彼ららしさ満載のシングル「LET ME’ CRAZY!!」を引っ提げて登場したLM.C。
5周年のアニバーサリーイヤーに向けた流れが今、ここから始まる!
来年で結成から早5周年!を迎えるLM.C。音源、衣装、アートワークに至るまで、彼らのセンスとこだわりが光る作品群に、10月27日、新たな1枚「LET ME’ CRAZY!!」がお目見え! 「楽しい」ことに従順に、今の自分たちを素直に具現化し続けながら更なる一歩を踏み出したmayaとAiji。そんな彼らに今この瞬間のLM.Cがたっぷり詰まった今作の魅力を語り尽くしてもらいました。噂のパンクバンド・THE MAD LM.Cの話から故郷長野の話まで飛び出し、絶妙な空気感で進行する二人のインタビュー、存分にご堪能あれ!
◆今のLM.Cの流れを作る上で、ひらめきとかその瞬間を捕まえるって大事なんだと気づけました(maya)
――約1年ぶりとなるシングルリリースですね。前作「GHOST†HEART」と前々作「PUNKY♥HEART」のタイトルが「HEART」繋がりだったので、今回もその流れかなと予想していたんですが、良い意味で裏切られました(笑)
maya:3月に出したアルバム(「WONDERFUL WONDERHOLIC」)で一区切りついたかなっていう感じがあるんですよね。
Aiji:でもこのタイトルは、いつかネタに困ったときに使おうかなと。(ハートが)また出てきたら「あ、maya、ネタに困ったんだな」と思ってもらえれば(笑)
――(笑)。「LET ME’ CRAZY!!」というタイトルも突き抜けた感じですよね。
maya:いつも、その曲で言いたいこととかテーマがタイトルになるんですけど、今回はより、今のLM.Cであったり、これからのLM.Cらしいものになりました。曲を作っているときも歌詞を書いているときもそんなに意識はしなかったし、タイトルは自然に出てきたものなんですけど、結果的に今のLM.Cらしいものになったっていう。
――曲を作る上でひらめきは大切?
maya:常にそれは大事にしてます。生きていく中で色んなことに対して。今回はよりそういうものに素直になれました。今のLM.Cの流れを作る上で、ひらめきとかその瞬間を捕まえるって大事なんだと気づけましたね。
Aiji:よく言えばひらめきだし、悪く言えば行きあたりばったりで生きてるので(笑)。でも、これも二人組ならではのフットワークの軽さがあるからなのかなと。飯を食いながらのたわいもない会話の中で話が転がればそれで動ける。そういう意味ではひらめきもキャッチしやすいですよね。
◆勝手にご飯が出てきます(maya・Aiji)
――ところで、曲を作るときは地元・長野に帰っているという噂をキャッチしたんですが。
Aiji:あ、それmayaですね。勝手にご飯が出てくるからだろ(笑)
maya:まぁそれもあります(笑)
――Aijiさんは帰らないんですか?
Aiji:絶対帰らないですね。いつも自分の作業がしやすい環境がないといやなので、むしろ東京じゃないと無理です。機材全部持っていくとか考えられないですし(笑)。曲は基本的にコンピューターの中のシンセとかで作るんですけど、楽器がないといやだなと。でも一式持って帰るのはちょっとヘヴィーなので。
――mayaさんは実家に持って帰るものは?
maya:持って帰らないです。PCとスピーカーとキーボードくらいの最低限の機材はあるので、それでいいのかなと。東京と同じのを一式揃えようかなとも思ってるんですけどね。
――長野に帰ると何か違います?
maya・Aiji:勝手にご飯が出てきます。
――(笑)。お二人でご飯を食べに行ったりはしないんですか?
Aiji:しょっちゅう行きますよ。
maya:でもそこで曲の話はあんまりしないですね。あればしますけど、そのために、というのはないです。
Aiji:飯食った後、よく渋谷のスタバに行くんですけど、曲についてはその道中に話すことが多いですね。着いたら会話しないです。仲良いの見られたくないんで…ってどんな二人組みだ(笑)
maya:一緒にいるのに(笑)
◆LM.Cでいつも言っていることがよりわかりやすい歌詞とタイトルになってます(maya)
――ところで今回のシングルでご自身の中での変化や、新たな挑戦はありましたか?
Aiji:特に変化はないですね。自分はLM.C自体をやりたいことがはっきりした状態で始めたので。気持ち的にずっと一定なんですよ。
maya:今回というか、3月にリリースしたアルバムを作っているあたりで気持ち的に開けましたね。「GHOST†HEART」を作っていた1年前くらいが一番、何をしたら面白いか探している最中だったかも。変に気持ちが進むとこの先楽しくないんじゃないかっていう予感があって。そこを曖昧にしたくなかったんです。
――楽しさを追求するという意味でも、今回のカップリングタイトルの「No Fun, No Future. 」はものすごくLM.Cっぽいタイトルですね。
maya:この曲はTHE MAD LM.Cというバンドが最初にあって、そいつらにどんな曲をやらせたいかというところからできた曲なんです。結果、できてみたらLM.Cだなっていう。THE MAD LM.Cが裏LM.Cだとしたら、裏だからこそ本音が出ているというか。LM.Cでいつも言っていることがよりわかりやすい歌詞とタイトルになってます。
――THE MAD LM.Cというパンクバンド自体はこのタイミングでやろうと思っていたんですか?
maya:前々から何かしらやろうと思っていたんですけど、THE MAD LM.Cをやったのはひらめきですね。むしろ決めてやらないのが良かったと思ってます。狙い撃ちをして、そこに縛られるのも違うと思うし。
――Aijiさん的にはTHE MAD LM.Cはどうですか?
Aiji:(メールの受信音に気をとられて)…え? THE MAD LM.Cを…どうしましょう?
――今、油断しましたね(笑)
Aiji:はい…油断しました(笑)。このバンドの存在で、よりLM.Cが面白く見えれば良いなと思ってます。音源は1曲しかないので、実態がよくわからない存在なんですけど、活動の中で自分たちにとってもファンにとってもフックになればいいなと。
――MAD AIJIとLM.CのAiji、あえて変えているところはありますか?
Aiji:どうでしょう。歌ってますしね。歌詞書いてるのはMAD MAYAなんですけど、「ダメさ NONONO」とか言いたくねーなと(笑)。普段の自分からじゃ想像できない言葉ばっかりなんでむしろ切り替えないと歌えないと思います。「本気にならなきゃ勝てねぇらしいから たまにゃWar War War」とかね(笑)。「ラフにいこうぜ」とか歌ってますけど、実際ラフにいかないですからね、石橋を叩くタイプなんで(笑)
maya:(笑)
――THE MAD LM.Cの今後更なる活動予定は?
Aiji:今のところ音源とPVだけの予定です。映像の中で、ファンの方がその人なりのストーリーとか世界観を(頭で)描いてもらえば良いかなと。あまり曲をたくさん作ると世界観が見えすぎちゃうので。色々想像できるから面白いんじゃないかと思いますね。でもちょいちょいプロフィールとか公開してるんですよ。MAD MAYAは初台に住んでて、MAD AIJIは西新宿に住んでるとか。
maya:いや、MAD AIJIは戸越銀座です。
Aiji:そうだった(笑)
maya:そこは思いつきで喋ってるので(笑)。もっとかっこいいとこにすれば良かったかな…いや、初台がかっこ悪いわけじゃないですけどね。
Aiji:立地最高だしね! まぁそんな感じで自分らも面白がってます。
――今後また設定が増えたりする予定は?
maya:どうですかね。謎です。
Aiji:かっこつけたくなったら急にニューヨークに引っ越しましたって言うかもしれませんしね(笑)。THE MAD LM.Cはいい加減なんで。
maya:まずは我々が楽しいかって言うのが大事なんですよ。だから何をやってもLM.Cだなっていう気がしましたね。
◆バンビMAYAとバンビAIJIだったら初台じゃなくて上野だね(Aiji)
――今回のJ写は今までのLM.Cにはない感じですね。
maya:今回デザイナーを変えて、チャレンジしてみました。
Aiji:今までジャケットのデザイン周りはかなり細かくやってきていたんですけど、新しい風がほしいなと思って。
――バンビはかなり新しいですね。
Aiji:今回、MAD MAYAとMAD AIJIと、バンビMAYAとバンビAIJIにしようか。でもバンビMAYAとバンビAIJIだったら初台じゃなくて上野だね。
maya:(笑)
Aiji:今回のジャケットは衣装とか曲ができる前に作ってたんですよ。こういうアートワークやPV、楽曲ができて、その一番外側を線で結んだときに今回の表現したかった世界観が見えてくれば良いなと思っていたので。自分たちがこういう衣装を着て曲をやったときにまた見えてくるものが違うし、曲を聴きながらジャケットを見たらまた見え方が違う…そういう化学変化を自分たちでも楽しんだパターンですね。もちろん曲ありきというときもあるんですけど、今回は完全に見切り発車系です。こういうとこも二人組みのフットワークの軽さかなと。
――アートワークが今までとガラリと変わったので、あえてイメージチェンジを図ったのかなと思ったんですが。
Aiji:今作の衣装は艶っぽさというか光沢感というかグリッター感を出してます。割と今までやんちゃな感じが多かったので、スタイリッシュな感じを意識してみたりとか。でも無理に変えたいとかは全然なくて。無理には変えたくないんですけど変えるチャンスがあれば変えていきたいなと。
――まさに今のLM.Cを具現化している感じですね。LM.Cのアー写は毎回おしゃれですが、撮影で使う小物は自分たちで選んだりするんですか?
maya:おもちゃとかはプレゼントでもらったものを使うこともありますね。
Aiji:衣装は自分たちのブランドがあってそこで作ってるんですよ。だからクオリティが上げられてるのかも。
◆野望はないんですよね。こういう日々が続いていけば良いなと思ってるだけで(Aiji)
――来年5周年を迎えるLM.Cの今後の野望は?
Aiji:野望とかないですね~。でも今、「Go To The 5th Anniversary」っていって、5周年に向けてみんなで盛り上げていこうぜ!みたいな期間なんですよ。5周年はファンの人たちと一緒に盛り上げていきたいですね。ただ、具体的な野望とかはないんですよね。こういう日々が一日でも長く続いていけば良いなと思ってるだけで。例えば、あそこの会場でライヴやりたいとか…そういうのはとくにないんです。活動するたびにLM.Cの曲を気に入ってくれる人が一人でも増えていけばそれで良いのかなと。
maya:個人的に未来に目標を掲げたことがないので、野望というほどギラついてはいないですけど、5周年は文化祭的なノリで楽しみたいなと思ってます。野望かぁ…多分そういうのを持った方ががんばれる人もいるかもしれないですけど、そういうタイプでもないので…
Aiji:mayaはね。
maya:そうっすね。
Aiji:性格的に真逆なんですよ。mayaはホント計画立てないで進んじゃうタイプで。自分はLM.Cが始まった時はざっくりと3年間くらいの計画は立ててましたね。でももう3年過ぎちゃったので、それ以上はコレといった計画がないんですけど(笑)
――計画更新はしないんですか?
Aiji:してないですね。最近は思いつきで生きてます(笑)。でも基本的に、この先1年くらいの計画がないと駄目なタイプです。
――そんな二人の5周年に向けての動きからも目が離せないぞ、と。
maya:そうですね。5周年に向けての流れの第一弾としては今回のシングルは最高のものができたので。
Aiji:それを盛り上げていきたいですね!
(文・後藤るつ子)
LM.C
<プロフィール>
maya(vo)とAiji(g)によるミクスチャーユニット。2006年10月に、マキシ盤「Trailers【Gold】」「Trailers【Silver】」を同時発売しデビュー。2010年10月27日、11枚目となるシングル「LET ME’ CRAZY!!」のリリースが決定。来年迎えるデビュー5周年に向けて「Go To The 5th Anniversary」と題し、11月17日に東京・SHIBUYA-AX、来年4月2日には東京・日比谷野外大音楽堂にてワンマンライブを開催する。
■オフィシャルサイト
http://www.lovely-mocochang.com/top.html