ライブレポート

2012.9.30

little HEARTS.4th Anniversary@渋谷O-EAST

「MY little HEARTS. Special Edition Vol.4」

 

 

 

今年で4回目を迎えるイベント「MY little HEARTS.Special Edition」。今年は仙台2公演、東京2公演の全4公演が行われたわけだが、この日の東京公演は、新進気鋭の個性豊かな8バンドが集結。加えて台風が関東を直撃!という記憶に残る1日となった。

 

*スカーレット

 

トップバッターは、バンド名を象徴するような緋色が引き立つ衣装で登場したスカーレット。ライブはこの日の天気にぴったりな「雨の交差点」で幕を開けた。彼らの持ち味であるどこか懐かしい昭和レトロ感とロックが混ざり合うメロディを、ヴォーカルのハヤトが切なくも激しく歌い上げる。
「声上げろ!」のアジテートで空気は一転。ドラムセットの横に立てられた日の丸を背に、ラストの「売国≠紳士」まで、ステージを所狭しと走り回り、客席を巻き込んで存分に暴れ回ったのだった。一番手のプレッシャーなどもろともしないその度胸と、パワフルなステージに惹きつけられた。

 

*アヲイ

 

真っ赤なライトを背に漆黒の衣装で登場したのは二番手のアヲイ。眩くような彼らのステージは「メランコリー」で幕を開けた。続く「kaleido」でオトギ(Vo)がファルセットを響かせたかと思えば、「abelcain」ではサキ(B)が中指を立てて客席を挑発。ダークでヘヴィなサウンドと共に、ステージは一気に彼らの色に塗り替えられ、そのアクトに客席は渾身の拳で応える。
「狂ってくれるか!」この咆哮と共に、さらに会場内はヒートアップ! オトギが前転し、まさに狂乱という言葉がふさわしい激しいアクトで魅せ切った。ピリリとした緊張感に満ちたエネルギッシュなステージだった。

 

*DOG inTheパラレルワールドオーケストラ

 

打って変って、カラフルでポップな世界を繰り広げたのがこの日の3バンド目、DOG inTheパラレルワールドオーケストラ。ヴォーカルの春に至っては、ステージから勢い余って転げ落ちそうなほどの元気ぶりを発揮! 1曲目の最新シングル「ココロVIBES」から、そのキュートなアクトでガッチリと客席の心を掴んでしまった。
途中、それはそれは饒舌に音源の宣伝をした後には「帰りの雨が気にならないくらい汗だくになって帰ってください!」としっかり煽り、名曲「ハルシオンキャンディ」へ。キュートな「べビラヴッ」「ミラクルGO!」とDOGらしさ全開で駆け抜け、彼らのステージを強烈に印象付けたのだった。

 

*メガマソ

 

続いて登場したのはメガマソ。軍服を思わせる三者三様のカーキの衣装を纏った彼らのステージは「最高に楽しもうか渋谷!」というインザーギ(Vo)の絶叫で幕を開けた。さすが長いキャリアを持つバンドだけに、その安定感はまさに圧巻。高音から低音まで自在に行き来するインザーギの圧倒的な歌唱力、透明感のある音色を響かせる涼平のギター、細やかに刻まれるGouのベース…3人が織りなす音のクオリティに圧倒される。
会場から大きなメンバーコールが沸き起こった「コールベゾアル」から「ベゾアルステーン」へと滑らかに展開し、ラストの「パラディサヘイロー」をしっとりと聴かせ切って、その貫禄のステージを完結させた。

 

*R指定

 

イベントも折り返しとなった5バンド目はR指定。東京では初お披露目だという赤×金色の衣装を纏い、拡声器を手に登場したヴォーカル・マモの圧巻の統率力の元、1曲目の「アイアムメンヘラ」から怒涛のステージがスタート。
アカペラを朗々と響かせた「ガラスの心臓」、そこからガラリと様相を変え、Z(G)が奏でる印象的なあのフレーズで「波瀾万丈、椿唄」が始まれば、扇子が舞い、会場内は一気にR指定色に染まる。「毒盛る」が告げられると客席から歓喜の悲鳴が沸き起こり、ヘッドバンギングの嵐を巻き起こした。最後までボルテージを上げ続けたまま幕となった彼らのライブ。アバンギャルドをコンセプトにしている彼ららしい、実に前衛的なステージだった。

 

* DaizyStripper

 

続いて登場したDaizyStripperのステージは、切なくも激しいナンバー「彼女はエメラルド」で幕を開けた。続く「Reincarnation」では夕霧(Vo)から「聞こえないんだよ!」という激しい煽りが飛び、勢いは留まるところを知らない。MCでは今年5周年を迎えたDaizyStripperから1つ年下の“little Heartsくん”へ、「ますますの発展を祈るよ」という先輩目線(!)のメッセージを送り、笑いに包まれる一幕も。暗転から一転、温かなオレンジの光の中、メロディアスな「KISS YOU」で夕霧の可憐なハイトーンヴォイスを存分に響かせると、ラストの「decade」ではモッシュを煽る夕霧の頬になお(G)がキス! ポップとハードを絶妙なバランスで配したライブ、その余韻を残し、ステージを後にした。

 

*ユナイト

 

「垂直落下式DDT」が鳴り響く中、登場したのはユナイト。この日、冒頭で告げられた「ユナイトは攻めて帰りたい」という結(Vo)の決意表明通り、この日彼らが見せたライブはまさに攻めの姿勢を前面に出した力強さ。激しいヘッドバンギングの嵐が起こった「Love_Duck_Core_Nothing」、狂気さえ感じさせるほどの激しさに満ちた「絶望クリエイター」。
存分に攻めた後は、メロディアスな「U-s m e h-」を披露。不思議な浮遊感のギターと「僕は君の事が必要なんだ」というストレートなメッセージが心にまっすぐに届く。激しさと爽やかさ、彼らの持ち味を存分に生かしたステージを見せてくれた。

 

*THE KIDDIE

 

この日のラストを飾ったTHE KIDDIEのステージは彼らの代名詞「smile.」でスタート。「外はすごい雨だよ。もう笑うしかないよね! もっといっぱい笑おう!」と、揺紗(Vo)もとびきりの笑顔で客席を盛り上げる。ダンスチューン「恋して★DISCORD」では客席をキラキラとしたダンスフロアに変え、「泡とサイダー」では揺紗の煽りにモッシュが沸き起こる。
と、突然「So high」のイントロで謎の沈黙が。客席が「??」となったとき、そらお(B)がマイクレスで「little HEARTS.! 4周年おめでとう!」と絶叫! さらに揺紗の「Happy birthday to you」の歌と共にバースデーケーキが登場するこの日らしいサプライズも!
ラストは「Sun’z up」。台風を吹き飛ばす勢いのモッシュとキラキラ眩しいお日様のようなパワーで、トリを飾るにふさわしいステージを見せてくれた。

 

それぞれの個性を実に濃厚に魅せてくれた全8バンドの渾身のステージ。そのパワーで直撃した台風を文字通り吹き飛ばしてしまったのか、終演後は雨もすっかりやんでいた。

 

 

 

◆セットリスト◆
【スカーレット】
01.雨の交差点
02.赤い逃避行
03.未遂と少年
04.裏・神風哀哭録~負ケ犬哀歌~
05.売国≠紳士

 

【アヲイ】
01.メランコリー
02.kaleido
03.abelcain
04.鈴虫
05.生キル為ノ歌

 

【DOG inTheパラレルワールドオーケストラ】
01.ココロVIBES
02.青空ハレーション
03.ハルシオンキャンディ
04.べビラヴッ
05.ミラクルGO!

 

【メガマソ】
01.トワイライトスター
02.SWAN SONG
03.万国砂糖品評会
04.コールベゾアル
05.ベゾアルステーン
06.パラディサヘイロー

 

【R指定】
01.アイアムメンヘラ
02.ジャパニーズクラッシャー
03.ガレキの心臓
04.波瀾万丈、椿唄
05.毒盛る

 

【DaizyStripper】
01.彼女はエメラルド
02.Reincarnation
03.DIRTY STARRY
04.KISS YOU
05.decade

 

【ユナイト】
01.イオ
02.提案
03. Love_Duck_Core_Nothing
04.絶望クリエイター
05.U-s m e h-

 

【THE KIDDIE】
01. smile.
02.来世の女神
03.恋して★DISCORD
04.泡とサイダー
05.Nutty Nasty
06.So high
07.Sun’z up

 

(文・後藤るつ子)