HIROTO LIVE 2024 ep.1「Starlight Festival」開催記念スペシャル対談第1弾:HIROTO × 影丸 -kagemaru-
2023年9月3日をもってアリス九號.が無期限活動“凍結”となって以降、いち早く活発な動きを見せているギタリストHIROTOが、いよいよ自身の誕生日である2024年5月4日、ソロアーティストとしての本格始動となる「HIROTO LIVE 2024 ep.1『Starlight Festival』」を渋谷WWW Xにて開催する。この記念すべき一夜に向けたVifスペシャル企画の第1弾は、HIROTOと影丸 -kagemaru-(Dr/-真天地開闢集団-ジグザグ)による初対談。出会いから2年に満たない間柄でありながら、音と人間性で強く惹かれ合う二人の姿が見えてきた。
一発で人間性とグルーヴがウワッと伝わってくる(HIROTO)
お二人の対談は初ですか?
影丸:メディアでは初ですね。
HIROTO:影丸君、よろしくお願いします。
影丸:よろしくお願いします!
初対談ということで、まずは出会いから伺いたいなと思います。初対面はいつ頃、どんな場だったんでしょう?
HIROTO:僕がジグザグのライブを観に行かせてもらった時に、一瞬ご挨拶してるかも。
影丸:リュウセイさん(BENNU TOKYO)と。
HIROTO:そうそう。
影丸:じゃあ2年前とかですかね。Zepp(2022年5月10日「全国悪霊退治 -夢幻-」@Zepp Haneda)でしたよね?
HIROTO:あ、そうだ。意外と2年ぐらいかぁ。あの時は終演後に本当にちょっと挨拶させてもらっただけだったんですよね。
影丸:その後ちゃんとお話させてもらったのが「V系って知ってる?」(2022年12月27日@日本武道館)の打ち上げで。
そこでは結構しっかりお話したんですか?
影丸:僕としては、たくさんの方がいらっしゃった中で一番お話させてもらったのがHIROTOさんですね。
HIROTO:多分、僕がすごく影丸君に興味があったんだと思います。
影丸:なんかそんな雰囲気を僕は感じ取らせていただきました(笑)。本当に嬉しかったです。
HIROTO:もう散々言われていると思うんだけど、ドラム上手いな!と思って。ただ手数が多くてパワフルで上手いとか以上に、なんだろう…音で人間力をすごく感じて。それで、ずっと気になっていたというか。
影丸:ありがとうございます!
HIROTOさんから見た影丸さんってこんな人というのが、今少し見えたのかなという感じはありますけど、 影丸さんから見たHIROTOさんってこんな人というのを教えてください。
影丸:僕、高校の時の軽音部でヴィジュアル系をよくコピーしていたんですけど、その中の友達がアリス九號.の、しかもHIROTOさんの大ファンだったんですよ。その子の影響でアリス九號.の曲も結構コピーさせてもらいましたし、コピーする時にライブ映像も観ていたので、僕からしたら画面の中の人というか。「V系って知ってる?」は名だたる方々がいらっしゃいましたけど、 正直に言うと世代的に通ってないバンドさんもいて、あの現場で僕が昔実際にリスペクトを持ってコピーさせてもらっていたのは、シドとアリス九號.だったんです。だから本当に「うわ、あの人や」みたいな。ギターの演奏を初めて目の当たりにした後の打ち上げだったので、余計に「うわぁ」って感じでした。
お二人の関係は、時間としてはまだ短いかもしれないですが、その中でも第一印象と今の印象の違いはありますか?
影丸:HIROTOさんはもうめちゃくちゃ優しい。僕からしたら違いはあるようでないですね。いい人オーラをステージから感じていたので、いい意味で僕的にはギャップの少ない人というか、 やっぱり人柄が演奏に出るんだなって思います。
HIROTO:「V系って知ってる?」からちょうど1年ぐらい経って、去年末に「マガツノート」というコンテンツのライブ(2023年12月17日マガツノート主催「#解放区-冬の陣-」@COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール)でご一緒させてもらって(「解放区SP SESSION BAND」メンバー:Vo.政宗(CV.峯田大夢)、G.HIROTO、B.明希(シド)、Dr.影丸)、バンド形態で一緒に音を出すのはそれが初めてだったんですけど、リハーサルの時から人間性みたいなものをより感じて。だから第一印象の印象がどんどん深くなって、深く濃く感じるようになってるという感じです。最近、一緒にお酒も飲ませてもらって、やっぱり変態な部分はスゲー変態だなと。あれだけのドラムを叩けるって、やっぱりどこかスゲー尖ってるとか、おかしいとかじゃないと無理だと思うんですよね。それが最近、色々と裏付けがされていって、すごく気持ちいいなっていう(笑)。
影丸:よかった(笑)。共演させていただいたエピソードも含めるなら、めちゃくちゃこっちもノらせてもらえるフロントマンというか。僕、一緒にやっていて、そういう人ってあまりいないんですよ。基本、フロントマンをノらせるのはドラムの仕事だと僕は思っているんですけど、逆に引っ張ってくれてる感がすごくて。 すごく頼れる人だなと思いながらやっていましたね。
HIROTO:私生活というか、普段は周りから本当に心配だと言われるHIROTOですけど、ステージ上だけではそう思ってもらえてありがたいっすね(笑)。
影丸:いつ起きてて、いつ寝てるのかわからないです(笑)。
HIROTO:ごめんなさい、いつも変な時間に連絡しちゃって(笑)。
影丸:いえ、とんでもない(笑)。
(笑)。今、結構お話は出ましたけど、改めてお互いのプレイの好きなところを教えてください。
HIROTO:影丸君はフィルとか特徴的だと思うし、すごく派手で華やかなんですけど、「マガツノート」で確かLUNA SEAの「JESUS」をサウンドチェックで最初にやった時に、ドラムからドッタンドッタンって入って、もうそれだけでウワッて来て。
影丸:えー(喜)!
HIROTO:手数ですごいとかはやっぱり「おお」って思ったりもするけど、 超シンプルなドッタンドッタンで、「う、うわ」って僕振り返っちゃったんですよ。もう「え?」みたいな。それを感じるドラマーの人って本当に少なくて。その一発で人間性とグルーヴがウワッと伝わってくるのが好きなところというか、すごいなと思うところですね。
影丸さんが思うHIROTOさんのプレイの好きなところは?
影丸:点というより空間というか。すごくいい意味で、HIROTOさんが弾けばHIROTOさんなんだっていう。本来、バンドのレールってドラマーの僕が敷くべきなんですけど、逆に曲の色合いをHIROTOさんが作ってくれて、その中に自分が入っていく感がすごくあるんですよね。「マガツノート」ではカバー曲がメインでしたけど、それであの感触があったのってすごいなと思って。僕、実は基本的に一番関心がない楽器がギターなんですよ。
HIROTO:へー(笑)。
影丸:申し訳ない(笑)。それで、自分としては結構ベースを聴きがちになっちゃうんですけど、「マガツノート」で一緒にやらせてもらった時、本当にすごく空気を作るのが上手な方なんだなと思って。本当にそこからはもう、引っ張ってもらってばかりというイメージはありました。明希さんという道筋があって、HIROTOさんが世界観を作ってくれて、逆に僕は自由に泳がせてもらっている感じはありましたね。
今年は6〜7月に、お二人がサポートを務めるAKi(明希)さんのライブもありますしね。
HIROTO:そうなんですよ。
影丸:楽しみです!
その前に5月4日、HIROTOさんの誕生日当日にソロ本格始動となるライブが控えています。まず、HIROTOさんが影丸さんをお誘いした理由、経緯を教えてください。
HIROTO:実は結構早い段階から、多分一番ぐらいに声をかけさせてもらって。「マガツノート」で一緒にやった時に、もう絶対この人ともっと音出したい!って思っちゃったんですよね。
影丸:ありがとうございます!
HIROTO:誕生日という、ある種のお祭りでもありますけど、ソロワークの最初の一歩になる日なんですよね。ソロではあるんだけど、やっぱり僕は バンドをやりたい人で、バンドマンでありたいというか。そうなった時に、バンドって一人でやるものじゃないし、誰かと音を出して、その形になったものがバンドだと思うので、ソロワークだからと言って、ただサポートという風には思っていないというか。やっぱり誰とやるか、誰と音を出すかは重要で。そこで影丸君はすごく頼りになるし、とても能動的な人であり、魅力的な人だと僕は思っているので、もうこの人しかいない!と思って声をかけさせてもらいましたね。
影丸さんは、お誘いいただいた時どう思いましたか?
影丸:もうそれは「やったー!」というより「僕でいいんですか?」ですよね。僕からしたら高校の時から見ていた大先輩なので、嬉しさと驚きと。ただ、早くお声がけいただいたのに、こちらのスケジュールがちょっと見えてなくて、返答が遅くなっちゃったんですけど、僕としてはもう即答で「ぜひやらせてください」って感じでした。
HIROTO:ずっとダメかなダメかなと思いつつ、様子を伺い続け…。でも絶対やりたいんだよなと。もうそれ、すごい伝わってたでしょ(笑)?
影丸:はい(笑)。結構お待たせしたんですよ。
HIROTO:「仮の仮のスケジュールが…」って言っていて。途中もうダメなのかなと、そろそろ決めないとドラムいなくなっちゃうなと思いつつ、いや、でも賭けようと思って。
影丸:ありがとうございます。本当にご心配おかけしました。
HIROTO:キター!ってなりましたね。
待ってよかったですね。ところで、もうセットリストは決まっているのでしょうか?
HIROTO:概ね決まっているんですけど…。影丸君、すいません。もう間もなく音をお届けするので(笑)。
影丸:ありがとうございます(笑)! 頑張ります!
HIROTO:曲がまだ全部できてないっていう。
オリジナルの新曲が12月の時よりも増えるわけですね?
HIROTO:そうですね。影丸君、カバーものとか大丈夫なやつから随時送るのでお願いします、とインタビュー中にお知らせするという(笑)。
影丸:お願いいたします(笑)。
となると、影丸さんはまだHIROTOさんのソロ曲を聴いたことはないですか?
影丸:聴いてないはずですね。
HIROTO:早く渡せるようにします。
影丸:どんな感じなのか楽しみです!
現時点の影丸さんからしたら、未知の世界ですね。
影丸:はい(笑)。どんな曲が来てもいいように練習しとかないと。
HIROTO:多分「あ、HIROTOだな」と感じてもらえると思うので。「マガツノート」の時にカバー曲で感じてもらったものが、もっと純度高くなっている感じだと思います。
影丸:なるほど。わかりやすいです。
HIROTO:音源としての音像は、リズム周りは割とエレクトリックな感じがベースなんですけど、ライブになったらやっぱり生バンドなので、結構自由にやってほしいなという気持ちがあって。それこそ影丸君が言ってくれたように世界観、空気感とかは僕が作るので、それをブーストして、ある種反対側に行ってもいいし、一緒の歯車になってほしいなって感じ。
影丸:あの感覚がより濃くなるって感じですね。