LM.Cが放つニューアルバム『PERFECT RAINBOW』。色とりどりの楽曲たちが織りなす、最新作をフィーチャー!
EDM(Electronic Dance Music)でLM.Cの幅広い音楽性に新たな展開を見せた前作『PERFECT FANTASY』。そのリリースからわずか10か月、ニューアルバム『PERFECT RAINBOW』が完成した。「作品作りに絶対嘘をつかずにやっている」という彼らが「今までで一番良い」と明言した今回の作品は、まさに虹のように多彩な8つの楽曲に彩られている。二人が歩んできた8年の歴史に裏打ちされた最新作について、たっぷり語ってもらった。
◆ここまでの黒はLM.C初(maya)
――ニューアルバム『PERFECT RAINBOW』がリリースされますね。このアーティスト写真が初公開になった時、かなりアツい反応がありました。
Aiji:あー、「こいつらバカだな」って(笑)?
――違います! かっこいいと評判だったんですよ。
Aiji:本当っすか? まぁ、うちはこれに限らず今までも常にかっこいい路線のつもりだったんですけどね(笑)!
――失礼しました(笑)。ちなみにこのアーティスト写真はどんなコンセプトだったんですか?
Aiji:コンセプトはないです。本当はマスクなしの予定だったんですけど、mayaが着けたいって言い出して。マスクをアルゼンチンから取り寄せて買っちゃったっていうから、仕方ねぇなと(笑)。
――アルゼンチン!?
maya:そうなんです。一応スタイリストさんには頼んだんですけど、自分でやりたいって言った手前、自分でも用意しようと思って。6個ぐらい買って、着けられるのがあったら着けようかと。
Aiji:ちなみに、俺のマスクはスタイリストさんが用意したものですけど、mayaのは自前です。
maya:形は色々あったんですけど、これは一番スタンダードなやつですね。
Aiji:それにしても、アルゼンチンってことはフランス経由か。輸送距離がハンパないね…(笑)。
maya:そうなんすよね。いやホント、使えて良かったです。
Aiji:撮影の翌日に届くパターンもあったわけだからね。
maya:買ったけど使わないパターンもありますしね。
Aiji:で、mayaのうちに遊びに来た友達が「…そういう趣味、あったんだ…」って言うと。
maya:「…いっぱい持ってるね…」って(笑)。
――危険です(笑)。それにしても今回の衣装は、アルバムタイトル『PERFECT RAINBOW』とは逆を行く黒づくめですが。
Aiji:これはあくまでリード曲「MOGURA」のMVを撮ろうか、という話からのヴィジュアルなんです。
maya:でもここまで黒っていうのはLM.C初ですね。色が一切入っていないし。最初、モノトーンで柄を入れようとも思ったんですけど、ちょっと違うなということで、とことん黒にしました。
Aiji:俺、前回と印象あんまり変わってないよね。薄目で見たら同じだわ(笑)。でも、LM.Cは、これまでずっと衣装のベースカラーは黒で来たんですけど、今回は8年前にはない黒の輝きを感じます。ヴィジュアルワーク一つとっても深みが増した気がしますね。
――とても重みがある言葉ですね。
Aiji:ありがとうございます(笑)。黒も8年やってくると深みが増すんだと(笑)。mayaも8年経って大分腹黒くなってきたぞと。
maya:(笑)!
◆とてつもなく深い暗闇から世界が七色に分かれるイメージ(maya)
――黒と言えば、アルバムの1曲目に収録されている「VantaBLACK」は、今年7月に世界で一番黒い物質として発表された光吸収材料の名前ですが、『PERFECT RAINBOW』というアルバムが黒から始まることに驚きました。
maya:アルバムの構想を練っていた時、日本の虹は7色だから曲数に当てはめると1色足りない、足すとすれば黒だろう、ということになったんです。でも、それを楽曲のテーマなのか、タイトルなのか、どこに落とし込むかは決めていませんでした。そうこうしているうちに「ヴァンタブラック」という物質が世に出てきて、色々パズルが繋がりだしたんです。
Aiji:あと、7色を全部混ぜると黒になるから、らしいですよ。maya、話すなら、まずそこからだろ!
maya:そうですね(笑)。真っ黒なここから世界が始まる、7色の世界が合わさって宇宙みたいに真っ黒になる、どちらでもいいんですけど、この曲が1曲目ということで、今回のイメージとしては、とてつもなく深い暗闇から世界が七色に分かれる…美しく言うとそういう感じです。
――壮大ですね。今回の収録曲を色別に分けたりはしているんですか?
maya:色を振り分けてはいないんですけど、何かしら色を感じさせたり、忍ばせたりしたいなと思っていました。
――今回の楽曲の多彩さからも色とりどり感が伝わってきますね。
maya:そうかもしれませんね。わかりやすく色々なパターンの曲調があるところに、タイトルとの必然性を感じます。バラバラと言ってしまえばバラバラなんだけど、同じ人たちが生み出した曲を「RAINBOW」と表現しているって、こんな素敵なことはないですよね。今回、意図的に曲調を分けようとしてはいないんですけど、自然に曲順含めそうなったと思うんです。今回、よりはっきり分かれているから、前作とは違った楽しみ方ができるんじゃないかと思います。
――前作『PERFECT FANTASY』との関連性を感じさせる『PERFECT RAINBOW』というタイトルにはどんな思いがあるのでしょうか。
maya:アルバムタイトルは結構前からあったんです。前回のアルバム『PERFECT FANTASY』を制作している時にひらめいて、FANTASYの後はRAINBOWだろうと。
Aiji:元々『PERFECT FANTASY』1枚の予定だったんですけど、それを制作途中でセパレートしたんです。
――作品はどんなふうに切り分けたんですか?
maya:まず『PERFECT FANTASY』として一番素敵なのを並べて、そこに収録されなかったものが『PERFECT RAINBOW』に入っています。タイトルは連動していますけど、内容は後から自然とつながる部分があるんじゃないかと思って。
――ちなみにお二人にとって「PERFECT」はどういう定義でしょう?
Aiji:俺は、いわゆる“完璧な”ですね。
maya:自分は、『PERFECT FANTASY』と『PERFECT RAINBOW』は言葉の響きから入っているのでそこに対する解釈がまだ追い付いていない感じはあります。「PERFECT」が何かっていうのは、その時々で変わるのかもしれませんね。