第二撃! 4バンド ヴォーカリスト対談その2

攻撃ハ最大ノ防御ナリ。インタビュー

『攻撃ハ最大ノ防御ナリ。』出演4バンドのヴォーカリスト対談第2弾。景夕(Kra)、シン(ViViD)、レン(レイヴ)、レイ(the LOTUS)が再び登場!

イベント『攻撃ハ最大ノ防御ナリ。』が近づく中、4人のヴォーカリストによる先輩後輩対談、後編をお届け! 今回も前回に引き続き、時に赤裸々に、時に真面目に、彼らならではの視点で存分に語ってもらった。さらに踏み込んだお互いのバンドの魅力、そして初の日比谷野外大音楽堂のヴォーカリストならではの攻略法まで、4月5日のイベント当日がさらに楽しみになる4人のトーク、ご覧あれ。

◆バンド裏話~4人編成編~

――今回のイベントでは様々なバンドが一堂に会しますが、お互いのライブの印象を教えてください。

シン:Kraさんは4人とも個性的なんです。俺は4人のバンドを組んだことがないんですけど、フォーメーションがいいなと。世界観がしっかりしているんですよ。観ていて新鮮だし勉強になります。特に靖乃さん(Dr)がいい。いつも笑顔をくれるんですよ。

――靖乃さんはそんな癒しのオーラを発しているんですか?

景夕:いや、あれは癒しじゃないね。

シン:癒しではないですね…。でも、「照明がスティックにあたるからライトの位置変えてくれない?」って言っている靖乃さんが好きなんです。一緒にツアーを回っていた時に「こんなにこだわるんだ! すげー!」と思って。

景夕:それライブじゃなくて、リハの話だよね(笑)。でも、照明さんがしっかり位置決めした後に言うんですよ。こっちも、「え、今それを言うの?」ってなりますよね。うちのメンバーはびっくりさせられることが多いんです。個性的って言ってくれたら良い意味に取れるんですけど、全員我が道しか行かないですからね。

シン:4人が2対2で陰と陽に分かれている感じですよね。あ、でも結良さん(B)はちょっと違う感じだな。話しかけてはくれるんですけど、何か違うことを考えながら話している気がする。

景夕:わかる。あいつね、人と話すとき、何か含んでるんだよ。たまにニヤついてるもん。

シン:本当に話したいことは違うんだろうな、って思う時があります。

景夕:でも最初は隠しているのか、言わないつもりでいるのか知らないけど、結局言っちゃうんだよね。顔にすぐ出るし、隠すことができないんです。だからシンが思っているほどの深さはないのよ。話しかけるきっかけがわからなくて、「今、シンくんはどういう状況かなー?」ってジャブで話しかけている時が、“何か違うことを考えている顔”だと思うな。でもその後すぐ聞いちゃうからね。

シン:なるほど! 靖乃さんはジャブもなく、すぐに聞いてきますよね。

――本当にみんな性格が違うんですね。

景夕:うちは全員バラバラです。でもさっき4人バンドが良いって言ってくれたけど、俺は5人バンドがうらやましくて。最悪なのが話し合いで意見が2対2に割れた時なんですよ。多数決ができないからミーティングだけが、ずーーっと続いていく。もしその時に誰かもう1人いたら、片方の意見に寄ってくれて2対3になるかもしれないじゃないですか。しかもうちの場合、例えば俺とタイゾ(G)が言い合っている時に、あとの2人が参加すればまだいいけど、我関せずで、俺らだけが言い合ってますからね。そんな時、もう1人いたらそいつは来てくれるかもしれない。あと、ライブでもセンターに集まるときに3人だとすごく寂しいんですよ。3人でせっかく集まっても、後ろでスゲー派手にドラム叩いてるやつがいて、「お前ちょっと考えろよ!」ってなるし。

シン:靖乃さんタッパあるから…(笑)。

景夕:だから5人バンドを見てると「いーなー」って思いますね。

レイ:しかし、その「一人増やしたいな」から、テキーラ東京は一気に人数が増えましたね。

景夕:そう、全部で10人だからね。そして、たまに靖乃にはドラムを叩かせない!っていう(※テキーラ東京では靖乃改め「西田イン・ザ・スカイ」はDr&パフォーマーとして活躍)。

レイ:拝見しましたが、踊るんですよね(笑)。

景夕:そうなの。目立ちたいんだったら前に行っていいよと。優しさです。とは言え、総勢10人なのでイベントではどうしようか思案中です。

◆バンド裏話~5人編成編~

――5人バンドのViViDの魅力は何でしょう?

景夕:観ていると、シンがすっげー頑張っているのが伝わる。

シン:それなんか悲しいですね。

景夕:そういう意味じゃなくて(笑)! ViViDも結構個性的なメンバーが集まっているんですよ。同じヴォーカルから見ると、その個性的なメンバーを何とかまとめようとしているように観えるんです。ヴォーカルとしての役割をしっかり果たそうとしてるのが、すごく伝わるバンドですね。

シン:でもそれ最近やめたんです。

景夕:え、やめたの!? ちょっと、それ早く言ってくれないと!

全員:(笑)。

シン:すいません。俺もKraさんと同じようにやってみようと思って。

レイ:やってみてどうでした?

シン:楽でしたねー。ヴォーカルがバランスを取ろうとすると、メンバーが好きなことをし始めるんですよ。だからもういいや!と思って、頑張らないを頑張ることにしました。その分、自分の世界観を出してみようと思って。

――イベントでは頑張らないを頑張っているシンさんが観られるんですね。

シン:そうです。そしてうちのバンドは個々なので、5ではなく、1、1、1、1、1なんです。バンドとしてはありえない感じを楽しんでいただければと思います。

景夕:色が5つ見えるってことだね。

シン:そうですね。それぞれ違った色が出ているので、楽しいと思いますよ。

景夕:個性がわかりやすいバンドだな。

シン:まさに。解散発表をしたら俺も肩の荷が下りたので、あとはViViDとしてファンの人に向き合いつつ、お世話になった事務所に恩返しをしようと思っているんです。このイベントが最後のご奉公なので、全力を出し尽くそうと思います。今しか見られないViViDですよ。

景夕:これから今まで見えなかった新しいシンが見えてくるってことだね。

シン:もう景夕さんが知っている俺ではないと思います。

景夕:…そんな遠いところに行ってしまったの?

シン:(笑)。性格とかは変わらないんですけど。もちろん、みなさんのライブが楽しみだし、同じ事務所として一緒に立てるステージを楽しみにしています。

景夕:4月5日が楽しみだね!

――では、レイヴとthe LOTUSの魅力を教えてください。

レン:俺らは同じ時期に事務所に入ったんです。同じイベントに出たりしているので、お互いのライブはかなり観ていますね。

レイ:本当に真逆のバンドだと思うんです。こちらからすると「なんて自由なバンドなんだろう」と思うし、お互いその話をよくしますね。

レン:真逆だからこそ一緒にやってみたいとお互い思うんでしょうね。自分たちにないものを持っているから。3日前くらいにも、「ああいう曲を自分たちもやってみてーなー」ってレイさんに話しましたよね。

レイ:そうだね(笑)。レイヴのステージは、ひたすらテンションを上げたレン君がそこにいる、それ推しの雰囲気です。

レン:俺は元気よく動くステージングが好きなんですけど、レイさんは立ち姿だけでかっこいいじゃないですか。スラッとしている感じ、うらやましいっす。

――レイさん、レンさんはちょうど、この先輩2バンドを見てバンドを始めた世代ですよね。

景夕:見てくれてた?

レイ・レン:もちろんです!

レン:ちょうど先輩方のバンドが活躍し始めた頃から観ていました。

シン:さっき、伊織君(the LOTUS/Dr)が「ViViDがきっかけでバンドを始めました」って話しかけてくれたんですよ。嬉しかったな。最近そういってくれる子が多いんですよ。

レン:俺は着うたフル®をDLしました。

レイ:自分はCDを買ったのを覚えてます。

◆イベント攻略法

――この4バンドが揃うだけでも面白そうですが、当日は全12バンドが出演します。皆さん、なかなかの個性派揃いですよね。

景夕:そうですね。頭おかしいのが揃ってます(笑)。これはもちろん褒め言葉ですよ。ヴォーカルは頭おかしくないとやっていけませんから。普通の感覚だと他のメンバーに潰されちゃうかもしれない。

全員:(深くうなずく)

景夕:メンバーが「こいつ、いつもわけのわからないことを言ってるな」って言っているくらいがちょうどいいんですよ。ダウト、SCREW、BORN…全員ピンポイントに世間とズレてますからね。

――それでは最後に、4月5日のライブに向けた意気込みをお願いします。

景夕:今回、これだけ色のあるバンドが集まって、さらに、みんなでミーティングをして、そこから広報担当とかデザイン担当を決めたんです。今までのイベントでは、ここまでメンバーが関わったことはなかったけど、今回は全バンドがイベントの全てに関わっているんですよ。だから、これまで以上にいろんなことができるし、アイディアも浮かんでくる。そうやってできあがったイベントを楽しみにしていてください。

シン:みんな仲間だけど、それぞれのバンドが、それぞれの志を持って戦うと思うので、観ていて楽しいと思いますよ。ViViDも負ける気はないし。「なにくそ!」とか「こんちくしょー!」っていうパワーってすごいんですよ。あとは他のバンドのカラーもあるので、その日はテーマパークみたいな気分にさせてあげられたらいいなと思います。

レン:色々考えても仕方がないので、レイヴは自由にやらせてもらいます。あと、当日はライブ以外にも色々用意しているので、ディズニーランドより楽しくできたらなと思います(笑)!

レイ:多くの人の心が混ざったものがどうなっていくのかを見届けてもらいたいですね。それぞれのバンドさんに、それぞれの色があると思うんですけど、それが混ざった時にまた個々も変わってくると思うので。ぜひ、お楽しみに。

(文・後藤るつ子)


Kra

<プロフィール>

2001年9月結成。景夕(Vo)、タイゾ(G)、結良(B)、靖乃(Dr)による4人からなるロックバンド。「Märchen ROCK(メルヘンロック)」を根底のコンセプトとしながらも、生み出す楽曲は非常に幅広く、多様な楽曲による緩急を付けたステージパフォーマンスに定評がある。14周年目を迎える今年9月11日(金)渋谷公会堂にて、Kra 14th anniversary LIVE【届け 届け 君の所へ・・・】を行うことが決定している。

【リリース情報】


YZPS-8003
¥6,500+税
片面2層
約140分収録

『Joker of Despair from『zero』 @2013.12.24なかのZERO大ホール』
2014年4月23日(水)発売
(Peace&Smile music)

【リリース情報】


初回限定盤
【CD+DVD】
YZPS-10009
¥3,000+税

通常盤
【CD】
YZPS-10010
¥2,600+税

『サタヒナト』
2014年4月23日(水)発売
(Peace&Smile music)

ViViD

<プロフィール>

2009年3月結成。シン(Vo)、RENO(G)、RYOGA(G)、イヴ(B)、Ko-ki(Dr)の5人からなるロックバンド。Melodix Mixture Rockをコンセプトに、ラップやハードな曲調でミクスチャー要素も融合させたサウンドが特徴。2011年1月シングル『「夢」~ムゲンノカナタ~』でメジャーデビュー。驚異的なライブ動員増加を記録し、海外でも人気を博す。2015年4月29日(水)のパシフィコ横浜 国立大ホールでの公演をもち、活動を終了する。

【リリース情報】


初回生産限定盤A
【2CD+DVD】
ESCL-4375~7
¥5,000+税

初回生産限定盤B
【2CD】
ESCL-4378~9
¥3,700+税

スペシャルボーナストラック盤
【CD】
ESCL-4380
¥3,000+税

『ViViD THE BEST』
2015年2月25日(水)発売
(ERJ)

レイヴ

<プロフィール>

2012年8月18日、福岡県で結成。 メンバーは、レン(Vo)、nisa(G)、みくる(G)、悠(B)、凪(Dr)の5人組。2012年12月24日にミニアルバム『フラチズム』をリリースし、2013年は全国ツアーも行うなど、精力的に活動を展開する。2015年3月25日にはニューミニアルバム『ヨクバリーゼ』のリリースが決定している。

【リリース情報】


初回限定盤
【CD+DVD】
PSIS-30039
¥3,000+税

通常盤
【CD】
PSIS-50038
¥2,700+税

『ヨクバリーゼ』
2015年3月25日(水)発売
(PS COMPANY/IndiePSC.)

the LOTUS

<プロフィール>

2014年、Ryuto(G)を中心に、レイ(Vo)、Rian(G)、翼(B)、伊織(Dr)の5人により結成。“高貴な世界観”を貫き通す王道ヴィジュアル系ロックの頂点を目指し、2014年6月よりライブ活動開始。2015年4月からPS COMPANY所属後初となる、「Providenceの目」をテーマにした3部作ミニアルバムの3か月連続リリースが決定している。

【リリース情報】


初回限定盤
【CD+DVD】
PSIS-10021
¥2,500+税

通常盤
【CD】
PSIS-10022
¥2,148+税

『Providence of BIONIC』
2015年4月8日(水)発売
(nouveau parfum)