2025.08.01
PENICILLIN x jealkb@Veats Shibuya
「祭り2025 ~CROSSOVER FIGHT~」

夏燃ゆる。灼熱の季節をさらに沸き立たせる、激熱にして白熱したライヴバトルをこのたび渋谷Veatsで繰り広げてくれたのはPENICILLINとjealkbだ。

PENICILLINはこれまでも夏がくるたび、浴衣や着物をアレンジしたオリジナル和装で登場する恒例ライヴ「祭り」を開催して来ているのだが、なんと今年はjealkbをゲストに迎えての「祭り2025~CROSSOVER FIGHT~」が実現。

jealkb
haderu(jealkb)

先陣を切ったのは今年で遂に20周年を迎えたjealkbで、なんといっても彼らのライヴは全力でエンタテインメント性を追求している点が最大の特徴だと言えよう。中でも、ギタリスト・edieeとアジテーター・hidekiが高知県出身であることから生まれたという戻り鰹の歌「Reverse Bonito」で大量の鰹ヌイグルミがフロアに投げ入れられ、それをジュアラー(jealkbファンの総称)を中心としたオーディエンスが逐次ステージへ投げ戻していくカオスなシーンは、極めてシュールであり最高に面白かった。

haderu(jealkb)
jealkb
jealkb

「「何しに来てんだろう?」じゃないのよ(笑)。こういうバンドもいるっていうことを覚えといてね。PENICILLINさんがやらないようなことをやってんだから(笑)」(haderu)

卓越したトークスキルで人心を掌握しながら、歌も含めたフロントマンとしての高い力量をみせつけたhaderuがこう言っていたように、jealkbはまさに彼らしか出来ないことを我々にしかと見せつけてくれたのではないだろうか。なお、jealkbは現在12月まで続く「 jealkb結成20周年記念ツアー『二十歳薔薇ノ東東名阪東』」の真最中。より濃厚なjealkbのエンタテインメント世界を味わいたい方はぜひそちらにて!

HAKUEI(PENICILLIN)

「PENICILLINとしては本当に珍しい、2マンライヴということで今日はjealkbさんと一緒にやらせていただいてます。いや、めちゃくちゃ良いライヴでしたね。準備をしながら、メンバーもスタッフも楽屋のモニターに釘付けでした(笑)。この会場を凄くイイ感じに盛り上げていただいたjealkbさん、ありがとうございます」(HAKUEI)

かたや今年2月にゾロ目の33周年を迎えたPENICILLINは、この「祭り2025~CROSSOVER FIGHT~」を骨太なロックンチューン「NEW FUTURE」からライヴをスタートさせることに。

千聖(PENICILLIN)

夏祭りのイメージを重ねている恒例のライヴとあって、メンバーのレアな和装コーディネートを拝むことが出来るという意味でも、この「祭り」シリーズはPENICILLINファンにとっての一大イベントであり、あたりを見渡せば観客の中にも浴衣姿がちらほらと見受けられる。ちなみに、今宵のメンバーが纏っていた衣装は全てHAKUEIがスタイリングを手掛けたそうで、HAKUEI自身は鮮やかな紺青色の小振袖、千聖は彼が使っているメインギターの配色を意識したとおぼしき赤と黒を絶妙に組み合わせた着物、O-JIROはキュートな彼のキャラクターを引き立てる臙脂色の和服、と絶妙かつ洒落たセンスでまとめられていたことをここにお伝えしておこう。

O-JIRO(PENICILLIN)

とはいえ、いくら和装だとは言ってもPENICILLINのパフォーマンスまでもが“おしとやか”になることはあるわけもなく。ヘヴィで攻撃的な最新シングル曲「One Thousand and One Nights」や、ギタリスト・千聖のドラマティックなギターソロが映えた「Japanese Industrial Students」、ドラマー・O-JIROの叩き出すリズムが場内を揺らすことになった「99番目の夜」、HAKUEIが激烈でアグレッシヴなヴォーカリゼイションを決めてくれた「FOR BEAUTIFUL MAD HUMAN LIFE」と、良い意味での通常営業なPENICILLINらしいライヴが展開されていくことになったのだ。

セッション

また、アンコールではせっかくの2マンライヴということでHAKUEIがjealkbのメンバーを呼び込み、PENICILLINの「ロマンス」をセッションするという素晴らしいサプライズが勃発。「祭り2025~CROSSOVER FIGHT~」とのライヴタイトルが冠せられてはいたものの、実際には和気あいあいとした雰囲気がその場に漂うことになったのである。異例かつ特殊なこの2マンライヴは、大成功をおさめたと言えるだろう。

千聖(PENICILLIN)/haderu(jealkb)

なお、残暑の頃になれば控えているのは9月13日と14日に新宿ReNYにて行われるO-JIROのバースデーライヴ「とのさまGIG」で、秋口に入った頃には10月の4日と5日に恵比寿LIQUID ROOMでの千聖生誕祭「ROCK×ROCK -21st Anniv. Nandana Bandana-」が開催されることも既に決定している。激しく燃ゆる夏を見事に制した、PENICILLINからの次なる攻撃に備えよ!

◆セットリスト◆
【jealkb】
01. Packya Ma Lad
02. 嘆きのエンドレス
03. 誓い
04. タルトタタン
05. DDD
06. FIREBEEF
07. FIREBIRD
08. Reverse Bonito
09. ASTROMEN

【PENICILLIN】
01. NEW FUTURE
02. パライゾ
03. CRASH
04. One Thousand and One Nights
05. Japanese Industrial Students
06. 99番目の夜
07. KISS
08. NO
09. イナズマ
10. FOR BEAUTIFUL MAD HUMAN LIFE

En
01. ロマンス(セッション)

(文・杉江由紀/写真・折田琢矢)


【ライブ情報】
●O-JIRO Birthday LIVE「とのさまGIG2025」
9月13日(土)新宿ReNY
開場17:15/開演18:00
9月14日(日)新宿ReNY
開場16:15/開演17:00

●千聖 Birthday LIVE「ROCK × ROCK -21st Anniv. Nandana Bandana-」
10月4日(土)恵比寿LIQUID ROOM
開場17:15/開演18:00
10月5日(日)恵比寿LIQUID ROOM
開場16:15/開演17:00

オールスタンディング¥9,000(税込・D別)
・未就学児入場不可
・客席を含む会場内の映像・写真が公開される場合がございます
・公演中止・延期以外の払い戻しは原則行いません
問:サイレンエンタープライズ03-3447-8822

チケット一般発売中:イープラス

【リリース情報】
●最新音源『One thousand & One Nights』
サブスク配信中

【「One thousand & One Nights」MV】

PENICILLIN オフィシャルサイト
jealkb オフィシャルサイト