2013.5.6

DIV@渋谷O-WEST

1st Anniversary/1st Oneman「ONE BY ONE」

 

DIV 1

 

DIVが5月6日(月・祝)、渋谷O-WESTにて”1st Anniversary/1st Oneman「ONE BY ONE」”を行なった。

 

昨年4月に初ライヴ、ヴィジュアルシーンに彗星のごとく登場したCHISA(Vo.)、将吾(Gt.)、ちょび(Ba.)、satoshi(Dr.)の4人。彼らはこの1年でシングル3枚、ミニアルバム1枚をコンスタントに発表し、各地イベントライヴへ積極的に出演してきた。バラエティ豊かな楽曲と着実なライヴ活動の結果、初ワンマンのチケットは3分間でソールドアウト! 会場の2階席もオーディエンスが埋め尽くすという状況に、期待の新星としての注目度の高さがうかがえた。

 

開演定刻になると会場の電気がゆっくりと暗転。ステージに組まれたセットに吊り下げられたムービングライトがカラフルに会場を彩り、躍動感たっぷりのドラムンベース/ダブステップが流れるとメンバーがひとりずつステージに登場。オーディエンス達が大歓声で出迎えた。そして、1曲目の「夏の行方」が始まるやいなや、いきなりキャノンを発射! 宙を舞う銀箔が彼らの1周年を祝福する中、ライヴがスタートした。続く「DEICIDE」は、彼らのキラキラとしたヴィジュアルからは全く想像のつかないハードチューン。CHISAはシャウト混じりに熱く歌い上げ、将吾がコーラス、ちょびがスクリームを担当、クールにたたずむsatoshiのドラミングもどんどん熱を帯びて行く。「最初で最後の初ワンマンだから、思い残すことのないようにしっかり楽しんでください!」そんなCHISAのMCにオーディエンスも大声援で応える。

 

そこからも、蛍の淡く儚い光と、テレビに無機質に映しだされる遠い国の戦火を掛けた「蛍火」や、イントロが4分以上ある衝撃作「新世界の黙示録」を、尺を削ることなくそのまま披露。人類が絶滅した未来をオール打ち込みサウンドで描き上げた「東京ネクロポリス博物館」のバンドバージョンや、フロアがモッシュで入り乱れ、オーディエンス達の絶叫を誘発したラウドナンバー「I HATE YOU」など、実に多彩な楽曲群でオーディエンスを魅了。畳み掛けるように本編を終えた。

 

アンコールで再び登場すると、「僕は淡白なんで良いこと言えないですけど、その気持ちは歌で届けようと思ってます」というCHISAのMCから、最新シングル「TASTE OF LIFE」へ。大量のバルーンがフロアに投下され、ハッピーな空間を産み出した後、ここまでの活動を語り始めるメンバー達。「順調にここまで来たと思われてるけど、本当はそうじゃなくて…。山あり谷ありだったし、今ここに立てているのは本当に奇跡的です」と、集まったオーディエンスや彼らを支えているスタッフに感謝を告げると、ラストの「SEASONS」へ。卒業をテーマにしたセンチメンタルなミディアムナンバーをプレイしている途中、大量の桜の花びらがフロアに降り注ぐ。その美しい光景を見て、涙で瞳を潤ませるメンバーの姿があった。その表情が、苦難と喜びに満ちた彼らのこれまでを物語っていたと思う。「ここからは想像できないような大きいところまでガンガン進んでいくので、みんな付いてきてください!」──そんな力強い一言を残し、この日のライヴは終了した。

 

Ba. ちょびVo.CHISADr.satoshiGt.将吾

 

初ワンマンを見事成功させたDIVだが、この日、気になる今後の展開が発表された。まず、7月17日に4thシングル「ゴールデンキネマ劇場」をリリースする。“DIVが送る 本当にあった身の毛もよだつ恐怖劇場”という文字がスクリーンに見えると、終演後「会場限定 予告編」と銘打たれたスポット映像では、チェーンソーやナイフ、そして血飛沫など、楽曲を象徴する様々なアイテムを見ることが出来た。その全貌を楽しみにしていてほしい。

 

また、9月には東高円寺二万電圧にて、メンバーがプロデュースする4週間連続公演「FOUR BY FOUR」を開催。そして今回の渋谷O-WESTワンマンに想定以上の応募があったため、年内に行なう公演を急遽追加、11月3日に新宿BLAZEにてワンマンライヴを行うことを発表すると、会場からは歓喜の声があがった。実際、渋谷O-WEST公演はチケット先行予約の時点で新宿BLAZEのキャパ以上の応募があり、今回告知された全ての公演においてチケットの争奪戦は必至。9月の連続公演は現在オフィシャルWEBサイトで予約が始まっているので、是非チェックして欲しい。

 

激動の1年目を終え、飛躍の2年目を迎えようとしているDIV。ここから更に勢いを増すであろう4人の動向をお見逃しなく。

 

 

(文・山口哲生/写真・江隈麗志)