Alice Nine

◆自分的に…エロい(将)

――カップリングの「秘密」は、アダルトな雰囲気をもつ、Alice Nineの新たな面を感じられる楽曲ですね。これは沙我さん(B)作曲ですが、最初に原曲を聴いたときの印象はいかがでしたか?

虎:なんか…ネスカフェって感じ(笑)。

将:わかるな(笑)。

――(笑)。最初からこういう雰囲気だったんですか?

将:彼のデモはクオリティが高いので、基本的にまんまですね。

――お二人から見た、沙我さんの楽曲の特徴とはどんなものでしょう?

虎:彼は音楽が好きなんですよね。全ての楽曲がそれに尽きますね。

将:純粋に音楽が好きなんですよ。お店の試聴機で「これすげー」って聴いてるような。音楽オタクなんですよ。

虎:沙我くんはジャンルとか関係ない感じですよね。自分が「この曲カッコイイな」って普段思ったようなことを、そのまま持ってこようとする。

――ベーシストならではだなと思うことはありますか?

虎:いや、ベーシストじゃないですね(笑)。何の人だかわからないですけど、プロデューサーやった方がいいんじゃないの?って思っちゃうくらい、オールマイティーな人なので。ピアノも弾けるし。逆にベースはあまり弾いてこない。

――そうなんですね。この楽曲はギターとベースがエロいなと思いました。

虎:本当ですか(笑)?

――1サビ終わりと、アウトロのリフが特にかっこよくて。

虎:あー(笑)。あれエロいですか(笑)? さすがにエロいなと思いながら弾いてはいないですけどね(笑)。

将:空間に余裕を持ってて、がんばってない感じがエロいと感じるのはわかるな。

虎:大人の魅力的なね。

将:超余裕で演奏してそうなイメージですけど、すごく難しいっていう。

虎:そう。これ、めちゃめちゃ難しいんですよ。

――では、ライブで披露する際は…

将:クールに見えるようになるまで、みんな練習するしかないよね。

虎:そうだね。

――6月にはツアーもありますしね。

虎:まぁ、できますよ。

――期待しています。この楽曲は1曲の中で様々な将さんの歌声が聴ける曲でもありますね。レコーディングで特に気をつけた点はありますか?

将:これ、レコーディングはなんと自宅なんですよね。リラックスして客観的にいろいろ試して録れたので、声に結構バリエーションが生まれたのかなと思います。結成して間もない頃、ヒップホップはあまり聴いてなかったのにラップを軽くやってた時期があったんですけど、中途半端にやるもんじゃないなと思って5年くらいやってなかったんですよ。でも今回、沙我くんからやってほしいってリクエストされて、やってみたら沙我くんも喜んでくれて、意外と曲にハマったので良かったなと思いました。

――ヴォーカル的に「ここを聴いてほしい!」という一押しの部分はどこですか?

将:んー……。あ、2回目のBメロの〈馳せて 褪せた〉っていうところの声が、自分的に…エロい(笑)。「あ、こういう声出せた。保存。」ってやった覚えがあります(笑)。

一同:(笑)

虎:自宅だからね(笑)。

将:自分ジャッジだから(笑)。

――完全にお一人での作業だったんですね。

将:自分で録って、自分が思う良いテイクを保存してるので。実は普段あまり出せないニュアンスがたまたま録れていた部分なんです。全体的にリラックスして歌えているんですけど、曲が進むにつれ、2コーラス目はさらにもっと力が抜けて自然と歌えた部分ではあるので、その辺りを聴いていただけると嬉しいですね。

――虎さんは今作でチャレンジしてみたことはありますか?

虎:「秘密」は全てがチャレンジだった気はします。このテンポでちょっと跳ねてるリズムでギターを弾くっていうのは、まずないので、ちょっと難しいなぁと思いながらやってました。逆に「Daybreak」の方は、目立たないギターというか、それでもフレーズとしてちゃんと成り立っているもの、かっこよく聴こえるものを目指して、難しい方法をとった感じでしたね。

◆将くんがまさかの笑顔だった(虎)

――今作には年末のライブ音源も収録されていますが(※初回限定盤はDVD収録)、改めて聴いてみていかがでしたか?

虎:「恥ずかしい」の一言です。自分たちがライブでやったことを聴き返すっていうのは、自分たち的にはいじめでしかない(笑)。でも、みんなにライブの良さをちょっとでも知ってほしいなと思って出すので、聴いてライブに来たいと思ってくれたらなと思いますね。

――各メンバーソロジャケット盤に収録される楽曲は、それぞれ本人選曲ですか? 選曲の基準というのは?

虎:譲り合い(笑)。

将:どうぞどうぞ系ですね(笑)。

――(笑)。このメンバーソロジャケット盤ですが、ご自分の1ショットの写真がジャケットになるのはどんな気分ですか?

虎:恥ずかしい(笑)。でも、一つ一つ出すのは初めてだけど、特典で着せ替えジャケットとしてソロジャケットが付いてたことは昔あって。

将:なので、見慣れない感じではないんですけど。

虎:でも、これが店頭に並ぶとなると、いよいよ街を歩けなくなります(笑)。

将:お店には偏って注文しないようにお願いしたいですね(笑)。3人だけ頼むのとかやめてほしいです。みんなちゃんと入荷してください。

虎:なくなった人からちゃんと積み上げていってほしいですね。

――お店の方、お願いします(笑)。ところで、虎さんがインフルエンザになったと噂の、真冬の砂丘での過酷な「Daybreak」MV撮影についてなんですが。

虎:とにかく寒かったです。

将:氷点下5度の殺人的な強風の中、春服で撮っていたので、「死ぬかもー」っていう感じでした。本当に。

虎:環境的にはMVを撮るレベルではなかったですね。

将:天災レベルでしたからね。

――虎さんは表情からも寒そうでしたが、将さんの爽やかさがすごいですね。

虎:本当にすごいよ。

将:強風をくらってるので、目は真っ赤ですけどね。でもまだそこは言われたことないな。

虎:出来上がりを見るとそんなに気付かないよね。でも、このMV将くんだけでなんとかならないかなって本当に思ってたくらいだったんで。沙我くんに関してはもう諦めモードでした。アップが使えて良かった!くらいのレベルで。…と思って見てみたら、将くんがまさかの笑顔だった(笑)。あれ?って(笑)。

将:悟り開いてました(笑)。

――(笑)。夜明けを歩くシルエット姿のみなさんの順番が気になったんですが。

将:一番後ろで死んでるのが沙我くんですよ。猫背になって「もー」ってなってた(笑)。

虎:あのシーンは一番最後に撮ったので。

――そうなんですね。では、前から、将さん、ヒロトさん、Naoさん、虎さん、沙我さんということで。

将:そうですね。

――さて、今作は3ヶ月連続シングルリリースの第1弾ですが、連続リリースはスケジュール的にはやはり大変ですか?

虎:大変なんですけど、俺は昨日ついに5月リリースの曲の録りが終わったんで、気が晴れちゃいました。将くんはまだ。

将:まだまだ始まっちゃいない Winding road(※「Daybreak」中の歌詞)です。

一同:(笑)

――既に発表されている第2弾シングル(4月17日発売)のタイトルは『SHADOWPLAY』という意味深なワードですが、今言える範囲でどんな楽曲に仕上がっていますか?

将:メタル要素の強い曲なんですけど、それを売りにしたくなかったというか。「メタルみたいなことをやってみました。どうですか?」っていうことじゃなくて、ドラマティックさだったり、僕らみたいなバンドじゃないとできないような、表現方法としてメタルというアプローチを使ってみたかったという曲ですね。ロックオペラっぽい曲はたまにやるんですけど、その流れを汲んだ楽曲なので、『GEMINI』や『“9”』という最近のアルバムを聴いてくれている子たちには安心できる感じもありつつ、でもまた新しい感じもあるので、楽しみにしていてもらいたいですね。

虎:Alice Nineらしい楽曲になりつつ、『“9”』でもメタル調の曲はあったし、その前の『GEMINI』でもそれに近いような曲を作ってるんですけど、そういう流れで、それが進化したような曲でもあります。だんだんこういった楽曲もAlice Nineの曲のスタイルの一つとして仕上がってるなと思います。よかったら聴いてください。

(文・金多賀歩美)


Alice Nine

<プロフィール>

将(Vo)、ヒロト(G)、虎(G)、沙我(Ba)、Nao(Dr)により2004年結成。メロディセンスが光る楽曲が注目を浴び、結成直後よりシーンで注目を集めセールス、ライブ動員ともに拡大。2011年には初の日本武道館公演を成功させる。同年発表した4thアルバム『GEMINI』はオリコンウィークリーチャート初登場3位を獲得。2012年2月、5thアルバム『“9”』をリリース。同年8 月、ユニバーサルミュージック移籍を発表。そして2013年、9th Anniversary Yearを迎え、3月から3ヶ月連続シングルをリリース。また、6月25日のZepp Nagoyaを皮切りにライブツアーをスタートさせる。

■オフィシャルサイト
http://www.pscompany.co.jp/alicenine/

【リリース情報】
『Daybreak』
2013年3月20日発売
(UNIVERSAL MUSIC NAYUTAWAVE RECORDS)
9th Anniversary&レーベル移籍第1弾&3ヶ月連続シングルリリース第1弾となる作品。

Daybreak 初回限定盤
[初回限定盤]
CD+DVD
UPCH-89134
¥1,890(tax in)
Daybreak 通常盤
[通常盤]
CD
UPCH-80305
¥1,575(tax in)
Daybreak SHOU ver.
[メンバーソロジャケット盤SHOU ver.]
CD
UPCH-89135
¥1,575(tax in)
Daybreak HIROTO ver.
[メンバーソロジャケット盤HIROTO ver.]
CD
UPCH-89136
¥1,575(tax in)
Daybreak TORA ver.
[メンバーソロジャケット盤TORA ver.]
CD
UPCH-89137
¥1,575(tax in)
Daybreak SAGA ver.
[メンバーソロジャケット盤SAGA ver.]
CD
UPCH-89138
¥1,575(tax in)
Daybreak NAO ver.
[メンバーソロジャケット盤NAO ver.]
CD
UPCH-89139
¥1,575(tax in)

【収録曲】
[初回限定盤]
[CD]
1. Daybreak
2. 秘密
3. Daybreak (Inst.)
[DVD]
1. Daybreak MUSIC VIDEO
2. ハロー、ワールド
(Alice Nine Live 2012 Court of “9”#4 Grand Finale COUNTDOWN LIVE 12.31)
3. the beautiful name
(Alice Nine Live 2012 Court of “9”#4 Grand Finale COUNTDOWN LIVE 12.31)

[通常盤]
[CD]
1. Daybreak
2. 秘密
3. Heavenly Tale (Alice Nine Live 2012 Court of “9”#4 Grand Finale COUNTDOWN LIVE 12.31)
4. Daybreak (Inst.)

[メンバーソロジャケット盤SHOU ver.]
[CD]
1. Daybreak
2. 秘密
3. 暁 (Alice Nine Live 2012 Court of “9”#4 Grand Finale COUNTDOWN LIVE 12.31)
4. Daybreak (Inst.)

[メンバーソロジャケット盤HIROTO ver.]
[CD]
1. Daybreak
2. 秘密
3. RED CARPET GOING ON
(Alice Nine Live 2012 Court of “9”#4 Grand Finale COUNTDOWN LIVE 12.31)
4. Daybreak (Inst.)

[メンバーソロジャケット盤TORA ver.]
[CD]
1. Daybreak
2. 秘密
3. 閃光 (Alice Nine Live 2012 Court of “9”#4 Grand Finale COUNTDOWN LIVE 12.31)
4. Daybreak (Inst.)

[メンバーソロジャケット盤SAGA ver.]
[CD]
1. Daybreak
2. 秘密
3. Q.(Alice Nine Live 2012 Court of “9”#4 Grand Finale COUNTDOWN LIVE 12.31)
4. Daybreak (Inst.)

[メンバーソロジャケット盤NAO ver.]
[CD]
1. Daybreak
2. 秘密
3. BLUE FLAME(Alice Nine Live 2012 Court of “9”#4 Grand Finale COUNTDOWN LIVE 12.31)
4. Daybreak (Inst.)