インタビュー

ダウト

ダウトが放つベストアルバム『全身全霊謳歌集』。7年に渡る5人のヒストリーがたっぷりと詰め込まれた超豪華な作品に迫る!

9月23日に行われる渋谷公会堂でのツアーファイナルをもって、ドラムのミナセがダウトを卒業する。その卒業前に急遽制作されたのが、今回のベストアルバム『全身全霊謳歌集』だ。ダウト史上最も豪華なパッケージ仕様や、数々の特典、リング上で撮影した卒業ソング「有終の美」の収録など、話題に事欠かないこの作品には、現メンバーによるダウトの7年間がこの上なく贅沢にパッケージされている。

◆ファンの子への思いもひっくるめて、これ1枚で伝えられる(ミナセ)

――今回の作品はベストアルバムと考えて良いのでしょうか。

幸樹:そうですね。ミナセが卒業するタイミングで急遽出そうということになったんです。4月頃から動いたのでスケジュール的にはかなり厳しかったですね。

――この期間中に新曲「有終の美」のMV撮影や、初回限定盤に収録されているセルフカバーもあったんですよね。

幸樹:そうなんです。新曲は1曲だけだったんですけど、セルフカバーでリアレンジもあったのでなかなか…(笑)。

――かなり豪華な特典たちも目を引きます。

幸樹:本当は10周年でやったほうが良いんでしょうけど、ミナセが卒業するということで、一つの節目として、この5人に重点を置いたほうが良いのかなと思ったんです。

ひヵる:僕の一推しは、歴史を振り返ることができるフライヤーのポストカードセットですね。僕自身、完成品を見て、こういう時代があったんだなと思いましたから。手に入れた人は嬉しいだろうなと思います。

幸樹:僕は初回限定盤に収録されているリアレンジですね。今日もここに来るまで「蛍火」を聴きながら来たんですけど、また違う一面が見えたなと。

――メンバーセレクトの曲はメンバー各々でセレクトしたんでしょうか?

幸樹:個人の曲はそうですね。それぞれ、本当に自由に選びました。

威吹:僕は「WILL」を選んだんですけど、今回伝えたいことを考えた時に、初めて歌詞に携わった曲ということで入れたいなと。

幸樹:今でも思い出すね。スタジオの1階でノートを広げて頭を抱えながら…(笑)。

威吹:そうだった(笑)。

玲夏:俺は、単純にコンセプトづけた曲を選ぶのが大前提でしたね。自分で2曲歌詞を書いているんですけど、幸樹が書いた歌詞に対して俺があれこれ言うのは違う気がしたので、自分で書いた曲をセレクトしたんです。

幸樹:なんで「プレイガール」を入れなかったの?

玲夏:あれは…あれです(笑)。

全員:(笑)

――ミナセさん卒業にあたって、超豪華な作品ができあがりましたね。

ミナセ:そうですね。節目ということで、インディーズ時代からメジャーに至るまで、これまで応援してくれたファンの子への思いもひっくるめて、これ1枚で伝えられるかなと。そして、最近ダウトを知った方や、まだ知らない方にもダウトを知ってもらえる、先に繋がる作品になったと思います。

◆すごくクオリティが高いです(玲夏)

――今回のジャケットには、葛飾北斎の『神奈川沖浪裏』や、俵屋宗達の『風神雷神図』のモチーフが散りばめられて、色使いも鮮やかですね。いかにも…

幸樹:ダウトらしいですか(笑)。こちらからイメージを出しつつ、デザイナーさんに味付けをしてもらいました。今までのダウトを象徴したいなと思ったんです。色使いでガチャガチャした感じを出して。通常盤はすっきりしているんですけど、それはそれで成り立っているなと。

――店頭で目立ちそうです。

幸樹:完全数量限定豪華盤(以下、豪華盤)はLP盤なんで、ショップは嫌がるらしいです。

ひヵる:めちゃめちゃデカいんですよ。

――このボックスの中に、漫画ヒストリーコミック「フラッシュバック」も入っているんですよね。表紙のデザインは某『花●ゆめ』コミックスを彷彿とさせます。

玲夏:思っていたより、ちゃんとした出来になっていてビックリしました。作者の方のおかげですね。すごくクオリティが高いです。

ひヵる:結成までのいきさつを漫画にしているんですよ。

――本当にダウトのヒストリーボックスですね。歴代のフライヤーのポストカードセットでも歴史を辿れますが、見直してみてもう一度やってみたいメイクや衣装はありますか?

ひヵる:フライヤーを見ていて、この頃、朝早かったなって記憶がよみがえったりはしましたけど(笑)。

――思い出に残っている衣装はありますか?

威吹:『平成バヴル』(2007年リリースの1stシングル)の衣装なんですけど、ジャケットを脱ぐと、上がスポブラみたいになるんですよ。それが印象的でしたね。この年になって着るのか!って。

幸樹:ねぇ、スポブラって何?

威吹:え!? スポーツブラ…です。

ひヵる:正式名称、それ?

幸樹:スポーツブラって何なのかなって。女性が主にどういうときにつけるのかな。

威吹:…スポーツするときじゃないの…? 俺、女性じゃないからわかんないけど!

全員:(笑)

幸樹:あと、これ本当に当時のガチのフライヤーなんですよ。当時の総合案内のインフォメーションとかそのまま(笑)。最初は郵便書留だったんですけど、その住所が書いてあったり。

――見直してみると新たな発見があるんですね。ミナセさんは思い出に残っているものはありますか?

ミナセ:最初の頃、衣装が仕上がる時期がギリギリだったんです。間に合わないから、自分で鋲を打ったりしていました。自分でハトメとか、ハンマーを買ってきて。

ひヵる:オカダヤ(手芸用品店)とか行ってな。

ミナセ:そうそう(笑)。あと、刺繍もしてましたね。

――ミナセさんは裁縫が得意なんですか?

ミナセ:得意じゃないんですけど、細かいところで、ここをもうちょっとシルエット的にこうしたい…とか。

ひヵる:こだわりですね。ちなみに、僕もハトメはやりました(笑)。

◆今はもう気恥ずかしさはない(威吹)

――今回の作品でバンドの7年間を振り返ってみていかがですか?

幸樹:あっという間ではありましたね。

ひヵる:思い返せば確かに長い。色々ありましたからね。どれが一番とかではなくて、思い返すと…なんですよね。振り返るといろんなことがあったなと。

幸樹:その時期その時期の良さってありますよね。7年前と今を比べたときに、7年前より全部が良くなったというわけではないんだろうなと思います。7年前だからこその良さも絶対あったし、今は今で良さがあるなと。

――今回、豪華盤でこれまでの全VIDEO CLIPを見ることができますが、昔の映像を入れるのは気恥ずかしかったりはしませんでしたか?

幸樹:それはもうなくなりましたね。YouTubeとかでガンガン上がっているし、一度上がっちゃうと一生出回るって覚悟で出さないと。

威吹:俺も今はもう気恥ずかしさはないですね。昔はありましたけど。というのが、「フラッシュバック」(無料配布された1stシングル)の映像でカクカクカクっていう演出があって…それがすごく気にいらなかったんです。

幸樹:それなら変えてもらえよ。

威吹:でもその時はもうできあがっちゃってたから。

幸樹:あれでしょ? 後から言われて気になりだしたんでしょ? じゃあミナセが悪い。

ミナセ:個人的な感想を言っただけなのに…!

威吹:でも今はもう気にしてない。「もうしょうがないじゃん!」と思っているので大丈夫です(笑)。

――そして今回は、新曲「有終の美」が収録されますね。この曲の歌詞はストレートなキラーフレーズが耳に残ります。

幸樹:1個1個のワードとしては凝ったところもありますけど、全体像としては何を言いたいのかが誰でもわかるっていうのを意識しました。

――ダウトのMVで歌詞が表示されるのは初めてですよね。

幸樹:音楽番組風に作ったことはあるんですけど、ああいうストーリー風では初めてですね。

――ライブ形式のMVですしね。「感電18号」の時は土俵でしたが、今度はリングか!と(笑)。〈うららかな金が鳴り響いた〉の前にゴングが鳴るという演出もさすがでした。

幸樹:ミナセさんがプロレスが好きっていうことを考慮しまして。

全員:(笑)

ミナセ:でもリングに上がる経験なんてないので、とても貴重だし、個人的にとても嬉しかったです。

――あのリングは本物ですか?

ひヵる:はい。よくある本物です(笑)。

ミナセ:リングの上でドラムを叩く人ってあんまりいないと思いますね。

幸樹:え、意外とみんなやってるよ? PV撮ったり、ライブやったり。自分だけみたいな言い方やめてもらえます~?

ミナセ:知らなかっただけなのに(笑)。

全員:(笑)

◆曲は本当に明るいやつが良いだろうなと(ひヵる)

――この曲はひヵるさん原曲ということですが。

ひヵる:卒業が決まってから曲を書き始めたんですけど、大まかに、綺麗な曲にしようとは思っていました。曲だけで言うと本当に明るいやつが良いだろうなと。

――明るいしキャッチーで本当に良い卒業ソングですね。

ひヵる:嬉しいです。決まったのが急遽だったので、レコーディングに録りかかるまではバタバタでしたけどね。

ミナセ:日数的にもタイトではあったんですけど、そこは今回だけではないので(笑)。でも、録っている時はこれが最後のレコーディングだってことにはあんまり気が行かなくて、作品のマスタリングで今までの曲を一気に聞いた時が一番、卒業について考えましたね。

――幸樹さんは?

幸樹:俺は作品として良いものを残そうとは思いましたけど、そこまでの感慨深さはなかったです。実感がないっていうのが一番の理由なのかもしれませんけど。

――卒業する9月23日が近づいてきたら段々実感が湧いてくるんでしょうか。

幸樹:直前までそうならない気もしますけどね。でも僕としては前日の9月22日にはスタジオとか何も入れないでほしいんです。最近の僕のジンクスで、デカいライブの前日は、音楽から離れて普通の生活をしたほうが良いライブができることに気づいたので。

玲夏:おい(笑)。

――あ、ここで残念なお知らせですが、9月22日はライブが入っているそうです。

幸樹:! そうだった! …えーと、22日のライブで弾みをつけて、翌23日のライブに望みたいと思います。

全員:(笑)

◆最初はすごく深く考えていたんですけど、死にはしないかなと(幸樹)

――幸樹さんのこのジンクスは他の方も当てはまるんですか?

玲夏:自分は早く寝られるようにスケジューリングするくらいですね。

威吹:ジンクスじゃないんですけど、ライブの前の日はご飯を食べます。僕、ライブ当日はご飯を食べないんですよ。なので前日はいっぱい食べておかないとパワーが出ないんです。お腹がグーグー鳴っちゃうし。でも、ライブ前に食べちゃうと動けなくなるし、お腹が痛くなったりするので。

ひヵる:僕も早く寝るのと、あとは準備は全部前の日に終わらせておくってことですね。その日は何もしない。

ミナセ:俺はあんまりないんですよね。早く寝ようとしても寝られない時もあるし。俺も食べるくらいですね。

――7月23日に今回の作品が出て、8月からはダウト自作自演【絆-kiz[U]na-】TOUR’14 「我ガ全身全霊魂ハ永久ニ不滅ナリ」が始まって…忙しいですね。

幸樹:でも、最近思うんですよ。自分ではダウトを仕事だとは考えていないんですけど、正直、その中でやることが全部、自分がやりたいことや好きなことでもなかったりするんです。でも、ライブって一番仕事からかけ離れていて好きなんですよね。

――今後のダウトはどうなっていくのでしょうか。

幸樹:どうなんでしょうね(小声)! わかんないっす(笑)。今回の作品も、最初はすごく深く考えていたんですけど、死にはしないかなと。考えたところでどうにもなりませんし、もうちょっとラフで良いかなと思うんですよ。多分それくらいの方が俺ら(に?)は合っている気がします。

――ミナセさんは千秋楽までどんなふうに過ごしたいですか?

ミナセ:この後はライブがずっと入っているので、やっていくうちに「もう終わりだな」って気持ちが出てくるのかわかりませんけど、今はまだ一瞬一瞬やっていくしかないなと思っています。もしかしたら『タッチ』みたいになるかもしれないし…

――え!?

ミナセ:甲子園に行く日のかっちゃんみたいに…

玲夏:死ぬんか(笑)。

幸樹:俺がひいてあげようか。ドロドロや(笑)。

全員:(笑)

――またミナセさんの年齢がニュースに出ちゃいますよ。

幸樹:いや、年齢どころじゃないでしょ(笑)。

――何だか不穏な話になりましたけど、犯行予告をしている幸樹さんに気を付けて、千秋楽を迎えてください。

ミナセ:いやいや、犯行予告されたら意図的だから、『タッチ』じゃなくなりますよね(笑)。まぁそうはならないですが、当日まではどうなるかわかりませんから気を付けます(笑)。

(文・後藤るつ子)

ダウト

<プロフィール>

幸樹(Vo)、威吹(G)、ひヵる(G)、玲夏(B)、ミナセ(Dr)の5人からなるロックバンド。2011年にメジャーデビュー、2012年12月には国立代々木競技場第二体育館でワンマンライブを行い、2013年6月からスタートした「ダウト 自作自演 武者修行ツアー中巻 -我愛你Tour 2013-『ASIA DISCO』」では、ダウト史上最大規模となるアジアツアーを成功させた。11月29日(金)、中野サンプラザホールにて「ダウト 自作自演 武者修行ツアー下巻-GRAND FINALE-『活劇ブロードウェイ』」を実施。2014年2月には、「ダウト絶頂Zepp TOUR’14『(再)教育』」、「ダウト弾丸韓国サランヘヨ単独公演『MATSURI A GO! GO!』」を成功に終え、8月からはダウト自作自演【絆-kiz[U]na-】TOUR’14 「我ガ全身全霊魂ハ永久ニ不滅ナリ」が決定している。


■オフィシャルサイト
http://www.pscompany.co.jp/d-out


【リリース情報】

『全身全霊謳歌集』
完全数量限定豪華盤
CD×2+DVD×2
TKCA-74101
¥12,500+税

『全身全霊謳歌集』
初回限定盤
CD×2
TKCA-74102
¥3,500+税

『全身全霊謳歌集』
通常盤
TKCA-74103
¥3,000+税


『全身全霊謳歌集』
2014年7月23日発売
(発売元:徳間ジャパン)
インディーズ時代から現在までの音・映像全てを網羅した、現メンバーラストとなる豪華なベストアルバム。

【収録曲】
初回限定盤A
[CD1]
01.ROMAN REVOLUTION
02.全身全霊 LIVES
03.MUSIC NIPPON
04.生にしがみつく
05.あいするひと
06.ハイカラベイベ
07.中距離恋愛
08.歌舞伎デスコ
09.恋アバき、雨ザラし
10.感電18号
11.ざんげの花道
12.有終の美

[CD2]
01.フラッシュバック
02.春風シャララ
03.シャングリラ
04.明星オリオン
05.花咲ビューティ
06.青い鳥
07.SUNRISE
08.サイケデリコ∞サイケデリコ
09.ONE
10.SAKURAリフレイン
(幸樹:学生時代の気持ちや初心に戻りたい時に聞きたくなる曲)
11.WILL
(威吹:一人旅をしている時に元気をくれる曲)
12.かげろう
(ひヵる:自分に自信が持てなくなった時に強くなれる曲)
13.T.S.G
(玲夏:次なる恋の第一歩を踏み出したいあなたへ)
14.春はあけぼの
(ミナセ:新たな環境に向かう自分に贈りたい曲)

[DVD1]
01.フラッシュバック
02.春風シャララ
03.シャングリラ
04.明星オリオン
05.花咲ビューティ
06.青い鳥
07.SUNRISE
08.サイケデリコ∞サイケデリコ
09.ONE
10.ROMAN REVOLUTION
11.全身全霊 LIVES
12.MUSIC NIPPON
13.生にしがみつく
14.あいするひと
15.ハイカラベイベ
16.中距離恋愛
17.歌舞伎デスコ
18.恋アバき、雨ザラし
19.感電18号
20.ざんげの花道
21.有終の美

[DVD2]
・バラエティーメイキング映像
・全身全霊思ひ出横丁

ダウト史上最も豪華なパッケージ仕様!
★豪華アナログLP盤サイズ箱型パッケージ
★前代未聞!ヒストリーコミックフラッシュバック」&写真集
★全身全霊!お立ち台ティッシュカバー
★ライブ参戦!勲章的チケットファイル
★歴代コンプリート!ポストカードセット


初回限定盤
[CD1]
01.ROMAN REVOLUTION
02.全身全霊 LIVES
03.MUSIC NIPPON
04.生にしがみつく
05.あいするひと
06.ハイカラベイベ
07.中距離恋愛
08.歌舞伎デスコ
09.恋アバき、雨ザラし
10.感電18号
11.ざんげの花道
12.有終の美

[CD2]
01.フラッシュバック
02.春風シャララ
03.シャングリラ
04.明星オリオン
05.花咲ビューティ
06.青い鳥
07.SUNRISE
08.サイケデリコ∞サイケデリコ
09.ONE
10.蛍火(Case:Twilight)
11.飛行少女(Case:Merry)
12.鬼門(Case:Domestic)
13.翼をください


通常盤
[CD]
01.フラッシュバック
02.春風シャララ
03.シャングリラ
04.明星オリオン
05.花咲ビューティ
06.青い鳥
07.SUNRISE
08.サイケデリコ∞サイケデリコ
09.ONE
10.ROMAN REVOLUTION
11.全身全霊 LIVES
12.あいするひと
13.中距離恋愛
14.恋アバき、雨ザラし
15.感電18号
16.ざんげの花道
17.有終の美