HIROTO × 鈴木達央

HIROTOが紡いできた縁が可視化されていく(鈴木達央)

ところで、HIROTOさんはバンドの凍結、達央さんは独立で、それぞれ“一人”になったタイミングが近いのも共通点です。HIROTOさんから見て、独立してからこの約半年間の達央さんはどう映っていましたか?

HIROTO:もっと裏方のことをやっていくのかなと思っていたんですけど、結構ちゃんと表にも出ていて、先ほどの話の通り、人のファンのことまで考えているぐらいなので、やっぱり自分のファンのことをちゃんと考えていますよね。多分ワクワクすることを作っていってくれるんだろうな、この先聞いてないことをどんどん出してくるんだろうなと思いながら…SNSを見ています(笑)。

達央:大したことを発信しないSNS(笑)。

HIROTO:本当に素晴らしい声の持ち主で、今まで活動は15年くらい?

達央:バンドが12年で、演者となると22年目かな。

HIROTO:20年以上とか、バンドでも結構なキャリアじゃないですか。どちらも声がメインで、色々な人を魅了してきたと思うんですけど、それらの第1章的なものが終わって、今新しいところでスタートさせていて、普通に友人としても、1ファンとしても、ここからどういう世界、声をまた魅せてくれるんだろうって、すごくワクワクしています!

達央:まだ言えないことばかりが動いています。

楽しみですね。達央さんから見て、ソロになってからのHIROTOさんはどう映っていますか?

達央:もうめちゃくちゃ動きまくってんなというイメージはあって。だから、知らないところで「お前、アレ出てたの?」みたいな(笑)。それこそ年末の紅白も。で、そうこうしてたら、写真がポロンって飛んできて「ヨーロッパで弾いてきた」とかスゲーなと思いながら。予想外な動き方をいっぱいするし、でもギタリストとしての動き方をたくさんしているから、なんか面白いなっていうのと、HIROTOが紡いできた縁が、こうして可視化されていくのが皆、多分ビックリするんだろうなと。「どこまでそんな繋がりが広がってんの!?」って多分思うと思うんですよね。

確かに。

達央:「えっ、そことも?」っていう近いんだけど意外みたいな繋がりをHIROTOはたくさん持っているので、多分そういうのがこれからもっと見えてくるのかなと思うんですよね。例えば、今回のライブに僕が出るのも、予想していた人は0だったと思うし。でも、確かにそうだよねみたいな。皆の中でも、そこってまだ繋がってたんだとか、そういうご縁をずっと大切にしてたんだねみたいなものが、すごくこれから表に出てくるのかなとは思っています。そういうところで多分、アリス九號.の時とは違う、ギタリストHIROTOとしての形が見えるんじゃないかな。俺自身も彼から話を聞いていて、その辺が一番面白いなと思いますね。また海外でもプレイする機会がありそうとか、面白そうなことやってんなみたいな。

12月のライブの時、まさに点と点を繋いでいるなと感じていました。

HIROTO:そのほうが面白いし、自分の活動や人生自体がRPGみたいな、現在進行形の小説みたいなものだと思っているんですよね。

達央:上手いこと言った的な(笑)。

HIROTO:(笑)

達央:色々なところで戦ってらっしゃる異業種の方たちとお話させてもらう機会もあったりするので、すごく触発されますよね。止まらずに色々やろうみたいなところって、HIROTOの活動から伝わってくるし、本人からも聞いたりするから、俺ももっと頑張らなきゃなと思ったりしますね。もっと面白いこと仕込みてーなみたいな。

HIROTO:僕もそっくりそのまま返しますよ。会うたびに水面下で動いていることがあるし、めちゃくちゃ面白そうなことを考えていて。しかも実際どんどん形にしていくので。

達央:でも、いろんな人のスケジュールを取るのがマジで大変。スケジューリングってこんな大変なんだと思いながらやっていますよ(笑)。なかなか進まなくて、平気ですぐ1ヵ月とか経っちゃうんだなと。

HIROTO:ほんとそれ。

今回のライブを経て、今後さらに一緒にやってみたいことはありますか?

達央:どこまでHIROTOが言っているかわからないですけど、とりあえず曲を作ろうって話はもうしていますね。ただ、コイツから何も発注が来ないから、いつ作ったらいいのかわからなくて俺も取りかかれなくて、どうしよっかなみたいな(笑)。

HIROTO:追いついてないんです。このライブが終わればようやく…(笑)!

達央:アイデアだけ溜め込んでいて、こんな感じでやろうかなみたいなところはずっと言っていて。決まっていることだけ言うと、HIROTOと俺で完結するもの、ギターとヴォーカルでしっかり見せられるものをやりたいなと話しています。いろんな人たちの絡みもあったんですけど、せっかくなら二人だけで形が完結しているものもやりたいと僕からオーダーさせてもらって。やっぱり皆が知っているのは、アリス九號.のHIROTO、ギタリストのHIROTOとか、皆と絡んだHIROTOかもしれないけど、「もう単体でお前と1回やり合いたいから、アコギ1本なのか、ルーパーを使ってなのかとか、色々考えながらやりたいんだけど」と言っていますね。なので、あまり複雑じゃないコード進行の中で、それこそ僕らのつるんできた時間みたいなものが感じられる曲にしたいなと思いながら、ずっと考えています。発注が来ないので、いつになっても作れないですよね(笑)。

HIROTO:今日発注しよ(笑)。

達央:お前、その前にライブの曲を今日までによこすって言ってたのに、来てないんですけど(笑)。

HIROTO:だから今日会いたいと思って(笑)。

(笑)。ではHIROTOさん、プライベートで達央さんと一緒にやってみたいことはありますか?

HIROTO:基本的に会っても結構音楽の話をするし、逆に音楽をやるのもプライベートみたいなものなので、それが仕事になるというのがこの二人の関係性上、一番健全なんじゃないかなと思って。普段、しょうもない話はそんなしてないもんね?

達央:そうだね。HIROTOがひたすらオーガニックなご飯の話をしてるっていうのはありますけど(笑)。自然派バンドマンなので。

HIROTO:やってみたいこと…旅は行ってみたいですね。

達央:めんどくせー。絶対行きたくねー。俺、途中で逃亡するわ(笑)。

HIROTO:不成立(笑)。

達央:集合時間に俺が行かないと思う(笑)。

HIROTO:車で迎えに行くから大丈夫だよ。

強制(笑)。

HIROTO:でも、行くなら日本じゃないと思う。

達央:海外とか楽しいだろうね。そういうところのほうがモチベ上がる。

HIROTO:国内だと、たっつんが本当に帰っちゃいそうだから(笑)。

達央:うん、帰れると思うと帰っちゃいますね。これはもう帰るの無理だって思うところじゃないと行かないかも。だから国境1個越えないと無理だな(笑)。

HIROTO:その旅先で曲とか作れそうな気がする。

達央:あー、それはあるかもね。コイツも逃げられない状態にならないとやらないタイプだから、そういうほうがいいかも。場所はどこでもいいんですけど、飯食って、やることない、じゃあ曲作るかみたいな。

HIROTO:ほんとそれ。そういう環境にでもしないと、違うこと始めちゃうんですよね。

達央:そうなると俺、呆れて帰りそうなんですよ(笑)。

HIROTO:うん、ギター1本持って旅に行こう!

(文・金多賀歩美)

ライブ情報

●HIROTO LIVE 2024 ep.1「Starlight Festival」
5月4日(土)渋谷WWW X

[第1部:HIROTO SPECIAL SESSION]
AKi、インテツ(彩冷える)、峯田大夢、Nao(アリス九號.)、昴(Royz)、鈴木達央、takuto(about tess)、YOUSAY

[第2部:HIROTO SOLO BAND]
K、影丸 -kagemaru-(-真天地開闢集団-ジグザグ)、ナカヤマアキラ(Plastic Tree)、Wataru

鈴木達央

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