2026.03.18
Sadie@Zepp Shinjuku
Sadie 21st Anniversary Live「BLACK FUNERAL」

Sadieが、結成21周年を祝うアニバーサリーライヴ「BLACK FUNERAL」を、3月18日にZepp Shinjukuにて開催した。2023年、8年半の活動休止期間を経て見事に息を吹き返した彼らは、昨年20周年という大きな節目を迎え、さらにその先へ進む第一歩として21周年へと到達した。
オープニング映像と共に登場したメンバーが叩きつけたのは「慟哭」。大きなグルーヴが瞬く間に会場を飲み込み、アニバーサリーというにはあまりにも神妙な幕開けとなった。しかし、続く「迷彩」で空気は一変。早くもドロップされたキラーチューンを受けて、ボルテージは一気に最高潮へと達する。さらにフロント陣がセンターへ集結し、CO2が噴き出した「心眼」では「東京、一つになってかかってこい!」の言葉通り会場の一体感が強固なものとなり、「Jealousy」へと雪崩れ込む。この一連の展開は、まさに序盤にしてクライマックスの様相を呈していた。

「21st Anniversary「BLACK FUNERAL」へようこそ! 結成から21年、この想いをすべて今日のステージにぶち込むんで、全員よろしく!」と真緒の挨拶に続いたのは、「Rosario-ロザリオ-」。強靭なギターリフと荘厳さが交錯するその音像に続き、「Payment of vomiter」では禍々しい重みが一層増していく。映像演出(この日の映像はすべて美月によるもの)が楽曲の世界観を引き立て、シネマチックな表現へと昇華された「斑-まだら-」「嘆きの幸福」は、Sadieの抒情的表現において欠かせないシーンでもある。
中盤に差し掛かり、ハイライトを生み出したのは「Ice Romancer」。そして、ダンサブルな「HOWLING」、ブレのないハードチューン「DEAD END」と、ノンストップに駆け抜けていく。「もっと声聞かせてくれ! 俺たちの21年の思い、受け取ってくれるか!? やれるか! かかってこい!」という真緒の言葉で再び会場を一つにまとめ上げると、アグレッシヴに高めた「クライモア」、続いた「Grieving the dead soul」では「生きてるか!」の叫びに呼応して生命力が溢れ出し、そのエネルギーが臨界点に達した「サイコカルチャー」へと一息に続け、熱量を高めていく。ラストを飾った「陽炎」では、威圧からの解放を思わせるサウンドに激情を爆発させ、人間が抱く劣等感や葛藤を乗り越え、生きることを選び続ける意思のドラマを描いて見せた。


アンコールでは、「活動休止があったものの、5人揃ってこの場にまだ立てて、周年という一つの壁を越えることができて本当に嬉しいです。ありがとうございます」といった真緒の言葉を筆頭に、メンバーの口から周年を迎えた喜びとファンへの感謝が告げられた。
景「これからSadieは新たなスタート。みんなが祝ってくれた、いつも愛をくれる幸せを“返す”というか、人生の一歩踏み出す力になれたらと思っております。実際決めて進むのは、自分自身やからね……何言ってるんやろな(笑)でも、その後押しができるバンドにもっともっとなっていきたいと思うので、これからもよろしくお願いします」
亜季「アンコールありがとう。今日、周年に集まってくれて感謝してます。次が22周年イヤー? よろしくお願いします」
美月「21年間支えてくださって、本当にありがとうございます。8年半お休みしてまして、本当に諦めへんかった、アンタたちの勝ちでございます。おめでとうございます! そのおかげでこうやって僕も話せてますし、メンバーとも一緒に演奏できているので、8年半しつこく思ってくれて(笑)本当にありがとうございます。8年半の間にそれぞれの旅路の中で出会ってくださって、新しくSadieの中に入ってくださった新入りの皆様、ありがとうございます! ここから一緒に思い出を作っていきましょう」
剣は、ここではライヴ中に指を負傷したことを笑い交じりに話したが、その後ステージの去り際に「今の時代、こうやってSadieで、このメンバー5人で、そしておまえたちでこういうライヴができているということが本当に幸せです。ありがとう」と話しながら、活動休止中にそれぞれの活動の中で「Sadieが再始動を願ってステージに立ち続けた結果」と、これまでの軌跡が今に繋がっていることを明確にしていた。


こうして、『赤蝶々』を皮切りに、「覚悟はいいか! 全員でかかってこい!」の一喝に応えるように逆ダイブの応酬を生んだ「妄想被虐性癖」へと続き、ライヴを締めくくったのは「a holy terrors」。Sadieきってのメッセージソングがこの日最大の結束力を生み出し、真緒の歌声はどこまでも鮮明で、「俺たちとお前たちでSadieだ!」という言葉とともに、光に満ちたエンディングへと導かれた。
「活動休止があって、20周年という去年がありまして、そしてツアーを重ねて。今、こうやって5人で新たな周年を迎えられたことを、本当に嬉しく思います。悲しませたり、不安にさせたことも、僕たちの活動の中ではありました。ただ、みんながこうして待っていてくれて、俺たちのことを知ってくれて新しい仲間ができて、未来で出会ってくれる仲間もこの先にはいると思います。そして、お互いが生きる糧となってこれからの未来を作っていくと思います。全員が全員、名前や居場所やどんなことをしているかはわからないです。ただ一つ言えることは、“俺たちが大好きなこと”。俺たちは、この場所で歌わせてもらって、演奏させてもらって、好き勝手やらせてもらっていること。そして、明日のために今を生きて叫び続け、ライヴしてること。この事実は、変わらないことです。意思が一つなところには、きっと強い力が生まれます。俺たちはこの気持ちを信じて、これから先、新しい未来を作っていきます。俺たちにとっては、20周年を終えて第一歩となる21周年、新しい未来を創るための責任があります。これからの俺たちの未来に、ついてこい!」(真緒)
“BLACK FUNERAL”――それは、未来へ進むための決別の儀式だった。そこにヒントを与えてくれたのが、ステージの去り際に美月が残した「振り返るのはもう終わりにしましょう、ということだと思います。未来を作っていきましょう」という言葉で、その意味を裏付けていた。実際に終演後には新たなライヴが発表され、中でも待望の活動再開後初となる新曲『悪の花』リリースの知らせは大きな前進をしっかりと示していた。彼らが描く未来は、これまで以上に深く、そして力強いものになるに違いない。
◆セットリスト◆
01. 慟哭
02. 迷彩
03. 心眼
04. Jealousy
05. Rosario-ロザリオ –
06. Payment of vomiter
07. 斑-まだら-
08. 嘆きの幸福
09. Ice Romancer
10. HOWLING
11. DEAD END
12. クライモア
13. Grieving the dead soul
14. サイコカルチャー
15. 陽炎
En
01. 赤蝶々
02. 妄想被虐性癖
03. a holy terrors
(文・Ayako Hirai/写真・Jun Tsuneda)
【リリース情報】
●New Single『悪の花』
2026年9月発売
【ライブ情報】
●Sadie presents THE UNITED KILLERS 2026 -versus XXX-
9月21日(月・祝)横浜BAY HALL
9月22日(火・祝)横浜BAY HALL
●Sadie Official Fanclub Live LIVING DEAD CIRCUS 2026
6月7日(日)SHIBUYA O-WEST
6月11日(木)名古屋ell.FITS ALL
6月12日(金)名古屋ell. FITS ALL
6月18日(木)OSAKA MUSE
6月19日(金)OSAKA MUSE
