2024.12.21-12.22
AKi@SHIBUYA STREAM HALL
AKi × DEZERT 「BORDERLINE」/「AKi FAN EVENT 2024 LIMITED SPACE #07 – X’mas Special –」
AKiが東京・SHIBUYA STREAM HALLにて、12月21日にDEZERTとの対バンライブ「AKi × DEZERT 「BORDERLINE」」、12月22日に毎年恒例となっているクリスマスイベント「AKi FAN EVENT 2024 LIMITED SPACE #07 – X’mas Special -」を開催した。
2024年は6月に最新アルバム『Free to Fly』をリリース。同作を掲げての全国ライブハウスツアー「AKi Tour 2024 『Free to Fly』」を開催するなど、精力的な活動を見せたAKi。バンドスタイルでのガチンコ対バン、ファンへの愛と感謝を伝えるファンイベント&アコースティックライブと内容の異なる2日間のイベントは、充実した2024年の活動の集大成となった。
21日開催の「AKi × DEZERT 「BORDERLINE」」は、事務所の後輩でもあるDEZERTとのツーマンライブ。12月27日に自身初となる日本武道館ワンマン公演を控えた、いま最も勢いに乗っているバンドといえるDEZERT。AKiにとっては武道館という大舞台に挑む後輩にエールを贈る意味もあり、DEZERTにとっては先輩の胸を借りた武道館の前哨戦という意味もありながら、先輩後輩の境界線を超えた、両者ともに決して負けるわけにはいかないタイマン勝負でもあるこの日の対バン。どちらにとっても意味と意義のある対バンを見届けるべく、両組のファンがフロアを埋め尽くす。
先攻はDEZERT。「今日も俺たちDEZERTは、あなたたちではなく、あなたに音楽を伝えに来ました!」と千秋(Vo)が宣言し、「心臓に吠える」で妖しく激しくライブをスタートするとフロアが瞬時に熱気立ち、ヘドバンの嵐が沸き起きる。
「カメレオン」、「包丁の正しい使い方~実行編~」と続き、「こんなもんですか? ウチと最高の先輩のツーマン、もっと出来るでしょう!?」と煽りながら、確かな演奏と表現力豊かなヴォーカル、アグレッシブなパフォーマンスで観客の心を揺さぶる4人。Sacchan(B)の魅せるベースプレイとSORA(Dr)のダンサブルなビートで始まる「匿名の神様」で会場中を強制的に踊らせたりと、巧みなステージ運びと振り幅ある楽曲で、初めて観る人も有無を言わせず惹き込んでいく。
「先月のMUCC先輩とのツーマンで武道館まで行こうと思ってたんだけど、(AKiが)力を貸してくれるということで。貸してくれるというならそんな良いことないので来ました」と始まったMCでは、「トガって生きてきまして、それを売りにして10年くらいやってきたんですが。色んな人に助けられて、『人って一人じゃねぇんだ』という当たり前のことに気付きました」と明かした千秋。
さらに、「あなたにライブをしに来てるから、あなたが俺の大切な人です」と観客一人ひとりに向けて伝えると、バラード曲「私の詩」を披露。たっぷり気持ちを込めた優しく切ない歌声と包み込むような演奏が、聴く者の胸をギュッと締め付ける。
続いては、「愛してる先輩がいます、AKiさん!」とAKiを呼び込んでのセッション。Miyako(G)の鋭いギターとSacchan&AKiによるツインベースの重厚なサウンドによる「True man」でブチアゲると、「脳みそくん。」、「「君の子宮を触る」」と激しい曲が続き、フロアが熱狂に包まれる。
「武道館に連れて行こうなんて思ってない。今日、あなたとなにか起こせる一日を過ごしたい」と、この瞬間を大事にしたいという気持ちを伝えて披露した「再教育」でクライマックスを生むと、生きてて良かったと思える夜を願うように歌った「TODAY」で終演。鳴り止まない拍手に感謝と喜びを告げると、「強がんなよ? 持ちつ持たれつでいきましょう」と等身大のメッセージを残し、ステージを去った。
後攻はAKi。「渋谷、飛ばして行こうぜ!」と「Collapsing」で幕を開けたステージは、「FREAK SHOW」、「FAIRY DUST」と続き、熱く拳を上げる観客たちの熱気がフロアを包む。加藤貴之(G)、YOUSAY(G)、KENZO(Dr)というバンドメンバーで臨んだこの日。アグレッシブかつ強固なバンドサウンドに、AKiの重厚で正確なベースサウンドとたくましく艶のある歌声がよく映える。
観客の掛け声を受け、AKiやバンドのギアが上がった感のある「The Inside War」の曲中に、「今日はDEZERTとの最高のツーマン。武道館に向けて、俺からのエールをたっぷりアイツらに捧げたいと思います!」と告げたAKi。MCでも「DEZERTからしたら、武道館前にとんでもない迷惑な先輩だと思います」と冗談交じりに語りながら、ツーマンに込めた熱い想いを語る。続くアップテンポな「共犯」でフロアを揺らすと、「In Vain」や「SCREAM」でAKiの音楽世界の奥底へと誘い、感傷的なファルセットが聴く者の胸を突き刺す。
続くMCでは「楽しんでますか? みんなのBORDERLINEは消えましたか? DEZERTのファンだろうが、俺を観に来たファンだろうが関係なく、この空間を音楽を楽しんでいってもらいたいと思います」と話したAKi。「DEZERTに、俺たちまだまだなんじゃないか?と思わせたいから、もっともっと(DEZERTに)危機感を持たせたいんですよ。デザギャ(DEZERTファン)のみなさん、アイツらを焦らせませんか!?」と煽り、「Free to Fly」をエネルギッシュに叩きつけて、会場中を踊らせる。
ラストはどっしりした演奏にポジティブなメッセージを乗せた「ODDYSEY」を歌い上げると、「音楽に身を任せて、踊ってください」と「OVERRUN」へ。グルーヴィーで痛快な演奏に、観客が身も心も任せて歌い踊る姿が印象的だったこの曲。「ロックの神様にひとつだけ。DEZERTの武道館、大成功しますように!」とAKiが告げ、拍手と大歓声の中で本編の幕を閉じた。
鳴り止まないアンコールに、再びステージに登場したAKiは「めっちゃ楽しかった!」とひと言告げて。「最後に1曲だけみんなに届けていいですか? この曲は千秋くんがアレンジしてくれたり、『AKiさんのソロの曲の中でもすごい好きです』と言ってくれて、めちゃくちゃ俺の力になった曲です」と、この後演奏する曲について説明。AKiバンドの加藤とYOUSAY、そしてDEZERTの千秋とSORAを呼び込み、千秋とAKiの豪華ツインヴォーカルでセッションした曲はAKiの「STORY」。互いの愛とリスペクトが伝わるステージでフロアを大いに沸かせ、『BORDERLINE』は幕を閉じた。
翌22日は、ファンイベント「AKi FAN EVENT 2024 LIMITED SPACE #07 – X’mas Special -」を開催。1年間の感謝の気持ちを直接届けたいというAKiの想いから、毎年クリスマス時期に恒例で開催されているこのイベント。
会場を埋め尽くすファンの期待が溢れる中、開演時間となりMCのジョー横溝に呼び込まれたAKiが登場。「僕も楽しみにしてきました。みんなと楽しい時間を作れたらと思うので、どうぞ最後まで楽しんでいってください」と挨拶をして、まずはAKiとの2ショット撮影会でイベントがスタート。
続いては、2024年振り返りトークコーナー。2023年末の思い出話から、バースデーライブ、最新アルバム『Free to Fly』、アルバムリリースツアー、そしてシドでの全国ホールツアーなどなど。濃厚だった1年を、時系列順に丁寧に振り返るAKiのトークは門外不出、ここでしか聞けない貴重な内容。とにかく楽しそうなAKiが、終始笑顔だったのが可愛らしかったし印象的だった。
さらにファンの考案したAKiにまつわるクイズをAKiが答える“激ムズ!AKiクイズ”のコーナーや、AKiがAとBのどちらのお題の絵を描いたか当てる“AKi画伯クイズ”、自身のブランド展示会で使用していたアイテムやライブで着用したTシャツ、さらに私物といった豪華景品が当たる“クリスマスプレゼント抽選会”と、観客参加型のゲームコーナーで大いに盛り上がり、クリスマスイベントはこの日のメインプログラムとなるアコースティックライブへ。
SEと観客の拍手に迎えられ、加藤貴之(G)、葉山拓亮(Key)、打越ななみ(Per)という豪華メンバーと共にステージに登場したAKi。厳かな雰囲気の中、一瞬の沈黙から始まった1曲目は「SCREAM」。美しく優しく、そして丁寧に紡ぐアコースティックサウンドに乗せて、いつも以上に切なく繊細な歌声を聴く者の胸に響かせるAKi。
1曲目を歌い終えて観客の温かい拍手が会場を包む中、「みんなのクリスマスを少しでも彩れるような瞬間になってくれたらいいなと思って心を込めて演奏するので、どうぞ、最後までよろしくお願いします」と挨拶したAKi。「懐かしい曲を1曲お送りしたいと思います」と、美しいピアノの旋律で始まった「Path of Light」では自然発生的に起きた客席の手拍子に「ありがとう。いいね、手拍子」と笑顔を見せる。
「毎年、クリスマスをみんなと迎えられてるのが本当に嬉しいです。このイベントもずっと続けばいいな」と希望を語り、「絶対聴きたいんじゃないかな?と思って選びました」と始まった曲は「Wait for You」。ファンと直接対話しながら進行してるような近さや温かみを感じさせるのはAKiのアコースティックライブの醍醐味だが、「アコースティックでしかやらない曲です」と披露した「泡沫」のように、バンドライブでは見れないAKiの一面が見れるのもファンにとっては嬉しい限り。
アコースティックでは初披露となった、最新アルバム『Free to Fly』収録の「Colors」を披露すると、美しい演奏やアレンジで楽曲の新たな魅力を引き出してくれている頼もしいバンドメンバーを一人ずつ紹介。続いてライブ定番曲である「The Inside War」、「Collapsing」をしっとり聴かせると、ライブは早くも終盤戦へ。
「この曲は自分の原点に立ち返れる曲で。いろんなことがあったけど、一つ一つを乗り越えていく“続けていくってことの強さ”っていうのが、音楽に教えられたことなのかな?と思います。改めて歌詞を聴いてくれればと思います」と一人ひとりに届けるように、想いを込めて丁寧に歌った「tonight.」から、ラストは「明るく元気に行きましょう!」と「Diminish」へ。会場中が手拍子を合わせて、みんなで希望溢れるエンディングを作り上げると、「また来年もやろうね」と約束を交わしてライブは終演。終演後は帰路につくファンにAKiが選んだ素敵なプレゼントと、サプライズでの握手会も実施。サービス精神旺盛な盛りだくさんの内容から、AKiからファンへの感謝の想いや溢れる愛を十分に感じる、本当に温かいイベントだった。
なお、年内のAKiは12月28日に赤羽ReNY αにて行われる、「HIROTO 1st ONE MAN LIVE 『THE START UP CIRCLE GIG』」にサポートベーシストとして出演。さらに12月31日には、神奈川・Thunder Snake ATSUGIにて、「AKi LIVE 2024 New Year’s Eve Special」を開催。詳しい情報は、オフィシャルサイトをチェックして欲しい。
◆セットリスト◆
【12.21 DEZERT】
01. 心臓に吠える
02. カメレオン
03. 包丁の正しい使い方~実行編~
04. 匿名の神様
05. 私の詩
06. True Man w/ AKi
07. 脳みそくん。
08. 「君の子宮を触る」
09. 再教育
10. TODAY
【12.21 AKi】
01. Collapsing
02. FREAK SHOW
03. FAIRY DUST
04. The Inside War
05. 共犯
06. In Vain
07. SCREAM
08. Free to Fly
09. ODYSSEY
10. OVERRUN
En
01. STORY(w/ 千秋, SORA)
【12.22 AKi】
01. SCREAM
02. Path of Light
03. Wait for You
04. 泡沫
05. Colors
06. The Inside War
07. Collapsing
08. tonight.
09. Diminish
(文・フジジュン/写真・上原俊、hy)
【AKi ライブ情報】
●AKi LIVE 2024 New Year’s Eve Special
12月31日(火)Thunder Snake ATSUGI
[1st SHOW]OPEN 14:00/START 14:30
[2nd SHOW]OPEN 17:00/START 17:30
チケット料金:スタンディング ¥15,000(税込・ドリンク代別)
※4歳以上有料
<入場特典>
・New Year’s Eve Special Gift
・指定曲1曲のみスマートフォンによる撮影可能(動画または静止画・SNS投稿可)
・2025年1月1日(水)に届くAKiからの新年デジタルメッセージ
・終演後握手会
【DEZERT ライブ情報】
●DEZERT SPECIAL ONEMAN LIVE at NIPPON BUDOKAN「君の心臓を触る」
12月27日(金)日本武道館
OPEN 17:30/START 18:30
チケット料金:全席指定 ¥6,600(税込)※未発表音源「オーディナリー」CD付き
チケット一般発売中
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