Far East Dizain

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Far East Dizainが完成させた最新シングル『Beyond These Walls』。彼らの新たな魅力を存分に見せつけた最新作に迫る!

2017年5月リリースのミニアルバム『DIZAINERVE』で圧倒的な実力を世に示したFar East Dizain(以下FED)が、それに次ぐ作品としてシングル『Beyond These Walls』を完成させた。かつてない爽やかな疾走感が心地よいタイトル曲「Beyond These Walls」、美しくも切ないメロディを磨き上げ、存分に聴かせた壮大なc/w曲「farewell」という絶妙なバランスの2曲で、我々は彼らの新たな魅力を目の当たりにすることとなった。FEDの2017年最後の取材となったこのインタビューで、最新作についてはもちろん、バンドとして大きな飛躍を遂げた2017年、そして期待が高まる彼らの未来について4人に話を聞いた。

◆たまには明るいメッセージもいいかなと(Яyu)

――2017年を締めくくるシングル『Beyond These Walls』がリリースされました。今回のアーティスト写真はこれまでとガラッと印象が変わりましたね。

Leda:そうですね。自分たちとしても新鮮でした。

Keita:新しいアーティスト写真自体、久々でしたしね。

――ЯyuさんとSujkさんはバッサリ髪を切りましたね。

Sujk:俺は50センチくらい切りました。大分軽くなって、すごく楽です(笑)。

Яyu:俺もかなりバッサリ切ったんですけど、実は今回、メンバー間で髪型の打ち合わせはしなかったんですよ。各々やりたいルックスになって、撮影当日にお互いのイメチェンにビックリする、という感じだったんです。

――その「当日のお楽しみ」感は、「Far East Dizain×JILUKA」スペシャル対談でお聞きしたハロウィンライブのコスプレを彷彿とさせますね。

Leda:確かに(笑)。今回は各々がメイクさんと打ち合わせをして、お互いの色合いだけは教えてもらうという感じでした。

――Ledaさんは紫ですね。

Leda:そうなんですよ。“ザ・バンドマン!”って感じで、私生活が犠牲になっている感がすごいです(笑)。

Keita:俺は今回前髪を上げたんですけど、これまでライブでおでこを出した時にお客さんの反響が良かったので、今回アーティスト写真でもやってみました。

――ヴィジュアルからも期待値の高い作品でした。今回のシングルは今の季節らしい作品だと思ったのですが、季節感は意識しましたか?

Leda:特に意識はしていないんです。でもc/wの「farewell」はストリングスも入っていて、抒情的で冬の感じですよね。

――今回のシングルはどういうテーマで曲を作ったんでしょう?

Leda:リード曲は最初、「Cry My Name From The Light」(2015年11月リリースのアルバム『TONICK DIZAIN』収録曲)や「Inhale」(2016年3月リリースのシングル)に続くような、暗いミディアムテンポの曲を考えていたんです。でも作っている途中で「パーソナルになり過ぎているかな」とか「暗過ぎて自己満になっているかな」と思うようになって。それで、試しにライブを意識した爽やかな曲を作ってみたらこっちのほうが良いなと。

――爽やかで疾走感があって聴きやすい、新鮮な1曲でした。

Leda:これまであんまりなかった垢抜けた感じを出せたかなと思います。聴きやすいのも良かったなと思いますね。

――前作ミニアルバム『DIZAINERVE』(2017年5月リリース)は「ライブのことをすごく考えた作品」ということでしたが、このシングルもその延長線上にあるんですね。

Leda:そうですね。『DIZAINERVE』を作った時に皆さんからすごく良い評判をいただいて、こういうところがFEDの良いところなのかなと思ったんです。それに、ライブでも映えて使いやすい曲というのもわかってきたので、この路線で自分たちを更に推し進めて行けたらなと思った、その延長線ですね。あと、春にアルバムをリリースすることが決定しているので、そこに向けた「こういう方向性はどうかな」という一つの実験でもあって。良い結果になったんじゃないかと思います。

――Ledaさん曰く「本当はいつもの如くにドロドロした曲を表題曲にしようと思っていましたが、これで良かったです!笑 その辺りはアルバムで。」ということだったのでアルバムも気になっています。

Leda:そうそう(笑)。アルバムは曲数が多い分、そういう冒険もできますからね。

――それにしても、今回のタイトル曲とc/w曲のバランスが素晴らしいなと思いました。作曲者(「Beyond These Walls」はLeda、「farewell」はKeita)の個性も色濃く出ていて抜群の聴き応えです。

Keita:俺はヴォーカルなので、曲を作るときはメロディから作るんです。なので、どうしても激しいものより聴かせるメロディになるんですよ。そういう部分ではそれぞれの曲のバランスが取れているのかなと思います。

Leda:こちらも消去法で、「Keitaはこういう曲は作ってこないだろうな」というのはわかっているので、タイトル曲はこういう曲、c/w曲はメロになるだろうなというのは想像がつくんですよね。

――より楽曲のバリエーションが広がった気がしました。それにしても「Beyond These Walls」はЯyuさんの歌詞が驚くほどポジティブですよね。

Leda:そう!

Sujk:珍しいよね。

Яyu:いつも歌詞は夜中に書くのに、今回は朝書いたらポジティブになっちゃった(笑)。いつも暗いながらもサビには明るいメッセージを込めるんですけど、今回は曲頭から明るいんですよね。でも、たまには明るいメッセージもいいかなと思いました。

Leda:やっぱり光を浴びると違うね。実際、日光を浴びている人と浴びていない人で考え方が全く違うらしいですから。例えば北欧みたいに冬の日照時間が30分とか1時間とかしかない土地だと鬱っぽくなっちゃう人も多いらしいし、逆に赤道近辺の人は明るくて、ラテンみたいな音楽が生まれたりするんですよね。

Keita:へー、なるほどね。

Яyu:部屋を明るくするだけで違うらしいよね。

――ちなみにLedaさんは朝昼晩のいつ頃歌詞を書くことが多いんですか?

Leda:…締め切りの手前です(笑)。

Яyu:大体みんなそうだよね(笑)。

Keita:でもLedaの場合、作業は夜から始まったら絶対に朝を跨ぐよね。

Leda:そうそう。眠たくてしんどい朝を経て、それが何周かするっていう(笑)。最初はいいけど、昼間寝て夜起きちゃうと激萎えするんだよね。

――レコーディングの気分も時間帯によって違うものですか?

Leda:やっぱり夜中から始めると「早よ終わらせて寝よ」ってなるけど、時間が早いと余裕があるかも。

Sujk:録るときは窓がない部屋だから、大事なのは体調だけですね。ドラムだから、体が動けば大丈夫。

Яyu:ひらめく時間と録る時間はまた別だからね。

◆Keitaの曲はドラムが難しいんじゃないかという予感が…(Sujk)

――「Beyond These Walls」はBメロがものすごく複雑ですが、レコーディングも大変だったのでは?

Sujk:あの部分はドラムも他の楽器もみんな大変なことをやっているんですよ。

Яyu:ある意味、あれがFEDらしさかもね。

Sujk:Ledaは大体BメロかCメロにぶっ込んで来るよね。Keitaも「Bメロが一番歌いにくい」って言ってたし。よく歌ってると思うよ。

Leda:逆にサビは歌中心だからね。楽器陣にとってはラッキーゾーンみたいな(笑)。

――Bメロには皆さんの技巧が集約されていて何度もリピートして聴いてしまいました。

Leda:良かったです!

Яyu:本当は、Bメロはあれだけ楽器隊が複雑になっているから、歌詞ももうちょっと詰める予定だったんですよ。でも今回、そこをあえて詰めずに伸びやかに歌わせる方向で書いたんです。そうしたら上手くフィットしたので、ヴォーカルも楽器隊に埋もれずに差を出せたなと思います。

――今回は歌詞をあえて詰めないというЯyuさんの優しさ加工が施されているんですね。

Яyu:Keitaは言葉数詰めると難しいみたいで(笑)。でも他は結構忙しかったし、優しさはBメロだけです。本当は言葉数を詰めたほうが洋楽っぽく聴こえるんだけど、あんまり詰めるとブレスの問題が出てくるから。

Leda:Яyuの曲はブレスがないからね。

Яyu:そうなんだよね(笑)。

――リリース前に「Beyond These Walls」は11月25日の下北沢GARDENで行われたワンマンライブ「ALTERED DIZAIN」で、「farewell」は12月20日にIkebukuro EDGEで行われたJILUKAとの2マンライブ「FED×JLK」で初披露されましたが、ライブでやった感触はいかがでしたか?

Leda:「Beyond These Walls」はちょっと前にMVの撮影があったのと、年内に合計3回ライブでやったので大丈夫だったんですけど、「farewell」はすごく大変でした。単純に慣れていないんですよね。

Яyu:出来立てホヤホヤだもんね。

Leda:「thorns」(2017年10月リリースの会場限定シングル)も出来立ての時は本当に大変だったからね。でもこれから余裕が生まれて来たら楽しめるようになるかなと。

Sujk:俺も「farewell」がすごく難しかったです。Keitaの曲は「Fragments」(ミニアルバム『DIZAINERVE』収録曲)に次いで2曲目なんですけど、ドラムが難しいんじゃないかっていう予感が…。

Leda:元がメロが綺麗で割とストレートなので、俺の曲との差が結構あるんですよ。そこにFEDらしさっていうハードな部分を入れようとめちゃくちゃやっちゃうと、めちゃくちゃ大変になっちゃう(笑)。

――『DIZAINERVE』のインタビューでもそんなお話がありましたね。

Яyu:あったねぇ。

Sujk:いやー、「Fragments」は大変ですよ。そして今回も大変でした。

Leda:まぁ俺が悪いんだけどね(笑)。

Sujk:そう! Ledaのところでアレンジした段階で原曲と違う曲になるからね!

Leda:でも「Fragments」の時は結構変えたけど、今回は細かいディテールをやり直したくらいで、ベーシックはほとんど変えなかったんですよ。…まぁ、その細かい部分が大きなダメージになったんですけどね(笑)。俺自身は自分の手癖で考えているから、あんまり難しくないけど、それをドラムに置き換えるとすごく大変みたいで。同じフレーズでも楽器が違うと難易度が急激に変わるから、それにSujkがうまくハマっちゃったというか…

Sujk:うん。ハマっちゃったよね。いつもLedaの手癖にハマるんですよ。難しいです。

Яyu:俺はサビが結構長いので、違いをつけるために色んなフレーズを入れちゃって、ちょっとややこしくなったくらいですね。そんなに難しいことはせずでした。

Keita:色々大変でしたけど、おかげで良い曲になりました。

――ちなみに今回ストリングスが入っていますが、Aiolinのヒカリトさん(Vo、G、Violin、Piano)が参加したそうですね。どういう縁だったんでしょう?

Leda:元々俺にずっと手紙をくれていて、名前は知っていたんです。それで今回、いつもヴァイオリンをお願いする人のスケジュールが合わなくて、せっかくだから彼にお願いしようと思って。

――この作品で初めて会ったんですね。

Leda:そうです。柔軟に対応してくれて素晴らしかったですよ。

――今回、ストリングスも入り、Ledaさんの鍵盤も入り、壮大な1曲に仕上がりましたが、これはKeitaさんのデモの段階からある程度想定していたんですか?

Keita:いや、俺のデモの段階では全く広がりはなかったです(笑)。

全員:(笑)

――それにしても、「farewell」は歌にこれまで以上に情感が込められている感じがしました。

Keita:自分の出しやすい音域もわかった上で作った曲なので、レコーディングの時も気持ちよく歌えました。それが情感のような感じで届いているのかもしれないですね。

――それに、これまでにも〈君〉が出てくる歌詞はありましたが、今回は歌詞もタイトルもよりリアルな感じがします。

Яyu:あ、実体験?

Keita:いやいやいや、ただ単に締め切りに追われていて、その焦りがストレートさに繋がったのかなと(笑)。

Leda:確かに、リアルに締め切りに追われてましたからね。

Keita:そうなんだよね。でも、今後もリアリティを追求していきたいと思います。

全員:(笑)

◆方向性が見えてきた1年(Keita)

――ところで、先日Яyuさんは「Disgracer」のスラップパートを新しくするべく練習をしていたそうですが、FEDは定期的に楽曲の刷新が行われているんですか?

Яyu:ライブの時間が長いとみんなのソロ回しがあるんです。毎回同じことをやっているとマンネリ化するかなと思って、そこは自由にやってますね。「Disgracer」は元々ギタースラップだけなんですけど、ベースでもやろうと思ったんです。Ledaはたまにソロに関係なくフレーズを付け足したりしているし。

Leda:単純にフレーズを忘れてラインが変わったりね(笑)。

Яyu:いやいや、それはないやろ(笑)。

Leda:だって音が詰まっていると1秒間に何音も弾くから、1回忘れちゃうと元に戻って来られないんですよ。まさに一瞬の出来事で。

Sujk:一瞬で遠くに行っちゃうんだな。

Leda:そうそう。それだったら違うラインにしようかなと。

――その一瞬でアレンジするのはさすがです。Sujkさんはライブ中にそういうことがなさそうな印象ですが。

Sujk:俺もいっぱいありますよ。頑張って少なくしていきたいです。

Leda:でもSujkはめちゃめちゃリハに入ってるからね。

Sujk:いやだって本当にね…大変なんですよ(笑)!

Leda:彼の場合は聴けばわかる大変さですよね。でもこうやってSujkがちゃんとやってきてくれるから本当に助かってます。

Sujk:…頑張ります!

――さて、この取材が2017年最後ということですが(取材は2017年12月末)、今年は皆さんにとってどんな1年でしたか?

Leda:2017年は『DIZAINERVE』を出したことで幅がすごく広がって、ライブのバリエーションが増えたなと。次のフルアルバムを出したら更にいろんなことができるんじゃないかと思っています。2018年が楽しみです。

Sujk:メンバー間の仲がまた良くなったと思います。遠征で長い時間一緒にいることもあって、仲良くなれたんじゃないかな。

Keita:…(黙って首を傾げる)。

Sujk:あれ!? …まぁこういうやり取りができるようになったのも、何でも言い合えるメンバー間ならではですね(笑)。

Keita:こうやってメンバーの仲が良くなったことが、音楽に表れているのかなと。前は探り探り音楽を作っていたんですけど、段々方向性が見えてきた1年だったと思います。

Яyu:バンドとしてやれることが増えたと思いますね。曲数も多くなってワンマンの違いも出て来たし、アコースティックをやり始めてFEDはこういうのもできるんだっていう発見もあったし。Keitaの曲も評判がいいし。2018年に期待ですね!

Sujk:Keitaは2017年に2曲も作ったからね。

Keita:しかも下半期で2曲だからね!

Leda:実際、今回の曲でKeitaの次の曲に対する期待が上がりました。

Keita:…スランプに陥らないように頑張ります!

――そういえば、Keitaさんはスランプに陥っていたそうですね。

Keita:そうなんですよ。前回「Fragments」を1曲作ってスランプに陥って、今回無事脱出したという。なので次のフルアルバムでも頑張って曲を作りたいと思います。

Leda:でもこうやって歌ものをKeitaが担ってくれるから、自分はそれ以外の曲の選択肢が考えられるし、Яyuが歌詞をやってくれるようになったことですごく楽になりました。ありがたいです。

Яyu:俺、FEDに入ってから歌詞を書くようになったんですよ。最初は探り探りだったんですけど最近はわかってきました。

Leda:最近はそれが板についてきたからЯyu とKeitaにやり取りをしてもらっているんです。Sujkも自分でやってきてくれるし、俺が全部に関わらなくても良いものが作れるようになったというのはすごく大きいですね。やり方の基盤が固まった感じがします。

Яyu:よりメンバーの魂が籠っているものができるようになったよね。

――フルアルバムがますます楽しみです。

Leda:会場限定シングルの『thorns』から今回のシングル、次のフルアルバムとずっと流れが続いているので、このままの良い流れで作れたらなと思います。

――3月にはFar East Dizain presents ONEMAN TOUR 2018 『The drawing of the ALTERED DIZAIN』も始まりますね。初日と二日目の千葉はKeitaさんの出身地ということで、何か催すそうですが。

Keita:何かしらやろうかと思っています。最初、茹で落花生を無料配布しようかなと思ったんですよ。物販に置いておいて自己責任で持って行っていただくという。

Sujk:Keitaが朝一で仕込みからやるんでしょ?

Keita:買い出しから行くよ(笑)。ということで未定ですけど、楽しみにしていただけたらと思います。

――さらにART POP ENTERTAINMENT PRESENTS presents NoGoD×UCHUSENTAI:NOIZ×FED Tour 2018 『 THE ULTIMATE TRIANGLE 』にも参加が決定していますね。

Leda:今まで行っていない岡山や福岡、神戸にも行くんですけど、これまで遠征してもらっていた人たちに地元で観てもらえるのは楽しみですね。NoGoDさんとUCHUSENTAI:NOIZさんに、こういう機会をいただいてありがたいなと思います。頑張りたいです。

――「Beyond These Walls」のMVにポーランドやイギリスからも「来てほしい」というコメントが寄せられていました。Vifに初登場した時のインタビューで「日本以外の人達にもこんな日本のバンドがいるんだということを知ってもらいたい」というお話もありましたが、現実的になっているのでは?

Leda:海外にもぜひ行きたいですね。アジア圏でもいいですし。

Keita:パスポート取らなきゃな…。

全員:(笑)

◆2018年は怪我と風邪に気を付けつつ元気に駆け抜けたい(Leda)

――今回のMVはたくさんのカメラを配置するというこれまでにない演出や、途中にソロシーンもあったりと、とても新鮮な作品でしたが、撮影はいかがでしたか?

Leda:確かにこれまでイメージシーンは撮ってもあまり使わなかったんですよね。でも、今回はあえて入れてみました。曲が撮影ギリギリにできたので撮影は大変でしたね。撮影の日に1日に何回も弾くのでそこで慣れるんですけど。ちなみにKeitaはその次の日が「farewell」の歌詞の締め切りで、リアルに締め切りが迫っていたという(笑)。

Keita:そうなんです…。

Яyu:俺もMVの前々日に締め切りでした。ベースを録らなきゃいけなかったので。

Leda:俺は珍しく自分の締め切りじゃなかったから、超他人事でしたけどね。「頑張ってね~。…寝よ」みたいな(笑)。でもその代わり俺は、その後のCDのマスタリングの時が大変で寝られませんでした。本気で間に合わないと思ったし、心身ともにボロボロだったから、マスタリング前日の昼頃にダメ元で日程を変えられないか聞いてみたんです。そうしたら、意外に1週間弱くらい伸びて。それがわかった瞬間、寝ました。

Яyu:あるある(笑)。

Leda:でもそれによって、曲がある状態で思わぬ猶予ができたので、音を見直してもらったりできてすごく良かったです。

――貴重な猶予でしたね。今回、かなり厳しいスケジュールの中での制作だったんですね。

Leda:まぁ、いつもなんですけどね(笑)。『thorns』の時は死んだな…あ、でも『TONICK DIZAIN』も、『ZENITH/NADIR』(2016年12月リリースのシングル)も…

Keita:毎回なので鍛えられてます(笑)。

Яyu:『Weight of sins』(2016年5月リリースのライブ会場限定シングル)もだよね。

Leda:あれは辛かった!

Яyu:『Weight of sins』はTSUTAYA O-WESTでの2ndワンマンでMVの撮影をしたんですけど、曲が出来上がったのがライブの前日だったんですよ。

Keita:なので、ステージにでっかいカンペを用意しました。

Leda:バックはさすがに早めにできていたんですけど、歌は修正できないじゃないですか。あの撮影はそういうヴォーカルならではの大変さがありましたね。

Keita:Sujkは2ndワンマンの時、風邪ひいてたよね。

Sujk:そうそう。39度近く出て、てっきりインフルエンザかと思って病院で調べたら、幸い違って。でも、ライブの前日か前々日に高熱を出したから、ライブに出られないかもしれないと思いました。病院でインフルエンザじゃないことがわかって喜んでいたら先生に、「何でそんなに喜んでるの?」って言われましたけど(笑)。ライブは飛ばせないのでインフルエンザじゃなくて本当によかったです。

Leda:こんなめちゃくちゃ叩く人の代わりなんていないですからね。でも、人が風邪をひいていると、Яyuは「みんな体弱いなー」とか言うくせに、自分もよく風邪ひくよね。

Яyu:ちょっと! 言わせてもらっていい!? 生放送の時に熱を出して休んだらLedaが「代わりに『Weight of sins』の歌詞書いて」って送ってきたんだよ。マジしんどかった!

――病欠中にかなりハードな宿題を出されたんですね。

Яyu:ハード過ぎて!

Keita:休まなきゃよかったって思った?

Яyu:うん(笑)。

――それにしても、まさか2017年の年の瀬に2ndワンマンライブの秘話が聞けるとは思いませんでした。

Leda:古の話ですからね。

Яyu:武勇伝だよね。

Leda:そういえば俺、始動当初のライブでジャンプして、足の中指の骨にひびが入ったことがあったな。当時の衣装の足袋でライブをしていて、着地がよくなくて。最初は大丈夫だったのに、一人で車で家に帰ったら駐車場から家に入るまでにものすごく痛くなって。中指が痛いだけで全然歩けなかった。Keitaも目を負傷したことがあったよね。

Sujk:あとはЯyuが怪我しないのを祈るのみです。ステージから何回も落ちてるから。

――Sujkさんも先日のJILUKAとの2マンで華麗なスライディングを披露していましたよね。

Яyu:あれね(笑)!

Sujk:見てますねぇ(笑)。転んだんですよ。

Leda:しかも叩いていないときに、はっちゃけ過ぎて(笑)。今年最後のライブで気合いが入りまくっていましたからね。ということで、2018年は怪我と風邪に気を付けつつ元気に駆け抜けたいと思います!

(文・後藤るつ子)

ARTIST PROFILE

Far East Dizain

<プロフィール>

Keita(Vo)、Leda(G)、Яyu(B)、Sujk(Dr)の4人からなるロックバンド。2015年4月に結成し、同月1stシングル『DIZAINIZE – EP』を、11月には1stアルバム『TONICK DIZAIN』をリリース。11月に渋谷WWWで初ワンマン公演“DIZAINIZM”を行った。以降、シングル『Inhale』『ZENITH/NADIR』、2017年5月にミニアルバム『DIZAINERVE』をリリース。2018年3月から「ART POP ENTERTAINMENT PRESENTS presents NoGoD×UCHUSENTAI:NOIZ×FED Tour 2018 『 THE ULTIMATE TRIANGLE 』」への参加、ワンマンツアー「Far East Dizain presents ONEMAN TOUR 2018 『The drawing of the ALTERED DIZAIN』」の開催が決定している。

■オフィシャルサイト
http://fareastdizain.com/

【リリース情報】

Beyond These Walls
2017年12月27日(水)発売
(発売元:DIZAIN Records)

Beyond These Walls
(CD)
DZRCD-007
¥1,200+税
amazon.co.jpで買う

【収録曲】

01. Beyond These Walls
02. farewell

※ショップ特典/インストアイベント情報
http://fareastdizain.com/discography/

【ライブ情報】

「ART POP ENTERTAINMENT PRESENTS presents NoGoD×UCHUSENTAI:NOIZ×FED Tour 2018 『 THE ULTIMATE TRIANGLE 』」
3月3日(土)阿倍野ROCKTOWN
3月4日(日)神戸VARIT.
3月6日(火)福岡DRUM Be-1
3月8日(木)岡山IMAGE
3月9日(金)名古屋ReNY limited
3月20日(火)TSUTAYA O-WEST

「Far East Dizain presents ONEMAN TOUR 2018 『The drawing of the ALTERED DIZAIN』」
3月17日(土)Route Fourteen
3月18日(日)Route Fourteen
3月31日(土)心斎橋CLUB DROP
4月1日(日)心斎橋CLUB DROP
4月7日(土)名古屋ell.SIZE
4月8日(日)名古屋ell.SIZE
4月14日(土)池袋EDGE
4月15日(日)池袋EDGE