2010.12.29
MERRY@SHIBUYA-AX
MERRY SONIC 10 WINTER~Special 2night[白い羊][黒い羊]~
[黒い羊]
シャンデリアやスタンドライトなどを使用し、洋館のようなセットで、幻想的な雰囲気を醸し出していた[白い羊]とは一転、必要な物以外一切を削ぎ落としたシンプルな黒いステージで行なわれた本日2回目となる公演[黒い羊]。
2006年以来となるSpecial 2night。この間のMERRYは、とてつもなくヤバい変貌を遂げているのを肌で感じるライヴとなった。
黒を基調とした衣装でいつものMERRYが登場し、最新シングル「夜光」で[黒い羊]はスタートした。薄暗いステージと青いレーザーでその世界観を具現化。続く「ロストジェネレーション -replay-」で一瞬にして会場がひとつになる。「モノクローム」で「ついて来い!」とガラが叫べば、会場も拳で応える。今年彼らが提示してきた<新しいMERRY>が確立したように感じた。
BGMを挟み「クライシスモメント」。攻撃的とは違う激しさ…内面から溢れ出し爆発した、そんな1曲だった。2006年の白い羊・黒い羊のDVDジャケット画像をフィーチャーした映像が印象的な「赤い靴」、それぞれ多彩なサウンドを繰り出し、化学反応を起こす4人が創りだす音を思い思いに楽しんでいるファンが多く見られた「ひとひらとんでる。」など、ここからは少し落ち着いた曲が続いた。
舞台が薄暗くなり怪しげなBGMがながれるなか、ガラが衣装を脱ぐ。…ということは、次はどんな暴れ曲なのかそわそわする観客を前に、すっと一歩前に出た健一。「stupid×cupid」だ。彼のギターが鳴り響くと拳を上げて待ち構え、一気に暴れだすオーディエンス。本格的に狂いだしたガラを筆頭に、今日2度目のライヴとは思えない熱量をぶつけてくる。
大歓声の「頭がザクロ」から、狂乱の時間。いつもよりスピードが上がっていた「[human farm]」「オリエンタルBLサーカス」、会場が揺れに揺れまくった「愛国弐~BURST~」など、何かが爆発したように暴れまくる「ジャパニーズモダニスト」まで一気にやって見せたのだから驚きだ。
一瞬で張り詰めた空間に変えた「Fleeting Prayer」で静かに幕を下ろし、拍手で本編は終了した。
アンコール1曲目は新しいMERRYの名詞代わり「The Cry Against…」を披露。ライヴを重ねるごとに、物凄いスピードで進化しているようで、音源とはまた一味違う印象に化けていた。
ネロのMCで「今年、トリビュート作への参加が目立ちました」。そういって演奏された次なる曲は、未発表のDIR EN GREYの「Schweinの椅子」! まさか此処で聴けると思って居なかったのだろう、ファンから大きな拍手が沸き起こった。
畳み掛けるように「Charlie」へと流れ、ファンにとっては嬉しいナンバーが続く「T.O.P」では途中仕切りなおし、高速バージョンに切り替えて見せたりと、終盤であってもテンションはどこまでもあがっていく。
此処でガラ、まさかのお習字!「最高」「もっといこう!」と書き、墨を口に含んで見せたりと昔のメリーを彷彿とさせる予測不能かつ最高なものをパフォーマンスをしてみせる。そんなこの日のラストは「バイオレットハレンチ」! まるで本編のように濃厚なアンコールでメンバーは笑顔を見せ、ステージをおりた。
止まらないアンコールに応え、再度ステージへ戻ってきてくれた彼らが「アイデンティティー」を披露。なんともスペシャルな夜だ。
MERRYを好きでよかったと思ったファンも多く居たことだろう。それくらいこの[黒い羊]は、MERRYの楽曲やライヴの素晴らしさを見せつけられた、そんな一夜だった。
◆セットリスト◆
01. 夜光
02. ロストジェネレーション -replay-
03. 迷彩ノ紳士
04. モノクローム
05. クライシスモメント
06. 赤い靴
07. ひらひらとんでる。
08. stupid×cupid
09. 頭がザクロ
10. 不均衡キネマ
11. 演説~シュールレアリズム~
12. [human farm]
13. オリエンタルBLサーカス
14. 愛国弐~BURST~
15. ジャパニーズモダニスト
16. Fleeting Prayer
ENCORE
EN1.The Cry Against…
EN2. Midnight Shangrila
EN3. Schweinの椅子(DIR EN GREY)
EN4. Charlie
EN5. T.O.P
EN6. バイオレットハレンチ
Special-ENCORE. アイデンティティー