2012.10.7

VAMPS@ZEPP NAMBA

VAMPS LIVE 2012 FINAL

 

 

6月12日に仙台からスタートしたVAMPSの約2年振りとなるライヴツアー。全国10か所49公演の長いツアーが、10月7日のZEPP NAMBAで遂にファイナルを迎えた。会場に入ると、ステージの幕に時刻がデジタル表示で映し出されている。6:59:59(午後6時59分59秒)の次に表示されるのは“7:00:00”ではなく“6:60:00”だ。そして時間が進み“6:66:00”となった瞬間にライヴがスタート。「VAMPIRE DEPRESSION」でスタートしたファイナル公演。「KYUKETSU-SATSUGAI VAMPS Ver.-」「REDRUM」といったヘヴィーなサウンドで序盤からVAMPSらしいダークな世界観を作り上げていき、「ツアーファイナル。首洗ってきたな? 今日はどうにでもなってええんやろ? 一緒に楽しもうぜ!」とHYDEがオーディエンスを煽り、さらに会場を熱くさせていく。

 

今回のツアー、2デイズは当たり前、3連チャン、多い時には5連チャンも経験し、HYDEの喉もかなりタフになったに違いない。キレのあるリフと感情豊かなソロなどを聴かせるギターのK.A.Z、強力なビートを打ち出すリズム隊のJu-ken(B)とARIMATSU(Dr.)、鍵盤で彩りを与えてくれるJINの4人が鳴らすサウンドに後押しされて、HYDEのヴォーカルも激しく、アグレッシヴに攻めていった。

 

 

中盤、「SWEET DREAMS」「THE PAST」で少しゆったりとした流れで聴かせた後、「メンバーもケガなく楽しくいろんなところを回ってこれて、すごくいいツアーになりました。今日は思い切り暴れてね。じゃあ、最後の狩りに出かけますか」とK.A.Zが後半に向けてファンを煽り、「HUNTING」で後半に向けて勢いを再び取り戻した。終盤は「ANGEL TRIP」「TROUBLE」といったVAMPSのライヴで欠かせない定番曲を繰り出し、会場の興奮と熱気もグングン上昇していった。「さらけ出して、もっと悪い子になってくれ!」とHYDEが叫び、「MIDNIGHT CELEBRATION」で本編が終了。

 

アンコールでは「LOVE ADDICT」の後、HYDEが今回のツアーを振り返る場面も…。仙台でのバンジー、新潟で飲んだ日本酒、高知での初鰹、広島でJu-kenの誕生日のプレゼントを買ったこと、熊本で久しぶりにラーメン屋に並んだこと、名古屋ではプリクラを撮ったこと、福岡の食べ物が美味しすぎたこと、札幌で早朝散歩をしてファンの人に見つかったことなど、各地での思い出話も披露。ほかにも「東京は長くて大変やったなぁ。ファンの人からスイカをもらったりしたから、スイカ割りとかしましたね。ラグーナ(蒲郡)はワイワイしててすごく楽しかった。毎年やりたいぐらい。なんばはシャワーも気持ちいいんです。こんなオレをめっちゃ洗ってくれる」など、ユーモアを交えて、じっくりと語り、取り壊しが決まっていたZEPP SENDAIからのオファーがきっかけで今回のツアーが実現したことにも触れ、「(今回のツアーを)やっといて良かった」と感慨深げに言った後、すべての思い出を噛み締めながら「MEMORIES」を歌った。

 

そして「HIDEAWAY」「SEX BLOOD ROCK N’ ROLL」でファンと一心同体になり、アンコールも終了。ステージにはオフショットを含めた今回のツアーのダイジェスト映像が映し出され、オーディエンスもツアーの思い出と余韻に浸っていく。HYDEとK.A.Zの笑顔の2ショットで映像も終了し、ツアーも幕を下ろした。…となるはずだったが、なんとメンバーたちが再びステージに登場し、HYDEが「もうちょっとやりたい。もう一曲やっていいかな?」と、「HELLO」と本日2度目の「MIDNIGHT CELEBRATION」を聴かせてくれた。「悔いを残すなよ」とHYDEが言っていたが、この予定外のダブルアンコールによって、彼ら自身もファンたちも悔いのない“完全燃焼”のツアーとなった。

 

 

このファイナル公演の模様を12月2日(日)夜9時からWOWOWで独占放送することが決定! さらにWOWOWでの放送に先駆けて、USTREAM・ニコニコ生放送でのVAMPSの特別番組の配信も緊急決定した。既に発表されている通りVAMPS主宰の国内最大級ハロウィンライヴイベント「HALLOWEEN PARTY 2012」が開催決定。イベント参加アーティストを中心とした「HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA」として、10月17日(水)にシングル「HALLOWEEN PARTY」もリリースする。ツアーは終了したが、まだまだVAMPSの活動から目が離せない!

 

 

(文・田中隆信/写真・田中和子)