◆他のバンドには無い、負けないツインギターだと思っていますよ(キリト)
――キリトさんはこの5人になってみていかがですか?
キリト:Karyuとギルが入った時点で、Angeloがそれ以前からあったとしても僕の中ではもう別の新しいバンドが出来たという感覚で考えていました。そういう意味でライブハウスのブッキングもキャパシティーを下げたところから階段を上がっていくんだっていうイメージで、ライブハウスツアーを回ったので。本当にこの5人でゼロからストーリーを作りたいなっていう意識だったので、先輩後輩も全く関係なく同じバンドの同じライン上の仲間として、自分も含めて成長していきたいなと思ってやってきていますから。それがちゃんと成長できているなと思いますね。
――キリトさんから見た、Karyuさんとギルさんのここがすごいんだよっていうポイントは?
キリト:Karyuもギルも以前やっていたバンドでしっかり実績も出してきたギタリストだし、ただその二人が一つのバンドのツインギターとして立ったときに、また新しい化学反応をして別物になったと思うんです。Angeloのツインギターとして。この二人で作るツインギターの作りというのも全く新しいものだと思うし、以前の僕のバンドでやってきたサウンドとも全く別の新しいものをやれていると思うし。そういう意味で他のバンドには無い、負けないツインギターだと思っていますよ。
――ギター隊、すごく褒められています。
Karyu:(無言の照れ笑い)
キリト:(Karyuに)金くれ。
一同:(笑)
――新生Angeloとして始動してみて、新たに知ったメンバーの一面はありますか?
Karyu:KOHTAさんが楽屋でめちゃくちゃおもしろいんですけど…ライブでなかなかその感じが生かされない。
一同:(爆笑)
キリト:ひでー。怒られるよ。
Karyu:怒られますかね(笑)。なんですかね、なんかすごい自分を守るんですよね。楽屋でやっていたことをライブでやればいいのにと思って。いつも「アレやった方がいいですよ」って言うんですけど、頑なに拒むんですよ。
――その“アレ”というのは?
Karyu:一発芸みたいな。なんかポーズとって「Be-1!」(福岡DRUM Be-1)とか、「赤坂BLITZ!」とか、いろいろネタを持っていてすげーおもしろいんですけど(笑)。
――意外ですね。
Karyu:一番イメージとギャップがありましたね。昔付き合っていた分にはクールだったんですけど、結構壊れてきていますね。
――ずっと一緒にいるキリトさん的にはどう思いますか?
キリト:ちょっと言い方考えないといけないね(笑)。本当はおもしろいヤツなんだけど、ステージ上ではある程度のスタイルを本人なりに意識しているんじゃないですかね。っていうとこで止めておきます(笑)。
――TAKEOさんは?
キリト:TAKEOはねぇ……初老。
一同:(爆笑)
Karyu:悪意の塊じゃないですか(笑)!
キリト:TAKEOはね、学年でいうと僕の方が一つ上なんですけど、どう考えてもTAKEOの方が遥かに年上な…落ち着きがありますよね。昔からそうなんですけど。会社組織でいうと相談役みたいな。
Karyu:癒しのオーラがすごく出ていますね。
――あ、血液型はKaryuさんだけO型でみなさんA型なんですね。これだけA型が揃っているバンドって珍しいですね。
キリト:やっぱり真面目ですよ基本。
――その中に入っているKaryuさん。でもO型とA型って合いますもんね。
Karyu:そうですね。神経質に言ってくる人がいないです。楽屋のテーブルを見ても僕だけ物がいっぱい置いてあるんですけど、あまり言わないでいてくれるんで。困ったことはないですね。
キリト:まぁKaryuはやりたいようにやればいいんじゃないかっていう空気感です。
――いい空気感ですね。ところで、キリトさんのツイッターを拝見していて「日本海ってストイックだと思う」というつぶやきがツボだったんですが。
キリト:太平洋って穏やかでしょ。日本海ってやっぱりストイックじゃないですか。
――妙に納得しちゃいました。
キリト:あれは確か金沢に行ったときかな。日本海のストイックさは好きだなと思いました。厳しさが。新潟とかでも危険がいっぱいじゃないですか。海の冷たさ荒さもそうだし。なんかいろんな恐怖が孕んでいて気が緩められないから好きですね。
――Karyuさんは好きな土地や行ってみたい土地はありますか?
Karyu:地元の山口県に行きたいですね。ツアーでも結構みんな飛ばしていく場所なんで。ライブやったことはあるんですけど、Angeloではまだ無くて。山口の自然の空気の良さをみんなに味わってもらいたいなと。「山口のお薦めってなんですか?」って聞かれて困ることはよくあるけど、それでも地元愛でライブはやりたいなと。
――地元愛いいですね。この記事の公開の数日後、2月24日25日と渋谷公会堂での追加公演がありますが、キリトさんのバースデーライブということで。大台を迎えられると。
キリト:そこは伏せる気は無いんですけど、あんまり前にも出したくないなっていう微妙な…。
――あれ? でもグッズが…?(大きく「40」とプリントされたグッズがある)
一同:(笑)
キリト:だから微妙なんですよ。逆手にとって自分から言うのはいいんですけど、弱点を自分からさらけ出すみたいなことなので。だけど周りが面白がって言うと僕はめっちゃキレますね(笑)。暴力振るいます(笑)。それはお客さんにも言っていますけど。僕が言う分にはいいんだよと。でもあなたたちが面白がって言ったら僕は暴力を振るうと(笑)。そういうふうに言ってもお客さんたちはちゃんと「あぁ」って。よくわかってくれているんですよ。
――素直ですね。
Karyu:ライブで本当に言いますからね。
キリト:(爆笑)
Karyu:お客さんの反応も含め、その光景がおもしろくて(笑)。
――でも、もしかしたらサプライズがあるかもしれないですよね。
キリト:できればそっとしておいてほしいです。ひっそりと。
――大台というのもありますが、そもそも誕生日をライブで迎えられるっていうのはいかがですか?
キリト:昔から性格がひねくれているんで。子どものころ恵まれた環境で育っていないので、あんまりそういうのが慣れていないところがあるんですよ。パーティーだとかお祝いだとか。愛されることに慣れていない子どもだったので、だからひねくれているっていう部分もあって、そういうのが気恥ずかしいみたいな。ひっそり生きてひっそり死にたいなと思っているから(笑)。だからライブさえ良ければそれでいいなと思っていますけどね。あんまりいろんな人から大台大台って言われるとちょっとね…暴力が(笑)。
――周囲のみなさん気をつけないと。
キリト:なんか微妙なラインで過ごしたいなと思っていますね。
――ゆるりと。そして4月1日にはAngelo3度目の野音も決定していて。お二人にとって野音という場所とは?
Karyu:僕にとっては特別です。昔からの憧れですね。これを機に新しい自分に出会いたいなと思っています。
キリト:野外って独特の開放感がありますからね。それはそれでやっていても気持ちいい場所なので楽しみですけどね。
――ライブの構想は練りつつあるんですか?
キリト:具体的なプランはまだこれから作っていく段階ですね。いろいろやれればなと思っています。
――ファンのみなさんお楽しみにということで。では最後にVif初登場ということで、ユーザーのみなさんにメッセージをお願いします。
キリト:この5人のAngeloになって『BABEL』というアルバムが去年出て、そこからの『Calvary』というシングル。ストーリー性もありますし今のAngeloの意気込みや決意表明みたいなものが入っている、すごくかっこいいシングルが仕上がりました。今後もここからのAngeloをどんどんすごいバンドにしていくつもりなので、目を離さず楽しみに見ていてもらえればと思います。
Karyu:良い音源がたくさん出来てきています。また音源のイメージとライブが違ったりもするので、より表現豊かなライブもちゃんと味わってもらいたいなと思います。ライブに来てください。
(文・金多賀歩美)
Angelo
<プロフィール>
2006 年PIERROT 時代から定評のあるリズム隊のKOHTA 、TAKEO とカリスマヴォーカリストKIRITO の3 人による新バンド『Angelo』を結成。結成5 年となった2011 年8 月、新たにKaryuとギルのギタリスト2 名を加え新生Angeloとして動き出す。同年10月、コンセプトアルバム『BABEL』を発表し、翌月より全国ライブハウスツアーを展開。ツアー追加公演を目前に『Calvary』をリリースする。また、4月1日には日比谷野外大音楽堂公演が決定している。
■オフィシャルサイト
http://angeloweb.jp/
『Calvary』
2012年2月22日発売
(発売元:ブロウグロウ 販売元:ソニー・ミュージックディストリビューション)
新生Angeloが放つ第一弾シングル! アルバム『BABEL』から続くコンセプチュアルな作品でありながら、ライブでの披露が楽しみな3曲。
【収録予定曲】
初回限定盤
【CD】
1.Calvary
2.SEVEN DEADLY SINS
【DVD】
「Calvary」ミュージッククリップ+メイキング映像
通常盤
【CD】
1.Calvary
2.SEVEN DEADLY SINS
3.Forbidden Fruit