インタビュー

vistlip

結成7周年を迎え、VIIth Anniversary Projectを始動させたvistlip。
その第1弾となるニューシングル『Jack』をフィーチャー!

7月7日にZepp Tokyoで行われた「Good vibes CIRCUITⅡ」ツアーファイナルで、記念すべき7度目の誕生日を迎えたvistlip。そんなスペシャルイヤーに「vistlip VIIth Anniversary Project SUPER NOVA」がスタートする。シングル、ライブDVD、アルバムのリリース、2マンライブ、主催ライブの決定…と、その華やかなラインナップに期待が高まる。今回は、その第1弾(The 1st NOVA)であるシングル『Jack』について、そして7周年にかける思いを、智(Vo)とTohya(Dr)に聞いた。

◆すごく楽しいツアーだった。そう思えることがツアーのゴールだと思う(智)

――お二人がVifに登場するのは4度目ですね。

智:この二人しか意味がないんですよ。頭曲のコンポーザーですからね。

――次あたり、海さん曲がドーンと採用されてVifに登場するかもしれないじゃないですか。

二人:ないですね(きっぱり)。

智:海は曲を作るよりもデザインとか他のことが楽しいみたいなんですよ。でも、それはそれで良いのではないかと。次のアルバムに1曲入れば良いほうだけど…多分入らなそうだということをここでお伝えしておきます。

Tohya:期待はしないで待っていてください。宝くじ当たるくらいの感じで!

智:アルバムともなればツアーもあるし、グッズもたくさん出るだろうし。海がやりたいことがたくさんありますからね。

――では宝くじ気分でお待ちします。さて、この取材の1週間前に、Zepp Tokyoでの「Good vibes CIRCUITⅡ」ツアーファイナルが終わったばかりですが、今の心境は?

Tohya:今、抜け殻中です。中身を探すのに必死(笑)。

智:今回のツアーは、良い意味で悩みながら頑張ったんです。合間に先輩とのツアー(MERRY、MUCCと共演した全国3マン・ツアー「TRIANGLE」)もあって緊張も味わったけど、自分たちの成長を望んで色々気張った上で「Good vibes CIRCUITⅡ」ツアーファイナルのZeppがあって。あの場で、「たくさんツアーを回ったかいがあった」と思ったんです。だからこその抜け殻ですね。やりきったなと思います。

――やりきったと言い切れるのは素晴らしいですね。

智:そうですね。いっぱい音楽のことを考えたし、いっぱい遊んだし。本当にうまく両立していたんですよ。みんなで遊んでいる中でも良い話が出たし、ツアーって体がつらいこともあるんですけど、すごく楽しいツアーだったなと。そう思えることがツアーのゴールだと思います。

――良いツアーだったんですね。ツアーファイナルを拝見して、去年とは違うなと感じました。

智:それはファンにも言われましたね。「去年はすごく距離を感じたけど、今年はすごく近く感じました」って。

――まさにそう思いました。TohyaさんはZeppでソロステージを披露しましたが、ツアー中はネタ作りにかなり時間をかけたそうですね。

Tohya:それを考えると辛いツアーだったかも(笑)。でも最終的にZeppでああいうことができて、僕は自分の可能性みたいなものを少しだけ感じましたね。

智:…可能性って、盛り上げの?

Tohya:そう(笑)。一味違った展開というか、普通の真面目にやっているバンドさんだったらああいうことにはならないだろうと。

――お二人の「CLASSIC OPERA」でのハモりは見事でした。

Tohya:あれだけは本当にやりたくて。

智:ゲネの時にいきなり「出てよ」って言われましたからね。

Tohya:後輩から「パンダウサギコアラをやってほしいです!」って言われていたのと、「クラシックオペラップ」をそのままやっても仕方ないということで、じゃあ混ぜちゃえ、と。智に出てもらったら絶対盛り上がると思ったし。先輩たちと回ったツアーでも、サプライズセッションでファンの方が盛り上がっていたから今回やってみました。

――度胸に感心していました。

Tohya:いやいや、全然緊張しませんでしたよ。むしろ早く前に出たかったですからね。

◆バンドサウンドとシンセの共存を考えた(Tohya)

――ツアーファイナルで「Jack」が演奏されましたが、あの日が初お披露目だったんですか?

智:いや、ツアー全公演でやりました。全国でファンの動きを見つつ、振りの説明をしながらやっていたので、ファイナルはサラッと。

――リリース前の曲をツアーを通してやることは珍しいですよね。

智:そうですね。今回はたまたまです。

――では、そんな「Jack」について教えてください。前回のシングル「Period」では始まり感を出したいとのことでしたが今回は?

智:「Jack」は、曲から強い何かが感じられたらいいかなと思って。だからこそアニメのオープニングにも合うんだろうなと思うし。曲自体は「Period」のc/w制作時からあって、今回のアニメ(TVアニメ『幕末Rock』)用に提出するまで温めていたんです。この曲が合うと思って出したらすぐ通ったので、「やっぱりね!」と。

――「『Period』はアルバムの1曲目に入れたい」と言っていましたが、「Jack」は何曲目でしょう。

智:うーん、中途半端な位置に入れたいな。

Tohya:曲的にはそうですね、大々的にどこにくるというわけではなくて、ちょっとテンポが遅い曲の後とか。アルバムにバラードが入るかはわかりませんけど、その後あたりでバッと切り替えるのに良いかも。

――なるほど。ところで、タイトルの「Jack」とはどういう意味でしょうか。

智:「ハイジャック」からです。この言葉が「占拠する」とか、「乗っ取る」という意味なので、タイトルは人の心をジャックするという意味合いで付けました。

――「Jack」という言葉には「船首旗 (船につける国籍を示す小旗)」という意味もあるそうなので、もしや『Period』のアー写やMVで登場した船はここにつながっているのか!?と思ったのですが…

智:あー、全然(笑)。

Tohya:深読みしすぎましたね(笑)。

智:みんな俺のことを深読みするんですよね…でも、たまにはポンと出しますよ。

Tohya:(笑)

――Tohyaさんはレコーディングはいかがでしたか?

Tohya:今回は面白いことを一切しませんでしたね。前回は密かに琴の音を入れたりしたんですけど、バンドサウンドとシンセの共存の仕方をすごく考えました。余計な音は入れずに、ギターで持っていけるところはギターで持っていって、イントロのテーマはシンセで鳴らして。よりバンド感が際立ちながら、そういう音を取り入れつつうまく融合できるように、というところは意識しています。そういえば、Yuhは「Jack」で一度録ったギターを全部録り直したりしていました。

智:音作りが嫌だったらしいんです。

Tohya:結構時間的にはギリギリでしたけど、他の曲のソロを録る間に録ったりしていましたね。

――智さんからTohyaさんにダメ出しはなかったんですか?

Tohya:「Bメロが嫌いだ!」って話になって変えたかな。でも、変える前と後を聴き比べると、明らかに変えた後の方が良いものになっているんですよ。最初は自分が言われるまであまり意識していなかった部分を、智さんに「こうしたらもっと良くなる」という方向に導いていただいています。

智:(笑)

◆本当は何百トンもの水を使って、水の上で撮りたかった(智)

――「Period」のMVは色鮮やかでデコラティブでしたが、「Jack」は対照的にモノトーンでシックですね。

智:前回に引き続き、今回も海さん案なんですよ。

Tohya:でも、水の感じとかは智さん案です。

智:合成にはなっちゃったんですけどね。本当は何百トンもの水を使って、水の上で撮りたかったんです。なのになぜか撮影場所が荒れ地に…。

Tohya:すごく日差しが強くて暑かったなー…。

――前回のMVのイメージが強かったので、今回も海さん案というのはとても意外でした。

智:海さんはどんどん変えていきたい人なので、色々やってみたいんじゃないですかね。とはいえ、俺は水の案は出しましたけど、まさか「Jack」でやるとは…(笑)。

――水を使うのは、あえてここでなくても、という感じだったんですか?

智:正直ね(笑)。でも、バンドものの映像は水をスローで使うとかっこいいんですよ。

Tohya:スネアで水がバーンと弾けるシーンとかかっこいいかも。…自分のドラムセットでは絶対やりませんけどね。

――前回の衣装は黒、今回は白がメインというのも対照的ですね。

智:そのあたりは全部、海が担当しているんですけど、いろんな流行りとか、まだ日本で流行っていないとか、そういうことまで考えて、スタイリストさんたちと話し合っているそうです。彼は服屋さんですね。

――そして、そんな海さんのメイクが、近ごろ懐かしい感じになっていますね。

智:そう! 俺が濃くしたらあいつも急に戻り出して。俺が黒に赤をやったら海も同じようにするし。かぶってんじゃん! あ、そうそう、Tohya君がうまくできてないんですけど、みんなで左目に細工をしていこうねってことになりまして、今後もやっていきたいなと。

Tohya:俺もやりましたよ。睫毛バッサーなってるし。

智:そうなの? Yuhも顔に何かやってたしね。あと、瑠伊も意外とやるんですよね。ていうか、今回のアー写、瑠伊がおかしなことになってる。

Tohya:俺は、口紅みたいなのが全然好きじゃないから、もったいないなと。なんでもっと顔を出さないのかなって思うんです。

智:瑠伊は、どうも変身願望があるみたいなんだよね。じゃないとライブができないって言ってました。ステージで棒立ちになるって。自分を変えないと瑠伊になれないみたいです。俺は全然そういうことないんですけどね。逆にメイクをやりすぎちゃうと変に激しくなっちゃったり。なりきっちゃうところがあるので、ほどほどが良いかなと。

◆7周年を盛り上げきって、大きくなったvistlipとしてその先をやっていきたい(Tohya)

――タイトル曲とc/w「Scapegoat」に、それぞれ異なるタイアップがついていますね。

Tohya:はい。でも、作品自体のフィールドはそんなに離れていない感じですね。

智:「Scapegoat」のタイアップは恋愛シミュレーションゲームの要素もありますが、少し毒々しさもありますから。

――歌詞に、ゲームにまつわる言葉が散りばめられていますが、難しさはありましたか?

智:「Scapegoat」はそこまでの難しさはなかったですね。元々書きたいことがあって、そこにうまく絡めたのが幸いしたかなと。

Tohya:曲はディレクターさんから「冒頭からサビまでこういう風にしてほしい」という細かい指定があったので、それに答えていく感じでしたね。かなり細かくて、「可愛い音から始まって、イントロでダークにして、強めのリフにして、サビでは希望に満ち溢れるような」とか。頭の部分の「可愛い音」はかなり悩みましたけど、いろんなアニメをヒントに、可愛い場面でどういう音が使われているのかとか、可愛いアニメの音ってどんなのだろうというのを調べつつ。そこからダークなイントロに繋げるのも結構悩みましたけど、結果的にはうまくいきましたね。

――「Jack」と「Scapegoat」、作りやすさに違いはありましたか?

Tohya:あんまり変わらないです。基盤はサクッとできたし、サビの感じとか全体の感じは、ほぼデモから変わっていないので。僕が持ってきたデモのリフをYuhが丸々変えて、よりハードな感じを出してくれたし。

――今回の3曲で一番大変だったのは?

Tohya:ギター陣が一番悩んでいたのは「Laser」ですね。曲自体は、瑠伊がよく持ってくる4つ打ちなんですけど、この曲はデジタルな感じが満載なので、そこにどうやってギターをのせるか悩んでいたみたいです。

――以前、瑠伊さんの曲はブレスがなくて、歌うのが大変と言っていましたが。

智:この曲はそんなことはないですね。最近はっきり言うようにしているんですよ。ダメ出しとか。そうすると泣いている顔文字が返ってきたりします。

Tohya:(笑)。俺はこの曲は結構楽しかったですね。デモに「こういうシンセを入れたいんだな」っていうフレーズとか音が入っていて、僕が直したんですけど、その中に自分が使いたかった音が入っていたんです。入れられて良かったですね。そしてなぜかハモりは僕が作っています。

智:瑠伊はハモりってものが本当にわからないって言っていました。「それだけは、もうわからないんだ!」って。

Tohya:衝撃的な発言ですよね。歌録りの現場でも当然ハモりが用意されていないので、待っている間に僕がちょちょいと作っています。

智:瑠伊の弱点なんでしょうね。元々二つのことを同時にするのが苦手らしくて、ハモって歌おうっていっても絶対歌えないんですよ。メインに飲み込まれちゃう。

Tohya:ライブでもハモりの声が強く出るとわからなくなるって言っていました。智がいない楽器だけのリハでハモりだけ流れるとベースをよく間違えますからね。

智:楽器もなんだ! 不思議だね。

――瑠伊さんの意外な一面を知ってしまいました。さて、このシングルのリリースから「vistlip VIIth Anniversary Project SUPER NOVA」がスタートします。「The 3rd NOVA」として春にフルアルバムのリリースが決定していますね。

智:そうですね。アルバムに入れようと思っている曲は何曲かあるので、そのデモたちをもう少し集めて、並べてみることから始めようかなと。

――前に、「シングルはアルバムに通じるカケラ」だと言っていましたが、『Period』『Jack』とシングル2枚でカケラが二つ揃った今、現段階でアルバムの方向性はどうなりそうでしょうか?

智:2曲とも従来のvistlip感がすごくあるので、アルバムに入れてこそ映えると思うんです。シングル曲ってアルバムに入ってこそ、「だからこの曲はシングルなんだ」とわかると思うから。なのでこのアルバムの音楽性自体が結構変わってくる気がしますね。

――最後に、いよいよスタートした7周年のヴィジョンを教えてください。

智:これだけプロジェクトも組んで盛り上げようとしているので、盛り上げきって8周年を迎えられたらと思います。事務所には涙を飲んでもらって、やり切れたらなと。これまでにも結局できなくなったことがたくさんあったので、今年だけは許してほしいなと思うし、自分たちもできることをやりたい。楽しい年になるかなと思います。

Tohya:盛り上げるために、まずは個人で力をつけたいですね。バンドで7周年を盛り上げるには、それぞれのスキルも必要だし、智も言うようにたくさんの力やお金も必要ですから。全員が惜しまず全力を出しきって、7周年を盛り上げきって、大きくなったvistlipとしてその先をやっていきたいです。後悔したくないし、今しかできないことをやりきるのがバンドとしての全てなんじゃないかと思いますね。

(文・後藤るつ子)

vistlip

<プロフィール>

智(Vo)、Yuh(G)、海(G)、瑠伊(B)、Tohya(Dr)の5人からなるロックバンド。2008年4月、ミニアルバム『Revolver』でデビュー。2014年4月にリリースしたシングル『Period』では初のオリコンチャート9位を獲得。その勢いのまま5月よりスタートした全国ツアー「Good vibes CIRCUIT Ⅱ」を終え、7周年のスペシャルプロジェクト「vistlip VIIth Anniversary Project SUPER NOVA」をスタートさせる。


■オフィシャルサイト
http://www.vistlip.com


【リリース情報】

LIMITED EDITION
CD+DVD
<初回生産限定盤>
MJSS-09124~5
¥1,800+税

アニメ・ゲーム盤
CD+DVD
MJSS-09126~7
¥1,800+税

vister
CD+DVD
MJSS-09128~9
¥1,800+税

lipper
CD
MJSS-09130
¥1,200+税


『Jack』
2014年8月20日発売
(発売元:マーベラス/販売元: ソニー・ミュージックマーケティング)
7周年を迎えたvistlipのスペシャルプロジェクト「vistlip VIIth Anniversary Project SUPER NOVA」第1弾。タイトル曲はTVアニメ『幕末Rock』、ゲーム『BinaryStar』のオープニング主題歌に決定している。

【収録曲】
[CD]
01. Jack (アニメ「幕末Rock」オープニング主題歌)
02. Scapegoat (ゲーム「BinaryStar」オープニング主題歌)
03. Laser ※lipperのみ収録

[DVD]
【LIMITED EDITION】
ROUGH the vistlip『観光大好きvistlip~熊本城編~』

【アニメ・ゲーム盤】
アニメ「幕末Rock」OPノンテロップ映像
ゲーム「幕末Rock」PV
ゲーム「BinaryStar」オープニング映像

【vister】
「Period」music video + making

★初回限定特典:トレーディングカードランダム封入(全10種類)
※vistlip メンバーの撮り下ろし写真