2011.08.20
Lc5@SHIBUYA CLUB QUATTRO
LIVE CORE 2011「THIS IS ROCK」
6都市を巡るスリーマンツアーから戻ったばかりのLc5。彼らがこの日臨んだのは活動1周年を祝う記念ライヴだった。題して「THIS IS ROCK」——この1年でLc5が掴んだもの、そして彼らが提示する“ROCK”とはどんなものなのか。
場内はこの日を祝うため集ってきたファンで埋め尽くされていた。鼓動の音にも似たSEが流れ出し、それに同調するようにしてフロアーの期待が高まっていく。待ちわびた空気の中、1st シングル「LOVELESS」でライヴがスタート! アニバーサリーにふさわしい幕開けとなった。急上昇しようとする熱を敢えて抑えているような5人のプレイが、この後のさらに熱い展開を想像させる。
果たしてその予感は的中し、「Angel or Devil(仮)」でメンバーもオーディエンスも堰を切ったように加熱。轟くようなツーバスが響く中、ステージ前方まで飛び出してくる弦楽器隊に客席もノって応える。
夢時の切なげなギターソロから始まった「refrain」や、切ない男心を歌った「STORY」など、聴かせる曲では空気ががらりと変わり、mikuの情感を込めた歌声が客席に染み渡っていくかのよう。一緒に口ずさんでいるメンバーやファンの姿も見られた。
スリーマンツアーの思い出を振り返って笑いも織り交ぜつつ、楽器隊によるセッション「Lc4」へ。1周年記念ということで、シングル曲をなぞったスペシャルバージョンが披露される。
手拍子に迎えられてmikuが戻ってくると、「Brand New Way(仮)」ではゆるやかで軽快なメロディーにフロアーのミラーボールもきらきらと光を反射し、会場内に溢れる笑顔を彩った。フロアーが再び加速し始めた「遠い君に恋してる」から、「一秒(仮)」「ジュリエット(仮)」と疾走感のある曲を畳み掛けると、まだ音源化されていないナンバーにも関わらず、ぐいぐい食らいついていく客席。会場内の一体感が高まっていく。
ライヴも佳境にさしかかり、ここぞとばかりに披露された「Lc5 〜Love&Crash〜」。mikuが「東京、まだまだ暴れ足りないんだろ? 全部出し切って来いよ!」と叫ぶと、5人の攻撃的なプレイとオーディエンスの熱狂的なレスポンスの応酬に。轟音とシャウトが響き渡り、モッシュとヘッドバンキングが入り乱れ、フロアーはまさにカオスとなった。ステージセンターに陣取ったReoのギターで始まった「TELL ME!!」では、ブルーとグリーンのライトの中、無数の拳が突き上げられる。
「ラスト、お前ら全員でかかってこい!」というmikuの声とともに「Deeper Than Fate」へ。笑顔を零しながら奔放にステージを駆け回るメンバーの姿に、彼らがいかに個性豊かな人物の集まりであるかをひしひしと感じた。自由でありながら同時に在る連帯感、それは1年共に歩んできたからこそのものだろう。全てを出し切らんばかりの熱いプレイとそれに応える観客、場内完全燃焼で本編に幕となった。
アンコールではLc5の1周年を祝ってファンからバースデーソングのプレゼントが。それに対してLc5は「まだ1歳にしかなってないのに、こんなに祝ってもらって本当に幸せです。これからもがんばっていくのでよろしくお願いします」とmikuが感謝の言葉を返すと、「Naked.」と「Deam & YOU(仮)」を演奏。その後の挨拶で語られた「人が集まれば喧嘩も辛いこともある。でも、それを超えることで人もバンドの繋がりも強くなっていく…それを感じた1年だった。そういうことを繰り返しながら強いバンドになっていきたい」というAkiの言葉が頼もしかった。“この5人ならもっとやってくれるはず”という期待を会場にいた皆が抱いただろう。祝福する空気に包まれる中、繋いだ手を掲げて客席に一礼した彼らの姿が、とても眩しく見えた。
全力でぶつかり、全力で楽しむ、それこそがROCKだと感じさせられたこの日のライヴ。
来年1月5日の恵比寿LIQUID ROOMワンマンも発表され、彼らの今後がますます楽しみになった。
◆セットリスト◆
01.LOVELESS
02.Angel or Devil(仮)
03.Monster(仮)
04.DIRTY STAR
05.refrain
06.予感(仮)
07.STORY
08.Lc4
09.Brand New Way(仮)
10.遠い君に恋してる
11.一秒(仮)
12.ジュリエット(仮)
13.Lc5 〜Love&Crash〜
14.TELL ME!!
15.Deeper Then Fate
EN1.Naked.
EN2.Dream & YOU