生熊耕治(Vo&G)、赤松芳朋(Dr)、AKI(B)から成るBLUEVINEの活動5周年を祝した記念公演「BIRTHDAY」が2月11日、青山RizMにて開催された。

彼らが1stライブを行ったのが2019年の同日のこと。翌2020年に1周年を記念して初めて「BIRTHDAY」と冠した公演を行って以降コロナ禍に翻弄されながらも、バンドとして様々に変化しながらこの5年という歳月を歩んできた。バンド自身のカラー、すなわち強みは一体何なのか、改めて自らの本質を追求したことで大きな変化を見せた1年前。かくして迎えた今宵のステージは、良い意味でこの1年間という時間経過が如実に表れる結果となった。

生熊耕治

特筆すべき点は幕開けを飾った「アルファ」「花に嵐」、そして中盤の「夜顔」と、この1年の間に生み出された楽曲たち、つまり1年前には存在しなかった新曲たちが顔を揃えたこと。それにより最新のBLUEVINEが提示されたことはもちろん、これらが2023年の各メンバーのバースデー公演に向けて作られた楽曲であるという背景からも、まさにバンドの誕生日を祝う本公演にふさわしいものと言えよう。

赤松芳朋

また、昨年の4周年記念公演で新曲として初披露されたダンスチューン「ネネネオン」が、現在の彼らのステージにおいて熱量を一気に引き上げる役割を担っていたこと、始動時から存在していたハードな印象の「made in blue」を、より“歌”に寄せたものへ新たな形に作り替え、「5年目の始まりの日にこれを届けたいと思います」と4周年の本編ラストに初披露された楽曲(新ver.の表記は「メイドインブルー」)が、この5周年のステージを締め括ったことは感慨深いものだった。

AKI

オーディエンスのシンガロングと共に温かく鳴り響いた、公演名と同タイトルの「BIRTHDAY」をはじめ、BLUEVINEの楽曲の多くは生命、人生、生きることを歌う。様々な場面を経ながら全16曲が披露されたこの日、ラストナンバー「メイドインブルー」において〈やがて旅立つから自分の道を歩けるように SING a RING共に歌おう 限りなく透明で残酷な未来へ〉と生熊が歌い叫んだシーンが印象的だった。

「こうして3人で5周年のステージに立てたこと、誇りに思います。言葉にならないくらい、皆と一緒に音楽できたことが幸せです。まだまだ夢に絡みついていきたいと思います」(生熊)――今後のBLUEVINEの動向としては、3月25日に再び青山RizMにてAKIのバースデーライブ開催が決定した。また、既にレコーディングが済んでいる楽曲もあるとのことで、新作のリリースと次回公演を心して待ちたい。

◆セットリスト◆
01. アルファ
02. 花に嵐
03. SHEEPLE
04. SIGNAL
05. ROY G.BIV
06. RAINDROP
07. 夜顔
08. JEWEL
09. memento
10. ネネネオン
11. オワリノハジマリ
12. モーニングスター
13. BIRTHDAY

En
01. PRAYER PRAYER
02. RETRO
03. メイドインブルー

(文・金多賀歩美)


【ライブ情報】
●BLUEVINE Presents AKI BIRTHDAY LIVE 2024 「B:325」
3月25日(月)青山RizM

BLUEVINE オフィシャルサイト