インタビュー

摩天楼オペラインタビュー

摩天楼オペラ

デビューミニアルバム『Abyss』を手に、メジャーシーンへと歩を進めた摩天楼オペラ。底知れない可能性を秘めた彼らが魅せた、深遠な世界観を堪能!

2010年12月22日、インディーズシーンからメジャーシーンへとその活動の場を移した摩天楼オペラ。圧倒的な音楽センスと表現力を誇る彼らが作り上げたのは「深い淵、底の知れない深い穴」を意味するミニアルバム『Abyss』。メタル、ミクスチャー、エモを取り入れた唯一無二のシンフォニックなサウンドで、その世界観を存分に見せつけた『Abyss』の魅力、そして彼らの新たなフィールドとなるメジャーシーンへの意気込みを存分に語ってもらいました!

■驕らず初心を忘れずに、地力を高めながら足元をしっかり見て進んで行きたい(燿)

――メジャーデビューおめでとうございます! まずは、デビューのご感想を。話が来た瞬間、何を思いましたか?

苑:そろそろだと思ってました。が、やはり嬉しかったですし、もっと自分がしっかりしなければ…と思いました。

Anzi:今まで以上にシビアな世界になるけど、自分達の音楽で日本の音楽シーンに勝負をかける機会ができて嬉しいです。

――タイミング的にも満足ですか?

燿:正直、時期的にまだ早いんじゃないかって思うところもあったんです。でも、より多くの人に摩天楼オペラの音楽を知ってもらえる可能性は間違いなく広がるので、そこに賭けてみようと思って。

悠:自分もまだ早いかな?とは思いましたけど、折角のチャンスだし、摩天楼オペラの音楽には自信があったのでやってやろうと思いました。…一言で言うと嬉しかったです(笑)

――(笑)。インディーズシーンからメジャーシーンへの移行で大きく環境が変わりましたよね。これに伴う気持ちの変化はありました?

苑:ありました。バンドや音楽、ファンに対する気持ちは変わらないけど、本当の意味で(音楽が)職業になるということは、もっともっと自分を磨かないといけないなと。

Anzi:そうですね。モチベーションは常に高く持っているけど、恐らく今まで以上に自然と力は入っていると思います。

彩雨:僕自身は思いの他、気持ちの変化がありませんでした。良い作品を作っていくという意味では、インディーズもメジャーも同じなので。

燿:ずっと思っている事なんですけど、驕らず初心を忘れずに、地力を高めながら足元をしっかり見て進んで行きたいです。

――では、メジャーシーンに行ったからには絶対達成したいことをぜひ!

苑:野外の大きな会場でライブ!

彩雨:東京ドーム公演!

悠:ロックバンドとして世間に認知される事! 武道館、東京ドームでのLIVE、海外フェスの出演等々言い尽くせない程あります。

Anzi:他に代わりのいない、オンリーワンなモンスターバンドになることかな。

燿:大きい夢はありますが、それとは別に、地元(岩手県)のTVに出たいです(笑)

――(笑)それはぜひ実現していただきたいです!

■摩天楼オペラはロックバンドだと言う事も表現したい(悠)

――Abyssは「深い淵、底の知れない深い穴」という意味ですよね。ちょっと意味深な言葉だと感じたんですが、メジャーデビューアルバムのタイトルにこの言葉を選んだ理由を教えてください。

Anzi:俺達の音楽は、人が生きていく中で抱える様々な心情を代弁しているものなので、デビュー作にはその歌詞の世界観がより伝わるように、この言葉を選びました。

苑:今回の作品を作る前、僕達は「シングルでメジャーデビューする」と勝手に思い込んでいたんです。だからシングル用の「もう1人の花嫁」と、ライヴ新曲用の「INDEPENDENT」しか用意してなくて(笑)。ミニアルバムになると知って、この2曲とのバランスをとる形でアルバム曲を作っていったんです。コンセプトを決めてから作ったわけではないので曲達はバラバラなんですけど、全曲の歌詞の共通点は「人の感情の深いところを描いている」ことだと思って。それを表したものが「深い淵、底の知れない深い穴」=「Abyss」です。「Abyss」って響きがかっこいいですし!

彩雨:人の感情の深いところを描いているという趣旨を苑さんから聞いたんですが、個人的にはそこの知れない深い穴というのを摩天楼オペラが持つ潜在能力のようなものにも置き換えることができるなと。

――確かに今回のアルバムの収録曲は全曲、タイプがかなり異なりますよね。

彩雨:そうですね。今回「摩天楼オペラらしさ」をとにかく前に出したかったので、この7曲を聴けばどんなバンドか分かってもらえるような、タイプの違う7曲を揃えました。

悠:摩天楼オペラはロックバンドだと言う事も表現したい事の一つですね。

苑:バンドの芯が揺るがないということが伝えられたらなと。

――摩天楼オペラの楽曲面・歌詞面で軸になっているものはありますか?

彩雨:楽曲面では摩天楼オペラのバンドコンセプトである「摩天楼=現代」「オペラ=昔」の異なるものの対比、融合を常に意識しています。

苑:歌詞面では「今を生きる人達の想いを代弁する」ということですね。

燿:ベースのアレンジは、「重い音」と「メロディアスな音」の調和をテーマにしています。インディーズ時代に培った経験を活かしつつ、メジャーに変わって更に成長したサウンドを作り上げる事は必須です。

悠:そして何よりもメロディアスだと言う事かな。

■ピアノのシーンがまるまるカットされてました(笑)(彩雨)

――デビューアルバムである今作でこれまでにない挑戦はありましたか?

苑:「frill」という曲でシャッフルビートに挑戦しました。僕のバンド人生初のシャッフルなので、新鮮な感じで楽しめました!

彩雨:通常はオルガンやピアノ、ブラスが栄える楽曲かもしれませんけど、そこをあえてストリングスやクワイヤを中心に構成したんです。

Anzi:俺はギターパートがアコースティックのみの曲は「フタリ」が初めてですね。

燿:初挑戦したのは「INDEPENDENT」の高速3連のベースソロ!

悠:「フタリ」ではエレキギターを一切入れないアレンジに挑戦してみました。他には「frill」ではバンド史上初めてのシャッフル曲に挑戦して、「INDEPENDENT」では今までにない位、メタルにやり過ぎたアレンジを施しました(笑)

――今回のアルバムでみなさんかなり色々挑戦したんですね。そんなアルバムのリード曲「もうひとりの花嫁」の聴きどころをぜひ。

燿:展開の起伏が激しくて、摩天楼オペラの世界観が詰まってます。

彩雨:重厚なバンドサウンドに対して、ストリングスやピアノが乗っているので、バンドらしさが一番出ていると思います。

――レコーディング中、何か面白い出来事はありました?

苑:「もうひとりの花嫁」のアウトロのコーラスは、歌録り中にプロデューサーの明石昌夫さんが突如思いついて録音したものなんです。今までの曲ではやっていないアレンジだったので、「お~!!」と思いました。

燿:レコーディングスタジオにある給茶器のお茶がなかなか美味しかった。俺、タンブラー持参で飲んでたんですよ(笑)

Anzi:俺のレコーディングは毎回レジェンドだらけだからな…(笑)。PVで見られる悠君のドラムのセッティング&スティックアクションは俺プロデュースだ(笑)。

――レジェンドだらけですね(笑)この勢いで、PV撮影秘話を。

悠:PV撮影は今までで一番少ないテイク数で撮る事ができたんです。何よりもスタッフさんの多さに助けられた1日でした。

彩雨:今回、今まで行ったこともないようなとても大きなスタジオで撮影したんです。冒頭はピアノとボーカルの出だしですが、ピアノのシーンがまるまるカットされてました(笑)

――(笑)!

■「この素晴らしいギターは一体誰が弾いてるんだい?」と毎回自分に酔ってます(Anzi)

――レコーディングで一番楽しいのはどんなとき?

Anzi:自分の弾いたテイクをプレイバックしてる時が最高に楽しい。プレイバックは客観的に自分のギターを聴くことが出来るんだけど「この素晴らしいギターは一体誰が弾いてるんだい?」と毎回自分に酔ってます(笑)。

全員:(笑)

彩雨:僕は、ミックスが終わってそれを自宅で聞く瞬間です。マスタリング前ですが「完成した!」っていう実感はその時が一番ですね。

燿:自分で納得のいくプレイが出来た時かな。あと、サウンドプロデューサーやディレクターさんから「今のプレイかっこいいよ!」っていう言葉が出た時ですね。

悠:メシの時間…と言いたい所ですが(笑)、やっぱり各パートの期待以上のテイクが録れた時はエキサイトします。

――音源作りは衣装やアートワークも重要な要素だと思うんですけど、今回こだわった部分はありますか?

苑:アルバムアートワークは「Abyss」というタイトルから同タイトルの映画を思い出して。その印象が大きいです。衣装のこだわりは、ビジュアル系の衣装にする!ということ。あたりまえのことですけど、これをしなくなるバンドさんが多いので。

彩雨:黒基調の衣装は今までどおりですが、今回はいつも以上にエレガントなものにしました。

燿:衣装の個人的なコンセプトは「デザイン性のある黒いカジュアル」。カジュアルなパーカーが基調ではありながらも、黒くて耽美な要素も入っています。

悠:キメた感じです。若干、海賊っぽくもなってしまいましたが(笑)

Anzi:衣装のテーマはいつも“摩天楼オペラ”です。

■リスナーと共に生きていけるバンドになりたいです(苑)

――ご自分一押しの「『Abyss』のここを聴け!」という聴かせどころをお願いします。

苑:「frill」のアウトロ「カミソリボイス」。

Anzi:作品を通して聴いた時の美しい流れ。後は、ファンの皆が好きなように聴き所を見つけてくれれば良いなと。

彩雨:「frill」のサビで出てくる「ヘイ!!」っていうところです。ライヴで一緒に盛り上がろう!

悠:あまりこのシーンのバンドさんがやらない様なアレンジを施している所ですね。例えば「INDEPENDENT」でのギターソロ終盤とアウトロのギター、ベース、ドラムの3連のユニゾンとか。まぁ本音は全部聴いて欲しいですが(笑)

――そんなアルバムを引っ提げて1月9日のFC限定ライヴを皮切りにスタートする全国ツアー【Abyss Tour】、抱負をお願いします。

苑:1日1日を流さずに楽しむ!

Anzi:前回ツアー(Emergence from COCOON Tour)よりも更に成長したバンドを見せる事です。

燿:新しい環境での初めてのツアーなので、また新たにバンドの地盤を固めつつ、1本1本を大切に勝負していきたいですね。

悠:全公演、悔いの無いライヴをする事。摩天楼オペラの世界を色んな人に体験して欲しいです。これはいつも思う事ですが、お客さんがライヴ後に「楽しかった」と心から思ってくれたらそれが一番の大成功だと思います。

――最後に、今後どんなバンドへ成長したいですか?

Anzi:先頭に立ってシーンを引っ張れるバンドになりたい。

彩雨:モンスターバンド!!!

悠:個人的には海外のロック、メタルフェスに出ても遜色が無いバンドになれればと思っています。

燿:「摩天楼オペラの音楽は摩天楼オペラでしか聞く事ができない」と認知される、唯一無二のバンドになりたいですね。

苑:さっきの答えと重複しますけど、俺達は今を生きる人達の想いを代弁してるんです。それによって心が楽になったり、「同じ思いを共有してるんだ」とリスナーを勇気づけたりできたらいいなと思っています。リスナーと共に生きていけるバンドになりたいです。

(文・後藤るつ子)

摩天楼オペラ

<プロフィール>

苑(Vo)、Anzi(G)、彩雨(Key)、燿(B)、悠(Dr)の5人から成るロックバンド。2007年12月より現メンバーでの活動を開始。2010年、初のワンマンツアーのファイナルを初のホールワンマンとなる渋谷C.C.Lemon Hallで行うなどインディーズシーンで精力的に活動。同年12月22日、ミニアルバム『Abyss』でメジャーデビューを果たす。

■オフィシャルサイト
http://matenrou-opera.jp/


【リリース情報】
摩天楼オペラ Abyss初回限定版
初回限定版
☆完全予約受注生産。
予約受付終了
摩天楼オペラ Abyss
通常版
¥2,500

『Abyss』
2010.12.22発売
(King Records =music=)

リード曲「もうひとりの花嫁」を含む全7曲を収録した、摩天楼オペラのメジャー1stミニアルバム。
【収録曲】
01.INDEPENDENT
02.もう一人の花嫁
03.frill
04.coal tar
05.Double Clutch
06.フタリ
07.Finale…

【初回限定盤DVD収録内容】
「もう一人の花嫁」 MUSIC CLIP・メイキング映像