありますね。
――「88」にリンクしているんですね。ちなみにタイトルの最後の「。」の意味は何でしょう?
maya:これは、“恒例の”ということです(笑)。LM.Cのタイトルはほとんどが英単語なんですけど、日本語のタイトルの場合は全部付けているので。特に、「何々の何々」というタイトルに付いているんですよ。「僕らの未来。」とか「星の在処。」とかね。ジブリでいうところの「となりのトトロ」みたいに、そうすると鉄板!という。
Aiji:興行収入的なセオリーがあるらしいんですよ。
――「風の谷のナウシカ」「魔女の宅急便」…あ、本当だ。
maya:「ゲド戦記」だとちょっと違う、みたいな(笑)。このセットにするとLM.C的に黄金律というか、ストーリーに刻まれる大事な曲になるんじゃないかなと思って。それに、「何々の何々」というタイトルが好きなので、それはここぞというときに使います(笑)。
――じゃあ「左耳のピアス。」もここぞというときの1曲ということで。ちなみに今回のMVはどんな作品になりましたか?(※この取材後、公開されました)
Aiji:雨が降っていますね。土砂降りです。MVは、歌詞にも〈土砂降りの〉って入っているし、小雨というわけにはいかないなということで、全力で降らせてもらいました(笑)。もうひどいぐらい降っているのでビッショビショですね。
――ビッショビショはヴィジュアル系では倦厭されがちですが。
Aiji:ですよね。そこも超越していこうかなと(笑)。
maya:でも、本当は俺たちヴィジュアル系なんだけどなと思いながら(笑)。
Aiji:そして特典映像は、真逆でめっちゃユルいです。本当にガッチガチにユルいです(笑)。
――ガッチガチにユルいってすごそうですね。
Aiji:そのギャップ萌えをね…萌えって自分で言っちゃいけないな。ギャップ感を楽しんでいただければと(笑)。LM.Cをよく知るファンの人たちは楽しめると思うんですけど、いわゆるライトユーザー的な人たちからは、何でこれを特典にしたんだろうと思われるかもしれないです(笑)。MVからは全然違うところにいってますからね。もうちょっとミステリアスさを残しておくべきだったかなとも思いつつ(笑)。
――LM.Cは守備範囲が広いぞということで。
Aiji:そうですね! そう思ってもらえると(笑)。
――では最後にLM.Cの下半期の野望をお願いします。
Aiji:10周年ということで、「Go to the 10th Anniversary LM.C TOUR 2016」の最終公演には舞浜アンフィシアターもあるので、ここに向けて盛り上げていきたいところですね。8月のツアー「STRONG POP」もありますし、mayaのバースデーライブもありますからね。あと7月は久しぶりにブラジル公演もあるので、目の前にある一つ一つ、一日一日を大事にしていけたら、アンフィシアターは最高のライブになるんじゃないかなと思っています。
maya:やっと10周年が見えてきたというか本当にすぐそこに感じられるところまできたので、あとは日々そこに向けてハッピーに生きていきたいなと。ツアーももう1本あるし、『レインメーカー』がリリースされて、曲も言葉も把握した上でライブでやっていくことによって違う育ち方をしていくと思います。それも楽しみつつ10周年を迎えたいなと。…あとは誕生日(「maya BIRTDAY LIVE」「mayaの王様ナイト」)ですかね!
――そこは欠かせないぞと。
maya:今年は他に色々あるので控え目にしてはいるんですけどね。でも、正直私としてはそこにピントが合っています。むしろそれ以外はもう余韻みたいな感じで! ディレイの余韻みたいな、そういうフワッとした感じでいきます!
Aiji:何かすいません、こんな終わり方で…(笑)。
(文・後藤るつ子)
LM.C
<プロフィール>
maya(Vo)とAiji(G)によるミクスチャーユニット。2006年10月に、マキシ盤『「Trailers【Gold】」』『「Trailers【Silver】」』を同時発売しデビュー。海外ツアーや武道館公演など精力的に活動を続け、2014年2月にアルバム『PERFECT FANTASY』をリリース。2016年3月16日にシングル『MONROEwalk』をリリースし、「Go to the 10th Anniversary LM.C TOUR 2016」と題した「SUPER GLITTER LOUD BOX」「GIMMICL☆IMPACT」「WONDERFUL WONDERHOLIC」「STRONG POP」の4本のライブを行い、ファイナルに10月16日(日)舞浜アンフィシアターでのアニバーサリーライブを行う。
■オフィシャルサイト
http://www.lovely-mocochang.com
【リリース情報】
『レインメーカー』
2016年7月20日発売
(CJ Victor)
【収録曲】
[CD]※初回限定盤、通常盤共通
01. レインメーカー
02. 左耳のピアス。
03. レインメーカー (Instrumental)
04. 左耳のピアス。 (Instrumental)
[DVD]※初回限定盤のみ
・「レインメーカー」 Music Video
・10th Anniversary Special企画〜ドライブ編〜『幻じゃなくてもいいじゃん!?』
・スペシャルブックレット
※初回プレス分のみ、トレーディングカード封入(全10種/ランダム封入)
【ライブ情報】
-Go to the 10th Anniversary LM.C TOUR 2016-
<STRONG POP>
8月7日(日)札幌cube garden
8月9日(火)青森Quarter
8月11日(木・祝)仙台MACANA
8月13日(土)水戸LIGHT HOUSE
8月14日(日)HEAVEN’S ROCKさいたま
8月20日(土)名古屋Electric Lady Land
8月21日(日)OSAKA MUSE
8月27日(土)高崎club FLEEZ
8月28日(日)長野CLUB JUNK BOX
<Go to the 10th Anniversary TOUR FINAL>
☆★☆★☆Rock the WONDERLAND☆★☆★☆
10月16日(日)舞浜アンフィシアター
<maya BIRTHDAY LIVE 2016><mayaの王様ナイト’16>
※同日2公演開催
7月30日(土)クラブチッタ川崎