NoGoDが生み出した新たなる“神髄”コンセプト作品。最高のグルーヴ感を閉じ込めた8曲の魅力にソロインタビューで迫る!
新体制第一弾アルバム『NoW TESTAMENT』から1年。NoGoDが新たなアルバム『神髄 -OMNIBUS-』を完成させた。これまで『神髄 -FRONTIER-』『神髄 -THE POWER-』というシングル2作品を飾ってきた“神髄”の名。その名に恥じない、各々の音楽性に振り切って制作した最新作に収められたのは、“OMNIBUS”という名で総括された「個」の真髄。彼らのテクニックと音楽センスを惜しみなく発揮して作り上げた、圧倒的な難易度と完成度を誇るNoGoDの最新作について、そしてこの作品を通じて見えてきた現在のメンバーの人物像について、hibiki(B)に話を聞いた。
hibikiからメッセージが到着!
NoGoDを紐解く一問一答
hibikiの目に、団長(Vo)、Shinno(G)、K(Dr)、Iyoda Kohei(Support G)はどう映っているのか。『神髄 -OMNIBUS-』の制作を通して見えてきた、現在のメンバーについて教えてもらった。
●団長について
前作同様、今回も“高い”“上手い””気持ちいい”と三拍子揃ったスーパーヴォーカリストでした! 最近では、録り終えるまでのスピードとクオリティに更に磨きが掛かっており、”早い””上手い””白い”(笑)。だから、もう最強!
●Shinnoについて
TD(トラックダウン)の時の出来事ですが、的確な指示をして音全体を広い視野で捉えることができる姿に、真のミュージシャン魂を感じました!
●Kについて
今回もややこしいフレーズが色々と入っていたはずなのに、さらっと叩き終えていました。天才タイプですね。
●Iyoda Koheiについて
今回もすごい。多忙な中でも、妥協なく切れ味鋭いギタープレイを量産するところは、さすがだと思います。
ニューアルバム『神髄-OMNIBUS-』を解説!
現在のNoGoDの魅力が惜しみなく詰め込まれた1枚。タイトルや自ら掲げたテーマから、この作品に込められた思いが見えてくる。
これまでシングル2作品に冠されてきた「神髄」というタイトルに、どんな印象がありますか?
曲ができてからタイトルを知ったので、僕の作曲とはリンクしていないはずですが、自分の音楽家としての本質の部分は楽曲や演奏によく現れていると思うので、結果として僕の神髄も感じ取れるのでは、と思います。
また、同じ名前をいただけたことで過去のNoGoDとも繋がれるような気がして、嬉しく思っています。
前作アルバムのご自身のテーマは「周りの音との調和をテーマに演奏した」とのことでしたが、今回の作品で掲げたテーマは?
個人的な部分ですと前回のテーマは踏襲しつつ、よりはみ出したほうが格好いいと思う部分では、はみ出す選択ができたと思っています。ですので”柔軟”がテーマと言えるかもしれません。
あとは”音質の向上”でしょうか。
歳を重ねて自分の耳も肥えてきたのか、細かい部分でのプラス方向の変化が色々と聞き取れるようになってきました。機材と演奏の良い組み合わせを耳で選び、太く存在感がある音で録れるようになってきたと思います。ただそれでも理想まではまだまだですが…。
この作品で音楽的に掲げたこと、現在のNoGoDの見せたい部分は?
5人それぞれの個性を余すところなく収録する、ということですが、メッセージのあるメタルを軸に振り幅のある楽曲…という部分ではいつも通りかもしれませんね(笑)。
現在のNoGoDの一番の強みは?
一番ということであれば、やはり団長の歌ではないでしょうか。
高く太く安定感がある声は、知らない人が聴いても心地よいのではないでしょうか。 パワーアップについては音質の部分だと思います。
前作アルバム制作時は、「レコーディングは自宅で行ったのでひたすら孤独だった」そうですが、今回の制作で思い出に残っていることは?
相変わらず、孤独でした(笑)。
ただ、納得がいくまでフレーズやテイクを突き詰められるのは、時間を気にしたくない自分としては最大のメリットですので、そこは捨てられないですね。
また、音響的な環境も慣れ親しんだものなので、自然な良い演奏に貢献しているように感じています。
今回は新しくマイクプリアンプという機材を何種類か導入したのですが、自分の耳で選び、良い音だと思った機材が皆にも理解してもらえて、本チャンの作業でも使ってもらえたのは嬉しかったです。実際に全体の音のクオリティも上がっていると感じます。
今回の作品でアイデアを出した部分、それが活かされた部分は?
1曲目の「天国」に関してはアレンジの大部分を任せていただいたので、随所に自分らしい、面倒くさくて細かいフレーズが入っています。ギターチームはレコーディングにとても苦労したみたいですね(他人事)。
ベースに関しては3曲目の「海底ノ華」で好き放題フレーズを改造させてもらいまして、元々入っていたルートに忠実なラインよりも躍動感が出せているかなと思います。
『神髄 -OMNIBUS-』をさらに深堀り
各曲の「ここを聴け!」
聴き所満載の『神髄 -OMNIBUS-』。メンバーそれぞれが思う「ここを聴け!」というポイントを押さえて、じっくり聴きこんでいただきたい。
01.天国(作詞:団長、作曲:NoGoD)
今回、アレンジを担当させていただきました。強靭なリフが欲しかったので、7弦ギターをゴリゴリ活用したフレーズを盛り込んでいます。
団長の曲はメロも歌もキャラがしっかりしているので、何をしても形が崩れにくいため、いじる側としては気持ちがラクです(笑)。
ライブの際にギター二人が並んで弾くツインリードを僕が見たくて、ソロの前半はハモリにしてみました。やってくれるかな?
02.ジョン・ドウに捧ぐ(作詞:団長、作曲:NoGoD)
当初はもっとメタリックな曲を書こうとしていて、この曲ができるまでにいくつものアイデアをボツにして悩んでいたのですが、最終的にとにかく自分の得意なスタイルで、自分が好きになれる曲を作ろうと意識を変えたところ、スッとできあがりました。
歌録りの時に団長の歌を聴いて、情景というか映像が脳内に浮かび、あまりの良さにジーンときてしまいました。
Cメロ~ギターソロへの展開が特に気に入っています。
03.海底ノ華(作詞:Shinno、作曲:NoGoD)
V系のサウンドの特徴といえば、動きのあるベースラインが挙げられると個人的に思っていて、そんなラインが弾きたくて元の形から魔改造させていただきました。
Bメロでの隙間を縫うようなベースラインは、自分でもお気に入りです。
ソロは良くも悪くも破壊的ですね…。
ちなみにこの曲のみ、ソリッドさを出すためにピック弾きでレコーディングしています。
04.STELLA(作詞:Shinno、作曲:NoGoD)
この曲に関しては、今作の中で最も、そして自分史上でも珍しいくらいシンプルに演奏しています。
疾走感を出す工夫はしていますが、いい意味で力の抜けたNoGoDを聴くことができると思います。
05.Burning Heart(作詞:団長、作曲:NoGoD)
とにかく、終始曲を牽引し続けるリードギターと、それに負けないハイトーンヴォーカルに酔いしれてください(笑)。
06.Dirty & Beauty(作詞:団長、作曲:NoGoD)
太く、大きなウネりを出しつつ、遊び心のあるベースラインを作りたくて試行錯誤を重ねた曲です。
2Aでの歌に絡むベースは自分らしいなと思います。
後半のサビではタッピングによるアルペジオを入れてみたので、ライブでは視覚的にも楽しめるのでは、と思います。
07.アオナツ(作詞:団長、作曲:NoGoD)
僕がNoGoD加入後に、最初に書き下ろした曲です。
メタルではあまり使わないコードを多用していたり、リズムがトリッキーだったりとチャレンジ精神旺盛なアレンジとなっています。
そのせいかメンバー全員、ライブで大変そうで申し訳ないです。
08.イドラ(作詞:団長、作曲:NoGoD)
キャッチーなサビが気持ちよく、好きな曲です。
間奏の最後のリズムがグルグル回るようなセクションでは、更に惑わすような周期の音を弾いています。
2Aで出てくる一瞬のスラップも、我ながらハッとする小技ですね。
NoGoD ONE MAN TOUR-2024-【omnibus】
今回のツアーで一番楽しみにしていること
信者の皆さんの盛り上がりです。
それを受けてバンドも更にテンションを上げ、一緒に熱い空間が作れるのではと想像しています。
アルバムを購入した方々、ツアーに来る方々へ
NoGoDの音を選んでくださってありがとうございます。
今回も5人が魂を削って作り上げた音ですから、何かしらあなたの心に残ってくれるものがあると思います。特別な1枚になってくれたら嬉しいです。
浸っていただいて、通じ合って、ライブで気持ちよくなりましょう。
(文・後藤るつ子)
NoGoD
団長(Vo)、Shinno(G)、K(Dr)、hibiki(B)、Iyoda Kohei(Support G)
オフィシャルサイト
リリース情報
New Album『神髄 -OMNIBUS-』
2024年4月10日(水)発売
(NEXUS)
KICS-4150 ¥2,970(税込)
収録曲
[CD]
- 天国
- ジョン・ドウに捧ぐ
- 海底ノ華
- STELLA
- Burning Heart
- Dirty & Beauty
- アオナツ
- イドラ
ライブ情報
●NoGoD ONE MAN TOUR-2024-【omnibus】
4月14日(日)渋谷SPACE ODD
4月21日(日)浦和ナルシス
4月27日(土)豊橋club KNOT
4月28日(日)名古屋ell.SIZE
5月12日(日)札幌BESSIE HALL
5月18日(土)岡山CRAZYMAMA 2nd ROOM
5月19日(日)広島Reed
5月20日(月)福岡天神INSA
5月24日(金)心斎橋CLAPPER
5月25日(土)神戸VARIT.
5月26日(日)滋賀U☆STONE
6月2日(日)高田馬場CLUB PHASE