◆嫌われたくないからはっきり言わないで嫌われるタイプです(maya)
――ではそんなアルバムの思い出話をぜひ。
Aiji:結構俺の曲が多いんですよ。A面を録ってる時はmayaの曲もあるんで、やり取りがあるんですけど、カップリングに関してはまぁ…ないですね。mayaも俺に任せちゃうんで。
maya:「オレ、とりあえず歌詞書くんで」って(笑)。
Aiji:思い出はちょっと見当たらないすね。
――え! 見つけてください。隔月3連続シングルリリース(『LIAR LIAR/Sentimental PIGgyRomance』、『Bell the CAT』、『JOHN』)とか色々あったじゃないですか(笑)。
Aiji:3連続リリースの時は曲がいっぱいあったんですよ。その中から出してただけなんで、楽してたんです(笑)。
maya:貯金で暮らしてたようなもんです(笑)。それが尽きてきた頃に普通のサイクルの日々の生活に戻ったと。
Aiji:リアルに二人で一緒に作業したのは「@FUNNY PHANTOM@」「mR.century」「Haunted House make a Secret」だけなんですよね。だからすごい孤独なんですね会話ねーなって。
maya:スタジオでプリプロないですからねー。あったところでそんな景色変わらないからな。でもそれすらないからなー。
Aiji:あ、「Shibuya Cantabile」でアレンジを3回直しました。3回目に着地したのがこれです。
――一体何があったんですか?
Aiji:mayaから注文が入ったんですよね。こいつ、たまに言うんですよ。まず、全体感を作って投げるじゃないですか。そうすると、「なんか…違うんすよねー…なんか…」って、はっきり言わない(笑)。で、色々直して、結局1カ月かかって全替えしました。
――mayaさんが全てを言わないのはなぜなんでしょう。
maya:気をつかってるんすかね。
Aiji:いや! ずるいんですよこいつ!
maya:オレ、基本的に嫌われたくないんで(笑)。
――先輩ラブだからですか(笑)?
maya:いや、誰にも嫌われたくないんです。で、嫌われたくないからはっきり言わないで嫌われるタイプです。言えばいいのに(笑)。
Aiji:言ったら分かり合えたかもしれないのに(笑)。
maya:諸刃ですね(笑)。
Aiji:確信を言わないずるいタイプです。
maya:(笑)
――それにしても全替え3パターンはすごいですね。
Aiji:今まで俺が作ってきた曲の中で一番時間がかかりました。でも、自分的にはもう突っ込まれる要素は1個もないし。
――mayaさん的にも大満足?
maya:はい。
Aiji:って言うしかないですよね(笑)。ここにきて「Ver2の方が良かったんじゃないすか」とか言われてもね(笑)。
maya:できたら大丈夫です(笑)。パッケージされるまでは可能性を探しちゃうんでしょうね。でもできたらハッピーですよ。
Aiji:そういうところはmayaも大人になりました。
◆兄弟的な関係なのは変わらない(Aiji)
――収録曲は2006年からですが、この7年で二人の関係性は変わりました?
maya:今思うと変わってないです。切り取っていくと、この時は深夜に寿司屋に行ったりしてよく一緒にいたなっていうのはありますけどね。詳細は違いますけど、全体感で見たら変わってないです。
――今でも二人で仲良くスタバに行っているんですか?
Aiji:全然ですね。
――さらっと言いましたね。
Aiji:ある意味、そういう時期も通り過ぎたのかなと。何かシフトしてきたような。だからって仲が悪いわけでもないし兄弟的な関係なのは変わらないですしね。でもmayaは変わりましたよ。
maya:オレは変わっちまいましたね。
Aiji:ロックスターになったよね(笑)。
maya:そうそう。豹柄仕込んどくかなと(笑)。
――今日も豹柄を着てますしね(笑)。
Aiji:(笑)。でも、昔は本当に全てに対して無頓着だったんですよ。人目も気にしないし、いつもジャージだし。mayaは良い意味で変わって来てると思います。二人の関係性は変わらないけど。まぁ、ふてぶてしさみたいなものは増してるかもしれませんけどね(笑)。
――では、mayaさんから見てAijiさんは変わりました?
maya:寸分たがわずです(笑)。
Aiji:年齢いってから(LM.Cを)始めてるからですかね。20代の頃ならどんどん変わったと思いますけど、30過ぎたらそう変わりませんから。
――そしてmayaさんはロックスターになったと。
maya:そう。アクセル・ローズみたいになろうかと思って。「ホットパンツしか履かない!」みたいな(笑)。
Aiji:ライブハウスだと後ろの方に伝わんないな(笑)。
――7月からのツアーでのロックスターぶりに期待です。今回のツアーは18本ということで充実の本数ですね。
Aiji:あっという間に終わっちゃいますよ。ツアーの中でどんどん精度が上がってきて、もうちょっとやりたいってとこで終わっちゃう感じかも。
maya:「STRONG SIDE vs POP SIDE」ということで、今回のツアーで普通のライブだとセットリストに入れにくい曲もステージに上げたいと思ってます。衣装や気持ちを切り替えてやるんで、それぞれ違った楽しみ方ができるんじゃないかな。ファイナルが渋谷公会堂なんですけど、何回もやっているホームみたいなところなんで、そこに向けてSTRONGとPOPを走らせて落ち合う感じです。
Aiji:良い夏にしたいっすね。冬より夏の方がLM.C的に合ってる気がするし。弾けたライブができたらいいなと思ってます。
(文・後藤るつ子)
LM.C
<プロフィール>
maya(Vo)とAiji(G)によるミクスチャーユニット。2006年10月に、マキシ盤『「Trailers【Gold】」』『「Trailers【Silver】」』を同時発売しデビュー。海外ツアーや武道館公演など精力的に活動を続け、2012年11月、14枚目のシングル『DOUBLE DRAGON』をリリース。7月からは全国19か所でツアー「LM.C LIVE TOUR 2013 -STRONG SIDE vs POP SIDE-」を開催。ツアーファイナルは渋谷公会堂で行われる。
■オフィシャルサイト
http://www.lovely-mocochang.com
『B-Side BEST!!』
2013.6.5発売
(ポニーキャニオン)
2006年からリリースされたシングル曲のカップリングを集めたベストアルバム。最新書き下ろし曲(未発表曲)&ボーナストラックを含む全17曲を収録。
【収録曲】
01.激FANFARE【未発表新曲】
02.@FUNNY PHANTOM@
03.mR.century
04.Haunted House make a Secret
05.marble-s
06.maple leaf
07.Tiny Circus
08….with VAMPIRE
09. DAYS
10.ningyo no namida
11.A Blueberry Night
12.YASHA姫
13.BAD SPIDER
14.Shibuya Cantabile
【ボーナストラック】
15.★Rock the LM.C★ by RUN LM.C
16.No Fun, No Future.by THE MAD LM.C
17.MAD or DIE. by THE MAD LM.C