HEROが、結成18周年を迎える2025年9月12日にSpotify O-WESTにてワンマンライブを開催することを発表した。
2024年は、HEROにとってハイペースな活動に挑んだ再起の1年だった。その中で目標としていた“17周年のワンマンライブを成功させること”を見事達成し、そのライブ中にJIN(Vo)は「もう一回、本気出す」と、迫ってきた20周年へ向けての意気込みも露わにしていた。
まさにHEROの未来を繋いだとも言える1年を経て次への大きな一歩となる、「約束をする日」と名付けられた18周年のワンマンライブ。本公演のチケットの最速先行はFC限定プレオーダーとなり、1月11日12:00からスタートする。また、18周年にちなんで“18円チケット”や、ペアチケット、2階席指定チケットも用意しているとのこと。
嬉しいクリスマスプレゼントとなった新情報を交えながら、この先へと進んで行くメンバーの思いのこもったインタビューをお届けする。
2024年は“もう一度”ということをテーマにしながら精力的に活動を行ってきましたけれど、この1年を振り返るといかがでしたか?
JIN(Vo):まだHEROを観たことがない人にも観てほしいっていうことで若手バンドとの対バンも増やしたんですけど、いざ「やろうぜ!」ってなったときに関係者からは「今と昔ではお客さんの盛り上がり方が違うかもしれないね」って言われたんですよ。でも、実際そんなこともなく。手応えもあったし、後輩バンドとか知らない人と話す機会もあっていろんな出会いもあったんで、結果的には「やってよかったな」と思ってるんですよね。LINEも交換して、サウナ好きも結構いるから「サウナ行った」って画像だけ送り合ったり(笑)。
サウナ好きの輪も広がっているようですし(笑)。ライブだけではなく、交友関係も広がったという部分でも手応えがあってよかったです。
YU-TA(Ba):ただ、若手の子たちとライブをやっててより思ったのが、僕って昔から先輩としかつるんでこなかったのもあって、自分の後輩にあたる人と喋るのが苦手なんだなって思いましたね(笑)。だからたぶん話しかけづらいオーラがすごく出てると思うんですけど、ごく稀に話しかけてくるやつがいて。そういうやつは好きだし、この間もそれで仲良くなった子がいましたけどね。やっぱり上辺だけで話しかけてくる人ってわかるし、逆にグイグイ来られると「おもしろいな」って。
自分に興味を持ってくれると親しみも自然と湧くでしょうから。
YU-TA:そうそう。あとは、やっぱり自分たちもこれだけの年月やってきたのもあって、ある意味お客さんもこなれてる感じがあるんですよ。だから、若手の子たちがステージに出ていくときにお客さんがワーキャー言ってるのを見ると「懐かしい」と思ったし、そういうところは新鮮でしたね。あとはもう、この1年はズバリあっという間すぎて! 正直、1つ1つはもう覚えてないですね(笑)。
SARSHI(Gt):今年は、とりあえず9月12日の17周年にむけてやってきたところで、それなりの結果が残せたっていうことではある程度の目標は達成できたと思っていて。ただ、そこで終わりではなくて、この先を見据えて動いて行く上でもう一段階違うフェーズへ行かなあかんなっていうことにも、ここ最近気づかされてる感じはありますね。過去の栄光に縋ってるのが一番かっこ悪いし、でも現状のHEROは去年に比べて確実にレベルアップしてるのは間違いないんで。
yusuke(Dr):やっぱり、メンバーとお客さんと一緒に「(17周年の)WEST(Spotify O-WEST)を成功させる」っていう1つの目標に向かって走れたのがすごくよかったと思います。お客さんもかなり協力してくれたと思うし、本当に助けられたなって。それに僕は、単純にライブがたくさんできたことが嬉しかったですね。この1年はライブが少なかったときに比べてメンバーもお客さんも生き生きしてる感じがあって、みんなの楽しんでる姿を見ると余計嬉しくなってテンションが上がったというか。
やはり17周年をいい形で迎えられたのは大きかったと思います。ちなみに、先日ワンマンツアー「「想起」Re:mind」が新衣装と共に発表されましたけれど、こちらは2024年の活動を踏まえて2025年初頭のアクションとして見えてきたものでもあったんでしょうか?
JIN:そうですね。近年は地方にたくさん行っていたわけでもなかったんで、行ける機会を増やしたいなと思って。
SARSHI:この先ずっと活動していくにあたって、全体的に底上げをしていかないとダメだとも思ってるんですよ。それもあって、来年は地方へも行けるっていうのはいいかなって思いますね。正直なところ、昔に比べて地方のお客さんが東京へ足を運ぶっていうのも相当ハードルが上がっていて、遠征っていう文化が減ってるところもあると思うから、そうなったらバンドが各地へ行って地方を盛り上げていかなあかんなっていうのもあるんですよ。
これのほかにも、2024年の活動を経て今後に繋げられることもありそうですね。
JIN:曲に関しても、最近の「Prelude」なんかは特にライブノリは一切無視して「作りたい曲を作る」っていうことを優先して作ってたんですけど。今後はちょっと、(曲の)球数を増やしたいなと思っていて。確実に盛り上がれる、「「to you…」」みたいな曲をたくさん増やしたいなと思ってますね。
それこそ、今の“HERO節”がどのような形で出てくるのか楽しみなところではあります。
JIN:100%結果を出したい気持ちもあるんですけど、今も大切にしたいから、新しいものとのバランスは難しいところですね。そこは、考えてる最中です。でも、そういうこともSARSHIも言ってた底上げっていうことにも繋がるだろうし、変わっていかなきゃいけない部分でもあるのかなって。それで言うと、個人的に最近ちょっとだけDTMを覚えたんですよ。今まで「MIDIデータって何?」っていう人間で、iPhoneのボイスメッセージに録音したものを送ったりしてたんですけど、ちゃんとした音楽データで送れるようになって、そっちの方が早いなとも思えた部分もあったんです。だから、もっと早くやっとけばよかった(笑)。
そういうところも、小さな変化かもしれません。さて、来年の18周年のワンマンライヴが発表されましたけれど、公演タイトルを「約束をする日」とした理由というのは……?
JIN:来年もWESTでできることになったので、まずは今年よりも(観客を)入れられるように頑張りたいなと。そういう意味でも来年はまた新しい挑戦っていうのもそうだし、「これからデカ箱でやってくぜ!」って17周年のときにも話したんですけど、そういうことをもう一回ちゃんと約束しようと思ったんです。
なるほど。17周年のときに、20周年へ向けての話もしていましたからね。さらに、1月1日にはまた新たな発表があるんだとか!?
JIN:そうですね! それは、X(https://x.com/hero_izm)を見てほしいですね。
2025年も元旦から話題満載でスタートしそうですけれど、新たな年はどんな1年にしたいと思っていますか?
SARSHI:今年は17周年に目標を絞って活動して来たところはあったんですけど、来年は18周年に向けてはもちろん、それに至るまでの過程でもしっかり先を見据えての底上げを徹底的にできたらいいなと思ってますね。新しいお客さんも大事ですけど、今応援してくれてるお客さんもより一層楽しめるライヴの展開や内容もそうだし、HEROとして話題作りができればいいかなと思っていて。その辺も若手バンドは話題作りとかSNSの使い方が上手で、参考になるところもたくさんあったんです。話を聞いてると、ライブに来たきっかけが対バンイベントじゃなくてTikTokだったっていうのもあるみたいで、全員がバンギャルじゃないんですよ。それって、結果的にバンギャル人口を増やしてくれてるっていうことでもあると思うから、いいことやと思うんです。だから、バンギャルを相手にするっていうよりも、バンギャルをいかに増やすかっていうことも考えていきたいなと。
それも、巡り巡って“底上げ”ということに繋がると思います。
SARSHI:そう。昔って、「HEROがきっかけでバンギャルになりました」っていうお客さんが結構いたと思うんですよね。それこそアニメのタイアップだったりニコ生だったり、当時のSNSって言ったらアメブロでしたけど、それをきっかけに入ってきた人が「HEROのライブっておもしろいよね」っていうところに繋がって定着していったところもあると思うので、入口を広げるっていうことにも改めて力を入れていきたいと思いますね。
yusuke:僕もまだ試したり探り探りの段階ではあるんですけど、配信とかTikTokでもドラムを叩いている動画をアップしたりしていて、それに関してもHEROの曲だけじゃなくて最近人気のある曲とか話題の曲を叩いてみたら見てもらえる機会も増えると思うので工夫をしていきたいなと。見に来てくれる人ってバンドとかドラムが好きな人だと思うし、それで結果的にHEROのライブに来てくれるきっかけにもなるならドラムの動画も増やしていこうかなとか、バンド以外でも自分ができることは少しでも多くやっていきたいと思ってます。
それもまた、HEROへの入り口を広げることにもなりますもんね。
yusuke:そうですね。少しでも盛り上げることに繋がればいいなと思うし、HEROの昔からあるいい部分は変えずに、いい方向に進化できたらいいなとは思います。
YU-TA:やっぱり常に塗り替えていくべきだとは思うんで、進化していかないとダメになるじゃないですか。
そうですね。現状維持を良しとせずに進んで行っているのが、今のHEROでもありますから。
YU-TA:進化っていうのも、バンドだからっていうことに限らず一人の男としてもそうですし、ミュージシャンとしてもそうだと思うんですけど、やっぱり進化していかないと自分でもおもしろくないので。その変化を受け入れられない人もいるかもしれないですけど、そこは俺がいいと思ってやってることでもあるし、そこであまり優柔不断にフラフラするのは好きじゃないので自信を持って変化していってやろうと思ってますね。
JIN:進化っていう言葉が出てきてますけど、例えば最近「めっちゃ好き」をワンマンでやったときに、今までになかった途中でオイ!オイ!って叫ぶっていうことも小さな進化かなと思っていて。そういうところにもまだあるんだなって思ったんですよ。持ち曲の中にも、まだ進化の可能性はあると思う。「人間定義」だって、もともと煽り曲じゃなかったんですよ。もともと逆ダイだった部分を「逆ダイは微妙だな」と思って、折り畳みとか頭を振るとかで自由に動けるようにした方が盛り上がれるんじゃないか?っていう風に変化していったので。
そう考えると、既存曲の進化は早い段階から実践していたわけですよね。
JIN:そういうことも進化に繋がると思うんで、きっとまだあると思うんですよ。とりあえず今は、新曲の球数を増やしたいっていうのがあるので、とりあえず「ひたすら書く!」っていう感じですね。来年は、曲もいっぱい作っていきたいと思います!
(文・平井綾子/写真・尾藤能暢)
【ライブ情報】
●HERO 18th Anniversary ONEMAN LIVE「約束をする日」
2025年9月12日(金) Spotify O-WEST
開場 18:00/開演18:30
<チケット>
1月11日(土)12:00〜よりFC限定プレオーダー受付
2月8日(土)12:00〜プレオーダー受付
・FC限定プレオーダー受付(FC管理 SKIYAKI)
2025年1月11日(土)12:00~1月31日(金)23:59
※スタンディング、ペア、2階席指定
・1次プレオーダー受付
2025年2月8日(土)12:00~2月14日(金)23:59
※スタンディング、ペア、2階席指定
・2次プレオーダー受付
2025年2月22日(土)12:00~3月7日(金)23:59
※スタンディング、ペア、2階席指定
・3次プレオーダー受付
2025年3月15日(土)12:00~3月28日(金)23:59
※スタンディング、ペア、2階席指定
・4次プレオーダー受付
2025年4月5日(土)12:00~4月18日(金)23:59
※スタンディング、ペア、2階席指定
・最終プレオーダー受付
2025年4月26日(土)12:00~5月11日(日)23:59
※スタンディング、ペア、2階席指定