摩天楼オペラが待望のNew EP『Chronos』をリリースする。美麗なメロディとラウドでモダンなサウンドに彩られた最新作は、“新たな摩天楼オペラ”を感じさせる圧巻の出来栄え。JaY(G)、響(Dr)も加わったことで、これまで以上に重厚さを増した珠玉の5曲を、是非じっくりと堪能していただきたい。
さて――今回のタイトルに冠した“Chronos”とはギリシア神話に登場する時間の神の名だが、この言葉は、「同調させる(synchronize/シンクロナイズ)」という言葉の元にもなっている。それにちなんで、Vifでは今回メンバー5人の同調力を測るべく、シンクロクイズに挑戦してもらった。その模様を収めた映像と共に、メンバーによるEP全曲解説をお届けする。きっと、摩天楼オペラの新たな魅力に触れられるはずだ。
メンバー5人の同調度合いがわかる、シンクロクイズを実施!
メンバーによる、EP『Chronos』全曲解説!
Q1.今回の作品を一言で表すと?
苑:新摩天楼オペラ
JaY:モノトーン
彩雨:うつろい
燿:かいしんの いちげき!
響:最強
Q2.各曲の聴きどころは?
1)Chronos
苑:作曲の段階から新たな摩天楼オペラを作る挑戦でした。日本語のシャウトをしたり、冒頭アカペラにハモを入れたり、ヴォーカルとしても挑戦した曲です。
JaY:苑さんが持ってきたメロを聴いた瞬間、こういう構成が頭の中で鳴ったのでそれを具現化した。
彩雨:サビのピアノ
燿:最近のベースアレンジのこだわりで、同じセクションでもなるべくベースラインを完全にはループさせない(それがフィルの音符一つだったとしても)というテーマが自分の中であるのですが、まずはこの曲から曲の展開に合わせてアレンジしました。
響:今までの摩天楼オペラにはなかったラウド的なアプローチが印象的な曲となっています。イントロ、アウトロ、ブレイクダウンのフレーズの細かいリズムパターンに目が行きがちですが、フィルインなどもかなりこだわっているのでその辺にも注目して聴いてみてください。MVも最高にカッコいいのでそちらも是非!
2)Kiss
苑:実はサビに声を重ねまくっています。確か7声ぐらい。この曲は歌いやすいと思うので、カラオケでも愛される曲になってほしいです。
JaY:パンクロックな感じ
彩雨:ギターソロ裏のストリングス刻み
燿:ライブで盛り上がりそうな勢い重視な曲ではありますが、ベースのプレイ的には今回の5曲中では一番難しいかも。細かく聴いてみてください。
響:この曲はとにかく僕の得意なフレーズを勢いで叩いてみました。元々2曲目を作ろうとして作った曲なので、構成自体もシンプルでアップテンポな曲に仕上がっています。ドラムフレーズも僕的にはシンプルなつもりだったんですが、メンバー曰く全くそんなことはないようです(笑)。
3)Silence
苑:実は意外と歌のキーが高く、しかもそれが持続するので、1番歌入れを頑張った曲です。サビ上ハモで一瞬ファルセットになるところがあるんですが、そこがJ-POPぽくてお気に入りです。
JaY:彩さん節炸裂!
彩雨:サビ直前のシンセ
燿:イントロ、Aメロ部分はずっと16分を基本に装飾音を入れながら刻んでいるのですが、ツーフィンガーをキープする練習になると思うので、ベースをプレイされる方は是非プラクティスフレーズに加えてみて下さい。
響:この曲はAメロのように細かいフレーズもやりつつ、間奏では「Chronos」でのラウド感を意識してキックを細かく踏んでみました。また、このEPもコンセプトである恋愛ストーリーですが、この曲のシーンから二人の間に少し暗雲が立ち込めてきます。ここから絶対3曲連続で聴いてほしいので、その解説は次の曲で。
4)Reminiscence
苑:曲締めのGとVoのところがお気に入りです。ここもなんですがJ-POPを感じるんです。歌っていて気持ちの乗るメロディーですね。
JaY:歌謡曲風に作ってみた。
歌詞が共感する人にはすると思うよ。
彩雨:イントロの低音感
燿:イントロとサビのベースのフレーズ、同じようで実は違うのです。イントロはギターのリフに合わせつつサビの展開を提示、サビに入ってから広がっていくイメージです。
響:好きな曲というと「叩いていて楽しい」などの話が加わってきてしまうのであれですが、聴くという意味では僕がこのEPで一番好きな曲です。というか摩天楼の曲の中でベスト3くらいに入るかもしれない。とにかくメロディーと声と歌詞の世界観が最高にマッチしてます。この曲に関しては、ドラムは味付け程度に聴いてください。
5)Anemone
苑:伸びやかなメロディーが歌っていて心地いい曲です。早くライブで歌いたい。ライブではすごく気持ちのいい空間が生まれるんじゃないかなと予想しています。
JaY:摩天楼オペラには無かった曲を作ってみました。
皆さんどうでしょう?
彩雨:冒頭サビ直前の効果音
燿:曲調がメタル感・ラウド感がありながらも歌メロはキャッチーという印象。ベースもその要素を意識してアレンジしました。最終的には大分聴いていて心地よいベースのアレンジが出来たと思います。
響:イントロの細かいキックや、2サビラストのブラストビートなど、なんだかんだ「Chronos」よりも激しいドラミングをしています。そんな中でBメロではかなり細かいフレーズを入れているのでそこにも注目してください。そして必ず歌詞を見ながら1曲目から聴いて大サビで号泣してください。
Q3.今回の制作で、新たに取り入れたことはありますか?
苑:今までとの一番の変化はレコーディングエンジニアさんを変えたことです。JaY(G)と響(Dr)のラウドやメタルコアな音を打ち出すには、その畑のエンジニアさんに頼んだほうがいいと判断しました。モダンな音に仕上がったと思います。
JaY:7弦ギター導入
彩雨:シンセに限る話ではないですが、レコーディングエンジニアを含め、レコーディングのやり方が変わりました。
燿:音作りを変えました。
響:先述したように今回はラウド的なアプローチをしたため、それに合わせてエンジニアさんを変更しました。モダンな音作りでは間違いなく日本一だと思っているSLOTHREATの克哉にお願いし、今回の楽曲にぴったりな最強すぎる音に仕上がりました。
Q4.全国ツアー「Chronos TOUR 2020」はどんなツアーになりそうですか?
苑:残念ながら5月公演は延期になってしまいました。ツアーセットリストとしては、『Chronos』5曲を主軸にライブでしか魅せられないアレンジを入れていこうと思っています。6月はライブしたいですね。
JaY:コロナで延期になってしまったけど、いつ始まってもいいように準備万端です。
彩雨:初めて行く場所もあるのと、久々の長期での旅もあり、各地で美味しいものを食べるのが楽しみです。一部延期となってしまい、残念です。
燿:今、新コロナウイルスの影響でツアーをいつからスタート出来るか不確定な状況ではありますが、いつでもすぐライブ出来るように準備はしています。ツアーがスタートしたら、まずはライブが出来ることに感謝して楽しみながら、『Chronos』の5曲をお客さんと一緒に成長させていきたいです。
響:結局5月のライブは延期となってしまいましたが、とにかく早くこの5曲をライブで聴いて欲しい気持ちでいっぱいです。楽曲を聴けば新しい挑戦をしていることは伝わると思いますが、ライブに関しても、良い意味で今までと全く違う空間を作り上げる自信があります。とにかく今はたくさん聴いて待っていてださい!
Q5.この企画を見てくれた方にメッセージを。
苑:いつも応援していただき、ありがとうございます。どんどんと活動の場が狭まる中、こうして新しい音を届けられることが嬉しいです。先の見えない状況ですが、この『Chronos』が少しでも生活の光になればいいなと思います。6月ライブ会場で会いましょう!
JaY:まず君が1番だ!
早く会える事を祈ってる!
サンクス。
彩雨:次はどんな企画になるのか、お楽しみに!
燿:『Chronos』、摩天楼オペラが今、自信を持って世に出した作品です。これを聴いてくれた誰かの「記憶に残る1枚」になってくれること、色々ある人生のその時々の中で「思い出す1曲」がこの中にあれば、嬉しいです。是非、聴いてみてください
響:まあ絵に関しては僕がいるのでシンクロするわけがないですよね、でも人の絵を理解する能力に関してはそこそこあったんだなって思いました(笑)。
ただ文字で回答する方に関しては、思っていたよりもシンクロしていて、特に音楽に関して考えていることはみんな同じなんだなってことを再認識しました。是非楽しんで見てください!!!
(文・後藤るつ子)
摩天楼オペラ
<プロフィール>
苑(Vo)、JaY(G)、燿(B)、響(Dr)、彩雨(Key)の5人から成るロックバンド。「摩天楼」+「オペラ」=「現代的なものと伝統美の融合」をコンセプトに2007年結成。ロックなバンドサウンドにシンセサイザーや合唱を取り入れた、壮大な劇的ロックサウンドを築き上げ、数々の作品を生み出してきた。2018 年、新たに JaY(G)が、さらに2019年1月より響(Dr)をメンバーに迎え、現体制となった。2020年3月、現メンバーになって初の作品であるLIVE Blu-ray&DVD『HUMAN DIGNITY TOUR -9038270- FINAL AT TSUTAYA O-EAST 2019.12.6』をリリースした。4月にEP『Chronos』をリリース後は、全19公演を巡るツアー「Chronos TOUR 2020」を開催する。
■オフィシャルサイト
http://matenrou-opera.jp/
【リリース情報】
EP『Chronos』
2020年4月22日発売
(発売元:KING RECORDS)
【収録曲】
[CD]
01. Chronos
02. Kiss
03. Silence
04. Reminiscence
05. Anemone
[CD-2](初回限定盤のみ)
01. 紅
02. PHOENIX
03. The WORLD
04. Mammon Will Not Die
05. Psychic Paradise
06. SHINE ON
Live Recorded at CHELSEA HOTEL, on February 14, 15th, in 2020.
【ワンマンライブ情報】
●「Chronos TOUR 2020」
5月6日(水・祝)東京 キネマ倶楽部 ※
5月16日(土)札幌 BESSIE HALL ※
5月17日(日)札幌 BESSIE HALL ※
5月30日(土)西川口 Hearts ※
5月31日(日)新横浜 NEW SIDE BEACH!! ※
6月13日(土)沖縄 桜坂セントラル
6月14日(日)沖縄 桜坂セントラル
6月20日(土)仙台darwin
6月21日(日)盛岡CLUB CHANGE WAVE
6月25日(木)大阪MUSE
6月27日(土)福岡DRUM Be-1
6月28日(日)熊本B月9 V2
6月30日(火)岡山IMAGE
7月2日(木)京都MUSE
7月4日(土)名古屋JAMMIN’
7月5日(日)静岡Sunash
7月11日(土)新潟 LiveHouse柳都SHOW!CASE!!
7月12日(日)松本Sound Hall a月C
TOUR FINAL
7月24日(金・祝) 新宿BLAZE
※5月中の公演(全4ヵ所5公演)は「緊急事態宣言」発令に伴い開催延期