一口に「レーベル」と言っても、いろんな形がある。ヴィジュアルシーンの場合、同じ音楽スタイルというよりは、同じ志を持ったバンドが一つ屋根の下（同じレーベルのもとに）集まることが多い。
“PARAGUAS inc.”は、XANVALAとレーベルのプロデューサーが「同じ夢と志を持っていたこと」をきっかけに、「独自の道を共に描くための場」として誕生している。最初こそXANVALAのレーベルとして始まったが、彼らと「同じ意志を持った仲間」とも手を組み、肩を寄せ合い、互いに心を支え合おうと、レーベルのプロデューサーはその門戸を開きだした。そこへ誘われたのが、ミスイであり、今年新たに加入したZ CLEARだった。
PARAGUAS inc.の大きな特徴が、プロデューサー主導ではなく、あくまでもバンドどうしが同調し、言頼しあったうえで、レーベルに加入していること。べタな言い方をするなら、PARAGUAS inc.は心の絆を深く結び合った仲間たちが集まったレーベルだ。
意外にも、レーベルが主催した形での全バンドの共演は、ことPARAGUAS inc.ではこれまで行ってこなかった。各バンドが年間スケジュールを綿密に作って動いてきたことで、たまたまその機会がなかったのが理由でもあった。だからこそでもないが、3バンドの共演するイベントが決まったのは嬉しい驚きでもあった。しかも池袋EDGEという、あえてヴィジュアル系らしい箱での共演だ。XANVALAも、ミスイも、広島をベースに活動を続けてきたZ CLEARも、自分たちが飛躍していくうえで大切にしてきた場所の一つが池袋EDGEだ。ここをワンマン公演でしっかり埋めきったうえで、次のステージへと階段を上がっていく。もしや、今回のイベントPARAGUAS inc. PRESENTS 3MAN LIVE「TRISULA」公演を池袋EDGEで行うことにも、先を見据えての思いがあるのだろうか…。
3バンドとも、2026年も全国ツアーや連続公演など、それぞれが飛躍のために敷いたレールの上を駆け続けていく、その合間を縫って、年が明けて間もない1月21日に同じ場所に集結し、攻撃を仕掛けてくれるのが嬉しい。イベントに冠した「TRISULA」とは、「ヒンドゥー教のシヴァ神が持つとされる、先端が3つに分かれた三叉槍（さんさそう）」を指している。嬉しいのが、3バンドが同じ槍（ステージ）の上で、同じ長さ（同じ立場）の刃を突き出してぶつかりあうこと。「TRISULA」というタイトルは、PARAGUAS inc.主催のイベント名にとても相応しい。
当日は、フロアがぐちゃぐちゃになることはすでに見えている。むしろ、それを楽しみに。まずは、チケットの争奪戦を勝ち抜いてもらいたい。
（文・長澤智典）
【ライブ情報】
●PARAGUAS inc. PRESENTS 3MAN LIVE「TRISULA」
2026年1月21日（水）池袋 EDGE
開場 17:00／開演 17:30
前売 ￥4,500／当日 ￥5,000（各D代別）
出演：XANVALA、ミスイ、Z CLEAR
来場者特典：PARAGUAS inc. ランダムトレーディングカード（全15種）
＜チケットe+＞
A：プレオーダー
受付期間：2025年12月14日（日）12:00～12月25日（木）18:00
入金期間：2025年12月27日（土）13:00～12月30日（火）21:00
B：一般発売
2026年1月11日（日）10:00～
購入ページ
入場順：A → B → 当日券
※営利目的での転売行為一切禁止/転売チケット入場不可
※Aチケットのみ、転売対策のため入場順は当日ランダムで決めさせていただきます。(Aチケット以外は番号通り1番〜になります。)
※入場順は公演当日会場にてご確認ください。
［例］Aが1〜100番まで発券されている場合
・A15番から入場となった場合
A15〜100 → A1〜14 → B1〜 → 当日券
・A61番から入場となった場合
A61〜100 → A1〜60 → B1〜 → 当日券
・A1番から入場となった場合
A1〜100 → B1〜 → 当日券
※各公演の入場順については当日入場整列開始時まで完全非公開となります。会場等へのお問い合わせはご遠慮ください。
【XANVALA情報】
●「XANVALA 6th ANNIVERSARY TOUR”ROLL THE DICE”」
【ミスイ情報】
●クリスマスワンマン「きよしこの弱」2025
12月24日（水）池袋 BlackHole
●新春ワンマン「かしおめ」2026
2026年1月10日（土）高田馬場 CLUB PHASE
●湊人バースデーワンマン「みなとみすい2026」
2026年2月26日（木）渋谷 REX
【Z CLEAR情報】
●Z CLEAR 5大都市 ONEMAN TOUR 『四大至剛』