「vistlip10周年✕Vif」第3弾
“SUPER Good vibes CIRCUIT Ⅱ”4月12日(木)高田馬場AREAライブレポート
いよいよスタートしたvistlip oneman LIVE Tour「SUPER Good vibes CIRCUIT Ⅱ」。2018年初のワンマンツアー、そして今回初日と二日目を飾った会場が、バンド結成当初からイベント出演などでライブを行っていた高田馬場AREAとあって、彼らにとって実に印象深いスタートとなったようだ。このライブで5人が見せつけた多角的な魅力と熱量を、レポートとメンバーのインタビューと共に全4回に渡ってお届けする。
ステージに上る直前まで楽屋は和やかな雰囲気だった。衣装にするために、ツアーグッズのパーカーやパンツにハサミを入れてカスタムをしたり、彼らはよく笑い合っていた。
2018年初のワンマンツアー“SUPER Good vibes CIRCUIT Ⅱ”。全公演セットリストを変え、衣装やメイクも個人で決め、ラフなvistlipを見せることをコンセプトとしているツアー“Good vibes CIRCUIT”は5回目となる。初日の高田馬場AREAは、バンド初期にイベント出演などで何度も立ったステージ。しかし、この場所で正式にワンマンライブを行うことはこの日が初めてだった。
1曲目はTohyaの激しいドラムから始まる「SIREN」。今日のステージと客席の距離はあまりにも近く、オーディエンスから緊張を感じる。瑠伊がフロントでスポットライトを浴びながら重低音を響かせる「EVE」から「瞳孔」へ。ファンは手にしたタオルを回し始める。「深海魚の夢は所詮、」で智が「まだ声が出てねえじゃないかよ!」と叫ぶと、一気に歓声のボリュームが上がる。さらに、智(Vo)、Yuh(G)、海(G)、瑠伊(Dr)が一斉に前に出て煽り、さっきまでのフロアの緊張感は一気に吹き飛んだ。
最初のMCで智は「悪い水分を排除しよう」という言葉を投げかけ、さらなる汗を誘う「Which-Hunt」へ。「Timer」では、派手な衣装やメイクではなくても、5人で奏でる音があればvistlipのロックになるということを見せつけた。「it」から続けて演奏した「EGOIST」はベースソロを弾き終え後ろを向いて戻る瑠伊と顔を合わせた海が笑顔を浮かべる。智から、今日のセットリストは瑠伊が考えたと発表されたMCでは「だからベースソロが多いのか」と話し、瑠伊から笑みがこぼれる。そこから続く「RETRO」「Locoism」「NEXT」「Idea」の4曲は、vistlipのロマンティックな世界観を余すことなく伝えてくれた。この日初めてのTohya(Dr)のMCでは「熱すぎて手汗がキラキラしてる。一曲目から汗でドラムスティックが吹っ飛んだ」と話せば、瑠伊も楽屋で海にはさみで袖を切ってもらってノースリーブにしたツアーグッズのパーカーに着替えていた。
和やかなMCから一転して、ハードなベース音で攻めたてる「BAKE」へ。「GLOSTER IMAGE」でさらにヒートアップさせるかのように、曲に合わせたフロア中の手拍子が大きく鳴り響く。クライマックスには欠かせない「LION HEART」、力の限りアグレッシブなステージングを繰り広げる「彩」と、初期に作られた容赦のない攻撃性のある曲を立て続けに披露して、本編を締めくくった。
アンコールはMCを挟むことなく「HEART ch.」を披露。そして、“普段やらないことをやるのがGood vibes CIRCUIT”ということで、「海くんのお知らせコーナー」へ。海が「高田馬場AREAソールドアウトありがとうございます…」と話すと、まさかの松任谷由実の名曲「春よ、来い」のカラオケが流れ始める。海が話し続ける中、智、Tohya、瑠伊、Yuhの順で、「春よ、来い」を歌い始め、サビでは4人が揃って合唱。そのまま海のトークと、4人による歌は続き、大サビではバンドインして海も一緒に歌い出し、会場中が大爆笑となった。
海から「大事なお知らせの前に、バンドが入ってきたので…」と、その告知を智へと委ね、今年もvistlipの結成記念日である7月7日にライブが行われることを発表。11周年を祝うライブのタイトルは「Seventh Eleven」。海が思いついたこのタイトルについて、メンバー同士があれやこれやと話す場面でも笑いが尽きない。アンコールのラストは「Recipe」。智の「幸せになろうぜ!」の言葉から始まって演奏されたこの曲は、2012年4月11日に発売されたシングル。あれから6年後の春となったこのツアーの初日を祝うかのように、満開の笑顔を浮かべた多くのファンと共に、5人が奏でる「Recipe」は大輪の花を咲かせ、このツアーの麗らかなスタートを飾った。
セットリスト
- SIREN
- EVE
- 瞳孔
- 深海魚の夢は所詮、
- Which-Hunt
- Timer
- it
- EGOIST
- RETRO
- Locoism
- NEXT
- Idea
- BAKE
- GLOSTER IMAGE
- LION HEART
- 彩
EN
- HEART ch.
- 偽善MASTER
- Recipe
(文・武村貴世子 / 写真・コザイリサ / 編集・後藤るつ子)
海と振り返るvistlip oneman LIVE Tour
「Good vibes CIRCUIT」の歴史
2013年9月に行われた「Good vibes CIRCUIT」からスタートし、今回で5回目となるTOUR「Good vibes CIRCUIT」。回を追うごとに勢いを増しているこのツアーの歴史を、海に振り返ってもらった。過去のツアーを思い出しつつ、最新ツアー「SUPER Good vibes CIRCUIT Ⅱ」も存分に楽しんでいただきたい。
●「Good vibes CIRCUIT」2013年9月6日~10月14日(全23公演)
Q:ツアー名の由来は?
A:当時のツアースタッフが、良いライブだと「良いvibes出てたよ!」で、ダメだと「今日はBad vibesだった」って言っていたんですよね。そこからですね。
Q:どういう意図でこのツアーを考案しましたか?
A:アルバムのツアーで、演出含めて作品の持つ世界観や空気感を大事にする様になって来ていた時期で、それとは違った音楽、ライブ、vistlipの良さってのもあるよね、と。あとはなかなか行けない土地や、小さいライブハウスでもやりたいという思いからですね。
Q:このツアーで記憶に残っていることは?
A:スタッフも少ない人数で回ったので不安はあったものの、色々と初めての事も含め楽しかったなと。皆そう感じていたからシリーズ化しています。あとは現地で色々な所に行って動画を撮っていましたね。当時のマネージャーには編集やアップロードでかなり過酷な思いさせてしまったなという記憶が…。でも今回もちょこちょこ撮れたらいいなーとか思ってます、実は。
●「Good vibes CIRCUIT II」2014年5月17日~7月7日(全14公演)
Q:このツアーで記憶に残っていることは?
A:7月7日をこのツアーに組んだのは違ったなあ…というのがメンバーの総意。前回とは違ったものにしよう、という意図が色々とあったんだけど、少し趣旨と違ってしまった部分もあったなと反省したツアーでもありますね。
Q:同名のツアーを開催したのはなぜ?
A:前述の通り、楽しめたし楽しんでもらえているなって思えたからだと思います。自然にやろうって流れになっていた筈。
Q:2013年の「Good vibes CIRCUIT」ツアーから、何か新たな発見はありましたか?
A:このツアーはライブハウスでやるものだ、っていうのを再確認出来たツアーですね。このスタンスのツアーにしては大き過ぎるな、という場所でもライブをしたんですが、ライブをするのにただ広ければ自由度が上がって良いってものでもないなと。
Q:ツアーファイナルが7周年アニバーサリー(7th Anniversary LIVE「Good vibes CIRCUIT II FINAL」@Zepp Tokyo)という節目のライブでしたが、ツアー中も特別な思いはありましたか?
A:始まってすぐに周年ライブをこれに入れるのは違ったな、と思ったので、どう組もうか結構悩みました。特別な日でもあるけどツアーの一環でもあるので、下手したら中途半端になってしまうなと思って。器用なメンバーが揃っていれば全然大丈夫なんだろうけど、うちは不器用揃いなので…。
●「a nationwide tour 2016 Good vibes CIRCUIT II’TURBO」2016年4月23日~11月13日(全37公演)
Q:ツアー名の由来は?
A:ここからあれですね、出て来ましたね、某格闘ゲームの要素。Ⅱの頃には「次はこうしよう」って決まっていました。Ⅱの次がⅢなんて決まりは無いですからね。
Q:このツアーで記憶に残っていることは?
A:個人的にやってみたいこと、行ってみたい所もあったし、関東圏を集中的に回った事がなかったので新鮮でした。
Q:「Good vibes CIRCUIT」ツアーでは最多の本数でしたが、7ヵ月に及ぶ長いツアーならではの苦労はありましたか?
A:とりあえず色々な合間のスケジュールの都合もあったし、1年を通して長いツアーをしたいという思いもあったのでやったんですが、もう少しコンパクトにしても良かったかなと個人的には思っています。苦労は色々あったと思うんですが、記憶している限りではこのツアーはスタッフの入れ替わりとかもあって、やることも多く、恐ろしく忙しかった記憶があります。けど、忙しかった筈、ってくらいの感覚で、何がどう忙しかったのかっていう細かい記憶は全然ないんですよね…もしかして実は全然忙しくなかったのかな。
●「Good vibes CIRCUIT II’TURBO -EXTRA STAGE-」2017年4月23日~6月11日(全11公演)
Q:このツアーで記憶に残っていることは?
A:本当は沖縄でファンクラブのイベントもやる筈だったんですけど、手違いで日程がズレてしまって、どうしても出来なくなってしまった…というのを一番覚えていますね。まあもし無理やりイベントをやっていたとしても、その日は天気が悪かったから、結果としてはこれで良かったのかもしれないけど…。
Q:初のアルバムツアー(LIVE Tour [Taste of Bitter Sweet])との同時開催でしたが、気持ちの切り替えやスケジュールなど、難しかったことはありますか?
A:気持ちの切り替え的にはあまり困る事はなかったかな…。他のメンバーもそんなに困惑している様には見えなかったです。スケジューリングは、正直相当大変でした。その都合でイベントが出来なくなったりもしてしまったし。
Q:このツアーで全国47都道府県でのワンマンライブを達成しましたが、その時の気持ちは?
A:来て欲しいって言ってくれていて、なかなか行けていなかった土地にもやっと行けた、っていうのが一番ですかね。「全都道府県回った!」ってことより「やっとここに行けた!」という方が強かったかも。
vistlip
<プロフィール>
智(Vo)、Yuh(G)、海(G)、瑠伊(B)、Tohya(Dr)の5人からなるロックバンド。2008年4月、ミニアルバム『Revolver』でデビュー。2014年4月にリリースしたシングル『Period』では初のオリコンチャート9位を獲得。2015年12月18日には国立代々木競技場第二体育館でワンマンライブ「Right side LAYOUT[SENSE]」を成功させた。2016年3月にミニアルバム『SENSE』を、11月にシングル『Snowman』をリリース。2017年7月7日にZepp Tokyoにてvistlip 10th Anniversary LIVE『Guns of Liberty』を行った。現在、TOUR「SUPER Good vibes CIRCUIT Ⅱ」真っ最中。11周年を迎える7月7日には、Zepp Tokyoにて「vistlip 11th Anniversary LIVE[SeventhEleven]」の開催が決定している。
■オフィシャルサイト
http://www.vistlip.com
【ライブ情報】
●SUPER Good vibes CIRCUIT Ⅱ
4月18日 青森QUARTER
4月19日 仙台darwin
4月23日 郡山CLUB #9
4月24日 高崎club FLEEZE
4月30日 神奈川NEW SIDE BEACH
5月13日 京都FANJ
5月14日 大阪MUSE
5月16日 神戸VARIT
5月18日 名古屋SPADE BOX
5月21日 浜松窓枠
5月23日 新潟JUNK BOX BLACK
5月24日 金沢AZ
5月28日 広島SECOUND CRATCH
5月29日 岡山IMAGE
5月31日 松山サロンキティ
6月2日 鹿児島SR HALL
6月3日 熊本DRUMBe-9
6月4日 福岡DRUMBe-1
●vistlip 11th Anniversary LIVE[SeventhEleven]
7月7日(土)Zepp Tokyo
【リリース情報】
『vistlip 10th Anniversary LIVE DVD [Guns of Liberty] 2017.07.07 @Zepp Tokyo』
2018年1月31日(水)発売
(発売元:マーベラス、販売元:ソニー・ミュージックマーケティング)
【収録予定】
01.SINDRA
02.My second B-Day
03.I am…
04.-OZON-
05.墜落
06.ORDER MADE
07.THEATER DF ENVY
08.Dead Cherry
09.FIVE BARKIN ANIMALS
10.WIMP
11.EDY
12.MONOGRAM
13.Sara
14.alo[n]e
15.drop note
16.Idea
17.STRAWBERRY BUTTERFLY
18.B
19.HEART ch
20.SIREN
21.LION HEART
EN
01.星一つ灯らないこんな夜に。
02.GLOSTER IMAGE
03.Hameln
04.July Ⅶth
※内容は、制作の都合上変更する場合もございます。
10周年記念限定BOX【完全生産限定盤】
Disc1: LIVE DVD
Disc2: Off Stage映像DVD
【Special Goods】
・豪華限定仕様10th Anniversary Special Box
・10th Anniversary Logo ジャガードバスタオル
・10th Anniversary Logo ドッグタグ(表:10周年ロゴ打ち出し/裏:シリアルNo.)
・10th Anniversary One Man LIVE Special Support Pass
・10th Anniversary Live Photo クリアフォルダー(メンバーコメント封入)
【リリース情報】
『Timer』
2017年12月6日発売
(発売元:マーベラス/販売元:ソニー・ミュージックマーケティング)
【収録曲】
LIMITED EDITION
[CD]
01. Timer
[DVD]
ROUGH the vistlip (花やしき大好きvistlip)
vister
[CD]
01. Timer
[DVD]
Music Clip『Timer』&Making Movie
lipper
[CD]
01. Timer
02. LEVEL 1
※初回生産仕様:メンバートレーディングカード(全10種類) 3タイプのパッケージを同時発売!