ライブレポート

2014.7.29

Angelo Presents@Zepp DiverCity Tokyo

「THE INTERSECTION OF DOGMA」

 

Angelo全景

 

2012年に第1回目が開催され、今年で3回目を迎えるAngelo主催イベント「THE INTERSECTION OF DOGMA」が、7月29日、Zepp DiverCity Tokyoで行われた。これまでも(第1回目第2回目)豪華かつ意外な組み合わせで驚かせてきた同イベントだが、今回も、誰も予想し得なかったであろう刺激的なラインナップとなった。RIZE、FAKE?というAngeloとは異色のロックバンドの初参戦、唯一の3年連続出演となるlynch.、そして、HIZUMI(Vo)の声帯治療により2011年に解散を発表したD’ESPAIRSRAYが、2010年12月30日の横浜BLITZ公演以来、約3年7ヶ月ぶりにステージに立つこととなった。

 

ディスパバンド2 ディスパsolo2

 

ソールドアウトの会場がびっしりと人で埋め尽くされ、18時27分暗転。オープニング映像が流れ出し、オーディエンスの期待が高まる中、そこに映し出されたロゴは…D’ESPAIRSRAY! その瞬間、割れんばかりの歓声が沸き起こった。赤一色に染まった舞台にメンバーが順に登場。HIZUMIが真っ直ぐに天を指し、D’ESPAIRSRAY復活のステージは「Garnet」で幕を開けた。続く「DEATH POINT」でフロント3人が前方に繰り出し観客を煽れば、満場の拳とコールで場内はますます白熱していく。「限られた時間を俺たちは全力でやるだけだから!」とHIZUMI。「DEVILS’ PARADE」「MIRROR」で会場を存分に揺らし、「最高の時間をありがとう!」と深々とお辞儀をしてステージを後にした。全4曲という僅かな時間ではあったが、このステージを決断したD’ESPAIRSRAYのメンバー、そしてイベントをオーガナイズするAngeloキリト(Vo)に敬意を表すと共に、奇跡的な瞬間を目撃できたことを嬉しく思う。

 

FAKE全景 FAKEsolo2

 

二番手は、Oblivion DustのヴォーカリストであるKEN LLOYDのソロプロジェクト、FAKE?の登場だ。SEと共にオーディエンスのハンドクラップがメンバーを迎える。ガスマスクを装着したKENが姿を現し、「Hedfuc」でライブはスタート。縦横無尽に動き回り、叫び、挑発するKENに、オーディエンスは拳を突き上げ応戦する。KENのMC第一声は「すげー人」。その率直さがなんとも彼らしい。「初めましての人も多いと思いますけど、FAKE?です。よろしくお願いします」と丁寧に挨拶をした後、ダンサブルな「Lucifer’s Cut」、ドラマティックな「Everglow」で観客を魅了する。ラストは「Radio’s Dead」で再び場内をヒートアップさせ、「Thank you very much!」というKENの言葉と共にFAKE?のステージは幕となった。今イベントの首謀者であるキリトとは10年来の友人であり、「(お互い)変わらないね、と話していた」という。常日頃からジャンルレスに独自の活動を続けているFAKE?だからこその出演であり、そのパフォーマンスはさすがの一言に尽きる。

 

lynch.Band2 lynch.solo2

 

次なるステージを待つ中、先程とは何やら様子が異なるサウンドチェックの音が響く。観客も次のアーティストに勘付いているはずだが、次の瞬間それが確信へと変わった。なんと閉じた幕の向こうで「GALLOWS」(lynch.)のさわりを演奏。そして「Thank you」と葉月(Vo)。姿は見えずともファンにとっては思わぬサプライズとなった(※ツアー先から当日駆けつけたlynch.は、リハーサルなしだったため、このような展開になったようだ)。既に臨戦態勢のフロアへ投下する挨拶代わりの1曲としては申し分ない「EXODUS」から“本番”は始まった。「DEVIL」「GREED」と立て続けに披露し、フロアをヘドバンの嵐へ導いた後、「3年連続出場というのは、はっきり言ってめちゃくちゃ嬉しいです」と葉月。「そろそろトリのAngeloが迫っていますが、必要以上に温めましょう」と言い、ライブを先へと進める。フロント4人のヘドバンがど迫力の「INVINCIBLE」から、「オン・ドラムス、晁直!」(葉月)の合図で「MIRRORS」へ。オーディエンスの歌声が響き合う。今宵ラストの「ADORE」中、「全員に俺らのことを好きになってもらいます!」と葉月が叫んだ。この確固たる自信と鬼気迫るステージングに、彼らの連続出場は当然という説得力がある。

 

RIZEband2 RIZEsolo2

 

続いては、もちろんRIZEの出番。ロゴが映し出された瞬間、拍手が湧き起こった。カラフルな光に彩られながら「KAMI」で軽快にスタートを切る。「一緒に音楽を感じてるお前ら、インターネットで行ったような気になってツイートしている奴らとは違うからな! This is experience!」とJESSE(Vo)。その後も「SUCKER」「LOVE HATE」と終始トップギアのパフォームで攻め続ける。「“なんか良いな”、その程度でいい。生きている限り、俺らはライブをやるから! (RIZEのファンも)みんな初めて観るつもりでかかってこいよ!」と「Gun Shot」をドロップ。〈はじめまして〉というリリックで始まるこの曲で、〈Zepp DiverCity Angeloのために来たぜ〉とRAPを聴かせる。続けてライブ定番曲の「カミナリ」が放たれると、場内の熱気は最高潮に達する。「歌いたいやついるか?」というJESSEの問いに、真っ先に手を挙げたファンをステージに上げ、共に暴れ狂う。最後にJESSEが言った「ロックバンドでした!」という言葉が印象的だった。国内ラウドロック、ミクスチャー界を代表するバンドの一つとして、今イベントでの存在意義を存分に見せつけてくれた。

 

AngeloBand Angelosolo

 

そして、主催者Angeloの時がやって来た。赤と青の光が瞬く空間に、脈打つ鼓動のようなSEのリズムがこれから繰り広げられるステージへの胸の高まりを煽る。バックライトに照らされながらメンバーが配置に着くと、TAKEOのドラムと共にオーディエンスのハンドクラップが鳴り「FAITH」で勢いよく幕を開ける。次いで、近年Angeloのライブには欠かせない存在となっているハードナンバー「RIP」を投入すれば、「ぶっ壊すぞ!」というキリトの言葉を口火に「Script error」へとなだれ込み、Karyuとギルのギター隊もシャウトを放つ。「今年は例年と比べても、ジャンルを飛び越えてかっこいいバンドが出てくれました。僕の意志に賛同してくれる仲間は結構いるんです」とキリトは語り、「自分を壊してください」と次なるナンバーへ。満場の拳が上がった「シナプス」、オーディエンスのジャンピングで会場が揺れた「PLOSIVE」をもって、Angeloのステージはラストを迎えた。

 

アンコールの声に応えAngeloのメンバーが再び姿を現す。「まさかの組み合わせや、もう見られないと思っていたものが見られたり。皆が不可能だと思うようなことを僕ら側が可能にしていければ」と、キリトはこのイベントに対しての思いを語った。そして、出演バンドやオーディエンスへの感謝を述べ、「うちの放火魔が、お台場に火を付けようと思います」と言うと、KOHTAのベースが轟き「REBORN」がスタート! 曲中に、KEN、HIZUMI、葉月のヴォーカリスト3人が登場し、フロアは歓喜に沸いた。キリトがHIZUMIをセンターのお立ち台へ誘導したり、二人でKaryuを挟んでみたり、キリトと葉月が肩を抱き合ったりといった光景は、これまでの様々な場面を彼らと共に過ごしてきたファンにとって、言葉にし難い熱い感情をもたらしたのではないだろうか。最後にキリトは「最高のイベントになったと思います。どうもありがとう!」と締め括った。

 

昨年、同イベントを終えた直後のキリトは、今後の展望について「常に予想を裏切りたい」と話していた。まさに、それを有言実行しつつ、回を追う毎にグレードアップしている今イベント。キリトという人物の手に掛かれば、全ての不可能が可能になるような気さえしてくる。驚きと刺激に満ちた次なる“真剣勝負”の開催を期待したい。

 

◆セットリスト◆

 

【D’ESPAIRSRAY】

1. Garnet

2. DEATH POINT

3. DEVILS’ PARADE

4. MIRROR

 

【FAKE?】

1. Hedfuc

2. Someday

3. Lucifer’s Cut

4. Everglow

5. Radio’s Dead

 

【lynch.】

1. EXODUS

2. DEVIL

3. GREED

4. an illusion

5. INVINCIBLE

6. MIRRORS

7. ADORE

 

【RIZE】

1. KAMI

2. ZERO

3. SUCKER

4. LOVE HATE

5. Gun Shot

6. カミナリ

 

【Angelo】

1. FAITH

2. RIP

3. Script error

4. MADMAN MAKE QUANTUM VARIATION

5. PROGRAM

6. シナプス

7. PLOSIVE

EN. REBORN

 

(文・金多賀歩美)