インタビュー

PENICILLIN

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なぜか胸が苦しくて、こんな歌を吐き出して――。結成25周年のPENICILLINが生み出した『Lover’s Melancholy』の全貌とは。

今年結成25周年を迎えたPENICILLINが、昨年リリースした『Lunatic Lover』に続くコンセプトミニアルバム第2弾『Lover’s Melancholy』を遂に世に送り出す。「25周年に向けて目印になるような作品になった」と語っていた前作を経て、今作は各メンバーの個性が光るPENICILLIN流の濃厚でハードなサウンドはそのままに、前作にも増してよりニュアンス、ムードに重きを置いた作品に仕上がった。そんな最新作の全貌と25周年について、そして恒例のあの件も含め、PENICILLINの3人に話を聞いた。

◆僕はPENICILLINがすごく好きです(千聖)

――前作『Lunatic Lover』(2016年11月)以来久々に3人揃っての登場です。今年2月の結成25周年アニバーサリーライブの時にHAKUEIさんが「20周年から25周年の5年間は、それまでよりも1年1年が重かった」と言っていたのが印象的でした。

HAKUEI:自分の中では、20周年の時は気がついたらもう20年かという感覚だったのと比べると、ここ5年はそこまであっという間には感じなかったというか。きっとその20年という区切りが自分の人生の中で占める割合が大きくて、そこから一度リセットして、また一歩一歩踏み出してきたという感覚だったからかもしれないですね。

O-JIRO:どんどん自分がやりたいことが結果と直結するようになったというか。自分の知識や経験値が増えているから思うことなんでしょうけど、これまで色々と周りから教えてもらっていたことが、実際にそれを体験した時に、あぁそういう理由があってこうなっていたんだなというのがわかってくる、答え合わせみたいなものが増えてきて。そんな中でも、反省点もあれば刺激も受けてやりたいことも増えて、でも年数を重ねたからといってやりたいことが100%できるわけじゃないなという。25周年というものはもちろん嬉しいですけど、まだまだやるべきことはあるなと思いますね。

千聖:物事を起こすのも大変ですけど、続けるのもエネルギーが必要で、そのエネルギーをちゃんと的を射た形で送り出せているかどうかとか、1年1年の積み重ねですよね。我々の場合は普通の事業と違って、一つひとつの作品を集中して作るということを節目に、バンドを見つめ直して意思疎通が図れるし、その作品を通してファンの人たちとの接触もできちゃうからいいですよね。改まって色々なことをしなくても、ちゃんと見つめ直したり改善したりできる。20年から25年までの5年間は、色々と考えていたことが実現できていない部分もあったので、もうちょっと実現していきたいですね。でも、とてもエネルギーのある媒体だと思っているので、そういうのも含め僕はPENICILLINがすごく好きです。

――5月にあった、インディーズ時代の楽曲のみで構成されたライブ「25th Penicillin Shock」では、千聖さんが「昔の曲は強引だな」と言っていましたね。

千聖:シゲさん(プロデューサー重盛美晴)が入る前までが強引で、それは知識や経験が少なかったから仕方ないんですけど、ギターの側面としてはやりたいことを詰め込み過ぎているところもあるし、逆にもうちょっと考えたほうがいいんじゃないかというところもあって。でも今回やってみて、セオリーに縛られていない感じは良いなと思いましたね。「Imitation Queen」や「FLY」(92年11月リリースの1stデモテープ収録)みたいな曲は、今の自分には作れないかもしれないです。10代後半~20代前半の衝動やエネルギーが感じられて面白いなと。自分たちを見つめ直すことができる良いライブだったと思います。

――HAKUEIさんは「25年前の自分と戦う感じ」と言っていましたよね。

HAKUEI:そうですね。どの曲も分け隔てなく大切なんですけど、物理的な問題で今は約300曲弱の中の1曲ですが、当時は20曲弱の中の1曲で、同じ曲ばかりライブでやっていたので、音が鳴ったら勝手に言葉が出てくるという感じでした。活動していると必然的に曲は増えていく一方なので、あの感覚は当時ならではのもの。その時代でしかできないことを経験しながら勢いで作った曲なんですけど、その瞬間にしかない魅力もあって、歴史の一つとしてすごく大切な時代だなと思いました。

――久々に演奏する曲もあったと思いますが、今も体が覚えているものですか?

O-JIRO:苦労するかなと思っていたんですけど、意外と覚えているんですよね。ここ4~5年の曲をやるよりも体が覚えていました。リハも意外と早く終わっちゃったり。全体的に気持ちでいける曲が多いので、楽しかったですね。

◆実はすごく良いバンドなのかもしれないと思えた(HAKUEI)

――この度ミニアルバム『Lover’s Melancholy』がリリースされます。まずタイトルからも『Lunatic Lover』との関連性をとても感じる作品ですが、このタイトルに行き着いた経緯というのは?

千聖:『Lunatic Lover』の後編みたいなLover’sシリーズはどうだろうという話が制作中に出ていて、特にジローさん(O-JIRO)が「〇〇Lover’s」というのを一生懸命考えていて、なかなか良い感じがないと悩んでいたんですよ。横から「別にLover’sじゃなくてもいいんじゃないの?」と言ったんですけど、「そうなんだけどさぁ…」という感じで、これはやっぱりLover’sにしたほうがいいなと思って、自分なりに色々と考えたんです。そしたら「メランコリア」という曲の歌入れが終わってタイトルが完成したのを見て、Lover’sとMelancholyで、恋人の憂鬱というのは面白いなと思って提案しました。『Lunatic Lover』は「狂気的な恋人」ということで自分の中ではロックだなと思いますが、「恋人の憂鬱」はもっと芸術的な側面も出てきた気がしましたね。『Lover’s Melancholy』は憂鬱な気だるい感じで…自分の性格と正反対な感じもいいかなと(笑)。

O-JIRO:サンタモニカだもんね(笑)。

千聖:そうそう、カラッとしている(笑)。だけど、メランコリーな感じを出したいなと思って、それはPENICILLINでしか出せない技だなと『Lover’s Melancholy』になりました。

――1曲目が「黙示録」ということで、前作のラストに収録されている「Stranger」は終末感の中に見出す未来への希望というテーマだったので、とてもリンクしているなと。

HAKUEI:なるほど、そういうことだったんだ(笑)。気付いてくれてありがとうございます。

千聖:気付いたのは自分でしょ(笑)?

O-JIRO:使わせてもらおう(笑)。

HAKUEI:何も考えていなかったけど、一生懸命作っていると運命的にそういうことになるんですよ。

――今作のオープニング的な印象で、強烈なインパクトです。HAKUEIさんのヴォーカルがミュージカルのような迫力がありました。

HAKUEI:ミュージカルやったことあるからかな(笑)。

全員:(笑)

千聖:いやいや、Lunatic Lover’s Melancholyで繋がっているんですよ。なんか今日のインタビュー、歯車が合わないな(笑)。

――(笑)。歌詞の壮大な雰囲気はHAKUEIさんらしいですが、O-JIROさんと連名なのはどのような制作方法だったのでしょうか?

O-JIRO:僕、頭のAメロの部分を思いついたんですよ(笑)。ダイナミックで大それた感じがいいなと思っていたので、あえての七つの大罪なんですけど、その後にHAKUEIさんが書いた詞が非常にマッチしているなと思いながら歌を録っていました。歌い方も、こういう風になったらいいなと思っていた感じに歌ってくれていたので、本当に良かったですね。ギターは多分、今作の中で一番重なっているんじゃないかな。

千聖:最近のジローさんの曲、かなり良いギターを弾いていると思うよ。

O-JIRO:いやいや、どの曲も弾いてますよ~。

千聖:聴き直して「これ、カッコいいな~!」と思ったもんね。触れてくれてありがとう。

――「黙示録」から繋がる世界観の2曲目「Perfect Flame」はイントロのギターリフが印象的で、サビのコード感やたっぷりとしたテンポとのコントラストがカッコいい楽曲ですね。

千聖:サビで急にハーフになるからね。

――前半でAメロが繰り返され、Bメロとサビ×2の構成も効いています。

千聖:デモの段階で、歌の構成は大体この形でした。リフから作ったので、疾走感があってサビはダイナミックという感じにしましたね。

O-JIRO:こんなにシンコペーションする曲はなかなかないです。

千聖:俺、シンコペ好きなのかな?

O-JIRO:いや、めちゃくちゃ好きでしょ!

全員:(笑)

O-JIRO:結構リズム泣かせなリズムが好きなんですよね。こういうハーフでゆったりとしたテンポで、8分音符で食うというのは、人によっては捉えにくいので。もっと速い8分だったらわかりやすいけど、4つのノリで8分を食うという、彼はそういう感じが結構お好みで。ここは食わなくてもいいかな?とか、いつも相談しながら作るんです。今回は彼のお好きなように食いました(笑)。

千聖:(笑)。歌がカッコよく聴こえるかなと思って。疾走感は出しつつダイナミックで、ちょっとクレイジーな感じも出したくてこういう風にしてみました。

――ライブではBメロの息の合い具合も楽しみです。

千聖:あれは4人とも一緒なんですよ。

O-JIRO:ああいう感じは、HAKUEIさんにしか歌えないと思うんですよね。きっとライブも良い感じになるんじゃないかなと思います。

――歌詞に出てくる〈ピンクのイルカ〉は幸運のシンボルらしいですね。

HAKUEI:実際にいるんですよね。

O-JIRO:そうなんだ?

HAKUEI:聖なるものとして縁起が良いとされているらしい。神秘的なものです。

――「飛翔遊戯」のAメロBメロはヴォーカルも楽器の一部のようで、バックと良いアンサンブルになっているなと。加工する前提で歌録りしたのでしょうか?

HAKUEI:いや、全然(笑)。後で聴いて、こんなに加工しちゃうんだと思いましたけど、まぁこれはこれでいいかと(笑)。カッコいいと思います。

O-JIRO:プロデューサーがこういう感じというのをエンジニアに伝えているので、大元の発案者はシゲさんだと思います。Aメロに関しては、普通のアンサンブルじゃない感じにしたがっていた気はしますね。でもHAKUEIさんのAメロの上のパートとか、いい味を出しているよね。

HAKUEI:うん、オクターブ上ね。

――この楽曲はギターソロがたっぷりあって聴き応え抜群ですね。

千聖:よくぞ聞いてくれました(笑)。2回に分かれていますからね。今作は全体的に色々と変化をつけないといけないなと思っていて、次はこうでしょ?と思われるのが嫌で面白いことをやってみたいなと。自分が80年代に聴いていた音楽とかで、こういうのが出てきて面白かったなと思って…

HAKUEI:昔、結構こういうパターンあったよね。最近見ないね。

千聖:最近の巷の音楽は、やっぱりサビ重視が多いんじゃないかな?

HAKUEI:一時のカラオケブームとかで、早めにサビにいったほうがいいみたいな風潮で皆が曲を作っていた時の名残がずっと残っているというか。

千聖:まぁ結局は曲によるけどね。この曲に関しては、絶対に変化をさせたほうがいいなと思ったので、僕の敬愛するRandy Rhoadsの感じとか…

O-JIRO:シゲさんが「すごくRandyだね」って気に入っていたよ。

千聖:シゲさん、ありがとうございます! Randy Rhoadsは飛翔伝説というイメージをつけられるくらい、Michael Schenkerと並ぶくらいフライングVの第一人者ですから、偶然ですけど「飛翔遊戯」でRandyな感じのギターが弾けたことは、自分の中で満足度が高いです。特に後半の荒々しい感じが良いんですよね。

――「HUMANOID COMPLEX」のイントロAメロのギターは結構シンプルですね。

千聖:ジローさんの曲のリズムパターンは、すごく繰り返しのリフを求めるものが多いんですよね。

O-JIRO:この曲だけギターが1本なんですよ。他はダブルで入れているんですけど、これはシングルなので、割とシンプルな感が出ているかもしれないですけど、ベースとユニゾンなので少ないアタックで成立するようなものにしています。

千聖:ディスコミュージックぽいノリなので、複雑に細かく音符を入れ過ぎちゃうと、耳に残りづらいだろうなと思って。この曲、すごく好きですね。

――作詞もO-JIROさんですが、内容はロボットとの恋ですよね。

O-JIRO:ロボットとか、最近すごいらしいじゃないですか。だから、恋人の対象としてのロボットって完成するのかなぁ…無理じゃない?っていう感じを書きました(笑)。

千聖:自分で言うのも何ですけど、このギターソロ好きなんですよ。結構マニアックな、最近使っていなかった乱暴なエフェクターを入れています。

――そうなんですね。そして「Dear Friend…」は「Never Ending Story」(96年5月発売のシングル)に匹敵するくらい意外な爽やかさでした。

O-JIRO:随分と遡りますね(笑)。

――(笑)。千聖さん作の歌詞も含め甘酸っぱいです。

O-JIRO:ドラムはこの曲が一番考えたかも。ちょっとした音も聞こえてきちゃうから、あまりいっぱい叩きたくないし、細かいところで色々と考えましたね。シゲさんが最後までなかなかエレピを作ってくれなかったんだよね。

千聖:そうなんだ? デモの段階ではピアノはもうちょっとシンプルだったような。この曲は自分が作ったので、その段階でシゲさんが打ち込んでくれたやつのままだったかも。ちなみに、今回のレコーディングはギター、ヴォーカル、ベース、ドラムという順で録ったんですよ。

――珍しいパターンですね。

O-JIRO:やってみたかったので、実現できてよかったです。

千聖:リズムはシンプルだと意外と難しいのかな?

O-JIRO:このくらいだと8分のノリも16分のノリもどっちも乗るので、その使い分けとか、16分音符を出すのはここぞという時だけにしようとか、シゲさんとも話して細かく決めました。だからどうだっていうところでもあるんですけど、されどというのもあるので、皆が変に思わないように使い分けるというか。しっかりドラムとベースで支えるところは支えて、クリアとエレピはこの曲が出すいい雰囲気で押していきたいなと。

――去年、HAKUEIさんは声帯手術をしたということでしたが、こういうシンプルで聴かせる楽曲はより艶を増した声が際立ちますね。

HAKUEI:手術前よりコントロールはしやすくなったかもしれないですね。こういう風に歌いたいなというイメージの再現力が増したというか。この曲のレコーディングはそんなに悩まなかったです。

千聖:伸びやかで良いですよね。「Perfect Flame」みたいにガンッといくものも良いんですけど、こういう静かな曲で優しく囁くように歌うのも良いですよね。やっぱり長年やっているヴォーカリストって、こういうところが良いなと思いました。歌詞をちょっと爽やかにしましたけど、綺麗に合っていて、歌声で曲がさらに艶やかになりました。こういう曲は歌う人によって、印象が変わっちゃうと思うんですよね。

O-JIRO:激しいのとは違うハリが聴こえるので、すごく良いですよね。

HAKUEI:こういうメロディーに、こういうストレートな歌詞だと、よりニュアンスが大事になるというか。雰囲気があればあるほど、言葉のメッセージが強く聴こえてくるんですよね。

――「メランコリア」はオケは相当ハードですが、メロが昭和歌謡のような雰囲気だなと。この楽曲もギターは弾き倒していますね。

千聖:事実、弾き倒している感じに聴こえますけど、実はデモ段階ではそんなに弾いていなかったんですよ。だけど、それだとシンプル過ぎるなと思って付け足したら、結果派手になりましたね(笑)。

――今作中、歌録りの難易度が特に高かったのはどの楽曲ですか?

HAKUEI:難しかったというのはあまりないんですけど、アルバムのカラーとしてどの曲もニュアンス重視というか、メロディーをしっかり歌い上げてドヤッみたいなものではなく、曲の雰囲気と言葉の乗り方、抜き方でちゃんとその曲に溶け込むように。どちらかと言うと、僕はそういうニュアンスヴォーカルのタイプだと思うんですけど、それを追及する感じが「メランコリア」にも出ているし、一番わかりやすいのが「Dear Friend…」や逆に「黙示録」とか。「Perfect Flame」のサビのロングトーンの部分も、普通はスコーンッとまっすぐ伸ばすところを、途中からミックスヴォイスにしてファルセットでビブラートしたり、細部に色々とこだわりましたね。

――前回、『Lunatic Lover』が「25周年に向けて目印になるような作品になった」ということで、次回作の方向性は結果どちらに行くのか楽しみにしていましたが、やはり全体的な印象として、サウンドはハードながら、前作にも増してより聴かせるメロ重視な作品に仕上がりましたね。

HAKUEI:今回の作品、かなり良いと思っているんですよね。もちろん、いつも一生懸命作っているんだけど、今のタイミングでこういうものができちゃうんだなと。実はすごく良いバンドなのかもしれないと思えた作品です。

――やはり去年から続いている、今のPENICILLINのモードということなんでしょうか。

HAKUEI:個人的には、ソロでHAKUEIMANという名前で新しいコンセプトを作っていて、そっちは勢いさえあればいいみたいな、あえてメタルチックにしているのもあって、逆にPENICILLINでこういう雰囲気のものを作ると、ニュアンスを重視するというヴォーカルはソロとは全く違うアプローチで、それがすごくハマりが良くて。メンバーそれぞれのパートも個性が強くて、それがしっかりと出ながらもまとまっているというのが、PENICILLINのバンドサウンドなんだなと、今回すごく良くわかりましたね。

◆この2曲はバンドにとって大切な曲(O-JIRO)

――「Quarter Doll」(Type-A)「螺旋階段」(Type-B)のアコースティックver.も収録されていますが、この選曲がファンの方々への愛を感じます。

O-JIRO:そうですね、この2曲はバンドにとって大切な曲なので。やっぱり25周年の作品なので、ファンの皆への感謝の気持ちもあるし、PENICILLINを応援してくれている人が気持ちよく聴けるものを入れようと思いました。

――今までにアコースティックver.を音源化したことはありますか?

千聖:あると思っていたけど、意外とないね。

HAKUEI:人前でやることはあったけど、音源としては出してなかったですね。

千聖:ファンクラブイベントで「Quarter Doll」のアコースティックver.をやってみて面白かったので、今回音源にできて良かったです。

――昨年のツアーファイナル兼HAKUEIさんのお誕生日ライブでも披露していて、こういう激しい楽曲をアコースティックver.にするというのは驚きがありました。

千聖:まったりしている曲だけがアコースティックとは限らないですからね。リズムがカッコよく引っ張れる曲なので、アコースティックにできるなと。むしろ、我々らしくて面白いかもしれないですね。

――今回「螺旋階段」の最後のサビの部分で、オリジナルは〈信じていたい〉という歌詞の部分を〈信じているよ〉と歌っていますよね。

HAKUEI:これを書いた当時は〈信じていたい〉という気持ちだったんですけど、25年経って、まだ〈信じているよ〉という気持ちだったので、確か5月のツアーで、その場で思いついてそう歌ったのかな。それを思い出して、今の気持ちはそっちだなと思って、ブックレットにはオリジナルのまま載せていますけど、音源はそう歌っちゃいました。

――今作を引っ提げ行われる全8本のツアーは、どんなツアーになりそうですか?

千聖:恒例の「とのさまGIG」(O-JIRO誕生日ライブ)と「ROCK ROCK」(千聖誕生日ライブ)はお祝い事な感じですけど、大阪、名古屋、福岡、仙台は、誕生日のムードと25周年のお祝い両方を兼ね備えているものになると思いますね。

――そして、一昨年は誰も達成できなかった恒例の年内にやり遂げたいことシリーズですが、去年の結果を伺いたいと思います。HAKUEIさんは「新しい電動歯ブラシを買ったので、それを開けて、デンタルケアをしっかりやる」と。

HAKUEI:開けた開けた。使ってる。すげーいい! もう普通のには戻れない(笑)。

――千聖さんは「熟成肉のしっかりしたものを食べたい」と。

千聖:六本木にあるBENJAMIN STEAK HOUSEというお店で食べましたね。去年中ではなくて今年でしたけど(笑)。

――O-JIROさんは「ドライヤーを買い換える」でした。

O-JIRO:あっ、買い換えました!

――皆さん達成できてよかったです。

O-JIRO:ていうか、達成できそうなものにしたよね(笑)。

千聖:そうそう、そういうものじゃないとダメだって言って(笑)。

HAKUEI:ハードル低いんだよね(笑)。

O-JIRO:開ければいい人と、食べればいい人と、買えばいい人(笑)。

HAKUEI:クリアしたじゃん!

O-JIRO:やっぱりオールクリアは気持ちいいね(笑)!

――今年も年内にやり遂げたいことを決めましょう(笑)。

HAKUEI:『ドラクエ』をクリアしたいな。

O-JIRO:それ結構ハードル高いよ。

HAKUEI:ツアー中の移動時間かな。ファンの子からもらって開けたくて仕方ないんですけど、まだ開けてなくて。誰に聞いても、今回のは最高傑作だって言うんだよね。

――千聖さん、O-JIROさんはどうしますか?

HAKUEI:あ、これ(携帯ストラップ)作って。すぐ壊れちゃうんだよね。

O-JIRO:この紐? じゃあそれにしよう。頑丈なやつがいいんだよね?

HAKUEI:そう、俺の命綱だから。ちなみに…(両ポケットから携帯電話を取り出す)二丁拳銃タイプだから2本ないとダメだよ(笑)。

全員:(笑)

千聖:やり遂げたいこと…難しいなぁ。あ、今年、熟成鮨を食べたんですよ。すっごく美味しかったんですけど、予約困難過ぎて。今年中にもう1回行きたいんだよね。結構ハードル高いんだけど。

――熟成肉の次は熟成鮨(笑)。では最後に、こちらも恒例のO-JIROさん革作品の新作情報です(笑)。

(※O-JIRO、新作を取り出す)

HAKUEI、千聖:何これ?

O-JIRO:キーケース。袋状の部分に鍵が入るから見えなくていいし、カバンとかポケットに入れていてもなくならないっていう。

HAKUEI:いいじゃん。

O-JIRO:だんだんわかってきたんだけど、何か大きなものを作るというよりは、人のものが何か壊れた時に修理する人…それが俺の役割なのかもしれない(笑)。

全員:(笑)

O-JIRO:革のソファーとか作り出したら、ドラム叩いていられないもん(笑)。

(文・金多賀歩美)

ARTIST PROFILE

PENICILLIN

<プロフィール>

HAKUEI(Vo)、千聖(G)、O-JIRO(Dr)によるロックバンド。1992年結成。96年メジャーデビュー。98年には後に代表曲となる『ロマンス』をリリースし、90万枚を超える大ヒットを記録。その後もCDリリース、ライブなど精力的に活動を行う。近年では2015年3月、昭和歌謡をカバーしたアルバム『Memories ~Japanese Masterpieces~』や、2016年11月、富士急ハイランドの「戦慄迷宮」とコラボしたミニアルバム『Lunatic Lover』のリリースも話題に。2017年2月に結成25周年を迎え、9月20日にミニアルバム『Lover’s Melancholy』をリリース。9月16日より全8公演の全国ツアーを開催中。

■オフィシャルサイト
http://www.penicillin.jp/

【リリース情報】

Lover’s Melancholy
2017年9月20日(水)発売
(発売元:b-mode / blowgrow 販売元:avex music creative)

Lover’s Melancholy
[Type-A]
XNBG-10026
(CD ONLY)
¥2,500+税
amazon.co.jpで買う
Lover’s Melancholy
[Type-B]
XNBG-10027
(CD ONLY)
¥2,500+税
amazon.co.jpで買う

【収録曲】

01. 黙示録
02. Perfect Flame
03. 飛翔遊戯
04. HUMANOID COMPLEX
05. Dear Friend…
06. メランコリア
07.(Type-A)Quarter Doll ~Acoustic ver.~
07.(Type-B)螺旋階段 ~Acoustic ver.~

【ライブ情報】

●PENICILLIN TOUR 2017 とのさまGIG to ROCK ROCK Ⅳ
9月16日(土)新宿ReNY(O-JIRO誕生日ライブ)
9月17日(日)新宿ReNY(O-JIRO誕生日ライブ)
9月23日(土)大阪MUSE
9月24日(日)名古屋ell.FITS ALL
9月30日(土)福岡BEAT STATION
10月7日(土)恵比寿LIQUIDROOM(千聖誕生日ライブ)
10月8日(日)恵比寿LIQUIDROOM(千聖誕生日ライブ)
10月14日(土)仙台MACANA

●「HAKUEI BIRTHDAY LIVE SUPER HEART CORE ‘17」
12月16日(土)東京 TSUTAYA O-EAST