2013.7.6

ユナイト@渋谷WWW

2013 サマーワンマンツアー「恋なんていらねえよ、夏」

 

ユナイト集合130706

 

ユナイトが7月6日(土)渋谷WWWにて2013 サマーワンマンツアー「恋なんていらねえよ、夏」をスタートさせた。発足されたばかりの初のFCライヴ、様々なイベント出演など精力的なライヴ活動を行ってきた彼らだが、ワンマンツアーとしては約3カ月ぶりの旅路となる。何事も始めが肝心というが、先日発表された川崎CLUB CITTA’ 2Days 3公演に向けて、梅雨明けが宣言された東京で熱い熱いライヴを披露してくれた。

 

チケットは勿論SOLD OUT、所狭しと会場に集まるファンに会場は既に熱気が充満。この後のことを思うと大丈夫か?と若干の不安に苛まれながらも、“早くユナイトに会いたい”そんなそれぞれの想いが溢れる空気に、この夏、この場所に彼ら・彼女らはユナイトに恋をしにきているのだと感じた。

 

そんな中まずはゆきみ(Dr)が現れると何とも眩しい笑顔で手拍子を煽る。続いてハク(Ba)が颯爽と登場、お腹に響く低音を響かせたかと思えば、LiN、椎名未緒のユナイトを代表するツインギターがリズム隊の作るアンサンブルに華を添えていく。みるみる内にそのアンサンブルが「small world order」の美しいメロディへと変貌していくといよいよ結(Vo)が姿を現し、ライヴスタート。3か月連続リリースの第一弾となるこの楽曲は切ない歌詞ながらも、小気味の良いメロディーが印象的で初めて聴いても体が動いてしまう、“今の”自分達を示す挨拶代わりには打ってつけだ。続けざま、「イオ」「Chronus」と準備運動はできてるんだろ?と言わんばかりにファンを動かす、会場を揺らす! 初日ということで少し緊張して固いのか?と思っていたが、それは否。飛ばしすぎず・こじんまりとせず、最高のバランスでパフォーマンスをしているのだと分かると否応なくこの後の展開にも期待が膨らむ。

 

早くも汗だくのファンへ結から「みんなと俺たちの夏は今日から!」という何とも憎い言葉が届けられると次のブロックでは「Love_Duck_Core_Nothing」で結の強烈なシャウトが轟いたかと思えば、「約束」では壮大な物語を会場に描き、まるで申し合わせたかのように息ぴったりの振り付けが舞う「Ms.Fabbit」と続いていく。常々リーダーの椎名未緒が「ユナイトはコンセプトが無いことがコンセプト」と言っているがだからこそこんなにも色々な顔を、それがユナイトの強みなのだということをつくづく痛感させられる展開。そして目まぐるしく変わっていく楽曲に彼らを照らし出す照明がどれもひどく素晴らしく演出的な部分でも“魅せられる”ことを遺憾なく発揮していたように思う。

 

そんな中LiNによるグッズ紹介が行われると一転会場は和やかムードへ。この日一番!?の声の上がったコール&レスポンスなど“物販大臣”そして“ユナイトのお祭り男”である彼のキャラクターが存分に溢れたこのコーナー、夏の始まりを告げるツアー初日には欠かせないものであった。

 

空気を変えたLiN作曲の「Cocky-discuS」が始まると色鮮やかにタオルが宙を舞う! この楽曲は昨年冬にリリースされたアルバム「MEANiNG」に収録されたものなのだが、このツアーを待っていたかのような常夏のリズムが映えること、映えること! そんなお祭り騒ぎもあっという間、最後のブロックはイントロの瞬間一際大きな歓声が上がった、リリースされたばかりの3カ月連続リリース第二弾「色即是空 -イロスナワチコレソラナリ-」が披露され、本編が終了。

 

Gt.LiN130706Vo.結130706Gt.椎名未緒130706

Ba.ハク130706ユナイト集合2_130706Dr.ゆきみ130706

 

続くアンコールでは「今日はみんなにプレゼントがある」(結)と三ヶ月連続リリースの最後を締めくくる「ハートレス クラシックメモリー」を初お披露目。“いつものとは違う何か”、少しのサプライズを好きな人の為に用意する。そんな出来そうで出来ないことが、ユナイトは抜群に上手いのだ。ユナイトのライヴに来ればまた何か嬉しいことがある…だからこそファンは彼らに夢中になるのだろう。(世の男性は必見かもしれない!?)

 

ラスト「starting over」で幕を閉じたこの日のライヴ、レコ発ツアーでは無い純粋なツアーとして、何の縛りもないライヴ展開を披露してくれたユナイトの進化を感じずにはいられなかった。活動3年目という長いとは言えない活動期間の中で彼らが紡いだ楽曲が紡がれる度に武器となり、確かにファンに届いている。そんな自信にあふれるセットリストの組み立ては、前述のように多様な音楽性を持つ彼らだからこそ、長く活動していけばいくほど輝きを強めていくということを集まった全ての人に感じさせたことは間違いない。

 

かくして最高のツアースタートを切ったユナイトであるが…この夏の予定がまだ決まっていないそこのアナタ、迷っている暇はない。ユナイトに会いに行くのは今でしょ! 恋こそ後悔先に立たずなのだ!

 

そしてこの日全ての楽曲が出そろった三カ月連続リリース全ての作品が出荷数完売とリリースでもその勢いを留まることを知らない彼らが開催する川崎CLUB CITTA’ 2Days 3公演。各楽曲を中心に構成されるこのライヴは、曲調からも分かる通り、全てに足を運べば、ユナイトの持つ全ての顔が垣間見えると言っても過言ではないだろう。だがそんな難しいことを言うのは止めておこう。この川崎でのライヴはライヴタイトルが「祭っちった。」というように祭りだ。彼らが全てをさらけ出す覚悟なのだから、来場する方もそれ相応の覚悟でバカになりに来て欲しい。しかしそんなとことんバカになって終える夏はきっと今までの人生で最高の夏になることは間違いないだろう。

 

 

(写真・西槙太一)