8月12日より5日連続でBORNが行う2マンライブイベント「BORN BATTLE in SUMMER 2013!!【DIE or DIE】」。今回、このスペシャルイベントの前哨戦第三弾として、猟牙&K vs最終日の対バン相手であるCrack6(PENICILLINの千聖のソロプロジェクト)の対談が実現!
これまでにも対バンをしたことがあるという両者。【DIE or DIE】についてはもちろん、ライブやレコーディングの話まで飛び出し、大盛りあがりを見せた対談の模様をお届け!
◆今回みたいなバトル形態の対バンは面白い(千聖)
――皆さんはいつ頃からお知り合いなんですか?
猟牙:何度かイベントでご一緒して知り合ったというか、ご挨拶をさせていただきました。Crack6さんとは大阪で1回、PENICILLINさんともご一緒させていただいたことがあります。赤坂BLITZのイベントでは一緒に写真を撮らせていただきましたし!
K:猟牙がHAKUEIさんの真似してツノつけたんですよ。本人の前で! 勇気あるなーと思いましたね(笑)。
猟牙:やってまえー!と思って(笑)。でもPENICILLINのファンの方からは熱く迎えてもらえました。キッズでしたね、あの時は(笑)。
千聖:本人(HAKUEI)もきっと嬉しかったと思うよ(笑)。
――お互いの第一印象は?
千聖:俺は、たしかカメラマンとPENICILLINのジャケ写でどういう撮影をするか話し合っていた時に、参考資料でBORNのアー写を見せてもらったんだよね。結構ハードなイメージがあったな。実際に会ったのは、大阪でCrack6の時、対バンした時が初めてだったけど、やっぱりイメージ通りハードだなと。話しかけたら怒られちゃうかと思ってた(笑)。
猟牙:そんなこと絶対ないっす(笑)!
――BORNのお二人が千聖さんを知ったのはいつ頃だったんですか?
K:小学生の時ですね。
千聖:マジで!?
猟牙:俺は、TVでPENICILLINを見て、その後、PENICILLINの方とは知らずに千聖さんのソロシングルの『VENUS』を聴いたんです。
K:俺は、中1の時に買ったギター雑誌の表紙が千聖さんとKIYOSHIさん(ex.hide with Spread Beaver、ex.media youth)だったんです。だからフライングVを持ってる印象があって。
――BORNのお二人が初めて聴いた時には、千聖さんは既に第一線で活躍していたんですね。
K:まさにそうです。
猟牙:ヴィジュアル系を知り始めた時にPENICILLINさんがTVに出ていましたね。でも俺、千聖さんってヴィジュアル系よりハードロッカーのイメージが強いんですよ。
千聖:結成当初の21年前とかはね、4人編成のバンドだったらBOØWYで、5人だったらLUNA SEA、って風潮だったせいか、ハードロックスタイルのゴリゴリなギターだったり曲調をやっているバンドが少なくて、かえって俺たちが浮いて面白かったんだよね。
猟牙:PENICILLINは、当時のゴテゴテのヴィジュアル系とはまた違って、ちょっと音楽的にも異質な部分が多かったり、ポップだったり激しかったり、おふざけの曲をあえて入れたりしてましたよね。
千聖:うん。それでもメジャーデビュー前はね、うちみたいにギターとドラムがMCをやるバンドなんてなくて。ヴォーカルは曲紹介だけとか、面白いことを言ったらいけない雰囲気だった。大槻ケンヂさんみたいな文化人ならともかく、いきなり俺がダジャレとか言い出すと最初は非難轟々だったからね。でも先輩と同じことをやっても負けちゃうなと。まあ最初は罰ゲームで俺が喋ることになったことから始まるんだけど、やってみたらメンバーが「いいね!」って言ったんだよ(笑)。
全員:(笑)
千聖:とは言え、当時、華麗さではHAKUEIとGISHOにかなわないし、O-JIROの可愛さとも違うし、じゃあ俺はどうしようって考えたのもあるかもしれない。PENICILLINは、バンドとしての団体戦の中で個人戦もやってた感じかな。個々にも特徴をつけたかったんだよね。ただ真面目にやっているだけじゃインパクトを残せないと思ったし。
――貪欲ですね。
千聖:うん、メジャーデビューしてから大分経とうが関係なく、レコード会社の偉い人のパーティに呼ばれた時も、スーツを着なきゃいけなかったんだけど、そのままだと面白くないから、スーツにアフロで、「男のロマン」って曲を歌いながら登場したりとかもしたね(笑)。楽器持ったら真面目だから、それ以外はふざけても良いかなと思って。今って、バンドも周りの人も、みんな全体的に真面目だよね。演奏だけじゃなく全部ね。せっかくやるなら遊び心をもって、自分たちに向いていることをやればいい。学校じゃないから決まりがないし、法律に触れるわけでもない。もっと色んな角度でやりたいことをやればいいと思うよ。
K:先輩方は足し算の中でのバンドバランスが取れているんですけど、今のバンドは「俺はこう出るからお前はこう出て」、っていうのが強いんですね。真面目なのかもしれませんけど。
千聖:BORNもそうなんだけど、計算され尽くしているみたいで、すごいと思う。動きのシミュレーションをしているみたいな。BORNは昔のハードコアをちゃんと踏襲しつつ、自分たちのカラーを出してるから、そこをもっと強くして強調していけばいいんじゃないかな。
――対バンは個性を伸ばすのにうってつけですね。
千聖:そうだね。特に今回みたいなバトル形態の対バンは面白いと思う。ボーダーラインを決めつけない方がいいよ。対バンの企画とかでそういうのをどんどん出していったらいいと思う。たくさんのライバルがいる中でも負けない、これに関してはこいつらが1番だってものを作ればいい。
猟牙:なるほど。今はどんなバンドでも受け入れられる風潮だから、その中で個性をどう伸ばしてもっとデカく世に出ていくかですね。
◆こっちはシャウトに命かけてんだよ!と(猟牙)
――音楽面ではいかがでしょうか。
千聖:音か…昔はアナログレコーディングだったからテープで編集してたな。今は楽だね。バンド内でもデータのやりとりが多いところもあるし。俺達がそれをやったのが10数年前だけど、バンドっぽくねーななんて思ってた(笑)。今じゃ当たり前だけどね。せーので合わせて初めてバンドだって感じがあったから。
K:良くも悪くもですよね。
千聖:俺らはアナログから移行する過渡期にいたからね。あの頃は16トラックまでしか録れなかったし。
K:猟牙なんかヴォーカルトラックだけで10数トラック使っちゃってるよね(笑)。猟牙は心配性でシャウトをいっぱい録っておきたいみたいで。10種類くらい録ってるんですよ。
猟牙:うん。いっぱい録って選んだり、組み合わせたり。でもやっていくうちに自分でも何にこだわってるんだかわからなくなってくるんですけどね(笑)。
千聖:(笑)。でも、そんなにシャウトにこだわりがあるって面白いね。確かに初めて聴いた時に激しくシャウトするのがすごく大事なバンドなんだなって思ったんだよ。そういう姿勢って伝わってくるんだよ。
猟牙:シャウトにこだわってる時に「どうでもよくない?」とか言われると凹むんですよね。こっちはシャウトに命かけてんだよ!と。
千聖: HAKUEIも見ていて「すごいシャウトするな」って言ってたくらいだからね(笑)。伝わってるよ。
――ところで、PENICILLINは95年に鹿鳴館で2月に2days、3月に3days…とマンスリーライブを7月の7daysまでやっていましたよね。
千聖:ネタでやったね。「7daysやったら総動員1000人だから渋公ができる!」ってよくわからない計算をして(笑)。でも、9月30日に渋公をやって即完したんだけどね。そういう思い出もあって、今回のBORNの5daysは懐かしい感じがする。
――連続してやることの辛さはないんですか?
千聖:当時CDが2枚しか出していなくて、しかも片方はミニアルバム。これだけで7daysをやるのはかなり辛かったな。曲がないんだもん。
K:HAKUEIさんの喉は大丈夫だったんですか?
千聖:そんなことは全員考えてない。それより「セットリストどうする?」みたいな(笑)。
猟牙:俺らは50~60曲あるから大丈夫だとは思うんですけど、話聞いてるとハンパないですね…。
◆【DIE or DIE】の先にあるものは、意外とあったかいものかもしれない(K)
――お互いに当日やってほしい曲はありますか?
猟牙:俺は「VENUS」ですね! あの曲を小学校の時ずっと聴いていたから、大阪で対バンの時やってくれたときは「うわー!」と(笑)。
K:あの時ずっと「やるかなぁ」って言ってたもんね(笑)。始まった途端「これ! これ!やった!!」って(笑)。
全員:(爆笑)
千聖:でもリハの時とか全然そんな感じしなかったんだけど(笑)。なんか睨まれてる気がして「ちょっと、ギャラリーの人たち怖いんですけど!」みたいな(笑)。でも、リハの途中で観ている人がいなくなると「あれ、面白くなかったのかな…」とか思うよね(笑)。
猟牙:わかる! わかります!! ギャラリーが多いと俺もシャウトに妙に力入っちゃったりしますから。
千聖:(笑)。さすがシャウトにこだわりがあるな。「VENUS」はCrack6のシングルにも別のバージョンで入ってるんだけど、そこまでご要望があればやりますよ。BORNのメンバーに捧げる。
猟牙:やった!
――千聖さんは?
千聖:あの代表曲と言われているあの…サバ…
K:「RADICAL HYSTERIA」ですね(笑)。
千聖:あれ本当にサバに聴こえるよな(笑)※。
(※2012年3月にリリースされたBORNのシングル。サビの〈suck my dick or death〉がなぜか〈サバに乗って〉に聴こえると話題に。)
猟牙:俺たちは真面目にやってるんですけどね。
千聖:あのカッコイイ太い声と〈サバに乗って〉っていう聴いた感じ「?」ってなる語感が面白いんだよ。BORNって単純にサバ好きなのかなって思うもん(笑)。名曲だよ。
――知名度高いですよね。
猟牙:前に大阪BIGCATでイベントをやった時にこの曲が始まった途端、ロビーにいた人たちが一気に会場に入ってきたんですよ。800人ワンマンみたいなすごい光景でしたね。そのせいか、前に「セットリストからRADICAL外さない?」ってメンバーに言ったら「いや、それはできない」って言われました(笑)。
千聖:俺もBORNのライブでサバやらなかったら「良かったよ…でもなんでやらなかったの?」って言いそう。だって、遠山の金さんの桜吹雪みたいなもんじゃん。あれやらないと一件落着しないでしょ。
猟牙:(笑)。5daysもあるから1日くらい外してもいいかなって思ったんだけど…今のこの感じだとダメですね(笑)。
――【DIE or DIE】は「勝って死ぬか、負けて死ぬか」というイベントですが、意気込みをお願いします。
千聖:ライブって生きて感じるところだけど、死ぬ覚悟で一つ一つのライブに命をかけたらどんな反応が来るのかなっていうのが楽しみでもあるんだよね。それをずっと続けて蓄積すると、弱いパンチが巨体を倒すみたいな。BORNもずっと蓄積しているパンチがあるわけじゃない。そのパンチを出してくるわけだから、俺たちも負けずに頑張らなきゃいけないし、どうしたら良いパンチが出るか考えなきゃいけない。だって、そこで例のヒット曲やられたらどうしたらいいんだよ。
全員:(笑)
千聖:しかも5日間やって相手は結構波に乗っちゃってるだろうしさ。
――サバだけに!
千聖:そう(笑)! でも、お互いを高めるための試合になったら面白いよね。BORNとせっかく一緒にやるから楽しくやりたいな。俺、たまに平気で飛び入りしたりするからね(笑)。
猟牙:何が飛び出すかわからない5日間ですけど、その最終日が千聖さんとの試合なので、BORNもBORNファンも千聖さんも千聖さんファンも全員を巻き込んで死ねたらいいなと。そのくらいの気持ちで向かわないと!
K:5日間突っ走って【DIE or DIE】の先にあるものは何なのかなって考えていたんですけど、意外とあったかいものかもしれないと思い始めました…今日対談をしてみて(笑)。
(文・後藤)
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■BORN BATTLE in SUMMER 2013!!【DIE or DIE】
◆8月12日(月)高田馬場club PHASE 【時間】OPEN:18:00 / START:18:30 【出演】BORN / ニューロティカ チケットぴあ 0570-02-9999 Pコード:203-360 ローソンチケット 0570-084-003 Lコード:72136 イープラス http://eplus.jp (PC・携帯共通)
◆8月13日(火)高田馬場club PHASE 【時間】OPEN:18:00 / START:18:30 【出演】BORN / DEZERT チケットぴあ 0570-02-9999 Pコード:203-360 ローソンチケット 0570-084-003 Lコード:72137 イープラス http://eplus.jp (PC・携帯共通)
◆8月14日(水)高田馬場club PHASE 【時間】OPEN:18:00 / START:18:30 【出演】BORN / Jin-Machine チケットぴあ 0570-02-9999 Pコード:203-360 ローソンチケット 0570-084-003 Lコード:72140 イープラス http://eplus.jp (PC・携帯共通)
◆8月15日(木)高田馬場club PHASE 【時間】OPEN:18:00 / START:18:30 【出演】BORN / lynch. チケットぴあ 0570-02-9999 Pコード:203-360 ローソンチケット 0570-084-003 Lコード:72142 イープラス http://eplus.jp (PC・携帯共通)
◆8月16日(金)高田馬場club PHASE 【時間】OPEN:18:00 / START:18:30 【出演】BORN / Crack6 チケットぴあ 0570-02-9999 Pコード:203-360 ローソンチケット 0570-084-003 Lコード:72143 イープラス http://eplus.jp (PC・携帯共通)
<チケット料金> 前売¥3,500 / 当日¥4,000 税込、Drink代¥500別/スタンディング ▼チケット先行受付のお知らせ▼ ・イープラスによる抽選受付となります。 ・事前にイープラスの会員登録(無料)が必要です。 ・受付期間中に下記URLへアクセスし、ページの案内に従いお申込ください。 【受付期間】2013年6月10日(月)21:00~2013年6月16日(日)18:00 【受付URL】http://eplus.jp/bbis2013/ (PC・携帯共通)
<一般発売> 6月23日(日)~各プレイガイドにて販売 info:バックステージプロジェクト TEL03-5786-2400(平日 12:00〜19:00)
BORN オフィシャルサイト http://www.indie-psc.com/born/
Crack6オフィシャルサイト www.crack6.jp/