ライブレポート

2011.10.10
the GazettE@東京国際フォーラムホールA
the GazettE LIVE TOUR11『VENOMOUS CELL』

 

 

圧倒的な完成度を誇るニューアルバム『TOXIC』。発売から5日、実に6年ぶりとなる東京国際フォーラムホールAを皮切りに、全国26公演が行われるthe GazettE LIVE TOUR11『VENOMOUS CELL』がスタートした。

このアルバムの曲たちを彼らが一体どう魅せてくれるのか、会場は期待と不安が綯い交ぜになった興奮が渦巻いていた。

 

不意の暗転。その闇を切り裂くように鳴り響くSE。

湧き上がる歓声の中、1曲目から手加減なしのフルスロットルでスタートしたライブは、限界など知らないかのように、曲を追うごとにヴォルテージを上げていった。

「とばしていこうか!」

RUKIのこの一言と共に響いた「THE SUICIDE CIRCUS」のデジタルなイントロ。激しいサウンドと妖艶な歌声が織りなすめくるめくステージに酔いしれる。

 

激しく、甘やかに、飄々と、そして真摯に歌い上げるRUKI、エレガントに衣装の裾を揺らしながら華やかなギターラインを奏でる麗、繊細な音色と官能的な仕草でオーディエンスを翻弄する葵、テクニカルなベースで魅了するれいた、力強く揺るぎないドラミングを響かせる戒。彼らが突き付けた、とてつもない熱をはらんだステージに、思わず身を乗り出し、瞬きすら忘れて見入ってしまう。

 

「久しぶりのツアーで皆さんに会えて、心がときめいております。皆さんはまだ新曲が体に入っていない人もいると思います。見ているとそんな感じ。このツアーでこのアルバムをひとつ、ひとつ作り上げていきましょう。これが本当の意味でライブを一緒に作るってことだと思う」

 

RUKIが口にした言葉に、会場からは大きな拍手が沸き起こる。

この日、初めてライブで目にする曲たちに、客席に少々の戸惑いがあったことは否めない。しかし“喰らいつく”という言葉がふさわしく、メンバーの煽りに客席は全身で応え、それを満足げな表情で見つめるメンバーの姿が印象的だった。

要所要所に配されたこれまでのライブの定番曲たちはコンセプチュアルなライブにさらなる深みを加え、耳慣れたイントロに、待ってましたとばかりにモッシュが沸き起こり、ジャンプ・アップでは会場の耐震性を真剣に心配してしまったほどの激震が起こる。

響き渡る轟音、色とりどりのライトの中で奏でられる力強く鮮やかなメロディ。いつもと変わらぬthe GazettEの鮮烈なアクトに圧倒され、本編は幕となった。

 

興奮冷めやらぬ会場に沸き起こるアンコールの中、登場したれいたと戒。始まったのは言うまでもなくRide with the Rockers! リズム隊が繰り広げる重低音の応酬に会場は拳で応え、そこに葵と麗が姿を現すと、会場の興奮もマックスに。エモーショナルなセッションを繰り広げた。

 

圧巻のセッションから息つく間もなくレオパードのコートに身を包んだRUKIが登場。

「盛り上がってますか? 戸惑いつつも頑張っている感じが初々しい限りです。ツアーが終わるころにはもっともっとかっこ良くなっていると思います」

この言葉を裏付けるかのように「DISCHARGE」ではこの日一番ともいえそうな激しいコールとヘドバンの嵐が巻き起こり、大団円という言葉がふさわしい華やかな終幕となった。

 

この日、ツアー最終日となる2012年1月14日横浜アリーナ公演が発表された。アルバムの楽曲たちが今後さらなる変化を遂げるであろうことは想像に難くない。目の前で繰り広げられた実に頼もしいステージが、最終日にどんな姿になっているのか、今から待ち遠しい。

 

(文・後藤るつ子)