日本人初となるUNHCR親善大使に、ミュージシャンのMIYAVIを任命することが発表された。

独自の表現方法を確立し、“サムライギタリスト”として、世界から高い評価を受けているMIYAVIとUNHCR(国際連合難民高等弁務官事務所)との出会いのきっかけは、アンジェリーナ・ジョリーUNHCR特使が監督を務めた『Unbroken(邦題:不屈の男 アンブロークン)』(2014年、アメリカ)への出演。ジョリー特使との交流を通じて難民の現状やUNHCRの活動に関心を抱き、「自分にできることは何か」を考えるようになったと言う。そうして生まれたのが、難民問題の解決への思いを込めた楽曲「The Others」だ。

2015年5月には「The Others」を携えてレバノンを訪問し、初めて難民キャンプの過酷な現状に直面しながらも、ギターを片手に難民や現地の子どもたちと音楽を通じた交流を行った。その時の様子は、アンジェリーナ・ジョリーとMIYAVI がディレクションしたミュージックビデオに盛り込まれ、大きな反響を呼んでいる。

2016年にはレバノンを再訪し、さらにはタイのミャンマー難民キャンプを訪問するなど難民問題への知識を深め、自身のSNSなどを通じて難民の子どもたちへの教育の意義などを積極的に発信を続けてきた。そうした活動の功績と今後の貢献への期待から、UNHCR親善大使の就任に至ったという。

今回の任命を受けて、MIYAVIは「この世に生きる誰もが、希望を抱き、笑顔でいられる人生をおくる権利があるはずだと信じています。それを実現するために音楽を通じてできることがあるとすれば、それが僕の役割です。僕もまだまだ勉強中の身です。皆さんと一緒に学びながら、共に何ができるのかを考え、チャレンジしていければ幸いです」と決意を語った。

UNHCR駐日事務所のダーク・へベカー代表は「UNHCRの活動にアーティストが参画することになり、大変うれしく思っています。MIYAVIのギターや歌を通じて、日本の特に若い世代が、難民問題に関心を持つきっかけが増えれば」とMIYAVIの親善大使就任を歓迎し、期待を寄せている。

MIYAVIのUNHCR親善大使就任は、2017年11月20日(月)に日本記者クラブで行われるフィリッポ・グランディ高等弁務官来日の記者会見で正式に発表される予定だ。

MIYAVI オフィシャルサイト http://myv382tokyo.com/
UNHCR親善大使MIYAVIのページ(英語) http://www.unhcr.org/miyavi.html

(写真・レバノンの難民キャンプで子どもたちと交流するMIYAVI ©UNHCR/Tigernest)