「vistlip10周年✕Vif」第3弾 メンバーインタビュー　智、Yuh、海編

メンバーインタビュー　智

◆ありのままの智になっちゃうかな？（智）

――「vistlip10周年✕Vif」。この企画での2018年最初のインタビューです。まずは、今年に入ってからどのように過ごしていたのかを聞かせてください。

智：今年は、僕とTohyaのバースデーライブから始まったんですけど、その後、2月まで歌う機会があまりなかったので、自分の声を作ることにすごく専念している日々でした。昨年ボイストレーニングにも行って、自分で色々研究しながら、自分の声に必要だと思うことをやってきました。

――3月には、己龍、BugLug、R指定との「均整を乱す抗うは四拍子」のツアーが全国7ヵ所所で行われました。このツアーはいかがでしたか？

智：ヴォーカルは4人だけで集まれるような友達という関係なんですけど、現場に行くと、みんなピリッとする瞬間があるところがこのイベントの良いところです。俺は仲が良いだけでイベントをやるというのはつまらないなと思っていて。ある先輩のアーティストに「仲良くしてんじゃねーよ。対バンは、食うか食われるかなんだよ」みたいな話をされたこともありましたが、まさにそういうイベントでしたね。

――「均整を乱す抗うは四拍子」のツアーで何を得ましたか？

智：vistlipが音楽で大切にしている部分というのは、ヴィジュアル系以外の色が何割かを占めていると思うんですけど、一緒にツアーを回った己龍、BugLug、R指定は、ヴィジュアル系の良さというものをすごく持っていて。例えば、こうしたらオーディエンスは楽しめるとか、そういう部分は今回のツアーでもすごく勉強になったので、これからのライブでも活かしていけたらなと思っています。

――高田馬場AREAというと、vistlipを結成したばかりの頃はイベント出演などで、よくライブを行っていましたよね。この会場での思い出は？

智：vistlipをやる前のバンドの時に、高田馬場AREAでライブができるようになるには、オーディションがあったので、「そのオーディションに通るのかな？」と考えていたことが最初に思い浮かびますね。

――「Good vibes CIRCUIT」は衣装やメイクも個人の自由に任せられていますよね。智さんはどんな衣装やメイクを考えていますか？

智：前回は会場毎に「今こういうバンドいるよね？」っていう、バンド系のメイクを毎公演変えてやっていました。血糊をつけたり、かわいいメイクにしたり。今回はどうでしょうね？　初日のライブをやってみて思ったんですけど、歌っている時に結構気持ちが入っちゃったので、割とありのままの智になっちゃうかな？　「Good vibes CIRCUIT」は、いつもより小さいライブハウスでのツアーなので、やっぱりグチャグチャになっちゃうなと思ったので、乱れても大丈夫なヘアメイクでいこうかなと（笑）。服装に関しては、ファンと共有したいからグッズを着ることが多いと思います。

――「SUPER Good vibes CIRCUIT Ⅱ」はセットリストもメンバーそれぞれが考えて、その日によって内容が変わりますが、智さんのセットリストはどんな感じになりそうでしょうか？

智：とりあえず、裏側の仕事が一段落したらセットリストを作ろうと思います（笑）。7月7日、七夕の11周年ライブのセットリストも考えないといけない時期で、楽曲制作など色々と含めて、ツアー中ですが裏側も忙しくなっています。でも、「Good vibes CIRCUIT」があるからバンド力が高まるというメリットがあるので、どんなに忙しくてもしっかり両立させていきたいですね。なので、一段落したら僕のセットリストがこのツアーで顔を出すと思います。

――初日のライブで、「vistlipの情報のツイートを最低でも2000リツイートさせて拡散を目指したい」というお話がありましたね？

智：これまでスタッフに任せていた部分も、メンバーでできることは5人で分担していこうという話をしています。その中の一つに情報発信というものがあって、それぞれのメンバーでしっかりやっていきたいと思っているので、ファンにも一緒に拡散してもらえたら嬉しいです。

――最後に、ファンの皆さんへのメッセージをお願いします。

智：悔しいですけど、チケットが残っている会場もあるので、メンバーからの情報発信や「来てください」という気持ちを、僕が先導していけたらと思っています。行動して、どんどん動員を増やしていきたいです。ライブまでの努力をきっちりやって、ステージではその瞬間を大切にして、目の前にいるみんなと楽しみたいです。ぜひぜひ遊びに来てください。

メンバーインタビュー　Yuh

◆ライブで好きになった曲は熱も違う（Yuh）

――「vistlip10周年✕Vif」。この企画での2018年最初のインタビューです。まずは、今年に入ってからどのように過ごしていたのかを聞かせてください。

Yuh：1月は智とTohyaのバースデーライブがありましたが、vistlipとしての稼働はあまりない時期で、メンバーと顔を合わせたのも2〜3回あるかないかくらいでした。俺はもう一つのバンド（since i RE:MADE）の活動があったりはしましたけど、自由に過ごすことができる期間でしたね。ちょうど多摩動物公園で、動物の中で世界で１番好きなユキヒョウの赤ちゃんが生まれたということを知ったので、見に行って癒やされていました。

――3月には、己龍、BugLug、R指定との「均整を乱す抗うは四拍子」のツアーが全国７ヵ所で行われました。このツアーはいかがでしたか？

Yuh：元々知っているバンドとのツアーということで、気持ちの上では緩やかにツアーを迎えましたね。初日はライブ自体も久しぶりで、vistlipの出番も最初だったので、どんなツアーになっていくのか掴めない感じもありました。その次の仙台くらいから、自分たちの出番の前に他のバンドのライブを見られたから、それを見て「負けられないな」という気持ちが出てきて、仙台は自分的にもすごくアグレッシブでしたね。ワンマンライブでも見せられない自分が見せられたかなと思います。

――「均整を乱す抗うは四拍子」のツアーで何を得ましたか？

Yuh：自分が人見知りで、これまでは他のバンドのメンバーでほとんど会話ができなかった人もいたんですけど、このツアーで全員とちゃんと話せました。上手のギターの人たちとは、このツアーでより仲が深まった感じはしますね。己龍の参輝くん（酒井参輝）が引っ張ってくれる感じだったんです。上手ギターとしての曲を作る時も仕切ってくれていて。飯はR指定のZが仕切ってくれていたので、俺とBugLugの一樹は、それに乗っかっていくポジションでラクでした（笑）。上の二人と三男の俺と末っ子の一樹という感じかな（笑）。

――高田馬場AREAというと、vistlipを結成したばかりの頃はイベント出演などで、よくライブを行っていましたよね。この会場での思い出は？

Yuh：vistlipより前のバンドをやっていた時にSPEED DISKに所属していた時があったので、ここでレコーディングもしていたし、もう10数年前くらいからいろんな意味で付き合いがあるのに、ワンマンライブはできていなかったので「やっとやれる！」と思いました。しかも2Daysでライブをやれるから、すごく嬉しいですね。

――「Good vibes CIRCUIT」は衣装やメイクも個人の自由に任せられていますよね。Yuhさんはどんな衣装やメイクを考えていますか？

Yuh：最近のvistlipの衣装は、俺の私服の趣味に寄せる傾向があるんですよね。衣装で用意してもらったものをそのまま持って帰って、私服として着ているものもあります。だから今回のツアーでは、自分の私服と最近の衣装をミックスしてやろうかなと考えています。ツアーグッズは、俺はパンツをハーフパンツにカスタムして着ようと思っています。

――セットリストもメンバーそれぞれが考えて、その日によって内容が変わりますが、高田馬場AREAの二日目はYuhさんが考えたセットリストになりましたね。

Yuh：このセットリストは、前回の「Good vibes CIRCUIT Ⅱ‘TURBO -EXTRA STAGE-」のセットリストで盛り上がった時の選曲に、それ以降リリースされた楽曲を入れて考えてみました。セットリストを考えるのは、結構大変なんです。昔は四苦八苦してすごく考えていたんですけれど、今はライブで実際にやってみて良かったセットリストに、現在の自分たちを組み込んでいくのがいいのかなという考え方で作っています。俺のセットリストはコアなファン寄りですね。「Good vibes CIRCUIT」のツアーだから、c/w曲や、アルバムのリードではない曲を聴きたい人もいるだろうし。なかなか聴けない曲も入れたいということで考えているのでレアなセットリストですが、ノリ自体はすごく激しいライブになると思います。

――最後に、ファンの皆さんへのメッセージをお願いします。

Yuh：「均整を乱す抗うは四拍子」のツアーに来てくれて、ちょっと興味を持ってくれたり、良かったなと思ってくれた子たちが、「vistlipのライブに行ってみようかな？」と考えてくれている時期にこのツアーがあるんですよね。「SUPER Good vibes CIRCUIT Ⅱ」のセットリストは、vistlipの最新の曲から、昔の曲まで網羅しているので、「vistlipは気になるけれど、どの曲から聴けばいいのかわからない」という人には、このツアーに来てもらって「何曲目が良かった！」という曲があったら、その曲をきっかけにして欲しい。ライブで好きになった曲は熱も違うと思うので、ライブで好きになった曲を入り口にして、「このアルバムを聴いてみよう！」とか、「あのシングルを聴いてみよう！」ということができるツアーだと思います。これからvistlipを知る人たちにとっては、より深くvistlipに入れるようなライブをしていきますし、なかなか聴けない曲を楽しみにしてくれている、今までvistlipに付いてきてくれたファンの子たちがいっぱいいると思うから、そんなファンにとってもかなり広い範囲でvistlipの楽曲を聴けるライブになるので、それを楽しみに待っていて欲しいと思います。

メンバーインタビュー　海

◆ソールドアウトしなかった会場をソールドアウトさせたい（海）

――「vistlip10周年✕Vif」。この企画での2018年最初のインタビューです。まずは、今年に入ってからどのように過ごしていたのかを聞かせてください。

海：今年に入ってから「均整を乱す抗うは四拍子」（己龍、BugLug、R指定によるライブツアー）の準備や打ち合わせがありました。実はリリースを計画していたんですけど、年始くらいに曲出しをして、出揃った曲を自分たちで聴いた時に「何か違うね」と思って、このタイミングでのリリースはなくなりました。個人的には、バンドマンの友達の誕生日ライブによく呼ばれていて、その準備で結構な数の曲を覚えていたりしたので、修行期間みたいな感じでしたね。あと、この時点ではまだ間に合っていないのですが、昨年新しいギターを入れたので、それに合わせて新しい機材を準備しようと思って、色々な人に相談に行ったりしていました。それから最近、映像の編集をやるようになりました。「均整を乱す抗うは四拍子」のツアーの時に、下手のギターで集まって動画を撮ったんですけど、「編集をどこに頼む？」という話になった時に下手のギターは4バンドのうち3つのバンドのリーダーがいるから、「それぞれのバンドのスタッフにやってくれとは言えないよね」となって。「じゃあ、やれる人いる？」となった時に「やれるかわからないけど、やってみる」と言ったことがきっかけで映像編集をやり始めたんですけど、映像の編集は大変で、まだ楽しめるところまではきてないですね（笑）。

――今、お話にあったように、3月には「均整を乱す抗うは四拍子」のツアーが全国7ヵ所で行われました。このツアーはいかがでしたか？

海：他のバンドの変化が１番おもしろかったですね。己龍は1本のコンセプトの純度を常に高めているバンドだと思いました。最近ライブを観られていなかったBugLugとR指定のすさまじい変化には「やっぱりこいつらおもしろいな」と、かなり驚きましたね。ツアー中は大体誰かと飯を食いに行ったりしていたんですけど、数年前と全く同じ内容の話をしていても、言っていることは同じなんだけど、出る結論が違うということがあったり。一緒に話をしているだけでも刺激になりました。このツアーでは、よく下手のギターのメンバーで集まっていましたね。前回のツアーからいつのまにかパート毎に集まっていて。今回はツアーが始まる前の撮影でも、誰も何も言わずにパート毎に集まっていましたね。下手のギターは集まると基本ロートーンです（笑）。パートによってはすごくアッパーな子たちの集まりもありました。

――アッパーなパートは？

海：ベースとドラムですかね（笑）。上手のギターの方々は俺らと違うベクトルで、あの人たちはもっと自由（笑）。ヴォーカルは独特の空気感がありますね。下手のギターは１番落ち着いているので、飯を食いに行こうということになると、大概、己龍の武政（九条武政）が、みんなのホテルの中間の場所の店とかを調べてきて、そこでゆったり飲んで食ってという感じで過ごしました。

――このツアーで、海さんは何を得ましたか？

海：自分たちだけでやっていると気づけないことがあると思うんですけど、バンドのことや楽しむということをちゃんと再確認できるツアーでした。自分がもう一回考えなきゃいけないことに気づかされました。それから、動画を撮ってみようとか、セッションをどうするかとか、ツアー中に出てくるアイディアをみんなで練りまくって、ちゃんと形にするということが多くて、そういうことをやっていると楽しいんですよね。このツアーをやってその瞬間の大切さということを再確認できました。

――高田馬場AREAというと、vistlipを結成したばかりの頃はイベント出演などで、よくライブを行っていましたよね。この会場での思い出は？

海：イベントのライブで出ると最悪な結果ばかりでした。「よし今日はAREAだ！」と気合いが入っていても、空回ることが多かったですね。高田馬場AREAというのは、バンドを組んできてワンマンをやりたいと思ってきた一つの目標のハコでした。でも、ずっとできなかった。今日、会場に着いて、高田馬場AREAのスタッフの人にも「いつぶりですか？」と言われたんですけど、「正式なワンマンは初です」と言ったら「やってなかったでしたっけ？」と言われました。企画としてワンマンを1回やったことはあるんですけど（2015年12月11日、Special Secret Live【Join us!!】）、正式なワンマンは、このツアーでやっとできました。

――「vistlip10周年✕Vif」の第1弾インタビューでの智さんとの対談で、「Good vibes CIRCUIT」の東京公演をやっていないので、ちっちゃいハコでね、と言っていましたが、あのお話があって、このライブが決まったのですか？

海：そうですね。これまでも「Good vibes CIRCUIT」を開催しようという話になった時には、高田馬場AREAの名前は出てきていたんですよ。でも、いつも会場が空いていなかった。それが、あのインタビューを受けた直後に、来年「Good vibes CIRCUIT」をやろうという話になって。最初に高田馬場AREAのスケジュールを確認してもらって。「SUPER Good vibes CIRCUIT Ⅱ」のスタートがこの日になったのは、高田馬場AREAが二日間押さえられたからです。

――「Good vibes CIRCUIT」は衣装やメイクも個人の自由に任せられていますよね。海さんはどんな衣装やメイクを考えていますか？

海：今までのvistlipのライブの衣装を使っているメンバーもいるんですけど、最近のこのツアーでは僕は私物かグッズで全公演を回ってきました。着る物もメイクも髪型もその日の気分で決めています。今日は初日だから全部グッズにしようと思って。今回のグッズは初めてのデザイナーさんにお願いしました。このライブのコンセプトとデザインのベースになるものと方向性を伝えて、でき上がってきたいくつかのデザインを見て、メンバーの投票で決めたグッズです。

――セットリストもメンバーそれぞれが考えて、その日によって変わるのがこのツアーの特徴ですよね。

海：MCで必ず誰が考えたセットリストか話すんですけど、Yuhや俺のセットリストはわかりやすいと言われます。俺のセットリストはメンバーからよくダメ出しをされるので、それでいつも悩んで提出が遅くなってしまいます（笑）。だから、俺のセットリストでのライブが、ツアーの最初の方にはなかったりしますね。

――今回のツアーで実現させたいことや、楽しみにしていることはありますか？

海：以前行ったけどソールドアウトしなかった会場をソールドアウトさせたいです。それから、ライブを観に来るファンは「メンバーがどんな衣装を着るのかな？」と楽しみにしている子もいると思うんですが、俺も楽しみですね。メンバーが何を着るのかということをよく見ていると「あ、最近はこういう思考なんだ」というのがわかりますから。

――最後に、ツアーへの意気込みとファンの皆さんへのメッセージをお願いします。

海：このツアーは意気込まないようにしています。基本どのライブでも、意気込んで、スイッチを早めに入れると、オーバーヒートして空回ってしまうので。俺は、いつもステージに上がる直前にスイッチを入れて、その時のステージの空気でライブをどう持っていこうかなというふうにしています。アルバムツアーの時は一つの核となるものがあるけど、「Good vibes CIRCUIT」では、それがいい意味でないから、本当にどうなるかわからないのが楽しみです。衣装に関してはグッズをカスタムしていって、今回ツアーを、ROUND1、ROUND2、ROUND3と分けているから、そのタイミングで変えようかなと思っています。「SUPER Good vibes CIRCUIT Ⅱ」は、どこに来ても楽しんでもらえると思います。本当はちょっと無理をしてでも来てもらいたいんですけど、「あ！　ライブ行きたいな」という感覚で、余計なことを考えずに楽しみにきてください。

（文・武村貴世子 / 写真・コザイリサ / 編集・後藤るつ子）

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