2026.02.08
PENICILLIN@新宿ReNY
「PENICILLIN HAPPY BIRTHDAY & VALENTINES DAY LIVE SPECIAL 2026」

永遠の中二病だからこそ、歌い奏でることの出来る世界があるのだとしたら。永遠の中二病だからこそ、心から楽しめる音楽があるのだとしたら。もはや中二病のままで在り続けられているという事実は、素晴らしき特権だと言えはしまいか。
「PENICILLINは今年で34歳になりました。ありがとうございます。多分、この中には僕らが結成した頃まだ生まれてなかった人もいるんじゃないかと思うんですけど。どのくらいいます? あ…何人かはいた(笑)。そうか、みんなわりと若く見えるな。みなさんの雰囲気とステージから見える感覚からいくと、平均年齢26歳くらいな感じです。多分、そのくらいロックというものに年齢は関係ないんですよ。ロックに夢中になってる人って、何時までも中二病を患ってるというか、患い続けて一生治らないんでしょうね。もちろん、これは自分に対しての言葉でもありますよ。僕もキャリアを重ねてきて、バンドだけではなくてプロデュース業をやったりもしてますので、時にはオトナとしての話をしなきゃいけないような場面もありますが、基本的にやってることは34年間あまり変わってない気がしてます。やっぱり、心の在り方って見た目にもリンクしますからね。これからも心の中は何時までもクソガキのままでいきましょう!!」(HAKUEI)

これは先だって2月7日と8日にわたり、新宿ReNYにて開催された「PENICILLIN HAPPY BIRTHDAY & VALENTINES DAY LIVE SPECIAL 2026」のDAY-2において、フロントマン・HAKUEIが発した言葉となる。1992年2月14日に結成されたPENICILLINの34周年と、ほど近いバレンタインデーを記念して行われた今回のライヴでは、まさに何時までも中二病のごとく尖り続け、成長し続け、瑞々しさをも放ち続けているPENICILLINの音と姿を存分に堪能することが出来たのだ。
たとえば、歌詞中の〈諦めない心から生まれた奇跡〉という1節が印象的に響いた「阿修羅 思春期」は最新音源『阿修羅』に収録されているものだが、この曲には良い意味でオトナゲナイ反骨精神が満載であるし。そうかと思えば、1994年発表のアルバム『Missing Link』に収録されているリアルに若気の至りが満載な「FIORE」をこの場で演奏してみせても、そこに違和感やギャップのようなものが見受けられることはまるでない。30年以上前の初期曲も、最新曲も、全てを純然たるPENICILLINの楽曲として表現してしまう彼らの手腕と存在感は圧倒的だと言えるだろう。

O-JIROの繊細にして精緻なハットワークがキラリと光っていた「腐海の砂」、千聖がアコースティック・ギターを部分的に駆使しながら巧みに聴かせた「リミットコンプレックス」、HAKUEIの説得力をたたえた歌がオーディエンスの心を惹きつけて場内に一体感を生み出した「Japanese Industrial Students」。サポートベーシストのYUCHI(sukekiyo)が繰り出すテクニカルなフレーズを含めた、ロックバンド・PENICILLINとしてのダイナミズムに刺激されてオーディエンスが激しくブチ上がることになった本編ラストの「イナズマ」など。とにかく、今回のライヴでは何時も以上にバラエティに富んだ楽曲たちを味わうことが出来たような気がする。
なお、今宵の本編終了後には“PENICILLINの誕生日”を祝うべく客席フロアからアンコールの代わりとして「Happy Birthday to You」の歌声が湧きあがり、メンバーが再登壇すると大きなケーキと共に記念撮影をするというバースデーセレモニーも実現。O-JIROが「豪華なケーキで景気がいいですね!」と定番のダジャレを発したり、それに対抗して千聖がイチゴをつまみ食いしながら「一期一会!」と発して、一連の流れにHAKUEIがなかば呆れながらツッコミを入れる、という実に微笑ましい一幕があったこともご報告しておこう。

また、このアンコールでは「阿修羅 幼少期」を演奏する前にHAKUEIが以下のような発言をしていたことも今回のライヴにおける重要ポイントだったかもしれない。
「ここから会場の中を見ておりますと、男性の方もちらほらいらっしゃいますね。僕が思うに、大体PENICILLINに興味を持ってくださる男性って昔はヤンキーだった人が多いんですよ。いや、女子に関しては多分そんなことないんですけど。男性の場合はあんまり真面目な人は聴かないというか、ヤンチャな人が多い印象なんですよね。そういう人たちがここに来てくれたんだなぁと思うと、友だちが来てくれたみたいでムチャクチャ嬉しいです。もっと男性の方たちにも観て欲しいんで、みんな友だちを誘ってまた来いよ。待ってるぞ!」(HAKUEI)
実は、HAKUEIがこう発言する前から筆者も「今日は何時も以上に男性ファンの姿を多く見かける気がする」とは感じていたのだが、どうやら気のせいではなかったらしい。ひとつには、もともとあまりタイバン制のライヴにはそこまで多く参加して来ていなかったPENICILLINが、このところ昨年11月の「CROSS ROAD Fest」などをはじめとしたイベントに顔を出すようになったことも、少なからず影響しているのではなかろうか。今年で34周年を迎え、来年にはいよいよの35周年を控えている中で、今なおあらたなファンを獲得したり、支持層が厚くなっているというのは大変喜ばしい限りである。

もちろん、PENICILLINの邁進はまだまだ止まるわけもない。3月1日にはPsycho le Cémuとのツーマン「ライバルズ」に参戦したのち、3月28日には「Psycho le Cému presents 姫路シラサギROCK FES 2026 DAY1」にも出演し、4月からは関東近郊クラブサーキットも開催されるうえ、5月2日には「LOOP ASH PRESENTS FINAL MASK「FOREVER」」にも降臨するとのこと。
ちなみに、最近ではSNSでPENICILLINが過去に“どぶろっく”のネタをバラエティ番組にて本気完コピしていた動画がリバイバル的にバズったりもしていたようだが、良き意味で癒えることのない中二病のままで在り続けているPENICILLINのヤンチャなクソガキぶりは、生のライヴで楽しむのが何よりの至極ゆえ。ここは年齢性別国籍を一切問わず、ぜひとも皆々様にはもっともっとPENICILLINの世界をリアルにご体験いただきたい。
(文・杉江由紀/写真・折田琢矢)
【リリース情報】
●PENICILLIN『Lady god』
[Type;A]¥7,700(税込)
[Type;A+アクリルスタンド3体付きセット]¥11,000(税込)
[Type;B]¥7,700(税込)
[Type;B+アクリルスタンド3体付きセット]¥11,000(税込)
<Type;A 内容>
・DVD:「Lady god」MV、MV撮影風景、個人インタビュー、集合インタビュー
・パンフレット:新規撮りおろし写真掲載パンフレット
<Type;B 内容>
・DVD:「Lady god」MV、「SUPER HEART CORE’25」阿修羅青年期他ライブ映像
・パンフレット:新規撮りおろし写真掲載パンフレット
※パンフレット写真はType;A,Type;B異なるテイクを多数掲載
受注受付
受付期間:2026年3月19日(木)23:59まで
【ライブ情報】
●PENICILLIN関東サーキット2026
4月25日(土)西川口Hearts ※FC「QUARTER DOLL」会員限定
4月26日(日)柏PALOOZA
5月9日(土)新横浜NEW SIDE BEACH!!
5月17日(日)新宿ReNY
チケット発売:3月21日(土)10:00〜
イープラス
●LOOP ASH PRESENTS FINAL」FOREVER」
5月2日(土)豊洲PIT
チケット発売中
イープラス
